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「結果」を目指すのではなく、その瞬間・瞬間に全力を尽くすことだけを考え、結果については頓着しない
「目標を達成するために」というのは、モチベーションとしては、きわめて弱く、長続きしないものだと思う。
そして、「目標に到達できなかったら敗北」など、自縄自縛するような観念を勝手に作り上げて、自分で自分を苦しみの世界に追い込んでいる。
究極のことをいえば、大学入試などの進路決定においては、「ずっと勉強していたい科目」の学科を選べばいいのではないかと思う。
そして、勉強している瞬間・瞬間に集中し、「高い目標を考えて絶望したり、取り戻せない過去を憂えたりする」などのような「雑念」を排除するのがいいと思う。
いまこのいっときにすべてを懸ける。 そんな感じがよろしかろうと思う。
そして、「いまこのいっときにすべてを懸ける」ということだけを考えて、結果については、合格でも不合格でも、どちらでもいい。 そういう感じがいいと思う。
「他人を蹴落として勝ち抜こう」などというさもしい考えを捨てる
「他人が不幸になればいいのに」「他人が失敗すればいいのに」などと思っていると、必ず「返り」が来ます。
「他者との比較」「他者との競争」という意識を排除して、その科目を好きになり、「好きなことだから、ずっと続けていたい」という感じで、勉強の内側に没入してください。 それが、とっても効果的なのですよ。
忘却曲線などの理論も大切だけれども、そういう「うわっつら」ではなく、「没入感」という感覚のほうが大切です。
プールで水にもぐったとき、周囲のキャーキャーいう音が消えて、水の中の世界の音しか聞こえないでしょ? 集中して、あんな感じになって、その状態で勉強を続けてみてください。
その集中状態が生まれやすいのは、やはり「タイマーで計って、時間制限の中で素速く正確に解こう」とした場合だと思います。
タイマーで計って、水の中の静寂の状態を体感しながら勉強をする。
そんな感じで勉強してみてください。
現状を正直に受け容れずに抵抗するから転落するのだ
「テストの点数が悪かった」「数学 IIIの問題演習にまだ手を付けていない」など、現状を受け容れることが大切である。
言い訳をすることの何がまずいのかというと、言い訳をする言葉によって、「現状をあるがままに受け容れない」という「回路にボトルネックをつくる行ない」になるからである。
「言い訳をする」とは、「事実をねじ曲げて見る」ということになる。
そうすると、レンズそのものが歪んでしまい、歪曲収差を増やす結果となる。
いいかえれば、「現状をそのまま認識する、透明な目」が曇ることになる。
これによって、物事の判断に狂いが出てくる。
中間・期末テストでも、模擬試験でも、どの試験においても、現状をしっかり受け容れることが大切だと思う。
それから、自分の実力が不十分なのに、東京出版の印刷教材に手を出したりしないほうがいいと思う。
数学が苦手なら、苦手なりに、マセマ出版社の印刷教材を使うなどの謙虚な態度が望まれる。
最も出題されやすい限られた範囲だけを完璧にする
完全主義者は失敗する。
学力のない人ほど、満点を取ろうと思って、完全主義に陥り(おちいり)、ショボい結果に終わる。
学力のない人は、「最も出題されやすい限られた範囲だけを完璧にする」ことだけを考えて、枝葉末節(しようまっせつ)は切り捨ててください。
■『高校入試要点ズバっ! 』シリーズ · ゆきんこの勉強法 | 自修人
■公立高校入試対策 速修24時間|文理 · ゆきんこの勉強法 | 自修人
『高校入試要点ズバっ! 』シリーズ、あるいは、『公立高校入試対策 速修24時間』シリーズなどは、直前にやるのではなく、夏休みから取り組んで、1ページ1ページをなめ回すようにしてカンペキに仕上げていってください。
高校入試に出やすい事項だけが選ばれているので、『高校入試要点ズバっ! 』シリーズ、あるいは、『公立高校入試対策 速修24時間』シリーズなど、どれか1つのシリーズをカンペキにすれば、公立校の場合、まず不合格になることはないと思います。
余裕があれば、「どちらか1つのシリーズをカンペキにした」という条件を整えたうえで、もう1つのシリーズに手を出してもよいと思います。
ただし、多すぎると思ったら、どちらか1つにしましょう。
大切なことは、「要点以外のくだらない知識は、いさぎよく捨てろ!」ということです。
完全主義を捨てるということです。
ここでいう完全主義とは、試験に出ない事項まで1つ1つていねいに覚えることです。
そういうことをせずに、出る範囲だけをカンペキにする。 完全主義は、その出る範囲だけに適用してください。
出る範囲については、しっかりと明瞭(めいりょう)に覚え込むことが大切です。
知識のうろ覚えで、明瞭(めいりょう)度が80%ぐらいなら、それは覚えていないのと同じことです。
知識の明瞭度が100%になるまで、徹底的に復習しましょう。
そのような態度で『高校入試要点ズバっ! 』シリーズ、あるいは、『公立高校入試対策 速修24時間』シリーズのどちらかを、夏休みの後半20日程度で徹底的に覚えておくと、高校入試対策にかんして、かなり前進することになるでしょう。
家計に余裕があれば、夏休みだけ自習室をレンタルして、自習室で『高校入試要点ズバっ! 』シリーズ、あるいは、『公立高校入試対策 速修24時間』シリーズのどちらかを、夏休み中に覚え切ってしまうとよいでしょう。
アウトプット中心(問題演習中心)にする
夏期講習には、効果的なものと、そうでないものがあります。
最初に模擬試験のように問題を解いて、その後、その模擬試験の問題解説の講義を受ける。 そういう夏期講習だったら意味があると思います。
「問題を解く」という「アウトプット」を通じて、自分の実力のなさ、不勉強さを実感し、そこに生まれた知識を吸い込む負圧を利用して講義を受ける。 この負圧が存在しない場合、勉強内容の吸収率が低すぎて、時間・手間の完全なムダになることが多いです。
初見の単元でも、いきなり問題演習から始めて、デタラメでもいいから、式を立てて、計算して、答えを自分で出してから解答を見るほうがいいです。 まったく見当もつかなかったら、最初から解答を見てもいいですけれども。
他方、何かをインプットするために夏期講習を受けるというのは、時間・手間のコスパとして最悪だと思います。
数学、物理、化学が苦手なら、検定済教科書と教科書ガイドを使って、基本からやり直してください。 基本が完成していないのに、夏期講習なんて行かないほうがいいです。
そして、繰り返しますけれども、自分にウソをついて、自分の学力を超えた印刷教材に手を出さないことです。 東京出版や駿台文庫の数学の印刷教材とかは、要注意ですよ。
苦手科目の克服から逃げない
限界効用は逓減(ていげん)するので、90点を93点にするよりも、25点を45点にするほうが、ラクだし効果的なのです。
理系でありがちなのが、ノートがきれいで、化学だけ得意な暗記人間です。
化学だけ得意な暗記人間が、数学と物理から逃げている。
あるいは逆に、数学と物理は得意だけれども、暗記から逃げて、化学がサッパリわやな人もいる。
とにかく、「すでに得意な科目」を「さらに伸ばす」のではなく、「不得意な科目の底上げ」をしたほうが、ラクだし合格しやすいのです。