ミラーレス一眼の買い時

ミラーレス一眼を動画撮影機として使う場合、一応のゴールがあるように思う。

●「屋内で落ち着いて撮影する」という前提なら、4K-60p-4:2:2-10bitのHDMIクリーン出力(非圧縮出力)が得られることで、いちおうのゴールには到達している。 現在のミラーレス一眼は、「H.265での記録機能を搭載するか否か」「All-Intraにするか否か」など、細かい部分で「何度か買い直させる」ように、ネタを小出しにしている感じはある。 けれども、とりあえず「4K-60p-4:2:2-10bitのHDMIクリーン出力(非圧縮出力)が得られるカメラ」で、テレビ放送の規格に見合った映像は撮影できる。 この条件を満たしているスチルカメラは、2019-01-16の段階では、GH5S〔Panasonic〕とX-T3〔FUJIFILM〕の2機種である。

●4K-60p-4:2:2-10bitのHDMIクリーン出力(非圧縮出力)を、ATOMOSやBlackmagic Designの映像外部レコーダーでProResコーデックで収録し、SSDに記録する。 これが4K動画の収録手法として、最も安全度の高いやり方だろうと思われる。 どういうことなのかというと、まずSDカードはカメラボディとの相性がある。 さらに、SDカードを使うということは、ボディ内記録をするということ。 ボディ内記録をするとき、オーバーヒート〔過熱〕による動画撮影の強制停止がある。 音楽ライブや芝居などを収録する場合、撮影機会は1回だけで、失敗は許されない。 そうした状況のとき、「SDカードがトラブったら」「オーバーヒート〔過熱〕で録画が停止したら」などと心配になるようではイカン。 そうなると結局、映像外部レコーダーを使ってSSDに収録するというのが、1つの安全な選択だろうと思われる。 つまり「動画用ミラーレス一眼」ということに限定すれば、4K-60p-4:2:2-10bitのHDMIクリーン出力(非圧縮出力)だけ付いていれば、あとの余計なものは無視してよい。 ボディ内手ブレ補正アリのほうが好ましいけれども、イメージセンサーが動くというのも、良し悪し。 ボディ内手ブレ補正が暴走して、イメージセンサーが意味もなくブルブルすることもあるというから、ボディ内手ブレ補正ナシのほうが好ましいという考え方もできる。

(1)高速な書き込みが可能なSDカードは、ものすごく高い。 単位容量あたりの値段でいえば、「高級SDカード」よりも「SATA接続用のSSD」のほうが安上がりだろうし、書き込み速度もSSDのほうが速いだろうと思う。 そして、何よりも4K動画となると、SDカードよりもSSDに記録しないと、空き容量がすぐに尽きてしまう。

(2)SanDisk〔サンディスク〕のSDカードとα7 III/α7R III〔SONY〕の相性が悪かった問題。 この問題からわかるように、SDカードはかなり「神経質なメディア」だと思う。 写真ファイルでも、4000万画素超えのRAWデータなら、それなりの容量をもっている。 写真ファイルですら、SDカードよりもSSDに記録したほうが、容量的な見地からも、好ましい。 そんな状況になっている。 SSDならば、パーティションを分けることによって、異なるパーティションの2つのフォルダーに同時に記録し、バックアップするなどのことも考えられる。

●H.265コーデックで収録すると、演算の負荷が高すぎるので、「高い発熱」と「短時間でバッテリーが消耗する」という2つの課題に直面することになるだろう。 X-T3〔FUJIFILM〕がまさしく、発熱と電池消耗で、長時間の4K動画撮影は無理という状態。 だったらX-T3を何に使うのかというと、ATOMOSやBlackmagic Designの映像外部レコーダーで録画するためのカメラヘッドとして使うわけよ。 X-T3はたぶん、最初からボディ内記録はオマケ程度に考えていて、ATOMOSやBlackmagic Designの映像外部レコーダーで録画することを想定している。 動画収録の30分制限は、X-T3にもかかっているけれども、HDMIクリーン出力から信号を出す時間は、この制限を受けない。 つまり映像外部レコーダーを使えば、動画収録の30分制限は回避できるし、「高い発熱」も回避できる。

