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英文法と古典文法|もくじ · ゆきんこの勉強法 | 自修人

Charles Talbut Onionsの基本五文型では疑問副詞の文型が説明できない

日本の英文法書の冒頭には、Charles Talbut Onionsの基本五文型を使っているけれども、これが英語学習を意味のないものにさせている。

Onionsの基本五文型は、文にとって必要な要素である次のような〔1.~4.〕ものも、修飾語しゅうしょくごModifierモディファイヤー〕という[文の要素でないもの]として排斥はいせきして考える。 結局、[5つしかないよ]というニセのシンプルさを演出するために、大事なものを切り捨ててしまったのがOnionsの基本五文型だということになる。

  1. 所格しょかくLocativeロカティヴ〕:Whereなど。
  2. 時格じかくTemporalテンポラル〕:Whenなど。
  3. 因格いんかくCausalコーザル〕:Whyなど。
  4. 様格ようかくEssiveエスィヴ〕:Howなど。

例えば、There is構文のThereは、所格しょかくLocativeロカティヴ〕であり、このThereは文にとって必須であるから、 There is構文を第1文型〔SV〕に分類しても、[実用的ではない分類をしている]または[その分類は間違っている]といえる。

be動詞ビーどうしには2つある。

  1. 所格しょかくLocativeロカティヴ〕とともによく用いられる(1)[存在そんざいを表すbe動詞ビーどうし]。
  2. 補語ほごComplementコンプルメント〕とともに用いられる(2)[等号〔=〕と同じ意味を表すbe動詞ビーどうし]。

[There is構文][Whereを使った疑問文][その疑問文に対して【どこに何がある】と説明する文]などでは、所格しょかくLocativeロカティヴ〕と[存在そんざいを表すbe動詞ビーどうし]が使われる。

[There is構文][Whereを使った疑問文][その疑問文に対して【どこに何がある】と説明する文]などは、よく登場するパターン化された表現なので、文型として認識してよい。

Onionsの基本五文型では、これらの文の文型はSV文型に分類するのかもしれないけれども、そんな分類では役に立たない。

[There is構文][Whereを使った疑問文][その疑問文に対して【どこに何がある】と説明する文]は、SVL文型だと思えばよい。 SVL文型なんて覚えなくても、場所を表す副詞が文にとって必須の要素となる場合があり、それはOnionsの基本五文型ではカバーできない、ということだけわかればよい。

ちなみに、第何文型など、文型を番号で呼ぶことは、Onionsの基本五文型を押し付けていることになるので、控えたほうがよい。

また英文を少数のパターンに整理・分類しても、あまり役に立たない。

私たちが知るべき文型は、いわゆる英語構文集に登場する表現パターンすべてである。 5つのパターンだけ覚えればOKとか、そういう甘い考えは捨て去る必要がある。 英語を勉強するとなったら、数百以上の英文を音声言語を通じて丸ごと暗記する必要がある。 それがイヤだったら、語学はしないことだ。


英文法書や英和辞典・英英辞典では、疑問副詞・関係副詞は[副詞]に分類してある。

  • 実際には、[疑問代名詞が格を帯びて副詞相当になったもの]を疑問副詞と呼ぶのである。
  • 実際には、[関係代名詞が格を帯びて副詞相当になったもの]を関係副詞と呼ぶのである。
  • 疑問代名詞・関係代名詞が、どういう格を帯びるのかといえば、次の4つの格の範囲である。
    • 所格しょかくLocativeロカティヴ〕:Whereなど。
    • 時格じかくTemporalテンポラル〕:Whenなど。
    • 因格いんかくCausalコーザル〕:Whyなど。
    • 様格ようかくEssiveエスィヴ〕:Howなど。

例えば、Iは[私]という代名詞ではない。 Iが、[私が]というように主格しゅかくNominativeノミナティヴ〕を帯びている時点で、Iは[副詞相当]と見なす必要がある。 Iは代名詞で、Whereが疑問副詞だという説明は論理に一貫性がなく、成り立たない。 両方とも、[格を帯びた名詞相当]であるから、[格を帯びた名詞相当]を[副詞相当]として分類するのか、[代名詞]として分類するのか、少なくとも、その分類の基準を一貫させ、基準を統一する必要がある。

現在、私たちが使っている英文法書や英和辞典・英英辞典は、重大な分類ミスを含有したまま販売され、使用されている。 英語を教える側も、これに気づいていない。 この分類ミスを[なかったことにして押し通している]のが、英語教育の世界である。 これは完全に腐っていると思う。


