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FUJIFILMのAPS-C機〔Xシリーズ〕が暗所に弱いことは否定できない
FUJIFILMのAPS-C機〔Xシリーズ〕は、カメラもレンズもコンパクトだけれども、暗所に弱い。
暗所に弱いのを、絞りやシャッタースピードでごまかせるのは、静止画〔写真〕においてのみ。
動画では、明るさ調整として、おもにゲイン〔ISO感度〕しか使えないと思っておけばよい。 動画では、暗所に弱いのを、絞りやシャッタースピードでごまかすことができない。
動画でゲイン〔ISO感度〕を上げたときの暗所ノイズを抑制するためには、イメージセンサーを大きくして、基本的な暗所耐性を底上げしておく必要がある。 ラージセンサー型のシネマ機は、そういう発想でつくられている。 その発想からすると、FUJIFILMのAPS-C機〔Xシリーズ〕は、写真機にすぎない。
またFUJIFILMのカメラは、写真機としても、背景ボケさせづらいAPS-Cという中途半端なセンサーサイズ。
SONY α7/α9シリーズ、EOS RP、LUMIX S5など、フルサイズでも小さいボディが出ている。
フルサイズ用のレンズでも軽いレンズを、TAMRONとかが出しているから、APS-Cにする必然性が、どこまであるか? ということになる。
センサーサイズがAPS-Cであることから、やたらに高画素にできない。 高画素にすると、余計に暗所に弱くなる。
4K・8Kという[高画素動画]が求められる時代に、[イメージセンサーが小さいため高画素にできない]というAPS-Cの弱点が、そのシステム全体を捨て去る必要が生じる直接の原因になる。
APS-Cで8Kは、どうしても無理だろ? つまり、1画素あたりの受光面積を十分に確保しながら、8Kの画素を満たし、なおかつ、オーバーサンプリングで8Kよりも広い範囲を撮影したデータを8Kにダウンコンバートして初めて、十分な解像感が得られるんだぜ。 それは、フルサイズでも難しいことなんだよ。 APS-Cで、8Kがきれいに撮影できるわけがないんだね。
だからFUJIFILMならば、中判のカメラで、ちょうど8Kが、きれいに撮れるんだよ。
しかし、中判の機材は、ボディはもちろん、レンズが高すぎて、素人には手が出せない。 そして、重量の面でも、中判のレンズは、重たすぎる。
妥協して、フルサイズなんだよ。
フルサイズ程度のボディサイズで、何とかフルサイズより、ちょっと大きいイメージセンサーを積んで、8Kで撮影したデータをダウンコンバートして4Kに圧縮して初めて、きれいな4Kが撮れる。 そこらあたりで、高画素の追求は、やめておいたほうがいい。 今度は、機材に振り回されるだけになるからね。
プロから愛用されないカメラ〔レンズマウント〕は、いくら頑張っても消えゆく運命なんだね。
例えば、ミノルタはSONYに吸収されて、現在では存在しないでしょ? なぜ? プロがCanonかNikonを使ってきたからだよ。
つまり業務用途で継続的に使われて初めて、[残っていくレンズマウント]になるんだよ、FUJIFILMさん。
プロがFUJIFILMを使わないのは、FUJIFILMにフルサイズがないからだよ。
APS-C機〔Xシリーズ〕は、APS-Cだから、いつか淘汰されていくか、残っても一部の熱烈なファンだけが支えるレンズマウントになるのだと思う。 現在でも、そうだけどね。
PanasonicがコントラストAFにこだわりすぎて、LUMIXのミラーレス機の動画AFが残念だから、動画も撮れるミラーレス機として、SONYに人気が一極集中している状態になっている。 しかしEマウント〔SONY〕は口径が小さいため、周辺減光がひどいので、イマイチだと私は思っている。
イメージセンサーとして、フルサイズはもちろん、無理すれば中判まで取り扱える大口径のレンズマウントをSONYが開発すれば、それが主流になっていくのかもしれない。
そして、Panasonicが位相差センサーを埋め込んだイメージセンサーを開発中だというから、LUMIXでも、動画においてハイブリッドAFが実現される可能性が出てきた。