●H.265コーデックというのは、長期に保存する最終ファイル(完パケ〔納品できる状態〈の製品〉〕ファイル)にだけ適用するべきコーデックだと思う。 編集用の中間コーデックは、ProResでも、その他のAll-Intraが可能なコーデックでもいいと思う。 「中間コーデック」や「カメラのレンズマウント」で囲い込みをするようなセコい商売をしても、資源のムダ遣いになるだけ。 どこのメーカーにも属さない、公共的な中間コーデックが出てくることが好ましい。 いずれにしても、「カメラボディの内部でSDカードに記録する」という方式を放棄すれば、動画撮影30分以内の制約も受けないし、コーデックによる囲い込みの影響も受けない。 つまり最初の話に戻る。 4K-60p-4:2:2-10bitのHDMIクリーン出力(非圧縮出力)が得られることで、いちおうのゴールには到達している。 それに該当するのが、GH5S〔Panasonic〕、X-T3〔FUJIFILM〕の2機種(2019-01-16)。 今のところ、動画用一眼カメラで有望なのは、この2機種。 ただしGH5Sは、動画AFがSONYよりもやや劣る面があるし、マイクロフォーサーズでは8K時代に対応できないので、GHシリーズそれ自体、ビミョーだと思う。

●8K時代をも生き抜くであろう必要最小限のセンサーサイズはAPS-Cサイズ(スーパー35mm)だ。 例えば、マイクロフォーサーズで最も高級なカメラの1つであろうDC-GH5S〔Panasonic〕は高感度耐性が高い。 つまり暗い場所でも、GH5Sなら撮れるのは事実。 ただし、GH5Sで思うのは、「GH5Sの暗所の動画は、美肌モードの黒塗り版」ということ。 結局、デジタル処理して、ISO感度を上げすぎたことによるジュワジュワノイズを黒で塗りつぶしてごまかしている、といった感じ。 ハイレゾ対応を謳う安げなる音楽プレイヤーが、ホワイトノイズをごまかすために、ノイズゲートをきかせていることがある。 音量が一定以下の音声データについては、音量をゼロに絞るのがノイズゲートというエフェクト。 これをかけすぎると、小音量のコンテンツで、誤って無音にされてしまう。 この「安いハイレゾ音楽プレイヤーにおけるノイズゲートの件」と「美肌モードによる肌色のノッペリ塗り潰し」と「GH5Sによる暗所の黒のノッペリ塗り潰し」が、とてもよく似ている。 結局、アナログ的に難点のあるデータを、ポスプロ的にデジタル処理したデータには、大きな欠点が潜んでいることが多いということ。 一言でいって「わざとらしい」ので「見破られる」ということ。 映像のアナログ部分とは、レンズとイメージセンサーといった光学性能が支配する領域。 結局、口径の大きな(≒開放F値の小さい)レンズを選び、センサーサイズはできるだけ大きくする。 センサーサイズを大きくするとは、撮像素子1個あたりの受光面積を、できるだけ大きいまま保つ。 この基本を守らなければ、「光学的な部分よりも後段で、いくらデジタル処理をしても、わざとらしい塗りつぶし映像にしかならない」ということになるだろう。 シャープがマイクロフォーサーズで8Kのカメラを発表したようだけれども、無理がある(GH5Sと同じ「失敗」を招く)と私は予想する。 8K時代ともなると、やはりFUJIFILMが手がけている中判のイメージセンサーが主流になるだろうなぁ、というのが正直なところ。 「イメージセンサーが大きい」=「撮像素子1個あたりの受光面積が大きい」という「アナログ部分」を強化することこそ、本筋だと思う。 だからSONYのように、イメージセンサーをR・G・Bで分けて三枚重ねにするなど、イメージセンサーの部分で特別な工夫をすることも、よいことだと思う。 消費者だって学習するんだから、「画像処理エンジンでごまかす」ような「素人騙し」は、だんだん通用しなくなってくる。 ただし、センサーサイズが大きくなると、本体もレンズも高額になってしまう。 フルサイズですら高いわけだし、中判となると、現在のところは、個人での購入は難しいだろう。 動画に特定してミラーレス一眼を考えた場合、やはりAPS-Cサイズが適任。 要は、SONY、FUJIFILM、CanonのAPS-Cサイズ機が、プチシネマ用カメラとして有望。

※FUJIFILMのAPS-Cサイズ機は、APS-Cサイズ機にしてはボディが小型軽量であり、撒き餌レンズなのかわかりませんけれども「XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II」という標準ズームが安いのに優秀。 これだったらマイクロフォーサーズに拘泥する必要はないと思う。 マイクロフォーサーズは、一時代を築いたけれども、動画は4Kから8Kへという流れの中で、マイクロフォーサーズは、必ずや淘汰される映像規格だと私は予想している。 具体的に、7年後まで、マイクロフォーサーズのレンズが使えるだろうか?  その頃には、動画も撮れる中判カメラが主流になっているのではないか?  そんな感じがする。 カメラの場合、ボディはデジモノなので使い捨てであり、結局、「どのレンズに投資するか」がとても大事。 そういう考え方からすると、Xマウント〔FUJIFILM〕というのも1つの選択肢としてアリかもしれない。

