「上側180度チルト式背面モニター」や「バリアングル・モニター」は撮影の幅を広げる

「上側180度チルト式背面モニター」や「バリアングル・モニター」は、ローアングル撮影において、顕著な効果を発揮します。

「上側180度チルト式背面モニター」や「バリアングル・モニター」があると、人間の視点からは見ることのできない角度から見た被写体が撮れます。

レンズの光軸上にあるべきもの|三脚穴|背面モニターの重心

三脚穴がレンズの光軸上にある|動画撮影時に左右にパンするときにこそ意味をもつ

「三脚穴がレンズの光軸上にある」必要がどうしてもあるのは、動画撮影時だけだと考えてよい。

写真撮影時に「三脚穴がレンズの光軸上にある」ことは、必須条件とまではいえない。

「三脚穴がレンズの光軸上にない」状態で動画撮影をする。 このとき左右にパン(水平方向の回転)した景色の見え方が、左右均等・左右対称にならない。 この点が問題になる。

ただし、「三脚穴がレンズの光軸上から少しズレている程度」であれば、左右均等・左右対称でない件には、動画を見たかぎりでは、誰も気づかないだろう。


「三脚穴がレンズの光軸上から大きく外れている」ことによって、カメラの重量バランスが左右均等・左右対称にならない。

小型三脚やゴリラポッドなどは、三脚それ自体の重量が十分でないため、倒れやすくブレやすい。

こうした場合、雲台に付けた状態での、カメラの重量バランスが左右均等・左右対称であるほど「倒れる」「ブレる」ということが少なくなり、写真・動画が安定しやすい。

この件については、「三脚穴がレンズの光軸上から少しズレている程度」であれば、さほど問題にならない。


写真が目的でも、動画が目的でも、カメラを選ぶとき、「三脚穴がレンズの光軸上から大きく外れている」ことにだけ警戒すればよい。 「三脚穴がレンズの光軸上から大きく外れている」可能性があるのは、一部のコンパクトデジタルカメラだけだと考えられる。 「三脚穴がレンズの光軸上から少しズレている程度」であれば、写真が目的でも、動画が目的でも、さほど問題にはならない。

背面モニターの重心がレンズの光軸上にある|ローアングル撮影をするときに大事

首に掛けたストラップをピンと張るようにして、カメラを斜め下に引っ張って安定させる。

その状態で、動植物や風景をローアングル撮影する。

この状態で構図をつくるときに大事なのは、「チルト式背面モニター」だと思う。

「チルト式背面モニター」は「背面モニターの重心がレンズの光軸上にある」。

「バリアングル・モニター」は「背面モニターの重心がレンズの光軸上にない」。

動植物を至近距離で(マクロモードやマクロレンズを使って)ローアングル撮影する。 こういう場合には、「バリアングル・モニター」よりも「チルト式背面モニター」のほうが圧倒的にふさわしい。

撮影者には「被写体」「レンズの先端」「背面モニター」のいずれも見えている。

いずれも見えていて、マクロモードやマクロレンズを使ってローアングル撮影する。

この状態で「バリアングル・モニターだったら、カメラの左側に視線を移して撮影することになり、かなり違和感があるだろう。 しかもバリアングル・モニターだと、ピンと張ったストラップの陰になり、バリアングル・モニターが見えなくなることもある。

首に掛けたストラップをピンと張るようにして、カメラを斜め下に引っ張って安定させてローアングル撮影をする。 そういうケースでは、「バリアングル・モニター」よりも「チルト式背面モニター」のほうが圧倒的に有利である。

背面モニターの重心がレンズの光軸上にある|自撮り(セルフィ:selfie, selfy)するとき

「バリアングル・モニター」で動画を自撮りしている人は、よく(視聴者から見て)画面の左側へと視線を飛ばす。

モニターにどうしても視線が飛んでしまう。

自撮りをする人が無意識にモニターを見てしまう場合、「バリアングル・モニター」でヨコへ視線を飛ばすよりも、「上側180度チルト式背面モニター」で上へ視線を飛ばしたほうが、より自然な感じに見える。 たぶん「横目でチラリ」は、白眼の面積が大きく変化するからだと思う。 「視線を少し上に移動させる」という場合、白眼の面積は大きくは変化しない。 やはり、「自撮り用モニターは、レンズの真上にあるべき」=「自撮りには上側180度チルト式背面モニターが正解」ということになるだろう。

