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英文法と古典文法|もくじ · ゆきんこの勉強法 | 自修人

過去分詞

例えば、eat - ate - eatenの「eaten」、あるいは、play - played - playedの「後者のplayed」などは、過去分詞です。

ただし、過去分詞には、「完了」の意味と、 「受動態」の意味が両方とも含まれています。

いやいや、誤解しないでください。 こういうことです。

ある見出し語の下位に、動詞、名詞などがぶら下がっているとしましょう。 その動詞の中でも、意味Aは自動詞でしか使われない、意味Bは自動詞と他動詞の両方で使われる、などといった具合になっているのです。

ですので、その動詞が自動詞か他動詞かは、その動詞が使われている文脈から逆算して、その動詞の意味を知り、意味から「自動詞か他動詞か」を判断するわけです。

「文脈から単語の意味が決定される」という機序(きじょ:メカニズム)になっていますので、英文読解で最も大事なのは、単語力ではなく、背景知識です。 もちろん、単語力も大事ですけれども、それ以前に背景知識が大事だということです。

例えば、スピリチュアル関係のことをまったく知らない人は、いくら語学力が高くても、スピリチュアル関係の翻訳で、誤訳を連発します。

それは考えてみれば当たり前のことで、ある分野の知識(英文読解をする立場からすると「背景知識」)を言語として表現してある。 その言語表現を語学の題材にするわけですから、背景知識こそが最も重要な要素なのです。

背景知識をもとに文脈をとらえていきます。 そうして、文脈から単語の意味が決定されていく。

つまり大枠から決定されて、どんどん絞り込み(narrowing-down)をかけて、最終的に単語の意味が決定されていく。

それでもつじつまが合わない場合には、逆のプロセスをたどる。

つまり以下のように、「マクロからミクロへ」「ミクロからマクロへ」というように、均衡点を探っていくようなことをするわけです。

背景知識 → 文脈 → 文法的思考 → 語句の意味
背景知識 ← 文脈 ← 文法的思考 ← 語句の意味

これはオートフォーカスが合焦点を探るようなトライ&エラーのやり方と同じです。

このとき、文法の知識、あるいは、文法的思考というものは、「自分に与えられている意味解釈のオプション(選択肢)」が、具体的に「何」と「何」と「何」であるかを知るためにあるだけです。

つまり「文法の知識」「文法的思考」というものは、かなり狭い範囲のことを扱っている。

文法ばっかりやってないで、大学入試の英語長文の和訳だけ大量に読んで、背景知識をたくさん身につけてください。 背景知識がないと、英文読解の試験では、大きく時間をロスすることになります。

以上のことをふまえていえば、その動詞が自動詞か他動詞かは、文脈からだいたいわかるということです。

もちろん、文脈を知るには、背景知識と単語力が必要ですけれども。

それは数列の穴埋め問題(知恵のテスト)みたいなものです。

「周囲の数の並び方」(=文脈)から、「この未知の単語の意味を推測せよ」というようなことです。

以上のようにして、いわば「その場でテキトウに」判断して、自動詞か他動詞かを考え、他動詞なら受動態、自動詞なら完了というように考えてください。


動詞playについて考えます。

Let's play baseball.
野球をしよう。

以上の用例において、playは他動詞用法で使われていますか? それとも自動詞用法で使われていますか? 

play baseballを単語の知識から、VO(述語動詞目的語)と解釈します。 目的語があるのですから、このplayは他動詞です。

We played with children.
私たちは子供たちと遊んだ。

以上の用例において、playは他動詞用法で使われていますか? それとも自動詞用法で使われていますか? 

played with childrenは「自動詞+前置詞+名詞(句)」と解釈するのが自然でしょう。 しかも、with childrenは「前置詞+名詞(句)」で副詞句になっており、状況を描写しているだけです。 つまり「playedは客体をもたない動作」=「自己完結的な動作」であり、こういう動作を表すのが自動詞なのです。

厳密にいえば「自動詞+前置詞=他動詞相当」というパターンもありまあす。 そこは、それぞれの動詞ごとに異なりますので、実際の用例を見るしかありません。


目的語のない(自動詞の) では、能動態と受動態の書き換えができないことを意識してください。

受動態というのは、能動態のにかんして「主客転倒」つまり 主語目的語動詞の作用が及ぶ客体)とを入れ替えることです。

客語(=目的語の別名)がないのに、「主客転倒」はできませんね?  したがって、他動詞のでなければ、能動態を受動態にすることは無理なのです。

以下の表に基づいて、その過去分詞が、受動態を含意しているのか、完了を含意しているのか、 「その場でテキトウ」に判断してください。

―― 自動詞に由来する
過去分詞
他動詞に由来する
過去分詞
暗示される意味 完了を暗示
している
受動態を暗示
している
「縁語」 be動詞 have

例えば、the stolen wallet(盗まれた財布)という表現においてstolenは受動態を意味します。 なぜかというと、steal - stole - stole(盗む)というのが他動詞目的語を必要とする動詞)だからです。

他動詞過去分詞にすると、受動態の意味が、自然と出てきます。

the stolen walletにさらなる情報を盛り込もうとすると、stolenはウシロに回り込みます。

the stolen walletは、the wallet that was stolen yesterdayとなります。 thatは関係代名詞あり、that以下の形容詞節を導いています。

the walletを関係代名詞thatの先行詞といったりする。

けれども、構造は簡単で、the walletという被修飾語に対して、形容詞節がウシロから修飾している。 これを「こうちしゅうしょく」=「後置修飾」というわけです。

the wallet that was stolen yesterdayの「that was」を取り去ると、the wallet stolen yesterdayとなり、stolen以下は(形容詞句としての)過去分詞が導くとなります。

それで、気づいたと思いますけれども、stolenという動詞を中心にした the walletを被修飾語とする「後置修飾の主体」は、形容詞節形容詞句も、 意味としては同じなんですよ。

the walletという名詞(句)の中庭、裏庭に、the walletを修飾する形容詞相当が挿入された。 ただ、それだけのことを、「過去分詞の形容詞的用法」とか大仰な名前をつけやがって、こちとら怒ってんだ! 

名詞(句)と限定詞 · ゆきんこの勉強法 | 自修人

 
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