●レンズは長く使う。 マイクロフォーサーズ用のレンズとはいえ、けっこう高いのですよ「パナライカ」とか「M.ZUIKO PRO」などの高級レンズは。 マイクロフォーサーズでレンズ資産を揃えても、8K時代になったら、マウント替えを迫られる。 マイクロフォーサーズでレンズに100万円かけるより、ほかのレンズに100万円かけたほうがよくないかな?  例えば、FUJIFILMのカメラは、APS-Cサイズなのに、マイクロフォーサーズのカメラより軽いことがある。 センサーサイズは大きく、カメラは軽く。 そういう意味なら、無理にPanasonicやOLYMPUSのマイクロフォーサーズ機を買わなくても、FUJIFILMのAPS-Cサイズ機でよいのでは?  同様に考えて、SONYのAPS-Cサイズでもよいのでは? 

●「動画用カメラ」という限定のもと、APS-Cサイズ用〔フルサイズ用レンズも含む〕として「揃えて損のない(と推測される)レンズマウント」。 つまり「動画を撮る人」にとってなら、という限定付きで考えた場合、SONY、FUJIFILM、Canonのレンズを買えばよい、ということになるだろう。 ただし、FUJIFILMの場合、FUJIFILM純正レンズが中心であり、レンズの種類の増加スピードがきわめて遅い。 「必要なレンズが出るまで待てない」という人は、ボディをSONYにして、Eマウント〔SONY〕とEFマウント〔Canon〕のレンズを使うのがいいかもしれない。

(1)SONYはEマウント〔SONY〕
(2)FUJIFILMはXマウント〔FUJIFILM〕
(3)CanonはEF-Mマウント〔Canon|ミラーレス〕、RFマウント〔Canon|ミラーレス〕、EFマウント〔Canon|レフ〕

Eマウント〔SONY〕はレンズがそろっておらず(特に広角側)、やはりMC-11を取り付けて、EFマウント〔Canon〕のレンズを使うのが1つの「レンズ不足の回避策」になる。 EFマウントのレンズは中古の商品数が膨大であり、入手しやすい。

マウントコンバーター | アクセサリー | SIGMA GLOBAL VISION

α6400〔SONY〕|φ3.5mmマイク入力端子付き|APS-Cサイズ|上側180度チルト式背面モニター|ボディ内手ブレ補正ナシ|4K-30p

YouTubeの自撮り向きカメラとして、いちおう使えるとは思うけれども、ボディ内手ブレ補正ナシなので、そこはしっかりと把握してから買う。 大ヒットしたDMC-GH4〔Panasonic〕もボディ内手ブレ補正ナシだったので、三脚固定で自宅での自撮りなら、このα6400〔SONY〕でも問題ないと思う。

自撮りをする場合に適する画角(焦点距離)がある。 腕を伸ばした状態での自撮りの広角端は、「フルサイズでいう24mm」=「APS-Cサイズでいう16mm」=「CanonのAPS-Cサイズでいう15mm」から始まっていないといけない。 広角端の焦点距離がそこまで短くなっていないと、腕を伸ばした距離では顔が大写しになるだけで、残念な動画になる。

Eマウントのレンズで、SIGMA〔シグマ〕からいろいろ出ているけれども、SIGMAのレンズは「AFがカタカタうるさい」という場合があるので、動画用としては怖くて手が出せない。 レンズキットに付属している「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS SELP1650」というレンズは、安いだけあって残念な画質であるようで、お金をドブに捨てるようなものだと、私個人は感じております。 英語圏には「貧乏人は二度買う」ということわざがあるようです。

付けっぱなし用の標準ズームで、ある程度、画質のしっかりしたものとして、以下のF4通しの標準ズームがあります。

α6400〔SONY〕が発売された際には、ボディだけ購入し、以上の「Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS SEL1670Z」を付けっぱなしでいいと思います。

α6400〔SONY〕のφ3.5mmマイク入力端子には、以下のラベリアマイクがふさわしいと思います。 ラベリアマイクは延長コードで延長して、カメラのφ3.5mmマイク入力端子に接続します。 お金があれば、SONYのワイヤレスマイクが便利ですけれども、家撮りでは必要ないでしょう(延長コードでじゅうぶんです)。

SONYのカメラは、もともとホワイトノイズが少なく、このECM-PC60というラベリアマイクも、音質は悪くありません(ボディが金属製ですので安いのに音がいいです)。 ECM-PC60は安いから、断線したらまた買い換えればいいのです。 ジェットダイスケさんが、コレを使っていますよ。 胸元に止めるピンは、ECM-PC60に付属しています。 audio-technicaのこれ系統のマイクは、一般にホワイトノイズが多めなので、SONYのがオススメです。