動画を自撮りする場合、「バリアングル・モニター」よりも「チルト式背面モニター」のほうが有利である。

「上側180度チルト式背面モニター」の実現には軍艦部の整理が必要

カメラの天板部分を軍艦部という

カメラの天板部分を軍艦部という。

軍艦部がフラットにならないと、「上側180度チルト式背面モニター」の実現は難しい。

結局、CanonのEOS Kissとかが「バリアングル・モニター」を採用しているのは、EOSシリーズが一眼「レフ」だもんだから、軍艦部のペンタ部が出っ張っていて、「上側180度チルト式背面モニター」が実現できないから。 「バリアングル・モニター」は妥協の産物で、本当にいいのは「上側180度チルト式背面モニター」なのだ。

結論を先に述べれば、「上側180度チルト式背面モニター」のほうが欠点が少なく、「バリアングル・モニター」のほうが欠点が多い。

「バリアングル・モニター」を採用せざるを得ないのは、ペンタ部を軍艦部の中央に配置する必然性のある、一眼レフだけである。 ミラーレス一眼の場合、ペンタ部は必要ないし、軍艦部が完全にフラットなミラーレス一眼は、数多く存在する。

軍艦部が完全にフラットなミラーレス一眼なのに、「上側180度チルト式背面モニター」を装備しない機種としてα6500〔SONY〕がある。 α6500の後継機では、「上側180度チルト式背面モニター」を装備してもらいたい。

軍艦部つまりカメラ天面に配置された回転ダイヤルは、整理することが可能。 「天面液晶パネルとその操作キーに操作系を集約する」「ダイヤルやボタンをカメラ前面・背面・側面にうまく配置する」などの工夫が可能。

ふだんあまり使いもしない機能を、手の当たりやすい「軍艦部の大きなダイヤル」に配置しておくなどは、「練られていない操作系のデザイン」だと思う。

「上側180度チルト式背面モニター」は、「ローアングルの写真・動画撮影」もラクに正確にできるし、「自撮り(セルフィ)」もできる。 そういう最上級のモニター形式だと思う。

これを実現するために、軍艦部の「演出っぽいメカメカしさ」「必要のないゴチャゴチャしたダイヤル」を一掃する必要がある。

結局、露出、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスなどが、サクッと調整できれば、軍艦部のダイヤルでなくてもいいわけでしょ?  ジョグダイヤル、ジョイスティック、多ボタン、タッチパネルなど、操作の早い操作系のデザインは、ダイヤル以外に、いくらでもあると思う。

電子ビューファインダーではファインダーを軍艦部の中央に据える必要はない

「一眼レフ」の場合、ペンタ部(ペンタプリズムが入っている大きな突起)が、軍艦部の中央に位置する必然性があります。

ペンタ部が軍艦部の中央に位置すれば、ペンタ部に付随するファインダーもまた、軍艦部の中央に位置する必然性があるわけです。

しかし「一眼レフ」でない場合、つまり、ミラーレス一眼である場合、電子ビューファインダーですから、ファインダーを軍艦部の中央に据える必要はない。

つまりファインダーが、背面を見たときに左上の角にある状態のほうが、むしろ使いやすい面があるでしょう。

ファインダーが軍艦部の中央にあると、「背面モニター」に鼻の脂がついてしまい、見栄えも悪いし不衛生という側面があります。

ファインダーが軍艦部の中央にあるから「上側180度チルト式背面モニター」が実現できない

各種のダイヤル、ボタンなどが軍艦部に多少あってもよいのです。

しかし、大きなペンタ部が軍艦部中央にあると、「上側180度チルト式背面モニター」が見えにくくなる。

ミラーレス一眼の場合、ファインダーはどこの位置でもよいのだから、「上側180度チルト式背面モニター」を実現するために、大きなペンタ部を軍艦部中央に配置することは、避けたほうがいい。

 
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