坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編|9784774184531|4774184535

坂田薫先生とオス・メスのチワワが説明する理論化学

(1)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』のカバー(ジャケット)は、学研の『ハンドブック・シリーズ』(B6判)のような「ざらつき」のある紙(ナチュラル志向的な)ではなく、そのような紙を写真に撮ってカラー印刷し、フィルムコーティングした表紙です。堅牢性に問題はないと思います。

(2)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、黒と赤(ただし赤シートでは消えないピンク)の2色刷、A5判の391ページの参考書で、KADOKAWA/中経出版の黄色い本にインスパイアされた紙面作りをしています。余白が多く書き込みがしやすい体裁です。紙面右上には章(チャプター)の番号が書かれたネール(爪)があり、章を行き来するときに便利です。

(3)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、「地の文(坂田薫先生)」を主体としながらも、チワワ(Illustratorで描かれたイラスト)の「きよし」と「ゆうこ」が吹き出しで「補足説明をする」「会話する」などして、本文内容が展開されていきます。

(4)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、「何を説明する」ために「あれ」と「これ」と「それ」を説明し、どのタイミングで補足説明を入れるなど、プロットがきわめてしっかりと練り込まれており、しっかり読めば確実に理解できるように作られています。まったくムダのない文体なので、1文1文が重要な役割を担っていますから、一言も漏らさぬように集中しまくって読まなければ、すぐに意味不明となります。しかし、順番に読んでゆけば理解できるように書かれています。

(5)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、Illustratorで描かれたイラストの品質が高く、実験器具のイラスト、概念を説明するためのイラスト、図形・グラフなどが美しく正確に大きく描かれています。このため、シャープペンなどで図形やグラフなどに書き込みをして考えることができ、そのことが理解を大きく助けることになるでしょう。とにかく、よくできています。

(6)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、1冊目に読む本ではなく、他書で入門レベルを終えてから取り組まなければ疑問点がたくさん出てくると思います。チワワのイラストかわいさから難易度を想像すると「意外に難しくて挫折」という危険性もはらんでいます。レベルがやや高めですから気をつけて。完全に理系向きです。

(7)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、「噛み砕かれている」というよりも、「正統的・本格的な説明を、小ステップに分けて説明してくれている」という感じの説明です。説明を小分けにして、そのポーション1つ1つに対する説明が詳細・親切・丁寧です。講義録形式の学習参考書ながら、説明が過度に口語的にならず、再読するのにも時間・手間がムダにならない簡潔明瞭な説明であり、学習の進んだ人には理想的です。

(8)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』は、用語の定義がその的確さゆえに、スコンと頭に入ってくる感じです。「地の文」も「チワワの吹き出し」も、ムダのない説明で、サクサク読み進めることができます。繰り返しになりますけれども、著者(坂田薫先生)の中で、「どういう順番で何を説明するか」というプロットがバッチリ定まっているので、寄り道なしに最短距離で理解へと到達します。また最短距離ゆえに復習するのがラクだと思います。時間・手間をムダにしたくない人にはうれしい設計です。

(9)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』に取り組むのにふさわしい人は、理系で教科書傍用問題集を終えている人など、一定以上のレベルにすでに到達した人ということになるでしょう。ですから、文系で化学基礎をセンター試験でしか使わないような人には向いていません。

(10)『坂田薫の スタンダード化学 - 理論化学編』には、問題は申し訳程度に載っているだけであり、別途、問題演習書は必ず必要になります。

感情的になった文系のスタディサプリ生が、Amazonで★1つという無体なレビューを書いています。こんなことして、あとで赤面するか、赤面しないとしたら残念な人です。

個人が打ち立てたウェブサイトについては「いやなら積極的に見に来なければ済む」ということが成り立ちます。

他方、公共の場であるウェブショップのレビュー欄に「個人的な事情から」「感情的になって」「客観的な根拠が稀薄なのに」安易に★1つ、★2つなどの低評価を付ける人は、デパートの屋上から人混みへ向かってダイブするような行為を行っているともいえるのです。

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『坂田薫の スタンダード化学』を最初の1冊にするのは無理です。

『岡本の入試化学をいちからはじめる』(全2冊)を先にこなして、教科書傍用問題集の基本問題を一通り解いた状態にしてから『坂田薫の スタンダード化学』の門を叩いたほうが効率的です。

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