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つながる・まとまる古文単語500PLUS|池田 修二|いいずな書店RT
池田修二/藤澤咲良 いいずな書店 2017年12月
理系なのだから、試験に出ない古文単語を覚えても無駄だし、古文にそこまで深入りする義理もないから、古文に時間・体力・資金を費やさない。
できるだけ節約する。
そういう観点からすると、『つながる・まとまる古文単語500PLUS|池田 修二|いいずな書店RT|4864602980』を古語辞典と古文単語集を兼ねる印刷教材として購入するのがよいであろう。
『つながる・まとまる古文単語500PLUS』は、内容が詳しすぎて、古文単語集としては、ふつうの受験生にはtoo muchであろうかと思う。
しかし、よく見ると敬語(敬語は古典文法の領域だと思う)、あるいは、慣用句まで見出し語としてカウントしているので、見出し語の数(528語)は割り引いて考えるとよい。
『つながる・まとまる古文単語500PLUS』には、用例と傍訳がズラーッと載っているので、この用例と傍訳をひたすら読んで、「古文読解の実践」の一環としたい。
理系なら古文なんかに時間・体力を割いていられないのだから、『つながる・まとまる古文単語500PLUS』を古文読解用のメイン教材とする。
パッセージを読むと、文脈から「未知の単語の意味」が推測できてしまうので、本当の単語力(再生記憶の段階にまで高まった単語の知識)は身に付きづらい。
文脈に依存しないで、一節の用例だけを読んで、意味が想起できてこそ、本当の単語力だろうと思う。
というより、口語訳を見て、古文作文ができるように、古文用例をまるごと覚えるのがオススメだ。
だから『速読英単語|Z会』のコンセプトを、私としては支持しない。
(1)「長文の中で単語を覚えたほうが覚えやすい」というけれども、「多義語がカバーできない」という致命的な欠点がある。
「長文の中で単語を覚える」というコンセプトそのものが、ある意味、間違っている。
つまり中学・高校の英語教科書も、「長文の中で単語を覚える」というコンセプトで編集されているため、ある意味、間違っている。
(2)語学は「再生記憶の段階にまで高まった単語の知識」を身につけたほうが「忘れない」ので、結果として時間短縮になる。
「口語訳を見て古文のフレーズが再生できるようにする」「日本語を見て英語のフレーズが再生できるようにする」というのが、結果として時間短縮になる。
そのためには、覚えるフレーズが「漏れなく・重複なく」必要な範囲をカバーしている必要がある。
「長文の中で単語を覚える」というコンセプトの印刷教材では、それができない。
結局、「単語は短いフレーズとしての用例が豊富に載っている単語集で覚えるのが本質的である」というのが、古文にも、英語にも共通していえることだ。
(3)長文の中だと、文脈(ストーリーの流れ)をヒントにして、周辺情報から未知の単語の意味を推測しやすい。
この環境下で、「未知の単語があっても読めた」と考えるのは、思い上がりである。
さらに、文脈に依存できるため「記憶の曖昧な単語があっても読めた」≈「その単語は知っている(実際には再認記憶レベルの浅い記憶)」とうぬぼれてしまう。
しかしそのうぬぼれは、ヒントを与えられて受動的に思い出しているだけの「覚えていた」という「錯覚」にすぎず、そういう脆弱で曖昧な記憶は、入試本番の緊張する場面では、ど忘れしたりする。
こうした状況を生みやすいのが「長文の中で単語を覚える」という語彙増強〔vocabulary building〕のやり方。
しかし、そういう語彙増強〔vocabulary building〕は詰めが甘いため、語彙の知識が曖昧であるため、試験本番では読解に時間がかかり、低得点に泣く結果となる。
「再認記憶レベルの単語の知識」を文脈に依存しながら受動的に思い出して「あっ、読めた」と喜んでいるのは甘ちゃんだ。
「目をつぶっていても処理できる」ぐらいに、その対象に習熟する。
それは、対象を再生記憶レベルにまで覚え込むことを意味する。
こちらのほうが近道だ。
そういう観点から、『つながる・まとまる古文単語500PLUS』を「古語辞典の代用」「古文単語集」「古文読解用のメイン教材」の3つを兼ねる印刷教材として選定するのがいいと思う。
『つながる・まとまる古文単語500PLUS』には「和歌の修辞」「古文常識」「文学史」の必要最小限の知識が載っているので、これだけ覚えておけば、あとは捨てていいと思う。
理系なら、古文を深追いしても意味がないと思う。
