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英文法と古典文法|もくじ · ゆきんこの勉強法 | 自修人

品詞転換

品詞転換がなぜ大事か

ここでは、この項目の直後にある「単語についての接頭辞・接尾辞による品詞転換(派生語)」を除いて話を展開します。

つまり、話を「を単位とする品詞転換」「を単位とする品詞転換」の範囲に限定します。

を単位とする品詞転換」「を単位とする品詞転換」について知らなければ、文中での実質的な品詞がわかりません。

例えば、「前置詞の付いた名詞(句)」が「形容詞句」または「副詞句」になることを知らなければ、正しい意味解釈はできません。

例えば、従位接続詞が導く(のほとんど)が副詞節であることを知らなければ、正しい意味解釈はできません。

語学が得意な人というのは、見かけ上の品詞ではなく、「品詞転換」と「語形に表れない事実上の品詞」が本能的にわかるのです。

けれども、語学が得意でない人は、「品詞転換」と「語形に表れない事実上の品詞」にかんして「いちいち指摘されないと気がつかない」のです。

このサイトのGrammarの中の記事に登場する整理のための表の一部は、「品詞転換」と「語形に表れない事実上の品詞」を整理しているのです。

「品詞転換」と「語形に表れない事実上の品詞」が帰着する先(結末)は、
(1)名詞相当になる(名詞化)、
(2)形容詞相当になる(形容詞化)、
(3)副詞相当になる(副詞化)、
のどれかです。

「品詞転換」と「語形に表れない事実上の品詞」とは「文法的な品詞転換」のことでであり、「文法的な品詞転換」には、名詞化、形容詞化、副詞化の3パターンしかありません。

文法的な品詞転換は、名詞化、形容詞化、副詞化の3パターンしかない!

英文法書において 「名詞的用法」=「名詞用法」とか、 「形容詞的用法」=「形容詞用法」とか、 「副詞的用法」=「副詞用法」などが書いてありますよね? 

あれらはみな、 「名詞相当になるナンチャラ」 「形容詞相当になるナンチャラ」 「副詞相当になるナンチャラ」 という意味でしかありません。

例えば、「不定詞の名詞的用法」は、「不定詞が名詞相当になるケース」という意味です。

単語|接頭辞・接尾辞による品詞転換(派生語)

接頭辞・接尾辞を「語源」という場合もあります。

『ニューヴィクトリーアンカー英和辞典』の巻末に接頭辞・接尾辞などの「語源」が整理されている補遺が載っています。 この部分を覚えておくと、派生語に強くなりますし、英単語の暗記の助けになります。

接尾辞による品詞転換とは、
名詞化する場合には「-ness」「-sion」「-tion」「-ment」などを付けるとか、
形容詞化する場合には「-ble」「-ical」「-ic」「-ive」「-ous」などを付けるとか、
副詞化する場合には形容詞のウシロに「-ly」を付けるとか、
動詞化する場合には「-ate」「-fy」「-ise」「-ize」を付けるとか、
そのようなことです。

接尾辞 一覧 ちょんまげ英語塾

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句を単位とする品詞転換

前置詞

前置詞は名詞(句)に格を与える品詞です。

前置詞が名詞(句)の直前に前置される。 それによって格を帯びた名詞(句)は、「形容詞句」または「副詞句」へと品詞転換されます。

「前置詞+名詞(句)」が「形容詞相当」や「副詞相当」になるわけです。

つまり前置詞は、名詞(句)を品詞転換させる職能をもつ品詞なのです。

前置詞によって名詞(句)が帯びた性質が格(case)です。

例えば、「my book」と「a book of mine」は、同じ意味です。

「of mine」の「mine」は所有代名詞〔mine、yours、his、hers、ours、theirs〕であり、名詞(句)にあたります。

代名詞というのは、「その代名詞が指し示す体言〔名詞相当〕を代入することができる名詞」=「代入可能名詞」=「代名詞」だと覚えるといいです。

その代名詞が指し示す体言〔名詞相当〕のことを「代名詞の先行詞(せんこうし:antecedent)」といいます。 「先行詞」という用語は、関係代名詞のところでしか出てこないのがふつうですが。