「ラベリアマイクを利用する気持ち」というのは、「口元に近い場所にマイクを置いたほうが、言葉がハッキリと録音できる」という気持ちです。 ボーカルの録音ではないので、音質(周波数特性やダイナミックレンジ等)が問題なのではなく、「音声言語が曇りなくしっかりと録音できる」ことが大事。 そのためには、ショットガンマイクを使わないで、胸元にラベリアマイクを付けることです。

α6400 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

α6400〔SONY〕はボディ内手ブレ補正ナシなので、三脚固定以外の用途では、かなり厳しいものがあります。

ただ三脚固定であれば、ボディ内手ブレ補正ナシは「GH5S〔Panasonic〕」「X-T3〔FUJIFILM〕」と条件は同じです。

GH5SやX-T3には「バリアングル・モニター」も「上側180度チルト式背面モニター」もありませんので、α6400〔SONY〕を選択するのも1つの方法でしょう。

ただしα6500〔SONY〕の後継機が出ることが確実視されているので、当然、α6500〔SONY〕の後継機を見てから、α6400〔SONY〕の購入を検討するのが筋でしょう。

なお、スチルカメラで動画撮影30分制限を撤廃している機種は、DMC-G8〔Panasonic〕、DC-GH5/DC-GH5S〔Panasonic〕、DMC-FZH1〔Panasonic〕だけであろうと思います。

長時間の録画であれば、「ビデオカメラ」か「Panasonicのミラーレス一眼またはDMC-FZH1」になります。

SONY α6400発表!スペック情報と所感(SONY a6400ミラーレス一眼カメラ) - YouTube

Sony α6400 が登場!~Youtubeの収録や野鳥撮影に使えそう?~ - YouTube

【カメラ】SONYの新型カメラα6400が発表されましたね!どんなカメラなのかな? - YouTube

ソニー「α6400」「α9/α7R III/α7 III大型アップデート」発表会レポート - デジカメ Watch

ビデオカメラのシャッタースピードは東日本は50分の1秒、西日本は60分の1秒、

フリッカー現象を回避する

東日本(交流電源が50Hzの地域)では、動画のシャッタースピードを50分の1秒にします。 50分の1秒にすると、50Hzと周期が一致するので、明るさが一定となり、フリッカー現象を起こさずに済みます。

西日本(交流電源が60Hzの地域)では、動画のシャッタースピードを60分の1秒にします。 60分の1秒にすると、60Hzと周期が一致するので、明るさが一定となり、フリッカー現象を起こさずに済みます。

※動画についてのフリッカー現象とは、動画のコマごとに明るさが一定でなくなり、動画が明暗を繰り返すことにより、チラついて見える現象。

フリッカー現象 - Google 検索

動画のシャッタースピードを高速にしないのは動体ブレ(モーションブラー:motion blur)を残すため

動画における「動きのなめらかさ」「パラパラ感の少なさ」は、1コマ1コマに動体ブレ(モーションブラー)が残っていたほうが好ましい。

1コマ1コマが「動体ブレ(モーションブラー)のないハッキリした静止画」で構成された動画ファイルだと、動画にパラパラ感が伴い、動きのスムーズさが感じられない。

そういうパラパラした動画を撮るためには、動画のシャッタースピードを上げること(このとき「絞り=アイリスは開く」「ISO感度は上げる」)が必要となる。

※写真用カメラでは「絞り」といい、ビデオカメラでは「アイリス」という。

業務用ビデオカメラではシャッタースピードやアイリスはいじらない|NDフィルターとISO感度(ゲイン)で明るさを調整する

ビデオカメラでの「映像の明るさ調整」には、ふつうシャッタースピードは使わない。

「東日本(交流電源が50Hzの地域)では、動画のシャッタースピードを50分の1秒に固定するのが原則」
「西日本(交流電源が60Hzの地域)では、動画のシャッタースピードを60分の1秒に固定するのが原則」

業務用ビデオカメラでの「映像の明るさ調整」には、アイリス(絞り)は、そこまで頻繁には使わない。 というのも、業務用ビデオカメラは「ピンボケせずに記録を確実に残す」ことが至上命題だから。

【理由1】:業務用ビデオカメラのセンサーサイズは極度に小さいため、「口径の比較的大きなレンズの中央部だけを使って解像感の高い映像だけを切り取る」=「かなり絞る」という手法で、画質の低さをカバーしている。 「センサーサイズの小さいコンデジ」でも、晴れた日にはクッキリした映像になる。 それは光量が豊富だと、アイリスを絞り込めるので、映像がクッキリするため。 さらに、安いレンズでも、アイリスを絞り込むことによって、クッキリした写真が撮れる。 それは、安いレンズでも、レンズ中央部の平坦部分では解像度が高いから。 「開放に近い絞り値でも、それでも映像の解像感が高い」というのは、かなりの工夫をしているレンズで、そのようなレンズは高額。 安いレンズは、絞らないと映像がクッキリしないのがふつう。 とにかく、解像感の高いクッキリした映像が欲しい場合には、アイリスは絞って使うのが基本となる。

