🟩 もくじ
これだ!⇩4章59節|現地のルールや法律を守れ
ご提示いただいた4つの内容について、まずは原典(コーラン/クルアーン)の正確な記述を、ご指定通り直訳に近い形でご紹介します。 その後、一部のイスラム教徒や過激派に見られる、コーランの教えに反する代表的な言動と、対応する章節(スーラとアヤ)をまとめます。
1. ご提示いただいた4つの聖句の正確な直訳
日本の主要なクルアーン翻訳(井筒俊彦訳、日本ムスリム協会訳など)をベースに、アラビア語のニュアンスを極力そのまま残した直訳です。
[自分の宗教をゴリ推すな](第2章256節)
[宗教には強制があってはならない。正道は迷誤から明らかに分別されている。]
- 解説:[ゴリ推し]どころか、他者に信仰を[強制すること]そのものを明確に禁止しています。
[現地のルールや法律を守れ](第4章59節)
[信仰する者たちよ、アッラーに従え。また使徒に従え。そして、あなた方のうちの権威を持つ者(指導者・統治者)に従え。]
- 解説:イスラム法学において、この[権威を持つ者]は(イスラム法に反しない限り)自分が暮らす土地の公的な権力や法律も含むと解釈されており、滞在国の法を遵守することはムスリムの義務とされています。
[他国の文化を尊重しよう](第49章13節)
[人間たちよ、本当にわれ(アッラー)はあなた方を一人の男と一人の女から創り、あなた方を諸々の民族と部族とした。それはあなた方が互いに知り合うためである。アッラーの御許で最も高貴な者は、あなた方のうち最も主を畏れる者である。]
- 解説:違いを排除するためではなく、[互いを知り、学び合うため]に多様な民族(文化)が創られたと説いています。
[他国の宗教を尊重しよう](第109章6節)
[あなた方にはあなた方の宗教があり、私には私の宗教がある。]
- 解説:不信心者や他宗教の信者に対して、信仰の領域において互いに干渉せず、それぞれの道を歩むことを宣言した決定決定的な一節です。
2. 一部のムスリムや過激派が犯している[コーランに反する言動]
歴史的・政治的な背景や、教典の都合の良い部分だけの[つまみ食い(原理主義的誤読)]により、コーランの本来の記述に真っ向から反する言動を行う者たちがいます。 代表的な例は以下の通りです。
| 違背している言動 | コーラン本来の記述(直訳) | 章節 |
|---|---|---|
| 無差別テロ・民間人の殺害 (過激派による爆破や襲撃など) |
[アッラーが(殺害を)禁じられた命を、正当な理由(法的な処罰など)なく殺してはならない。誰であれ不当に殺されるならば、われはその遺族に権能(報復または血の代償を請求する権利)を与えた。しかし、殺害において度を越してはならない。] | 第17章33節 ※第5章32節にも[1人の命を救う者は全人類を救うのと同じ]という有名な記述があります。 |
| 自爆テロ(自殺行為) (殉教と称して自ら命を絶つ行為) |
[また、あなた方自身を殺してはならない。本当にアッラーはあなた方に慈悲深い方であられる。] | 第4章29節 |
| 他宗教の神や聖像の破壊 (ISILやタリバンなどによる遺跡・仏像の破壊) |
[あなた方は、彼らがアッラーを差し置いて崇拝しているものたちを謗(そし)ってはならない。さもなければ、彼らは知識なく、敵意からアッラーを謗るであろう。] | 第6章108節 |
| 過度な不寛容と一方的な開戦 (他国や異教徒への無差別な攻撃) |
[そして、あなた方に戦いを挑む者たちと、アッラーの道において戦え。しかし、侵略(過度な不法行為)をしてはならない。本当にアッラーは、侵略する者を愛されない。] | 第2章190節 |
| 移住先での不和や傲慢な態度 (現地の住民を見下したりトラブルを起こす行為) |
[そしてアッラーに仕え、何ものをもこれに並び立てて(崇拝して)はならない。また、父母に親切にせよ。また近親、孤児、貧者、血縁のある隣人、血縁のない隣人、傍らの同伴者、旅人(にも親切にせよ)。本当にアッラーは、傲慢で自慢たらしく振る舞う者を愛されない。] | 第4章36節 |
補足:なぜ教えに反する言動が起きるのか
過激派などは、上記のような[平和や寛容]を説く章節よりも、後に啓示された[異教徒と戦え]と命じる章節(いわゆる[剣の節]など)を都合よく最優先し、独自の解釈で前後の文脈(当時、異教徒側から裏切られて戦争状態にあったという背景など)を無視して現代に適用しようとします。 本来のコーランの記述に照らし合わせれば、一般市民を巻き込むテロや、他者の文化・法律を無視して独善的に振る舞う行為は、明確な教律違反(罪)となります。