「of mine」という表現では、前置詞ofがmineという名詞(句)に「所有格」という格を与えています。

結果として、mineという名詞(句)が「所有格」という格を帯びて、形容詞相当形容詞句)へと品詞転換されます。

所有格(=属格:ぞっかく)を表すのに、「my」でも「of mine」でも同じなのです。

「my」は語形として所有格(属格)を表し、「of mine」は前置詞によって所有格(属格)を表す。 こういう表現の形式がちがうだけで、表現したい内容(名詞(句)に「所有・所属」という意味の格を与える)は同じなのです。

準動詞が導く句

準動詞が導く句は、従位節(従属節)を圧縮したものです。

つまり準動詞が導く句は、従位節相当(従属節相当)なのです。

準動詞が導く句と、従位節(従属節)との違い。

(1)準動詞が導く句には主語(S)がない。
ただし、「It~for~to構文」の「for+目的格」で表現されるものが意味上の主語になる
ただし、「所有格〔my、your、his、her、its、our、their、your brother’s、Tom’s……〕+動名詞」の「所有格」で表現されるものが意味上の主語になる

(2)準動詞が導く句には時制(テンス)がない。 準動詞が導く句の中で過去の時(タイム)を表すためには 「to have+過去分詞」 「having+過去分詞」 など、完了相を使う。


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さて、準動詞が導く句というのは、下表(「もくじ」にあたる記事に出ている表)そのものです。


名詞相当としての-ing形が動名詞です。

動名詞が単独でも名詞相当だし、 動名詞を導いていても全体で名詞相当名詞句)になります。


形容詞相当または副詞相当-ing形が現在分詞です。

形容詞相当現在分詞が単独でも形容詞相当だし、 現在分詞を導いていても全体で形容詞相当形容詞句)になります。

副詞相当現在分詞が単独でも副詞相当だし、 現在分詞を導いていても全体で副詞相当副詞句)になります。


形容詞相当過去分詞が単独でも形容詞相当だし、 過去分詞を導いていても全体で形容詞相当形容詞句)になります。

副詞相当過去分詞が単独でも副詞相当だし、 過去分詞を導いていても全体で副詞相当副詞句)になります。


名詞相当不定詞は、 名詞相当の不定詞が単独でも名詞相当だし、 名詞相当の不定詞を導いていても全体で名詞相当名詞句)になります。


形容詞相当不定詞は、 形容詞相当の不定詞が単独でも形容詞相当だし、 形容詞相当の不定詞を導いていても全体で形容詞相当形容詞句)になります。


副詞相当不定詞は、 副詞相当の不定詞が単独でも副詞相当だし、 副詞相当の不定詞を導いていても全体で副詞相当副詞句)になります。


定形
非定形
分類 名詞相当 形容詞相当 副詞相当
動詞定形
品詞転換
従属節 名詞節 】:
疑問詞間接疑問
WIT〔whether、if、that〕
wh-ever
形容詞節 】:
関係詞
関係代名詞関係副詞
副詞節 】:
従位接続詞
wh-ever
動詞非定形
品詞転換
準動詞 が導く 不定詞 名詞句 】:
名詞相当の不定詞
形容詞句 】:
形容詞相当の不定詞
副詞句 】:
副詞相当の不定詞
-ing 名詞句 】:
動名詞
前置詞の目的語
になる -ing
形容詞句 】:
現在分詞
副詞句 】:
分詞構文
現在分詞 名詞句 】:
過去分詞の導くhave目的語
になったものが 完了
形容詞句 】:
過去分詞
自動詞由来= 完了have 系】
他動詞 由来= 受動態be動詞 系】
―― このタテの系列は
ニュアンスの違い
こそあれ
「同じもの」です。
このタテの系列は
ニュアンスの違い
こそあれ
「同じもの」です。
このタテの系列は
ニュアンスの違い
こそあれ
「同じもの」です。