【理由2】: 「業務用ビデオカメラの映像」は「アイリスが絞られた領域を常用する映像」なので、その被写界深度は、自然と深く(分厚く)なり、奥までクッキリとピントが合っているのがふつう(背景ボケは、ほぼしない)。 業務用ビデオカメラは「ピンボケせずに記録を確実に残す」という「その1回しか撮影チャンスがない場合の『報道記録的な意味合い』が強い機材」である。 したがって、業務用ビデオカメラの場合は、まかり間違ってもピンボケ映像が長くは続かぬように、被写界深度を深めに取っておくのが安全策。 結局、アイリスで明るさを調整すると、アイリスを解放側に振ったとき、同時に被写界深度が薄っぺらくなるので、すぐにピントがはずれる。

カメラの操作に慣れていない素人が、アイリスで映像を明るくするようなことをすると、ピントをはずしまくって、ピンボケの「使えない映像クリップ」が増えるだけ。 だから「素人はヘタにアイリスをいじるな」ということ。 「その1回しか撮影チャンスがない」という条件を考えたとき、ISO感度(ゲイン)を上げてノイズが出たとしても、ピンボケ映像よりはマシというもの。 だから業務用ビデオカメラでは、アイリス(絞り)は絞って被写界深度を深いまま保持するのが安全サイドに振った考え方。 ということは、業務用ビデオカメラでは、アイリス(絞り)は、そこまで頻繁にはいじらない。

※業務用ビデオカメラで、一定以上の高級機は、「レンズの前玉に近い側から、フォーカス、ズーム、アイリス」というふうに3連リングになっていることが多い。 フォーカスの回転リングが最も幅が広く、次にフォーカスの回転リングの幅が広く、アイリスは回転リングの幅が極度に狭い。 つまりアイリスは、いじりにくい(調整値が変わらないようにしてある)のだということ。 「素人はヘタにアイリスをいじるな」です。

業務用ビデオカメラでの「映像の明るさ調整」には、主として「NDフィルター」と「ISO感度(ビデオカメラでは「ゲイン」という)」を使う。

「写真を変えよう!キャンペーン」でのPanasonicのGHシリーズの購入は見送ることにした

以上に業務用ビデオカメラ論を展開したのは、「動画で大事なのはピントだ」ということを示すため。

つまりピントをはずすカメラは、避けるのが順当。 そういう意味では、PanasonicのGH5は、地雷カメラだから必ず避ける。

一言でいって、Panasonicのデジタルカメラは動画AFがSONYほどではないから、あえてPanasonicのデジタルカメラを買うこともないと思う。

GH5Sの場合、かなり改善されているけれども、だったら逆算して、どうしてGH5にGH5Sと同等の動画AFを搭載しないのか? ということになる。

GH5のマイナーチェンジ版でもいいから、「GH5Sに相当する動画AFを搭載したGH5の後継モデル」を、どうして2018年の秋ぐらいまでに出さなかったのか? 

Lマウント〔Panasonic〕よりも、「GH5Sに相当する動画AFを搭載したGH5の後継モデル」のほうが待ち望まれていると思う。

ということで、Panasonicは顧客の期待を裏切っているし、8K時代を控えて、イメージセンサーが小型のマイクロフォーサーズ規格の将来には希望が持てないので、 残念ながら、Panasonicのカメラは却下だということになる。

4Kや8Kで、ちょうどいいサイズは、APS-Cサイズ(スーパー35mm)の付近と考えられる。 つまりX-T3〔FUJIFILM〕やα6500〔SONY〕のラインが、動画用と写真用を兼務しながら、レンズも小型軽量におさまるカメラになりうる。

SONYのG MASTERレンズ、SIGMAのArtシリーズは、映像はきれいだけれども、太くて重くて高額で、かなり特殊なレンズだと思う。

あそこまで太くて重くて高額なレンズだったら、フォーカス・ブリージングを抑制した、安価なシネマレンズを導入したほうがマシである。

写真用レンズは、ブリージングがひどく、やはり動画向きではない。

さらに、特定の被写体にピントを置きながら、ズーム倍率を変えていく表現は、写真用レンズでは無理。

最終的には、シネマ用レンズが必要になる。 だから、写真用レンズばかりを開発していると、時代に取り残されると思う。

PanasonicはコントラストAFに固執しすぎ|DC-GH5の動画AFが実用レベルに達していない

PanasonicがコントラストAFに固執するのは、私企業だから、Panasonicの自由でしょう。

しかし、すでにGH4の時代から広く知られていた「動画AFが遅くて迷いやすい性質」は、GH5にまで受け継がれています。

GH4の時代より、GH5になってからのほうが、「動画AFが遅くて迷いやすい性質」がむしろ強まった(悪化した)のかもしれません。


動画投稿はワンマンオペレーションで撮影をすることが多い。 そしてPanasonicが重視している「バリアングル・モニター」は、ワンマンオペレーションを強く意識したモニター画面。