結局、『つながる・まとまる古文単語500PLUS』を1冊まるごとしゃぶり尽くせば、あとは古典文法を補うだけで、「理系の古文」としてはじゅうぶんだと思う。
『つながる・まとまる古文単語500PLUS』は、「セブンネットショッピング」と「honto」で買える。
私は「セブンネットショッピング」で買った。
あと『つながる・まとまる古文単語500PLUS』は、e-honでも買うことができる。
e-honは、ネット注文の書店受取にすると送料無料/決済手数料無料になる。
■つながる・まとまる古文単語500PLUS/池田修二/著 藤澤咲良/著 本・コミック : オンライン書店e-hon
古典文法マスタードリル (シグマベスト)|西村雪野|文英堂
p.22の「古文必修ガイダンスその2」に「接続」について詳述されています。
古典文法の印刷教材は、これ1冊で大丈夫だと思う。
巻末に挟み込まれた別冊解答編には、「問題文と傍訳(赤刷り)と正解(赤刷り)」が印刷されており、赤刷りは赤いセルシートで消えるので、
この別冊解答編を赤いセルシートを使って覚えれば、古典文法がマスターできるようになっている。
古典文法10題ドリル 古文基礎編 (駿台受験シリーズ)|菅野 三恵|駿台文庫
「文法の定着」「読解量の増大」を目指す場合、『古典文法10題ドリル|駿台文庫』(全2冊)を使うとよい。
それは、用例に傍訳が付いているから。
傍訳の付いた用例を、たくさん読むことが、読解力向上の早道。
これは古文も英語も同じ。
古典文法10題ドリル 古文実戦編 (駿台受験シリーズ)|菅野 三恵|駿台文庫
ここまでやれば、あとは「学校の教科書」「模擬試験の問題」「過去問」などを教材にすればいいと思います。
理系なら、余計な古文読解教材は、必要ないと思います。
「理系の古文」は、ここより上の項目の内容だけやれば十分です。
はい、その通りです。
「古文」は読まないとダメ
おまいら、おいっす!
おまいらが古文が読めないのは、古文の先生が言うような勉強のやり方してるからだ。
「らりりるれれ」とか唱えても、得点力には、あまりつながらない。
助詞・助動詞・敬語法(古典文法)が実践的なかたちでは身についていないから、古文が読めないんだ。
古文は傍訳を見ながら、古文そのものを何度も何度も読まなきゃ力がつかない。
さらにいえば、古文の用例そのものを暗記しなきゃ力がつかないんだ。
古典文法学習において、用例を覚えるとしたら、『土屋の古文公式222』が含んでいる222本の用例だ。
古文読解上重要な助動詞・助詞を含んだ用例を解説してある、「用例本位の実戦型古典文法」が『土屋の古文公式222』だ。
『土屋の古文公式222』は代々木ライブラリーから出ていた超ベストセラーの再版だ。
『土屋の古文公式222』で覚えた用例の知識を使って、短い用例を文法に忠実に口語訳していく「精読」をしたい場合、
■発展30日完成 [32]古文(高校初級用)
を徹底的に活用するとよい。
別冊解答編に品詞分解(古文におけるパーシング)が付いているので、文法的に詰めて読解する練習に最適である。
『発展30日完成 [32]古文(高校初級用)』を徹底的に活用するとしたら、『発展30日完成 [32]古文(高校初級用)』に登場する短い用例は、口語訳から古文が口頭+筆記で答えられるように、用例を音声言語として丸覚えするとよい。
このあたりは「古文も語学」「英語も語学」「社会・理科などの暗記科目も語学」なので、やり方はすべて同じです。
用例を覚えるにしても、覚えないにしても、今から次の2冊を買って、その別冊解答編を見て、「原文(古文)」と「赤刷りの口語訳」とを見比べて、意味を把握しながら「原文(古文)」を読んで理解する、というのをやってください。
この「傍訳付きの原文を読み込むトレーニング」(補助輪付きの自転車)こそが、短期間で古文が上達する秘策です。
英語だって、そうなんだよ。
「傍訳付きの原文を読み込むトレーニング」だけが、読解力を短期間で高めてくれるんです。
『古典文法10題ドリル(古文基礎編)』『古典文法10題ドリル(古文実戦編)』『古典文法マスタードリル 』といった書き込み式ノート教材は、別冊解答編だけが「使える」と思ってください。
別冊解答編を見て、解答や口語訳が赤刷りされている(この赤刷りは、理想的には赤シートで消える色)。
そのような印刷教材を選んでください。
古典文法のまとめは、『古典文法マスタードリル 』(下記:ゆきねこ先生の古典文法ドリル)で十分だと思います。
これも別冊解答編だけでいい。
解答や口語訳が赤刷りされているので、赤シートでサクサクっとやろう。
