[今だに]の[だに]は古語の副助詞の[だに]
[今だに]は[現在ですらなお]という意味になる。
[今だに]という表記と、その意味とが合致するため、[今だに]を一方的に[誤り]と断定する理由はない。
それは広がりのない考え方だ。
そもそも、[いまだに]も[いまだ]も、英語の[still][not~yet]などにあたる。
そして、漢字かな交じりで表記する必然性はない。
[今だに]と[未 だ]は語源が異なる
- [今だに]:[今]〔名詞〕+[だに]〔副助詞〕
- [
未 だ]:漢文訓読に由来する[未 だ~ず]という句形〔句法〕からきている。
[今だに]と[未 だ]|語法
[今だに]+[肯定または否定]
例:太郎くんは食べるのが遅いので、もう昼休みだというのに、今だに〔現在ですらなお〕給食を食べている。
Taro is late to eat, so even though it’s already lunch break, he’s still eating.
例:太郎が東京大学に入学してから7年がたつけれども、彼は今だに〔現在ですらなお〕卒業していない。
It’s been seven years since Taro entered the University of Tokyo, but he hasn’t graduated yet.
[未 だ]+[否定]が多い〔暗に呼応する[ず]を求めており、しゅうへんの言い回しが古文であるほうがふさわしい〕
例:太郎、
[
そもそも、[まだ]で済むのに、[いまだ]という古語を使うのは、格好つけたいとか、立派に見せたいとか、そういう邪心があるからだろ?
[
そもそも[
言語表現とは、言語という[不完全な関数][不完全なマクロ]を使って、どれだけアラを出さないで表現するか、というゲームなのだと思う。
読み方や意味が、ただ1通りに収束しない、そういう書き方をしている時点で、著者として一流とはいえないんだよ。
つまり[未だ]という表記を使っている著者は、著者として一流とはいえないんだよ。
- [まだ]と読ませるのだったら、漢字を使うなよ。
- [いまだ]と読ませるのだったら、漢字を使うなよ。
- くだらんところで漢字を使うのは、自分の知性・教養に自信がないため、自分を実際よりもかしこそうに見せかけようという邪心があるからだよ。
- [このたび]を[この度]と書くヤツとは、私は話をしたくない。MAJIDE。そういうヤツは[お目出度う御座います]とか書くんだろうな。それって[夜露死苦]と同じDQNノリだと思うんだけど。
- そのあげく、富士山の樹海に[祝ってやる]って落書きしてるんだからね。漢字に弱いのに漢字使うなよ。
読み方や意味が、ただ1通りに収束しない、そういう書き方をしている時点で、著者として一流とはいえないんだよ〔スナフキン:ウソです〕
国語表記の整理について、文部科学省は、センスがないと思う。
[送り仮名の送り方における一貫性を保つ]というミクロの最適を選ぶと、[読み方や意味が、ただ1通りに収束しない]というマクロの不具合を生むことがあるんだよね。
例えば、[行く]と[行う]にかんして、[行なった]と[いった]は、両方とも[行った]だ。
これの何がマズいのかというと、例えば、目の不自由な人のための文字読み上げソフトなんだよね。
[行った]という表記を文脈から[行なった]または[いった]と読み分けることは、厳密に言えば、絶対に無理。
結局、[読むときに迷いがない]という点、あら[行なう]は[行なう]を本則とするのが、実務上は最適解なんだと思うよ。
そもそも、[行なった]と[いった]は、和語としては別の言葉だろ?
[漢字を使う]というのは、後から付け足したことにすぎない。
だったら、漢字と送り仮名との規則性だけを重視して、[行なった]と[いった]について、両方とも[行った]になるという愚をおかすのは、本当に知恵のないことだと思う。
英語でも、read-read-read〔リード・レッド・レッド〕って、アタマ悪そうだろ? 綴りが同じで読み方が違うんだぜ。
文化ってのは、こういうのを直していくことなんだよ。
そういうのをちゃんとやっているのはフランスなんだね。
フランス語は、数学のように、語法が整然と整えられている。
偉大な数学者がフランスからたくさん出ている。
そういうのが文化なのだと思う。
そして、文化の集合したものが文明なのだと思う。