そのようにワンマンオペレーションを重視するPanasonicでありながら「GH5において動画AFが遅くて迷いやすい性質を放置している」ということは、ワンマンオペレーションの邪魔をしていることを意味する。

GH5はボディ内手ブレ補正が優秀らしいけれども、順番を完全に間違えている。 OM-D E-M1 Mark II〔OLYMPUS〕に対抗したのだろうか? 

「動画のPanasonic」だ。 動画用カメラとしては、ボディ内手ブレ補正よりも動画AFの性能のほうが先決問題。 このあたりの優先順位の付け方は、完全に首脳部が「素人」であることを表している。

手ブレしている素材でも、補正するプラグインがあるから、PCのマシンパワーがあり、画質が低下してもよいのであれば、手ブレ素材は、そこまでやっかいではない。

ピントをはずしている素材は、ポスプロ(後工程)での修正がきかない。 したがって、Panasonicは、ハイブリッドAFを早急に採り入れるべきである。

「コントラストAFだけで頑張る」ような、独りよがりで無理な努力を、Panasonicはやめるべきだ。 消費者は、そういうのは期待していない。 「結果」だけが欲しいのである。


「Panasonicの一眼カメラは、動画AFが残念だから、例えば、DMC-GH4やDC-GH5では、リモコンのシャッター半押しでピントを固定してから動画撮影を開始する」というやり方が、広く知られるようになっている。 これだったら、動画AFではない。 動画AFはワンマンオペレーションを助けるものでなければいけないのだから。

たしかにGH5Sになってから、「動画AFが遅くて迷いやすい性質」は大きく改善された。

しかし、改善されてもなお、α6500〔SONY〕やα7 III〔SONY〕など、SONY αシリーズの動画AFの速さ・正確さには及ばない。

RX100シリーズ〔SONY〕の動画AFも、きわめて優秀なので、GH5Sの動画AFは、たぶんRX100シリーズにも負けると思う。

それぐらい、SONYのAF性能は飛び抜けて優秀。 GH5SというPanasonicの最優秀機を使っても、動画AFでは、SONYのコンデジにすら負ける状態が現状だと思う。 「コントラストAFに固執する方針」によって、PanasonicはSONYに大きく引き離されている。

この状況にありながら、コントラストAF(という結果の芳しくない方式)に固執しているPanasonicの技術陣は、製品レベルで「実験」をやっている点で、倫理的・道義的な意味で、無責任だと思う。

動画では「ピントをはずす」ことが最も罪深い。 そのカット、そのクリップが全損になるから。 ピントが来ていない動画素材は、ポスプロ(後工程)で修正のしようがない。 わかるか? Panasonicのおっちゃんたち! 

早期に手を打たないと、Panasonicが一眼カメラ市場から撤退することにもなるだろう。 「手を打つこと」がLマウント〔Panasonic〕の発表だった、ということなのか?  だったら「Lマウントの1号機にバリアングル・モニターを搭載しない」(噂)というのは、どういう了見なのか? 

いずれにしても、Panasonicの写真用カメラは、コンデジからレンズ交換式カメラまで、動画AFが残念であると見なして、とりあえず避けておくというのも、1つの「護身術」であろう。

Panasonicのカメラを、写真用として買う人は、少数派ではないか?  マイクロフォーサーズで写真用なら、OM-D E-M1 Mark II〔OLYMPUS〕、または、その後継機? であるOM-D E-M1X〔OLYMPUS〕になると思う。 G9 Proというのは、一部では評判がいいようだけれども、動画機能が削ってあるので、Panasonicらしくない。

プロがCanonからSONYに流れている理由が、Panasonicにはわかっていない。 プロ写真家として生計を立てている人の一定部分を、ブライダル写真の専門家が占めている。 ブライダル写真(前撮りを含む)では、同時に、動画撮影(当然4Kが好まれる)までが必要になることがある。

つまり「ブライダル動画+ブライダル写真」が1台だけでまかなえる。 これがα7 III/α7R III〔SONY〕がプロのブライダル写真家に好まれている理由。

ところが、G9 Proというのは、動画機能を削って、写真機能に振ったプロ機ということ。 これでは、「ブライダル動画+ブライダル写真」が1台だけでまかなえないわけよ。