先に「原文(古文)」をたくさん読んで、経験値を積んでから、古典文法を「まとめ」という意味で体系的に覚えたほうが、確実に仕上がりが早いよ。
『古典文法マスタードリル 』は、「必要ない」と思えば、やらなくていいです。
センター試験へ向けて古文パッセージの読み込みをしたい
センター試験は平均点が60%程度になるように難易度を調整して出題されています。
「得点が偏差値のように機能する」ことを目指して、難易度を可変にしているのです。
文系の上位層がセンター古文の平均点を上げてくるので、センター古文は難しいです。
つまり「センター試験が『国公立大学の一次試験』でなくなった時点」から、センター試験はすでに「別物」になってしまっているのです。
「私大にもセンター試験を開放して、受験料収入を多く得る(利権を追求する)こと」を独立行政法人大学入試センターが選択したせいで、センター試験はひねくれた問題の試験になり、受験生に理不尽な負担がかかっているのです。
具体的には、センター試験の得点を重視する大学を受験する場合、センター古文といえども、私大文系の受験生と同等に頑張る必要も出てくるわけです。
センター古文だからといって、甘く・軽くみないで、本気で本格的にやる(ただし理系の場合はやりすぎに注意)ことが求められています。
センター試験では使えない裏ワザ|多くの口語訳を読めば本番で的中するかも
■新日本古典文学大系 · ゼロからの自修法
■高校古文こういう話
古語辞典
新全訳古語辞典
林巨樹/安藤千鶴子 大修館書店 2016年12月12日頃
三省堂 詳説古語辞典
秋山虔/渡辺実(日本語学) 三省堂 2000年01月
三省堂 詳説古語辞典 小型版
秋山 虔/渡辺 実 三省堂 2017年04月03日頃
用言・体言
小学校・中学校で習う国文法(口語文法)は、これを学習して意味がありますか?
ありません。無意味です。
文法を学ぶことなしに、どうやって国語を身につけるのですか?
赤子が育つ様子を観察することぢゃよ。音声言語を聞いて、用例をたんまりと暗記するしかないのぢゃ。
国文法(口語文法)は、何のために習うのですか?
古典文法(文語文法)を学ぶための準備です。
中学課程、高校課程に古文がなければ、国文法(口語文法)も必要なくなりますね?
その通りです。しかも古文は必要のない科目です。
古文は必要のない科目なのに、なぜ続けているのですか?
学校の先生、塾・予備校の講師、大学の教員など、古文で食っている大人がいるからです。
古文が何の役に立つのですか?
古文で食っている大人を食わせるためです。
マジすか? 古文で食っている大人を食わせるより、自分が食っていかなきゃならんのですが。
食っていくために古文は役に立ちません。古文が嫌いなら理系に進みなよ。理系のほうが食っていきやすいよ。
どうして古文を学ぶのか?
洗脳でしょうな。たぶん大化の改新以来ずっと続いている日本の統治者(中臣鎌足→藤原氏の末裔)が、自分たちを権威づけるためにやっとることでしょうなぁ。まぁ、中臣とか、藤原とか、コイツらテロリスト・暴力集団ですから尊敬なんかしませんけど。今回の地球の大浄化では、縄文時代ぐらいまで、体制が戻されると思います。
体言とは?
名詞類のことです。格(case)の担い手、いいかえれば、主語になれる言葉が体言です。
「主語になれる言葉が体言」ということを、格との関係において述べよ。
名詞が主格という格を帯びたとき、それを主語と呼ぶだけのことです。主語という語はなく、そこにあるのは名詞です。だから主語は名詞の別名であり、述語は動詞の別名です。くだらない用語が多すぎるんだよ。
形容詞、形容動詞も用言ではないのですか?
形容詞、形容動詞も動詞のうちです。形容詞にも、形容動詞にも、ラ変動詞「あり」が内蔵されています。日本語の形容詞・形容動詞は、「動詞ビルトイン型」なのです。
日本語の形容詞に、動詞がビルトインされている証拠を示してください。
形容詞にはカリ活用(補助活用)があり、「カリ」の「カ」は「くあり|しくあり」の「くあ→くぁ→カ」です。「くあり|しくあり」の「あり」はラ変動詞「あり」そのもの。したがって、次のように見てください。「花赤し」は「花赤くあり」の省略。「子供大人し」は「子供大人しくあり」の省略。
日本語の形容動詞に、動詞がビルトインされている証拠を示してください。
形容動詞には、ナリ活用とタリ活用があります。「なり→にぁり→にあり」(にぁ=な)。「たり→とぁり→とあり」(とぁ=た)。「にあり|とあり」の「あり」はラ変動詞「あり」そのもの。
日本語の形容詞、形容動詞は、英語に置き換えると、何になりますか?