Panasonicが動画においてハイブリッドAFを採用すれば、動画も撮れるミラーレス機として、SONYとPanasonicの二強体制ができあがると思う。
Canonは、[動画は撮れるけれどもオーバーヒートしやすいので、初期のSONYミラーレス機と同じ状態]なんだよね。
SONYとPanasonicは、オーバーヒートのしやすさを克服しているので、[動画も写真も]となると、SONYかPanasonicになると思う。
よっぽど写真性能を追い求めたい人以外、Canon、Nikon、FUJIFILMを選ぶ必然性がない。
Canon、Nikon、FUJIFILMは、写真は超一流でも、動画性能がイマイチだから、[動画も写真も]というニーズには合わないんだね。
写真だけの用途で、小型軽量を目指す場合、マイクロフォーサーズでもいいんだよ。 とくに光量が豊富な物撮りは、深度合成がボディないでできる、OLYMPUS機がよいと思う。 マクロレンズで物撮りをするのに、フルサイズなんか必要ないからね。
そして、昆虫・植物の標本写真も、OLYMPUS機で深度合成して撮ったほうがキレイ。 背景ボケすると、標本写真にならないからね。
マイクロフォーサーズのようにイメージセンサーが小さいと、そもそも被写界深度が深いから、奥までピントが合いやすい。 そこへ深度合成を加えると、ものすごくパキッとした解像感の高い写真が、誰でも簡単に撮れる。
これから、自然環境の再生を考える場合、ノウハウの共有が大切になると思う。 食べられる雑草とか、食べられる木の実とかの情報、農業の情報などを、キレイな画質で共有したい。 そのとき、OLYMPUSのカメラが、かなり向いていると思う。
いちばん中途半端なのがAPS-Cだよ。 暗所に弱いのに、それほど小型軽量でもないからね。
PanasonicのGHシリーズも、動画においてハイブリッドAFが実現されるとしたら、人気が再燃する可能性があるよ。
GHシリーズの人気が落ちたのは、動画AFが遅くて迷ってどうしようもなかったから。 SONYの動画AFがスパッと決まるので、GHシリーズからSONY αシリーズへ、だいぶ顧客が流れちゃったんだよ。
結局、マイクロフォーサーズ市場がつぶれて、OLYMPUSがマイクロフォーサーズカメラ部門を売り払ったのも、PanasonicがGHシリーズで動画においてハイブリッドAFを採り入れなかったから。 つまり、GHシリーズの人気低下が、マイクロフォーサーズ市場そのものをぶっ壊したんだ。
GHシリーズの開発統括者が、動画においてハイブリッドAFを採り入れなかったことが、マイクロフォーサーズ市場がしぼんだ直接の原因なんだよ。 Panasonicは、日常生活において、自分で動画を撮らない人が開発していたのかもね。 まことに残念。
動画は[モーションブラーをかける必要性]と[フリッカー現象防止の必要性]から[シャッタースピードは事実上は固定〔1/50・1/100・1/60・1/120〕]
- 動画撮影では、シャッタースピードを明るさ調整のために使うことに制約がある。
- 動画では背景ボケを重視するよりも、ピンボケが怖いので、被写界深度を深く取る、いいかえれば、よく絞って撮るのが通例。 テレビ用のカメラで、背景ボケさせることは、基本的にない。 ドラマの場合、シネマレンズを使って背景ボケさせるけれども、それはシネマカメラを使っているのだと思う。 つまり、原則としてテレビ用のカメラは、イメージセンサーが小さく、F値のそんなに小さくないレンズを使って、絞って撮っている。
- 結果として、動画での明るさの調整は、ゲイン〔ISO感度〕が中心となる。
- ゲイン〔ISO感度〕を上げても暗所ノイズが出づらいように、イメージセンサーは大きくしておかないといけない。
- 個人が出費できる範囲で、大きなイメージセンサーと明るい単焦点レンズで夜間の動画撮影ができるのは、フルサイズミラーレス機だけ。 しかも、SONYのα7S III〔ILCE-7SM3〕など、低画素機がよい。