🟩 もくじ
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【方針000】:理解しづらい単元は理論化学〔物理化学〕に集中していることを最初に把握する
- 以下の単元は、理論化学〔物理化学〕に属し、かつ、理解しづらい単元である。
「化学基礎」では、化学の基本概念を扱い、比較的簡単な理論化学の単元が中心です。以下の単元が該当し、教科書での一般的な順序で並べます。
モルの概念・モル計算〔理論化学〕
粒子の結合と結晶構造〔理論化学〕
酸と塩基・酸化還元反応〔理論化学〕
化学(単元順)
熱化学〔理論化学〕
物質の状態変化・気体(気液平衡・飽和蒸気圧)〔理論化学〕
溶液の性質(浸透圧・沸点上昇など)〔理論化学〕
反応速度・化学平衡〔理論化学〕
電池・電気分解〔理論化学〕
電離平衡・溶解度積〔理論化学〕
【方針002】:思考分野と暗記分野とを同時並行的に学習する
- [授業で習うまでその分野・単元に手をつけない]と学習が遅れる。
- とくに有機化学は得点源なのに習得が遅れると化学が低得点で終わる。
- [理論・無機]と[有機]とを、同時並行的に学習するのが[時間切れ][手遅れ]を回避するために必要な措置である。
- [理論・無機]と[有機]とを並列進行させよ! これをやらないと受験に間に合わないのが通常である。
【方針003】:安直に[問題を解く中で知識を固めていく]ことを自分に禁ずる
- [ある単元について、その単元の必須知識の暗記が完成〔8割~9割〕してから、その単元の問題演習を行なう]ことを徹底するのがよい。
- [その単元の必須知識を明瞭に記憶していない状態]で問題演習を行なっても、問題演習を通じて身につけるべき[その問題が求めている理解の核心部分]にフォーカスが当たらなくなり、問題演習の価値・効率が下がるだけとなりがちである。
- [その問題が求めている理解の核心部分]を[宝物]として、必要な[宝物]をコンプリートすることが、問題演習の真の目的である。
- [その単元の必須知識を明瞭に記憶すること]は、問題演習の手段であって、目的そのものではない。
- 前提条件を満たしていない状態で問題演習をすると、[その単元の必須知識を明瞭に記憶していないこと]が失点の原因なのか、[その問題が求めている理解の核心部分]が把握できていないことが失点の原因なのか、という部分において、[問題/課題/修正するべき欠点]の切り分けをする必要が生じるので、学習効率が極度に下がる。
- [知識はバッチリなのに得点できない]という状態を作ってから、問題演習を開始したほうが、原因を特定しやすい。
- [その単元の必須知識はバッチリだ]という状態になるまで、問題演習の開始を我慢することも必要だということである。
- そのためには、後述する[その単元の必須知識]を暗記することを手助けする[赤字+赤シートで文字が消える]という条件を満たす印刷教材を選ぶのがよい。
- それは、印刷教材において、無加工で無筆記暗記ができることが、暗記作業を効率化するうえで、必要不可欠な要素だからである。
- [赤字+赤シートで文字が消える]という仕様になっていない印刷教材は、学習を邪魔しているともいえる。
【方針004】:学習参考書の評判を鵜呑みにしない
- [宇宙一|学研]の[化学]のシリーズ〔全三冊〕が必要ないと思うのは、理論・無機・有機ごとに1冊ずつになっていることが不合理だと私が思うからである。
- とくに無機化学/有機化学について、[宇宙一|学研]ほど分厚い入門書が必要か? という根本的な疑問がある。入門書なら、有機・無機を併せて1冊でよいと思う。
- ■宇宙一わかりやすいシリーズ『宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学 改訂版』 | 学研出版サイト
- ■宇宙一わかりやすいシリーズ『宇宙一わかりやすい高校化学 有機化学 改訂版』 | 学研出版サイト
- ■宇宙一わかりやすいシリーズ『宇宙一わかりやすい高校化学 無機化学 改訂版』 | 学研出版サイト
- 高校課程の[化学基礎,化学]において、理解しづらい単元が理論化学〔物理化学〕に集中しているのであれば、高校化学の入門書は、理論・無機・有機を総花的に取り扱うのではなく、理論化学をかみ砕いて説明することに集中したほうがよい。