日本語の形容詞、形容動詞は、英語でいう「be動詞+形容詞(補語)」です。ただし、連体形である「日本語の形容詞、形容動詞」を除きます。
日本語の形容詞、形容動詞が連体形の場合、英語に置き換えると、何になりますか?
日本語の形容詞、形容動詞にかぎらず、連体形は英語でいう「限定用法(attributive use)の形容詞」です。
連体形とは何ですか?
英語でいう「(動詞由来の)形容詞」「形容詞相当の準動詞」「関係詞が導く形容詞節」です。これら形容詞相当は、「限定用法(attributive use)の形容詞」のたぐいです。
連体形・連用形の「連」って何やし?
「連」とは「修飾する」という意味です。
修飾するやったら「修」やろうが(゚Д゚)ゴルァ!!?
そうですね。名称を付けるセンスがゼロなんで、文法用語が覚えにくいんだよ。
連用形とは何ですか?
英語でいう「(動詞由来の)副詞」「副詞相当の準動詞」「従位接続詞・複合関係詞などが導く副詞節」です。
日本語の用言を構成する3つは?
動詞、形容詞、形容動詞の3つ。
日本語の形容詞、形容動詞に本当の品詞は?
動詞(ラ変動詞「あり」)。
前問までを踏まえると、日本語の用言とは?
動詞そのもの。
「動詞が太陽」で「主語、目的語などが惑星」という「言語の太陽系」=「動詞系」というものを思い描いてください。
どんな言語でも「動詞系」のフラクタル構造になっています。
■フラクタル図形 - Google 検索
小構造の自己反復によって、中構造が成り立っている。
中構造の自己反復によって、大構造が成り立っている。
そういうのがフラクタル構造です。
動詞はすべて述語、あるいは、プチ述語です。
述語というのは、「社長」みたいな役職名です。
とにかく、動詞があれば、主語や目的語といった、取り巻きが必ず現れる。
その「動詞とその取り巻き集団の全体」を「動詞系」と考えてください。
その「動詞系」がフラクタル構造をなしている。
これが言語のマクロ構造です。
青く→光る。「青く」の活用形は?
「光る」が用言〔動詞類〕なので「青く」は副詞形=連用形。
青い→光。「青い」の活用形は?
「光」が体言〔名詞相当〕なので「青い」は形容詞形=連体形。
速く→走る。「速く」の活用形は?
「走る」が用言〔動詞類〕なので「速く」は副詞形=連用形。
速い→走り。「速い」の活用形は?
「走り」が体言〔名詞相当〕なので「速い」は形容詞形=連体形。
とてつもなく→バカ。「バカ」の品詞は?
「とてつもなく」が連用形〔副詞相当〕なので、この「バカ」は動詞類(ここでは形容動詞)。
とてつもない→バカ。「バカ」の品詞は?
「とてつもない」が連体形〔形容詞相当〕なので、この「バカ」は体言〔名詞相当〕。
寒く→なる。「寒く」の活用形は?
「なる」が用言〔動詞類〕なので「寒く」は副詞形=連用形。
誇り高き→バカ。「バカ」の品詞は?
「誇り高き」が連体形〔形容詞相当〕なので、この「バカ」は体言〔名詞相当〕。
未然形とは?
連ズ形と同形の活用形をいいます。連ズ形とは、「後続語」(下接語)として「ズ」を付けたときの語形です。
已然形・仮定形とは?
連バ形と同形の活用形をいいます。連バ形とは、「後続語」(下接語)として「バ」を付けたときの語形です。
命令形とは?
連!形と同形の活用形をいいます。連!形とは、「後続語」(下接語)として「!」を付けたときの語形です。
上一段活用は、「見る」とその仲間だけだ。その理由は?
唐傘お化けには目が1つ。上半身に目が1つ。上一。目で「見る」。
下一段活用は、「蹴る」だけだ。その理由は?
唐傘お化けには足が1本。下半身に足が1本。下一。足で「蹴る」。
「見る」とその仲間のゴロを述べよ。
君にいい日(きみにいゐひ)。
サ変動詞は?
「す」「おはす」。「す」の親類は数え切れないほどあります。
口語(現代文)における6つの活用形?
未然(みぜん)、連用(れんよう)、終止(しゅうし)、連体(れんたい)、仮定(かてい)、命令(めいれい)。
文語(古文)における6つの活用形?
未然(みぜん)、連用(れんよう)、終止(しゅうし)、連体(れんたい)、已然(いぜん)、命令(めいれい)。
6つの活用形を使った6マス活用表。この6マス活用表を作るモトになった「活用の種類」とそのメンバーは?