ブライダル写真家は、バックアップ用やレンズ別で、2台のカメラをぶら下げて写真を撮っているよ。 その状態でありながら、写真も動画も撮りたいわけよ。 だからα7 III/α7R III〔SONY〕が好まれる。

Panasonicは「誰に買ってもらうか」がわかっていない。

こざかしいことしないで「全部入り」をサッサと出して欲しい。 それがPanasonicへの消費者の要望だ。

私が考えるに、G9 Proは企画倒れで、市場から求められているのは、G8 Mark II(つまり貧者のGH5)だったのですよ。 廉価版のGH5がG8だったわけでしょ? そのG8の後継機(G8 Mark II)をそのまま出せばよかったんだよ。

どうしてG8がそこまで振るわなかったのか? それはXLR端子〔キャノン端子〕ユニットが付かないとか、音声がLPCMでなくAACとか、くだらない部分でデグレードされているから。 つまりカニバリゼーション(cannibalization)を起こさないために、G8が不当にグレードダウンされている点が問題。

結局、大盤振る舞いしないとPanasonicはCanonに勝てないのに、くだらない部分で出し惜しみをしているんだよ、Panasonicは。 Canonを完全に倒す勢いで、開き直って突っ込んでけよ、Panasonic。

安くてプラスチッキーでも、GH5やGH5Sと同等に近い機能が入っているカメラ。 それがG8 Mark II(つまり貧者のGH5)であり、これが求められているんだよね、実際には。

つまりPanasonicのGHシリーズは、こうすれがいいのよ。

(1)「高価格帯(金属)・通常画素数」――GH6
(2)「高価格帯(金属)・低画素数(高感度耐性強化版)」――GH6S
(3)「中価格帯(プラスチック)・通常画素数」――GHJr6(G8 Mark II)
(4)「中価格帯(プラスチック)・低画素数(高感度耐性強化版)」――GHJr6S(G8 Mark IIの高感度耐性強化版)

GH5の動画AFが残念なまま「動画のPanasonic」を極めないうちに、写真用のG9 Proを出すというのは、どうなのかと思う。

GoProはアクションカメラにおいて「安心のブランドの1つ」になっている。

だったらGH5が、動画用一眼カメラにおいて「安心のブランドの1つ」になっているか?  GH5は動画AFが残念なので、地雷機である。 この地雷機を売り続けておいて、キャッシュバックとか、ふざけた在庫処分するなよ、Panasonic。

Panasonicは、市場を見ていないね。 Panasonicは、消費者からの要望を採り入れていない。

最近では、FUJIFILMのほうが、市場を見るようになっているよ。

GH5はリコールものの欠陥カメラだと思う。 これは誠意を欠いている。 消費者に甘えるな、Panasonic。

子供や女子の写真を、かわいく撮るのだったら、CanonかFUJIFILMの写真用カメラが適している。 カメラが必要になる場面の多くは、人物かメシである。

被写体が人物やメシだったら、色を盛ったCanonかFUJIFILMの写真用カメラが適している。 これはガチで、そうである。

写真撮影用のカメラにおいて、LUMIXを選ぶ特段の理由はない。 連写や手ブレ補正だったらOM-D E-M1 Mark II〔OLYMPUS〕が優秀。 レンズの解像感もOLYMPUSのレンズのほうが優秀。 パナライカのレンズもいいけれども、パナライカのレンズをOLYMPUSのボディに付けても、いろいろと機能が使えない。 同じマイクロフォーサーズのレンズでも、PanasonicとOLYMPUSは、レンズに厳密な互換性がないんだよ。 くだらないところで戦っているうちに、マイクロフォーサーズという小型のイメージセンサーの時代は終わりつつある。 動画が8Kを求めるようになっているから。 マイクロフォーサーズの面積では、8K動画は厳しい。 APS-Cサイズ(スーパー35mm)は必要だろうと思う。

GH5SとX-T3〔FUJIFILM〕を比較した動画は見ていないけれども、動画AFが優秀だという点では、X-T3のほうが優秀かもしれない。


Panasonicを選ぶのは「Panasonicは動画がよく録れるから」である。 その動画のAFが、ここまで長年、改善されないのであるから、Panasonicは今後、相手にしなくていいと思う。

