[もくじ]を見るor閉じる
▼もくじ▼
▲もくじ▲
講義録的印刷教材|単論点問題集としての性格も兼ね備えている
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO|技術評論社]は、[わくわく物理探検隊|やまぐち健一|ナガセ]の改訂版であり、この本は東進でのやまぐち健一講義録〔講座の文字起こし〕です。
- 高校で物理〔≠物理基礎〕の授業を受けたことのない人でも、[やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]を読み進めることによって、高校で物理の授業を受けたのと同等以上の効果が期待できます。
- それぐらい[やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]は、丁寧で親切でわかりやすい本です。
- [物理は独学では難しい]などといわれますけれども、それは数学の学力がまだ水準に達していないからにすぎないと思います。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]あるいは青山均先生の[秘伝の物理シリーズ|学研]あるいは[漆原晃の物理が面白いほどわかるシリーズ|KADOKAWA]などを使えば、物理だって独学可能ですよ。
- しかし[微分積分を使った物理の解法]が少しでも理解できるようにするために、物理学習を開始する前に、数学を数学Ⅲまで教科書レベルまでしっかり終えておくのがよいと思います。
- やまぐち健一先生は、亡くなられているようなので、今後、[やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]が改訂されることは見込めません。
- しかし高校物理として学ぶ[古典物理学]は、すでに確立された分野であるため、改訂は必要ありません。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]は、講義録的印刷教材と、基本問題集とを兼ね備えた印刷教材です。
- しかし[やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]がわかりやすすぎるので、単元ごとに、本当に理解しているかどうかを確認する意味で、[入試標準問題集[物理基礎・物理]|文英堂]の[確認問題]を自力で解いてみましょう。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]で理解できない部分があるときは、青山均先生の[秘伝の物理]の動画を見せていただきましょう。
- ■秘伝の物理
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]で理解できない部分があるときは、[漆原晃の物理が面白いほどわかるシリーズ|KADOKAWA]を参照してみるのも一法です。
- ■漆原晃の物理が面白いほどわかるシリーズ | KADOKAWA
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]は、[微分積分を使った物理の解法]の入門的なことも書かれています。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]は、問題を解くにあたってのメタ認知的な知識〔いかにして問題を解くかのコツ的なこと〕を事細かに述べてくれるので、物理が苦手な人でも安心して取り組めるし、明るいお人柄が文章から感じられるので、取っつきやすいです。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]は、公式を導く方法を事細かに伝授してくれます。 [グラフ]と[公式を導く方法]をセットで覚えると、公式がグラフという画像データとともに、頭に残りやすいと思います。
- [やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO]を土台としながらも、[波動]だけ漆原晃先生の[改訂版 大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[波動・原子]が面白いほどわかる本|KADOKAWA]で補う、というやり方もあり得ます。
やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO「力学・熱力学・波動編」
■サポートページ:やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO 「力学・熱力学・波動編」:|技術評論社
■サポートページ:やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO 「力学・熱力学・波動編」:|技術評論社
やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO「電磁気・原子編」
■やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO 「電磁気・原子編」:書籍案内|技術評論社
■サポートページ:やまぐち健一の わくわく物理探検隊NEO 「電磁気・原子編」:|技術評論社
単論点問題→複論点問題|中級
- [物理一問一答【完全版】|東進ブックス]には、[物理基礎]と[物理]の内容が含まれている。
- 物理・化学にかんしては、旧課程から新課程に変わっても、学習内容に大きな変更は、基本的にない。
- したがって、物理・化学にかんしては、無理をして新課程版を買う必要はない。旧課程版でも十分に入試に対応できる。
- 物理・化学にかんしては、メルカリなどで、旧課程版を購入するのも1つの方法である。
- 数学にかんしては、残念ながら旧課程には存在しなかった新単元が新課程で追加されているので、新課程版を買うのが妥当な選択でしょう。
- ■93-1.pdf
- ただし、新課程で追加された単元は少ないため、入試問題演習書のような、実戦的な問題集については、旧課程版を購入しても、十二分に役立つことと思います。
- [物理一問一答【完全版】]には、[×物理基礎一問一答【完全版】]という姉妹判は存在しない。
- [物理一問一答【完全版】]では、[問題演習]の問題番号が小さい問題が[単論点]で、問題番号が大きくなるにつれて、問題が[中論点]の度合いが色濃くなる、というふうな構造になっている。
- [リードα物理基礎+物理|数研出版][ニューグローバル物理基礎+物理|東京書籍][エクセル物理[総合版]|実教出版][セミナー物理基礎+物理|第一学習社][センサー総合物理|啓林館]などの教科書傍用問題集である。
- 教科書傍用問題集では、問題演習を通じて、[単論点]→[中論点]→[大論点]という構造を体感するのが難しい、という恐れがある。
- というのも、教科書傍用問題集は、問題改作〔改題〕の細かさが粗いため、要素還元が不十分になってしまているからだ。
- いいかえれば、教科書傍用問題集では、論点の種類において[漏れなく・重複なく]を満たしていない。
- いいかえれば、教科書傍用問題集では、論点の種類において[漏れなく]を満たすために、大量の無駄が放置されているのである。
- 教科書傍用問題集が、あれだけ分厚くて、問題数が多いのは、問題改作〔改題〕の細かさが粗いため、要素還元が不十分であるという、問題集を作成する側の能力不足・努力不足が原因だという言い方もできる。
- 例えば、[ニューグローバル物理基礎+物理|東京書籍]の[基本例題]ですら、複数の論点が組み合わせられた問題になってしまっている。
- 教科書傍用問題集を使うと、解くべき問題数が多い割に[解法パターン]のカバー率が低いため、[解法パターン]の記憶維持に多大な時間・手間が必要となる。
- 教科書傍用問題集を使うと、結果として、物理の修得に多大な時間を使うことになってしまう。
- したがって、真面目に教科書傍用問題集を使う、真面目気質の人にとって有利な状況が、これまでは続いてきたといえるだろう。
- しかし、漏れなく・重複なくを満たす印刷教材が増えてきているので、教科書傍用問題集を使うことが、絶対の正義ともいえなくなってきている。
- 教科書傍用問題集は、物理も化学も、問題の選定において[漏れなく・重複なく]が十分に満たされている保証がなく、[問題数過多]と[解説不十分]におちいりがちなので、教科書傍用問題集を妄信すると必ず痛い目に遭う。
- 他方、[物理一問一答【完全版】]の[問題演習]に掲載された問題では、[1問1論点]になるまで、徹底的に要素還元が行なわれている。
- したがって[物理一問一答【完全版】]の[問題演習]の1つ1つの問題は、[この問題で何を身につけるべきか]が明確である。
- それはつまり、[物理一問一答【完全版】]の[問題演習]よりも複雑で長い問題を解いた場合においても、[物理一問一答で覚えた、あの問題の論点が、この問題のここで、このようにして使われている]ということが明瞭になるであろうことを示唆している。
- [物理一問一答【完全版】]の[問題演習]に掲載された問題は、解説が不親切な側面はあるけれども、図を大きく描き直したり、インターネットで検索したりして補うことによって、どうにかこうにか、進めていけそうである。
- [物理一問一答【完全版】]の[問題演習]に掲載された問題を小型にしたような感じの問題は、[体系物理|教学社]に数多く掲載されている。
- [物理一問一答【完全版】]では、[定義と法則の確認]とそれに続く[問題演習]とが深い関連性をもっており、[問題演習]をしていて[定義と法則の確認]の記憶が曖昧だった場合、すぐに戻ることができる。
- [物理一問一答【完全版】]、[定義と法則の確認]とそれに続く[問題演習]が全体として[解法系〔solution system〕]をなしており、この[解法系]の1つ1つが、いわゆる[解法パターン]なのだろうと思う。