人称代名詞、あるいは、who(-ever)が、主格しゅかくNominativeノミナティヴ〕・属格ぞっかく与格よかく対格たいかくという形式に格変化を行なうから、それは[代名詞]だとするなら、論理が首尾一貫していない、といえる。

  • 主格=1格〔Nominativeノミナティヴ〕:who(-ever)
  • 属格=2格〔Genitiveジェネティヴ〕:whose(-ver)
  • 与格=3格〔Dativeデイティヴ〕:whom(-ever)
  • 対格=4格〔Accusativeアキューザティヴ〕:whom(-ever)
  • 英語では、与格と対格の語形は同形〔同じ語形〕であり、目的格と呼んでいるけれども、これは不適切だ。
    • 英語は[ドイツ語やオランダ語の亜種]であるから、[主格=1格][属格=2格][与格=3格][対格=4格]というように、名詞・代名詞、あるいは、名詞を修飾する限定詞〔冠詞相当〕が語形変化〔格変化〕を行なう。
    • 語形が同じだからといって、与格と対格とを[目的格]という[同じもの]として取り扱うようでは、授与動詞〔SVOO文型=第四文型〕を教えるとき、学ぶときに説明がつかなくなり、困る。
  • 疑問副詞とは、格を帯びた疑問代名詞を1語で言い換えたものである。[Where~?]≒[At/In/On what place~?]である。
  • 疑問副詞とは、格を帯びた疑問代名詞を1語で言い換えたものである。[the room where~]≒[the room at/in/on which~?]である。
  • I、meは、いいかえれば、主格〔Nominativeノミナティヴ〕や目的格〔Objectiveオブジェクティヴ〕は、述語動詞〔Predicateプレディケト Verbヴァーブ〕を副詞的に修飾する副詞である。
  • myは名詞相当を形容詞的に修飾する形容詞である。
  • I、my、meを代名詞などと言っているのは、品詞の分類において、論理が首尾一貫していないところに気づいていない、といえる。
  • 事実、疑問副詞・関係副詞を副詞の一種と定義している。
  • 英文法書を書いている人も、辞書を執筆・編集している人も、品詞の分類において、論理が首尾一貫していないところに気づいていない。

文型の制度趣旨は、語順によって名詞相当のかくCaseケイス〕を表現する点にある。

[名詞相当]とは、名詞・代名詞、名詞用法の不定詞(句)、動名詞(句)、過去分詞(句)、その他の名詞句、名詞節など、およそ名詞と同じく、格を帯びることができる語句の品詞的な分類をいう。

  • [名詞相当]が格を帯びると、次の2種類の状態になる。
    • [名詞相当]が格を帯びると、副詞化されて副詞を含む[副詞相当]になる。属格ぞっかくGenitiveジェネティヴ〕=所有格〔Possessiveポゼスィヴ〕など。
    • [名詞相当]が格を帯びると、形容詞化されて形容詞を含む[形容詞相当]になる。属格以外の格。
  • 呼びかけの[名詞相当]ですら、語形変化が発生していなくても、呼格こかくVocativeヴォカティヴ〕を帯びていると考えるのが、英文法の捉え方である。

ここで、グダグダと説明しているのは、何かというと、あらゆる言語の文中には、[名詞相当]は存在しない、ということである。 正確にいいかえれば、文中の[名詞相当]は、[形容詞相当]から修飾〔限定修飾:[赤い → 花]など〕を受けて、[全体として名詞相当]になった段階で格を帯びて、9割方は[副詞相当]になる。 つまり、文中で[名詞相当]を見たら、その前後に[形容詞相当]を見つけて、[形容詞相当]+[名詞相当]=[名詞相当]と見なしてから、その[名詞相当]がどういう格を帯びているのかを読み取って、意味解釈をするということである。