FUJIFILMが出す「動画も重視されたカメラ」である「X-T2、X-H1、X-T3」の発展の仕方を見ていると、1回のモデルチェンジあたりの「増分」が大きい。

したがって、もしかすると、動画性能において、FUJIFILMがPanasonicに追いつく可能性が、ないとはいえない。

動画撮影用の機材において、最も罪深い失敗は、「ピントをはずす」ということ。

ピントをはずした動画は、ポスプロ(収録後工程)で手の施しようがない。

結局、「動画用のカメラは動画AFの性能が命」ということになる。

そうなると、α7 III/α7R III〔SONY〕、α6500〔SONY〕、X-T3〔FUJIFILM〕あたりが、「動画用のカメラは動画AF」として、現在のトップグループを形成している。 GH5Sも、もちろん、このトップグループの中には入るけれども、一番ではないと思う。 一番は、α6500〔SONY〕か、α7 III〔SONY〕か、X-T3〔FUJIFILM〕だと思う。

つまりPanasonicのGH5は、動画用一眼カメラなのだけれども、動画AFが「超残念」なので買う価値なし。

GH5Sは、暗所耐性が高く、動画AFも比較的優秀だけれども、価格が高い。 価格が高い割にマイクロフォーサーズだから、将来性があまりない。

「将来性があまりない」というのは、8K撮影になると、マイクロフォーサーズでは、1画素あたりの面積が少なくなるため、高感度耐性が低くなりすぎるであろう、ということ。

4K時代もまだ本格的には訪れていないのだから、8K時代はまだまだ先のこと。 それは事実であろう。

しかしレンズは、いったん買ったら10年以上は保有すると思う。 マイクロフォーサーズ用のレンズを集めても、8K時代の訪れにともない、マウント変えを余儀なくされることと推測される。 Panasonicもそれを自覚しているからこそ、Leica〔ライカ〕やSIGMA〔シグマ〕と提携して、新たにLマウント〔Panasonic〕という新マウントを打ち出したのだと思う。

FUJIFILMのXマウントは、レンズが割高だとは思う。 しかしFUJIFILMは、モデルチェンジごとに、確実に「動画も撮れるカメラ」に近づいている。 FUJIFILMには、努力している姿が見える。

これは、Panasonicにかんして「コントラストAFをいつまでも諦めない頑固者であり、かつ、動画AFが現在でもイマイチである」のと対照的。

FUJIFILMの動画音声は、ホワイトノイズが多いという悪評がある。 しかしFUJIFILMは、要望・苦情を1つ1つ確実につぶしていく姿勢を見せている。

ZOOMやTASCAMと提携することによって、ボイスレコーダーを内蔵したカメラをつくってしまえばいい。 ボディ内タイムコードで、「映像と別録り音声」とがコード的に同期するようにすればいい。 どういうことなのかというと、カメラ部品とボイスレコーダー碑文を「同じ基板」に付けるけれども、ユニットが異なるようにする。 それによって、マイナーチェンジ版が出しやすくなる。 そうして、動画音声は、動画の音声トラックに記録する部分と、ボイスレコーダーの音声トラック(4chでも8chでも)に記録する部分に分ける。 分けることによって、動画音声をハイレゾ化させることができる。 ただし「動画」と「ボイスレコーダーの音声」は、タイムコードでガッチリ同期させる。 タイムコードの発生チップの精度が低くても、同じチップからタイムコードをもらっていれば、同じズレ方をするから、映像と音声のズレはない。

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FUJIFILMのカメラの中に、ZOOMのボイスレコーダー(例えば、H5やH6相当)が基板として組み込まれており、タイムコードで同期がとれている。 この状態にするだけで、プチシネマが撮影しやすくなる。 またFUJIFILMに足りないのは、XLR端子〔キャノン端子〕の外付けユニット。 これはタテ撮りグリップにミニXLR端子やヒロセ4極コネクタを付ければいいんだよ。 4極にしておけば、L+Rも伝送できるから、左右のマイクでも、電装系は1本にまとめられる。 XLR端子〔キャノン端子〕よりヒロセ4極コネクタのほうが合理的だと思う。 XLR端子〔キャノン端子〕は、コネクタが大きすぎて、運搬に向かない。

Canonの動画音声が、ホワイトノイズが多いという悪評がある Canonは、この点を長年にわたって改善していない。 Canonは、一眼カメラの動画音声について、軽視している。 Canonはきっと、写真用のカメラを中心に考えているのだろう。

結局、動画用一眼カメラだったら、SONYかPanasonicかFUJIFILMしかないのだと思う。 それで、Panasonicは動画AFが改善されない点で、脱落したと見てよい。

動画AFを重視した立場からすると、SONYとFUJIFILMが残る。

α7 III/α7R III〔SONY〕、α6500〔SONY〕、X-T3〔FUJIFILM〕からの選択になると思う。

もちろんGH5Sも、素晴らしいけれども、マイクロフォーサーズのレンズが、資産として何年もつか、ということを考えると、ビミョーなところではある。

 
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