- 問題演習を行なうことによって、[単論点]→[中論点]→[大論点]というふうに、徐々に、より複雑な問題を解いていくのと同時に、[大論点]を経験したことによる知見をふまえて、[大論点]を構成する[中論点][単論点]の解法・知識を再確認することが、得点力向上にとって、とても大切なことである。
- 数学・物理の問題は、小論点〔単論点〕の組み合わせが中論点〔複論点:易〕を構成し、中論点の組み合わせが大論点〔複論点:標準〕を構成するといった具合になっている。
- 小論点〔単論点〕の知識が、中論点〔複論点:易〕の構成要素になっていることを、問題演習を通じて実感しながら、そのことを必ず意識化・言語化して、それをメモしておくことが、復習を効率化し、復習を効果的にしてくれる。
- まったく同様に、中論点〔複論点:易〕の知識が、大論点〔複論点:標準〕の構成要素になっていることを、問題演習を通じて実感しながら、そのことを必ず意識化・言語化して、それをメモしておくことが、復習を効率化し、復習を効果的にしてくれる。
- そうしたうえで、大論点〔複論点:標準〕で経験したことを元に、新たな視点から、中論点〔複論点:易〕や小論点〔単論点〕の知識の復習を繰り返すことで、問題パターン・解法パターンどうしの連関をしっかりと記憶することによって、知識どうしが有機的につながり、問題解決のためのネットワークが形成されることと思う。
- より多くの論点から構成された大論点〔複論点:標準〕ないしは大論点〔複論点:やや難〕までを経験しながらも、常に中論点〔複論点:易〕や小論点〔単論点〕の知識の復習を繰り返すことで、問題パターン・解法パターンどうしの連関をしっかりと記憶することによって、知識どうしが有機的につながり、問題解決のためのネットワークが形成されることと思う。
複論点問題|中級|教学社の[◯大の物理▲カ年]
参照図書
特別参照図書|[入試標準問題集[物理基礎・物理]|文英堂]
- [入試標準問題集[物理基礎・物理]|文英堂]は、物理の基本問題パターンを漏れなく・重複なく網羅した、珍しい問題集である。
- [入試標準問題集[物理基礎・物理]]は、[リードα物理基礎+物理|数研出版][ニューグローバル物理基礎+物理|東京書籍][エクセル物理[総合版]|実教出版][セミナー物理基礎+物理|第一学習社][センサー総合物理|啓林館]といった教科書傍用問題集を[漏れなく・重複なく]という形式に凝縮した問題集である。
- 教科書傍用問題集を使うだけの時間的余裕がない場合はとくに、[入試標準問題集[物理基礎・物理]]を使用することがふさわしいと考えられる。
- [入試標準問題集[物理基礎・物理]]は、[202X 実戦 物理重要問題集 物理基礎・物理|数研出版]〔物重〕または[体系物理[第7版]|教学社]の手前において、入試問題形式の演習経験を積んでおくのに好適な問題集である。
特別参照図書|[Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理|学研]|知識の再整理に役立つ
- [物理一問一答【完全版】|東進ブックス]では、[問題演習]の問題番号が小さい問題が[単論点]で、問題番号が大きくなるにつれて、問題が[中論点]の度合いが色濃くなる、というふうな構造になっている。
- [Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理|学研]では、すべての問題が[1テーマにつき2つの単論点]という整理法になっているだけで、それらの[単論点]が[中論点]に統合されていく過程が掲載されていない。
- したがって、[Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]は、[物理一問一答【完全版】]で記憶の中に構築した解法体系を補足・補助する知識にしかならない。
- このように[Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]は[単論点]の印刷教材であり、[中論点]への接続というインターフェイスをもたない。 このため[Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]を使う人は、[中論点][大論点]の入試物理問題をも扱った良問の問題集を別途用意しなければならない。 その良問の問題集の候補の1つが[入試標準問題集[物理基礎・物理]|文英堂]ということになるであろう。
- [Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]は、すでに暗記・理解が進んでいる人の知識の整理・知識の体系化には著効を示すことが期待できる、抽象度の高い印刷教材である。
- [Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]は、物理を学習途上の人にとっては、解説が不親切でそっけないので、逆効果になる公算が大きい。
- [Evolution 解法理解の最速ツール 物理基礎・物理]は、入試標準問題までの難易度の問題を網羅的に学習した人が、解法の再整理をするためにこそ、使われるべき印刷教材だといえる。