具体的に述べる。

かくCaseケイス〕とは、日本語でいう[てにをは]のことである。

欧米の言語では、[名詞相当]がどのような格を帯びているのかを示すために、次の3つの方法を使う。

  1. 前置詞を[名詞類]の前に置くことによって格を表示する。次の2つないし3つのケースがある。
    • [前置詞]+[名詞相当]=[形容詞相当]
    • 格を帯びた[名詞相当]が[形容詞相当]になるケース。属格ぞっかくGenitiveジェネティヴ〕など。
      • 属格ぞっかくは、たいていの場合、[前置詞]of+[名詞相当]に言い換えることができる〔of属格ぞっかく〕。
      • [名詞相当]の後ろにapostropheアポストロフィ sエスを付加することで属格ぞっかくを表し、これも[前置詞]of+[名詞相当]に言い換えることができる〔of属格ぞっかく〕。
      • 英文法では属格ぞっかくGenitiveジェネティヴ〕を所有格しょゆうかくPossessiveポゼスィヴ〕とも呼ぶ。 しかし属格ぞっかくの意味は、women’s shelter〔女性の避難所〕の例からもわかるように、所有には限定されないので、所有格しょゆうかくPossessiveポゼスィヴ〕という文法用語は誤解を生む不適切な用語だと考えることもできる。
    • [前置詞]+[名詞相当]=[副詞相当]
  2. 述語動詞〔Predicateプレディケト Verbヴァーブ〕の周囲に[名詞相当]を配置する語順を使うことによって格を表示する。このシステムを文型〔sentenceセンテンス patternパタン〕という。 文型は、述語動詞〔Predicateプレディケト Verbヴァーブ〕の中心をなす[動詞の意味]によって決まるので、文型を動詞型どうしがたと呼ぶこともある。 次のケースがある。
    • 格を帯びた[名詞相当]が[副詞相当]になるケース。主格〔Nominativeノミナティヴ〕、与格〔Dativeデイティヴ〕、対格〔Accusativeアキューザティヴ〕、所格しょかくLocativeロカティヴ〕、時格じかくTemporalテンポラル〕、因格いんかくCausalコーザル〕、様格ようかくなど。
  3. I、my、meなどと語形変化を行なうことによって格を表示する。次の3つのケースがある。
    • 主格しゅかくNominativeノミナティヴ〕:Iなど。
    • 属格ぞっかくGenitiveジェネティヴ〕:myなど。
    • 与格よかくDativeデイティヴ〕:meなど。間接目的語〔Indirectインダイレクト Objectオブジェクト〕の格。
    • 対格たいかくAccusativeアキューザティヴ〕:meなど。直接目的語〔Directダイレクト Objectオブジェクト〕の格。
    • 英語では、与格よかく対格たいかくは同じ語形〔同形〕である。
    • 英語では、[文法的な予約語]としては、人称代名詞、who(-ever)、one〔one’s〕だけが語形変化による格の表示〔格変化〕を行なう。
    • 英語では、格変化を行なう[文法的な予約語]であっても、述語動詞〔Predicateプレディケト Verbヴァーブ〕の周囲に配置する[名詞相当]の語順は自由ではなく、必ず文型に従う。
    • 英語では、文法的な予約語以外では、基本的に、その格においても語形変化は行なわない。
      • 唯一の例外が、[名詞相当]の後ろにapostropheアポストロフィ sエスを付加することで属格ぞっかくを表すケースである。 属格ぞっかくを帯びた[名詞相当]は、[前置詞]of+[名詞相当]に言い換えることができる〔of属格ぞっかく〕。

英文の意味解釈において最も重要なのも、その語句がもつかくCaseケイス〕である。

かくCaseケイス〕にかんして、文型への登場人物としてふさわしいメンバーは、いわゆる5W1Hのたぐいである。

  • 名詞相当を形容詞的に修飾するかくCaseケイス
    • 所有格〔Possessiveポゼスィヴ〕=属格ぞっかくGenitiveジェネティヴ
  • 述語動詞〔Predicateプレディケト Verbヴァーブ〕を副詞的に修飾するかくCaseケイス
    • 主格〔Nominativeノミナティヴ
    • 与格よかくDativeデイティヴ〕=間接目的語〔Indirectインダイレクト Objectオブジェクト
    • 対格たいかくAccusativeアキューザティヴ〕=直接目的語〔Directダイレクト Objectオブジェクト
    • 所格しょかくLocativeロカティヴ〕:Whereなど。
    • 時格じかくTemporalテンポラル〕:Whenなど。
    • 因格いんかくCausalコーザル〕:Whyなど。
    • 様格ようかくEssiveエスィヴ〕:Howなど。

●●●工事中●●●

所格の文型|SVL|(1)

文法

graph TD S_主語_主格--副詞的修飾-->V L_所格--副詞的修飾-->V V[V_述語動詞]

意味

graph TD S_私の本が_主格--副詞的修飾-->V L_どこに_所格--副詞的修飾-->V V[V_あるのか_述語動詞]

