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動名詞
初期状態(第1層)
例えば、「動名詞が節の主語になっている状態」あるいは「名詞相当の不定詞が節の主語になっている状態」を考えてみてください。
例えば、Smoking damages your lungs.(喫煙によってあなたの肺は損傷を受ける【意訳】)という用例を考えます。
smokeの-ing形がsmokingです。
Smokingが文の主語になっていることから、Smokingが名詞相当であることがわかり、「-ingの名詞相当は動名詞」です。
したがって、このSmokingは動名詞です。
第1の品詞転換(第2層)
smokeをsmokingというように-ing形にすることで、名詞相当の表現にする。
格を帯びたことによる品詞転換(第2の品詞転換)(第3層)
このSmokingは、述語動詞であるdamagesを修飾しています。
どうして?
Smokingは主格という格を帯びたので副詞化されて副詞相当になっているのです。
Smokingが副詞相当だからこそ、述語動詞である動詞damagesに係る、いいかえれば、damagesを修飾することが可能なのです。
Smoking damages your lungs.(喫煙によってあなたの肺は損傷を受ける【意訳】)において、Smokingが文の主語になっています。
Smokingが文の主語であることは、述語動詞であるdamagesとの位置関係で示されています。
主語であるから主格という格を帯びています。
主格という格は体言〔名詞相当〕を副詞化する。
この副詞化が「格を帯びたことによる品詞転換(第2の品詞転換)」で、これが第3層目。
Smokingは動詞みたいな見かけをしているけれども、文という 動的(dynamic)な世界では、副詞相当なのです。
言語を無意識のうちに扱えてしまう人は、この品詞転換が最初から直感的にわかってしまう人なのです。