ナ変。死ぬ、往ぬ(いぬ)、去ぬ(いぬ)。6マス活用表は、ナ変の活用パターンに合わせて作られています。
文語文法では「已然形(いぜんけい)」と呼ばれ、口語文法では「仮定形(かていけい)」と呼ばれる。なぜ、こういう変更があったのか?
已然形・仮定形は、「連バ形同形」という活用形です。接続助詞バの意味が、古文(文語)では確定条件なので已然形と名付けられ、現代文(口語)では仮定条件なので仮定形と名称変更された。どちらにしても、已然形・仮定形は「連バ形同形」である。
已然形の「已然」とは?
「すでに、そうある」という意味。
雨が降れば(現代文)→意味?
「もしも雨が降ったとしたら」(仮定条件)
雨降れば(古文)→意味?
「雨が降ったので」(確定条件)
雨降らば(古文)→意味?
「もしも雨が降ったとしたら」(仮定条件)
テニスの王女さま|梅子
■英語・古文|助動詞|活用表 · ゼロからの自修法
この夏の大会で、梅子(うめこ:主人公)はテニス部を引退する。
秋から、梅子は入試の準備に入る。
●●●「秋に向けて」【「秋」≈「あり」=ラ変】【あいいうええ】→「ら・り・り・る・れ・れ」
梅子は優勝を心に誓った。
そのとき、小菊の声がした。
「アンタの優勝なんかあらへん」【「あり」=ラ変】
小菊は梅子のライバルである。
(オンドレ、ヌォーッ)梅子は燃えた。
優勝のためには体力。
体力のためには、たくさん食べることだ。
「我ながら、ナイスなアイディアだ」と梅子は思った。
●●●「ナイス! 食うすべて」【ナイス=ナ変】【あいううううええ】【な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね】
しかし梅子は、「食べすぎたら死ぬかな」と思った。
しかしすぐに、「死なへん」【「死ぬ」=ナ変】と思い直した。
梅子の好物は梅じそだった。
そのため梅子の母は、特製の梅じそを日々作っていた。
●●●「日々作る梅じそ」【上二】【いいううううえいお】【き・き・く・くる・くれ・きよ】
梅子は、梅じそを使って、自分で握り飯を作り、それを食べるのが常だった。
●●●「手で作るウメエよ」【下二】【ええううううええお】【え・え・う・うる・うれ・えよ】
調子に乗った梅子は、●●●「テニスするウメエよ」【「する」=サ変】【えいううううええお】【せ・し・す・する・すれ・せよ】と自分のテニスの腕前を自慢。
大会が始まった。
梅子の母は応援した。
「梅子、フットワークよ。足を使うの。大地を蹴るのよ」
梅子はうなずいた。
梅子の母は、さらに応援した。
●●●「蹴れ! 熱烈攻めれよ(少しなまっている)」【下一】【えええうえうえええお】【け・け・ける・ける・けれ・けよ】
梅子は順調に勝ち進んだ。
何と4連勝。
●●●「勝ち続けて」【4連勝=四段】【あいううええ】【か・き・く・く・け・け】
その夏は暑かった。
太陽が、容赦なく選手を照らした。
●●●「生地干る干る日照りよ」【上一】【いいいういういえいお】【み・み・みる・みる・みれ・みよ】
※日差しがまぶしい。だから「見ることができない」=「見る」。
※干る(ひる)。
※「生地干る干る日照りよ」(汗をかいても、衣服の生地が干る〔かわく〕ほどの日照りだ)
梅子は、決勝に進んだ。
相手は、梅子の最大のライバル、小菊であった。
接戦の末、梅子は小菊に勝利した。
梅子は優勝したのだ。
梅子はネットに駆け寄り、小菊を待った。
握手をするためだ。
●●●「小菊! 来る! 梅子よ」【「来」=カ変】【おいううううえおお】【こ・き・く・くる・くれ・こ(よ)】
しかし、小菊が来ない【来】。
「小菊が来ない。何か変!!」【「来」=カ変】
小菊は立ちすくんでいた。
小菊の目からは、涙がこぼれていた。
梅子の夏は終わった。
そして秋が来た。
後日、小菊は、それまでの梅子にたいする失礼な行動を侘びた。
梅子と小菊は、デパートへ行き、雨傘にも日傘にもなる傘を買って、互いに交換した。
テニスで日焼けをしすぎたので、これからは、紫外線に気をつけなければならない。
それで傘にしたのだ。
「何にしようか」と小菊が問うたとき、●●●「傘ならいい」と梅子が答えたのであった。
※「傘ならいい」【カ変・サ変・ナ変・ラ変・下一・上一】
※それに所属する用言が少数有限な「活用の種類」が「傘ならいい」。
それに所属する用言が少数有限な「活用の種類」を6つ?