- [宇宙一|学研]で、人によっては有用と思われるのは、[物理]のシリーズ〔全二冊〕である。
- 高校物理で最も万人向けの印刷教材は、[完全版 大学入試 坂田アキラの 物理基礎・物理の解法が面白いほどわかる本|KADOKAWA]である。
- 単元に対する紙数の配分としては、[岡野の化学が初歩からしっかり身につく|技術評論社]の[化学基礎〔中身は理論化学・前半部〕][理論化学〔中身は理論化学・後半部〕]が適切であろうと思う。
- [岡野の化学が初歩からしっかり身につく「無機化学」「有機化学」|技術評論社]は、多くの人にとって、必要ないかもしれない。
- [理論化学]とは異なり、[無機化学][有機化学]は[理論化学]をふまえたうえでの[暗記と演習]が取り組むべき課題の中心であり、入門書をとくに必要としないからである。
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【方針005】:無加工で無筆記暗記ができる印刷教材を大切にする
- [書かずに、目と頭で覚えるための装備]をもつ印刷教材を優先するのが効率的である。
- [書く]という行為を省略することによって、暗記は劇的に効率化できる。
- 例えば、化学の講義系参考書のうち、[赤字+赤シートで文字が消える]+[巻末の別冊まとめ付属]という条件を満たすものが、1つの理想型である。
- 以上の[亀田和久の化学シリーズ〔全三冊〕|KADOKAWA]の特徴は、覚えるべきことが表解〔表形式での解明〕形式でまとまっており、[知識のまとまりの良さと理解の早さ][暗記と想起のしやすさ]の点で、かなり効率的だという点である。
- 高校化学を授業等で既習の場合、以上の[亀田和久の化学シリーズ〔全三冊〕]に取り組んでみて、亀田先生の解説が不親切だと感じた場合にだけ、[岡野の化学が初歩からしっかり身につく|技術評論社]の[化学基礎〔中身は理論化学・前半部〕][理論化学〔中身は理論化学・後半部〕]を買う、というコースがオススメである。
- しかし化学に苦手意識がある場合には、最初から[岡野の化学が初歩からしっかり身につく|技術評論社]に取り組んだほうがよいと思う。
- 例えば、えば、化学の印刷教材のうち、[赤字+赤シートで文字が消える]+[一問一答]という条件を満たすものが、1つの理想型である。
- ■「大学合格新書 改訂版 化学基礎早わかり 一問一答」西村能一 [学習参考書(高校生向け)] - KADOKAWA
- ■「大学合格新書 改訂版 化学早わかり 一問一答」西村能一 [学習参考書(高校生向け)] - KADOKAWA
- この[一問一答]という[別の角度からの基本知識の問いかけ]によって、[亀田和久の化学シリーズ〔全三冊〕]の知識を精緻化させることができると思う。
- 地理・歴史・公民でもそうだけれども、暗記分野の知識は、同じ答え〔知識〕でも、別の角度から問われてみないと[強固な知識]になりづらい面もある。
- つまり同じ答え〔知識〕を、別の角度から問うことによって、[位相差で立体像を把握する]ような感じの知識の把握を狙うのである。
- ■「大学合格新書 改訂版 化学基礎早わかり 一問一答」西村能一 [学習参考書(高校生向け)] - KADOKAWA
- 例えば、内容は高く評価できるけれども、無加工で無筆記暗記ができる機能性を満たしていない印刷教材は、時間・体力のロスに直結すると、私は考えている。
- [化学[化学基礎・化学]入門問題精講 四訂版|旺文社]
- [化学[化学基礎・化学]基礎問題精講 五訂版|旺文社]
- この二冊は、問題集のように見えて、実際には、[知識のまとめ書]であり、しかも、よくまとまっている。
- しかし、[要点が赤字になっていて赤シートで文字が消える]という、学習効率を高める工夫がないのでNGである。
- ただし、この二冊を問題集と見なすなら、[リードLightノート][セミナー]などの学校一括採用教材は、ずっとよいと思う。
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【方針006】:高校化学において[リードLightノート][セミナー][重要問題集]などといった学校一括採用教材は使うな!
- [リードLightノート][アクセス/エクセル/セミナー/センサー/ニューグローバル/リードα][重要問題集]などといった学校一括採用教材は使うな!