節を単位とする品詞転換

「節を単位とする品詞転換」とは従位節(従属節)のことである。

従位節(従属節)については、前の項に掲載した表(「もくじ」にあたる記事に出ている表)そのものです。

また従属節 · ゆきんこの勉強法 | 自修人も参照してください。

―― 品詞別 疑問詞 関係詞 複合関係詞 従位接続詞
従位節
(従属節)
名詞節
=名詞相当の節
導く
〔間接疑問〕
「導く」
※先行詞コミで
考えた場合
wh-ever
特別な疑問詞
とも解釈できる
WIT
〔whether、if、that〕
形容詞節
=形容詞相当の節
―― 導く ―― ――
副詞節
=副詞相当の節
―― ―― wh-ever
特別な従位接続詞
とも解釈できる
導く

格(case)

格とは、体言〔名詞相当〕が副詞化または形容詞化される仕組みをいいます。

体言〔名詞相当〕が格を帯びていることを表現する方式には、次の3つがあります。

(1)語形として表現する。

格が語形として表現される語句としては、次のケースがあります。

●人称代名詞〔主格:I、you、he、she、it、we、they〕
●人称代名詞〔所有格:my、your、his、her、its、our、their〕
●人称代名詞〔目的格:me、you、him、her、it、us、them〕
●代名詞who(-ever)
●所有格のみ「apostrophe s(’s:アポストロフィ・エス)」で表すケース。 そこには不定代名詞one’s(所有格)も含まれる。

(2)語順として表現する。 文型というのは、述語動詞の周囲に語句を置く順番(語順)によって格を表示するシステムです。

英語の文型は下記のようになっています。

[第1オペランド][オペレータ][第2オペランド][第3オペランド]
[S][V][X][X]

直説法の平叙文において[第1オペランド]は常に主語(S)=主格を帯びた体言〔名詞相当〕と決まっています。 ですので、文型を表すときは「SVXX」と一般形で表記します。 文型として一般的に語られるものは、この「SVXX」という4員構造(four membered structure:これは化学用語からきています)の語群をいいます。

オペランドというのは被演算子ということです。 これはコンピュータ言語の書式からきています。

オペレータというのは演算子という意味であり、そこには述語動詞として機能する動詞か助動詞が最大で5つまで詰め込めます。 「Apples will have been being eaten by me.」には、動詞と助動詞が5員満員の状態で詰め込まれています。 ただし、been beingのようにbe動詞の重複は不自然と見なされ、実際に使われることはまれであるようです。

(3)「前置詞+体言〔名詞相当〕」として表現する。 「前置詞+名詞(句)=前置詞句(副詞句または形容詞句に相当する)」や「従位接続詞+名詞節=従位接続詞が副詞節を導いている姿」というかたちのことです。 ここで「従位接続詞は名詞節に対する前置詞」と解釈していることに注意してください。

第1オペランド オペレータ 第2オペランド 第3オペランド ――
主語(S) 述語動詞(V) ―― ―― 第1文型
主語(S) 述語動詞(V) 補語(C) ―― 第2文型
主語(S) 述語動詞(V) 直接目的語(O) ―― 第3文型
主語(S) 述語動詞(V) 間接目的語(O) 直接目的語(O) 第4文型
主語(S) 述語動詞(V) 直接目的語(O) 補語(C) 第5文型


格というのは、以上のように、体言〔名詞相当〕を副詞相当または形容詞相当に品詞転換する仕組みです。

とくに名前の付いているもので、述語動詞をなす動詞・助動詞に直接係る(=動詞・助動詞を直接修飾する)ものは「主格」「与格(間接目的格)」「対格(直接目的格)」「所格(whereに関連)」「時格(whenに関連)」「態様格(how)に関連」「理由格(whyに関連)」 であり、動詞類を修飾することからわかるように、これらの格は「体言〔名詞相当〕を副詞化する格」です。

英語では与格と対格が同じ語形なので、両者を合わせて「目的格」といいます。

体言〔名詞相当〕を形容詞化する格で、名前が付いているのは、「属格(所有格)」だけで、これは前置詞ではof(of属格)で表現します。

「属格(所有格)」は限定用法の形容詞相当ですけれども、叙述用法の形容詞相当になるのが「of + 抽象名詞 = 形容詞」というものです。

 of + 抽象名詞 = 形容詞
例:be of importance=be important(両方とも補語(叙述用法の形容詞)として「重要である」という意味)
 
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