「傘ならいい」【カ変・サ変・ナ変・ラ変・下一・上一】
カ変を活用させよ。
「小菊! 来る! 梅子よ(来=カ変)」=こ・き・く・くる・くれ・こ(よ)。
未然形がア段音?
「四段、ナ変、ラ変」の未然形はア段音です。「オナラの未然形、アッ出そう」。
四段をカ行で活用させよ。
「勝ち続けて(4連勝)」=か・き・く・く・け・け。
ナ変を活用させよ。
「ナイス、食うすべて(ナ=ナ変、死なへん)」=な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね。
ラ変を活用させよ。
「秋に向けて(秋≈あり、あらへん)」=ら・り・り・る・れ・れ。
未然形がオ段音?
カ変(来)だけ。「小菊! 来る! 梅子よ(来=カ変)」=こ・き・く・くる・くれ・こ(よ)。
上一を活用させよ。
「生地干る干る日照りよ(日差し=見ることができない)」=み・み・みる・みる・みれ・みよ。
下一を活用させよ。
「蹴れ! 熱烈攻めれよ(少しなまっている)」=け・け・ける・ける・けれ・けよ。
サ変を活用させよ。
「テニスするウメエよ(「する」=サ変)」=せ・し・す・する・すれ・せよ。
未然形がイ段音?
上一。上二。「上」は「あいうえお」のうち上部で語形変化する。
未然形がエ段音?
下一。下二。そしてサ変。「サルのエサ〔エ段音サ変〕」で覚えます。「下」は「あいうえお」のうち下部で語形変化する。
上二・下二を活用させよ。
梅じそ作りは、梅子のお母さんの両手(二)で行う(上二・下二)。■先に登場する(上にある)のが上二。「日々作る梅じそ」=き・き・く・くる・くれ・きよ。■後で登場する(下にある)のが下二。「手で作るウメエよ(梅だけに)」=え・え・う・うる・うれ・えよ。
終止形がイ段音である唯一の活用の種類は?
ラ変。「有り(あり)・居り(をり)・侍り(はべり)・いまそかり」がラ変のメンバー。ラ変動詞はbe動詞に該当する。
名詞と動詞の関係
日本語において、名詞「自転車」を主格に格変化させよ。
「自転車が」(→「壊れる」)。
日本語において、名詞「自転車」を属格に格変化させよ。
「自転車の」(→「タイヤ」)。
日本語において、名詞「自転車」を与格に格変化させよ。
「自転車に」(→「乗る」)。
日本語において、名詞「自転車」を対格に格変化させよ。
「自転車を」(→「買う」)。
英語において、名詞「自転車」を主格に格変化させよ。
「bicycle」。
英語において、名詞「自転車」を属格に格変化させよ。
「bicycle's」。
英語において、名詞「自転車」を与格に格変化させよ。
「bicycle」。
英語において、名詞「自転車」を対格に格変化させよ。
「bicycle」。
英語では、名詞は格変化しない。属格のときだけ、接尾辞として「('s)アポストロフィ・エス」をつける。どうしてこんなことになったのか?
文型(語順)によって格を表示するシステムにしたから。
英語では、属格だけ「('s)アポストロフィ・エス」をつける。どうしてこんなことになったのか?
属格は文型(語順)を構成する要素(名詞類が格を帯びた結果として副詞化された語句)ではないから。属格=所有格は、形容詞相当。形容詞相当なので、名詞類を限定用法の形容詞として修飾するだけ。
文型(語順)によって格を表示するシステムの欠点は?
主語を立てないと文が成立しない(命令文=命令法の文を除く)。
日本語の命令形と、英語の命令法は同じか?
日本語の命令形は、日本語において命令法を表現するための語形。命令法とは、英語において動詞の原形によって表現される「話者の心的態度(法=mood)」のこと。
英語は主語を必ず立てるのでロジカルな言語だ。
いや、言語による「ロジカル/イロジカル」という区別はない。主語を立てなければならないのは、欧米語のシンタックスに共通した「仕様」だから。「仕様だから仕様が無いので主語を付けている」にすぎない。
連と接続
ABという語順において、Aを基準語とすればBは?
「後置語(こうちご)」「後続語(こうぞくご)」「下接語(かせつご)」など、好きに呼べばいいさ。こういう用語は、「解釈」の問題だから、いわばドウデモイイんだよ。
ABという語順において、Bを基準語とすればAは?
「前置語(ぜんちご)」「先行語(せんこうご)」「上接語(じょうせつご)」など、好きに呼べばいいさ。こういう用語は、「解釈」の問題だから、いわばドウデモイイんだよ。
連Bとは?