所格の文型|SVL|(2)

文法

graph TD S_主語_主格--副詞的修飾-->V L_所格--副詞的修飾-->V V[V_述語動詞]

意味

graph TD S_私の本が_主格--副詞的修飾-->V L_テーブルの上に_所格--副詞的修飾-->V V[V_ある_述語動詞]

第四文型|授与動詞|SVOO|他動詞

文法

graph TD S_主語_主格--副詞的修飾-->V O_間接目的語_与格--副詞的修飾-->V O_直接目的語_対格--副詞的修飾-->V V[V_述語動詞]

意味

graph TD S_私が_主格--副詞的修飾-->V O_あなたに_与格--副詞的修飾-->V P_おカネを_対格--副詞的修飾-->V V[V_あげる_述語動詞]

第三文型|SVO|他動詞

文法

graph TD S_主語_主格--副詞的修飾-->V O_直接目的語_対格--副詞的修飾-->V V[V_述語動詞]

意味

graph TD S_私が_主格--副詞的修飾-->V リンゴを_対格--副詞的修飾-->V V[食べる_述語]

第一文型|SV|自動詞

Thesaurus:grammatical caseの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

文法

graph TD 主語_主格--副詞的修飾-->V 修飾語_所格--副詞的修飾-->V V[述語動詞V]

意味

graph TD The_school_その学校は_主格--副詞的修飾-->V near_a_big_river_大きな川の近くに_所格--副詞的修飾-->V V[is_located_位置している_述語]

文型の制度趣旨

文型の制度趣旨(なんで文型というものがあるか、なにが狙いで文型というものをつくったのか)。

それは、動詞の周囲に配置される3つの語句の語順によって、体言〔名詞相当〕の格(case)を表示するためである。

第1オペランドは主格を表す位置として、予約されている。 だから文型(節の内部構造)は「SVXX」という一般形を使って表現する。

英語では第3文型の動詞が圧倒的に多いため、第2オペランドは対格(たいかく)=直接目的格(ちょくせつもくてきかく)の体言〔名詞相当〕が置かれることが圧倒的に多い。

そうでないものが「授与動詞(「誰に何をあげる」系の動詞)」と「第5文型(SVOC)」である。

第2文型(SVC)のV(述語動詞)は、be動詞が圧倒的に多く、「第2文型をとるbe動詞以外の動詞」は少数派なので、look、seemなど1つ1つを、ぜんぶ覚えてしまうとよい。

文型

文型とは動詞型のことです。

前提として、1つの見出し語が、1つの品詞だけで使われる保証はない。 1つの単語が、動詞になったり、名詞になったりすることもある。 「1つの見出し語が、複数の品詞にまたがっている」というのが「標準的」であると考えておいてよい。

前提として、1つの見出し語の1つの動詞にだけ注目した場合でも、動詞の意味によって、異なる文型をとるのがふつうである。 つまり「動詞Aの意味1.では、こんな文型」「動詞Aの意味2.では、こんな文型」といったように、同じ見出し語の動詞という品詞の中でも、その動詞がもつ意味によって**「動詞が要求する語句のパターン(=これが文型)」**が異なる。

つまり動詞(本動詞)には意味があり、その「動詞の意味」を原因として、 「補部(complement)もたない文型(SV)をとる『動詞の意味』」
補語をとる文型(SVC、SVOC)をとる『動詞の意味』」
「直接目的語だけをとる文型(SVO、SVOC)をとる『動詞の意味』」
「間接目的語と直接目的語をとる文型(SVC、SVOC)をとる『動詞の意味』」
などがある。

細分化すると文型はもっとたくさんあるけれども、日本ではC.T.Onionsの基本5文型が採用されている。

C.T.Onions - Google 検索

第1文型:SV
第2文型:SVC
第3文型:SVO
第4文型:SVOO  (第4文型をとる動詞を「授与動詞」と呼ぶことがある)
第5文型:SVOC

第1オペランド オペレータ 第2オペランド 第3オペランド ――
主語(S) 述語動詞(V) ―― ―― 第1文型
主語(S) 述語動詞(V) 補語(C) ―― 第2文型
主語(S) 述語動詞(V) 直接目的語(O) ―― 第3文型
主語(S) 述語動詞(V) 間接目的語(O) 直接目的語(O) 第4文型
主語(S) 述語動詞(V) 直接目的語(O) 補語(C) 第5文型