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■英文法と古典文法|もくじ · ゆきんこの勉強法 | 自修人
補語(complement)
補語についてザックリと
コンピュータ言語の書式では、オペレータ(演算子)とオペランド(被演算子)という言い方をします。
「オペレータ=命令語」と「オペランド=引数(ひきすう)」といったように私は考えています。
このことを英語の文法に当てはめると、オペレータが動詞であり、オペランドが主語、目的語、補語などになるのだと考えています。
complementという言葉は、そもそも、以下でいう「オペランド」
第2文型と第5文型にしか出現しない
第1オペランド | オペレータ | 第2オペランド | 第3オペランド | ―― |
主語(S) | 述語動詞(V) | ―― | ―― | 第1文型 |
主語(S) | 述語動詞(V) | 補語(C) | ―― | 第2文型 |
主語(S) | 述語動詞(V) | 直接目的語(O) | ―― | 第3文型 |
主語(S) | 述語動詞(V) | 間接目的語(O) | 直接目的語(O) | 第4文型 |
主語(S) | 述語動詞(V) | 直接目的語(O) | 補語(C) | 第5文型 |
[第1オペランド][be動詞][第2オペランド] これが第2文型
[第1オペランド][述語動詞」[第2オペランド](be動詞)[第3オペランド] これが第5文型
補語(C:complement)が登場するのは、第2文型(SVC)と第5文型(SVOC)の2つのケースにおいてのみです。
さて、難しいのは第5文型であり、第5文型がわからなくて苦労している人が多いでしょうから、こちらから説明します。
[第3文型]+[第2文型]=[第5文型]
以上のように割りきってください。
SVO(第3文型)のOをSに換えてVCを付けると、SVsvcという複合文型になります。
これが第5文型(SVOC)の正体です。
SVsvc = SVOC
まとめると以上のようになります。
We call him Tom.(私たちは彼をトムと呼びます)
We call him ∅.(私たちは彼を∅と呼んでいます)
We call {He is Tom}.(私たちは{彼はトムです}と呼びます)
結局、SVOCのOC間にbe動詞をブチ込めば、だいたいおk。
We painted the wall yellow.(私たちは壁を黄色く塗った)
We painted the wall ∅.(私たちは壁を∅の状態に塗った)
We painted {The wall is yellow}.(私たちは{壁が黄色い}状態に塗った)
結局、SVOCのOC間にbe動詞をブチ込めば、だいたいおk。
OCの関係など、主語述語の関係になっている部分を「ここはネクサス(nexus)になっている」などというけれども、余計な知識だね、これは。
あと、[第5文型(SVOC)]ではO=Cの関係が成り立っているという説明は、「OCが[O be C]である件」に含まれている話だから、無視していいです。
とにかく「第5文型のOCのあいだにbe動詞をブチ込みゃあだいたいおk」だお。
be動詞には「copula(コピュラ=繋辞けいじ)のbe」と「存在のbe」とがあります。
「copula(コピュラ=繋辞けいじ)のbe」とは「イコールの役割を果たすbe」のことです。
それで[第5文型(SVOC)]ではO=Cの関係が成り立っているという話題は、OC間に「copulaであるbe動詞」が潜在的に埋め込まれていることを暗示しています。
そして[第2文型(SVC)]ではS=Cの関係が成り立っているという話題は、SC間に「copulaであるbe動詞」が実在することの反映です。
[第5文型(SVOC)]のOCは[第2文型(SVC)]にほかならないわけです。
細かくやっていけば、「[第5文型(SVOC)]のOCは[第2文型(SVC)]にほかならない」という件が成り立たないケースも出てくるでしょう。
そうしたら、「be動詞」ではなくて「be to」=「法助動詞相当」を挿入してみてください。 うまくいきますから。
とにかく、SVOCのOCを見たらbe動詞をブチ込めばいい。 そんだけ。
そして、[第5文型(SVOC)]のOC間のbe動詞も、[第2文型(SVC)]のVであるbe動詞も、「コピュラbe動詞」つまり「イコールの役割を果たすbe動詞」です。
補語(complement)の意味論上の本質は、「形容詞相当が対象を捕捉説明のために描写しているものが補語(complement)である」という感じになると思います。
SVOCの場合、Oを捕捉説明のための描写する形容詞相当がCの位置にきている。 これが繋辞が導く補語(complement)の職能です。
まったく同様に、SVC場合、Sを捕捉説明のための描写する形容詞相当がCの位置にきている。 これが繋辞が導く補語(complement)の職能です。
補語というのは、結局、「叙述用法=捕捉説明のための描写する用法」の形容詞相当が代入される「変数」なのです。
補語にブチ込むべきものは、「叙述用法=捕捉説明のための描写する用法」の形容詞相当である。
これが補語の本質部分です。