- 学校一括採用教材は、他によい印刷教材がないときに使うものであり、これらは基本的に、解説がわかりづらい、あるいは、解説からその問題を解く以上のものが得がたい、という傾向がある。
- [解説からその問題を解く以上のものを得たい]という場合、駿台予備学校の化学科の講師による著作を選ぶのがよい。
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[合格のためのマスター問題集〔全3冊〕|旺文社]は、理論と有機が絶版になった[大学入試 分野別マスターノート 〔全3冊〕|旺文社]の事実上の改訂版であろう。
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[解説からその問題を解く以上のものを得たい]という場合、[合格のためのマスター問題集〔全3冊〕|旺文社]か、[化学頻出スタンダード問題230選〈改訂版〉|駿台文庫]か、どちらか一方をやり込むのが適切であろうと思う。
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やり込むとは、問題の解き方を覚えるだけでなく、解説の隅々までを他人に説明できるぐらい、暗記・理解を徹底するということである。
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【方針007】:よほどのことがないかぎり、卜部吉庸先生の著作には手を出さない
- 一般に、物理をやり込むと満点が取りやすくなる。
- 一般に、化学をやり込んでも、満点は絶対に無理であり、化学では、他者と同程度に、取れる部分は確実に取る戦略でいくのがよい。
- 卜部吉庸先生の著作、[新演習][新標準演習]は問題数過多という傾向があり、卜部吉庸先生の著作に深入りすると、入試化学に、悪い意味で深入りすることになりがちだ。
- [新演習]には、良問も悪問も含まれているので、指導者なしに、[新演習]に取り組むことは難しい。
- ただし、自分のマネジメント能力に自信がある人は、[新演習]の[難度を示す星の数]と[過去問から得た傾向]とを勘案し、問題ごとに[取り組む][取り組まない]を決めてゆけばよいと思う。
- [新演習]に取り組む前に、有機化学、とくに構造決定問題を補強するのが前提だと私は思う。
- そして、[新演習]に手を出すよりも、過去問に丁寧に取り組んだほうが実りは大きいかもしれない。
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【方針008】:初学者は、第一に印刷教材と格闘するのが早道
- なにかというと[まずスタディサプリから始めよ]とアドバイスする人が多い。
- ■【公式】スタディサプリ|大人の英語も、受験勉強も。
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- しかし、ある単元について、印刷教材を先にやってみて、[理解できない]という問題意識を醸成しておいてから音声授業を受けたほうが、授業に対して時間・体力を使ったときの実入りがよい〔利得が大きい〕。
- 音声授業とは、動画授業・音声授業・生授業を問わず、先生が語った音声言語を聞き取ることを中心とする授業のことである。
- 時間・体力という有限な資源をうまく使うためには、どの工程を先にこなし、その次にどの工程をこなすか。その順番を冷徹に設計する必要がある。
- 工場の工程管理を行なうようなかたちで、学習は自分で管理/マネージしていく必要がある。
- 印刷教材は、自分のペースで進めることができるし、
- 印刷教材を使って予習をしたうえで音声授業を受けると、[問題意識]や[自分の疑問点]を携えて授業を受けることになり、結果として、授業に対する集中力が増し、授業を記憶することができる歩留率が高まる。
- ある程度、予習をしてから授業を受けると、授業が頭の整理になるし、授業が覚えやすくなる。
- [まずスタディサプリから始めよ]とアドバイスする人は、準備なしに動画視聴に依存するような、身につきづらい学び方を推奨しているようにみえる。
【方針009】:試験で使える知識は、アクティブ・ヴォキャビュレリィ水準の明瞭な知識だけである
- 知識の精緻化:すでにもっている知識(既有知識)に新しい情報を関連付けたり、情報を付け加えたりして、記憶をより深く、より具体的にする学習方法を、知識の精緻化という。
- 知識の精緻化とは、知識どうしを有機的につなぎ合わせること、知識どうしの連関を、できるだけ[抜け漏れ]なく、密にしていくことをいう。
- それは結局、要精緻化中核知識だけを、再任記憶レベルではなく、再生記憶レベルまで、明瞭に暗記するということだ。
- 要精緻化中核知識というのは、私の造語であり、精緻化するべき知識のうち、中核をなす知識をいう。
- 要精緻化中核知識とは、結局、[亀田和久の化学シリーズ〔全三冊〕|KADOKAWA]や[大学合格新書 改訂版 化学基礎早わかり 一問一答|KADOKAWA]+[大学合格新書 改訂版 化学早わかり 一問一答|KADOKAWA]が取り扱っているような知識をいう。
- より具体的には、[亀田和久の化学シリーズ〔全三冊〕]の別冊〔要点のまとめ〕を、何も見ずに白紙に再現できるまで、丸暗記することが、高校化学の要精緻化中核知識をアクティブ・ヴォキャビュレリィ水準まで明瞭に記憶した状態だといえると思う。
- 入試化学は時間が足りないので、要精緻化中核知識の明瞭度が高くなければ、いいかえれば、想起スピードが速くなければ、また、計算力が高くなければ、時間切れで低得点に終わるのが、入試化学の標準的な姿なのである。
- [新演習]に手を出している人は、絶対に合格する強者か、身の程知らずで、[新演習]未満の水準が穴ぼこだらけ、不完全さ満載なのに[新演習]に取り組んでいる人か、どちらかであろう。
- 凡人は、[合格のためのマスター問題集〔全3冊〕|旺文社]を完璧にしてから過去問演習を始めるのがよいであろう。[新演習]には手を出さない方針で、最初から化学は守りの姿勢で臨むのが、健全な方針であろうと思う。