ABという語順において、「Bを後置語とする」という意味。このとき観測者はA。
A接続とは?
ABという語順において、「Aの活用形を『前置語の語形』として選好する(to prefer)」という意味。このとき観測者はB。
「あい」という語順において、「い」を基準語とすれば前置語は?
「あ」。
「あい」という語順において、「あ」を基準語とすれば後置語は?
「い」。
連ズ形って?
「助動詞ズ」が後続するときの前置語の語形。
未然形って?
「助動詞ズ」が後続するときの前置語の語形。
連ズ形の意味?
「ズを後置語に選んだときの語形」という意味。
未然形接続の助動詞って?
前置語を「連ズ形と同じ語形(=連ズ形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
日本語の活用語(用言+助動詞=動詞+助動詞)では、基準語(ABのA)が後置語(ABのB)の語形を決める?
逆です。後置語(ABのB)が基準語(ABのA)の「品詞」や「語形(活用語のとき)」を決めるんだよ。
日本語では後置語に基準語の品詞・語形を決める権限がある。
正しい。したがって、活用形を覚えるときは、「やらず、やりたり、やる。、やるとき、やれども、やれ」というように、後置語をセットにして覚える必要がある。
連タリ形って?
「助動詞タリ」が後続するときの前置語の語形。
連用形って?
「助動詞タリ」が後続するときの前置語の語形。
連タリ形の意味?
「タリを後置語に選んだときの語形」という意味。
連用形接続の助動詞って?
前置語を「連タリ形と同じ語形(=連タリ形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
連。形って?
「句点。」が後続するときの前置語の語形。
終止形って?
「句点。」が後続するときの前置語の語形。
連。形の意味?
「。を後置語に選んだときの語形」という意味。
終止形接続の助動詞って?
前置語を「連。形と同じ語形(=連。形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
連トキ形って?
「体言トキ」が後続するときの前置語の語形。
連体形って?
「体言トキ」が後続するときの前置語の語形。
連トキ形の意味?
「トキを後置語に選んだときの語形」という意味。
連体形接続の助動詞って?
前置語を「連トキ形と同じ語形(=連トキ形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
連バ形って?
「接続助詞バ(確定条件)」が後続するときの前置語の語形。
已然形って?
「接続助詞バ(確定条件)」が後続するときの前置語の語形。
連バ形の意味?
「バ(確定条件)を後置語に選んだときの語形」という意味。
已然形接続の助動詞って?
前置語を「連バ形と同じ語形(=連バ形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
連!形って?
「感嘆符!」が後続するときの前置語の語形。
命令形って?
「感嘆符!」が後続するときの前置語の語形。
連!形の意味?
「!を後置語に選んだときの語形」という意味。
命令形接続の助動詞は、実在はしないが、あるとしたら?
前置語を「連!形と同じ語形(=連!形同形)にさせる」作用をもつ、そんな助動詞。
ここでは「連」と「接続」という概念が、どのようであるのか。
その原理というものを、機械的に身につけることを主眼としています。
実際にそういう表現があるか否かは、たくさんの用例に触れていけば、あとでわかることです。
原理を機械的に身につけて、少しだけ修正する。そういうやり方で進んでゆくのがよいでしょう。
例外を恐れる。批判を恐れる。
そういう縮こまった気持ちで学習を進めないでください。
規則性に注目して、規則性で大胆に押し通す。
例外があれば修正する。
未然形接続の助詞?
前置語を未然形に語形変化させる助詞。
連用形接続の助詞?
前置語を連用形に語形変化させる助詞。
終止形接続の助詞?
前置語を終止形に語形変化させる助詞。
連体形接続の助詞?
前置語を連体形に語形変化させる助詞。
已然形接続の助詞?
前置語を已然形に語形変化させる助詞。
命令形接続の助詞?
前置語を命令形に語形変化させる助詞。
連体形の品詞は?
形容詞。連体形は、動詞を形容詞化させる品詞転換の1つ。英語でいえば、連体形は、形容詞相当の準動詞、あるいは、関係詞が導く形容詞節に該当します。準動詞由来の形容詞句、関係詞が導く形容詞節は、「動詞を形容詞化する」という品詞転換にすぎません。
接続の捉え方
どの古典文法書でも、「活用語の未然形に付くから未然形接続の助動詞・助詞」という教え方をします。
しかし、物事の順番として、(1)未然形接続の助動詞を参照して初めて、(2)未然形という語形が決定する。
ところが、語順としては「(2)未然形+(1)未然形接続の助動詞」という語順になっている。
どちらが主体で、どちらが客体か?
(1)未然形接続の助動詞 が(主体)
前置語を(客体)
(2)未然形 にさせている。
いいかえれば、ウシロがマエを決めているんだよ。
ということで、「活用語の未然形に付くから未然形接続の助動詞・助詞」という教え方は、極端にいえば、間違っています。
やい、盆暗教師ども。思考停止の前例踏襲やめえや。
したがって、「接続」という用語も間違っています。
「接続」ではなく、逆行選好(backward preference)とでも表現すべきものです。
ウシロがマエを選好(to prefer)するからです。
■Google 翻訳
ウシロが未然形接続の助動詞だったら、マエが未然形にさせられる。
ウシロが連用形接続の助詞だったら、マエが連用形にさせられる。
ウシロがマエの語の活用形を選り好みするんだよ。
だからbackward preferenceなんだ。
古文でやること
読解を定義せよ。
読解とは、文章という語彙リストに登場する順番で、語彙を思い出す(想起する)ゲームでしかない。読解者側からすると、読解とは、「語彙をランダムに思い出す(想起する)ゲームである。
試験の読解を定義せよ。
試験の読解とは、語彙を思い出す「正確さ」と「スピード」を競う、「反射神経ゲーム」でしかない。
思い出すために必要な前提は?
覚えること。そしてそれがすぐに思い出せるように手入れしておくこと。
語彙を覚えていないのに、思い出すことは可能か?
不可能。
古語辞典を引きながら、古文を自力で読解する行為は、有益である。
正しくない。「古語辞典を引きながら、古文を自力で読解する行為」も「英和辞典を引きながら、英文を自力で読解する行為」も、まったく学習効果はない。それは、読解しても語彙の知識が(効率よく)増えることはないからだ。
単語を覚えるよりも、まず生の古文に触れることが大切だ。
正しくない。語彙の知識がしっかりしないうちに読解を始めても、知らない知識を思い出そうとするようなもの。時間・体力の無駄。
数学、理科において、解法を覚えるよりも、まず生の入試問題を自力で解いてみることが大切だ。
正しくない。解法の知識がしっかりしないうちに読解を始めても、知らない知識を思い出そうとするようなもの。時間・体力の無駄。
単語だけを覚えるよりも、フレーズ(句=2語以上の単語の集まり)で覚えたほうが読解力がつく。
正しい。単語で把握するよりも、句で把握したほうが、認知できるスピードと正確さが増大する。
フレーズだけを覚えるよりも、文で覚えたほうが読解力がつく。
正しい。フレーズで把握するよりも、文で把握したほうが、認知できるスピードと正確さが増大する。
読解力を短期間で急激に高める秘策はあるか?
ある。古文そのものを、その文意を把握しながら、丸覚えすること。文章の暗記が最強。それができない場合、文(センテンス)を丸覚えする。それができない場合、句(フレーズ)を丸覚えする。単語(ワード)を単独で丸覚えするのは、最後の手段。できるだけ、長い用例を覚えたほうが、認知のチャンク(人間が1単位と認識する情報単位)が長くなり、速く正確に読める可能性が高まる。
単語をゴロで覚える。
ダメ。単語の音波と、単語がもつ意味を画像にした「写真」とを、連想で結びつける(それが音画結合体)。音画結合体をたくさん覚えていることが、語彙力が高いことを意味する。言語は音声である。ゴロがもつ「意味」が、音画結合体に干渉するので、ゴロで単語を覚えると混乱する。ゴロは、「ゴロを音声言語として脳内再生し、そこから意味を再現する」ので、想起スピードが遅くなり、とても読解に使えた代物ではない。
古文単語で最強の覚え方は?
(1)「多義語なら、それぞれの語義に共通する概念(通底イメージ)を探る・知る」、(2)「通底イメージと、原義・語源とを連想によって結びつける」、(3)「通底イメージを画像化する」、(4)「用例がもつ文意と、イメージとを、画像上で連想連結、または、合成する」。
『マドンナ古文単語230|学研』はダメですか?
取っかかりに利用してもよいでしょう。ただし、用例が「口語訳(現代語)の中に古文単語をはめ込んである特殊な用例」であるため、「句や文で古文を覚える」という目的には合致しません。現代語の用例に古文単語を挿入する用例は、『読解古文単語|和田純一|旺文社』も採用していました。しかし、絶版されています。
古文はセンター試験だけですけれども、古文単語は200語で大丈夫ですか?
センター試験は、どの科目も、平均点で問題の難易度を制御しています。ですので、母集団の得点力が高い科目では、センター試験でも、問題の難易度が高まる傾向があります。古文では、私大文系を目指す受験生が平均点を押し上げますので、センター古文と雖も難しい傾向があります。私大文系を目指す受験生は、古文単語を500語~600語は覚えています。あとは自分で判断してね。(【雖も】=いえども:漢文)