[ゲルインクボールペン]や[カラーマーカー]が嫌われるのは[裏抜け〔紙の裏側までインクが染み通ってしまう現象〕]が起こるから

  • 英和辞典などの辞書、法律の条文集などにマーキングを入れたい場合には色鉛筆・色シャープペンシルがよい。
  • [ゲルインクボールペン]や[カラーマーカー]を辞書・条文集などに用いると裏抜けして、辞書・条文集が台無しになる。
  • [書き込み式ノート教材]への解答の書き込みに[フリクションインキ|0.38mm|オレンジ|パイロット]を使うこともできる。
  • しかし消しゴムではなく、フリクションインキを消すための専用のラバーは、摩擦熱を生み、消しカスが出ないような[硬質の半透明ゴム]であり、これが紙面を傷めやすい。
    • 英和辞典などの辞書、法律の条文集などにフリクションインキを使い、誤りを消すために[硬質の半透明ゴム]で紙面をこすると、紙が伸びてしまい、たるみ・へこみを生む。
  • 私が[よく消える割に紙面を傷めにくい]と思っているプラスチック字消しは、[アーチ|サクラクレパス][フォームイレーザーダブル|ラビット]といった、ラビット株式会社が製造している製品である。
  • 0.5mm・0.7mmともに、[三菱鉛筆 ユニ ナノダイヤ カラー芯〔uni Nano Dia Color〕]はプラスチック字消しでよく消えるので、[フリクションインキ|0.38mm|オレンジ|パイロット]よりも、[三菱鉛筆 ユニ ナノダイヤ カラー芯|オレンジ]のほうが[書き込み式ノート教材]への解答の書き込みに向いているように感じている。
  • [三菱鉛筆 ユニ ナノダイヤ カラー芯|オレンジ]は、0.5mm・0.7mmが選べて、消しゴムで簡単に消えるし、赤シートでも消えるため、[書き込み式ノート教材]への解答の書き込み、解法暗記の助けとしての書き込みなどを、積極的に行なうことができる。
    • ただし検定済教科書は、カラー印刷用のマットコート紙〔ストーンパウダーが大量に含まれた重たく平滑な紙〕を使っているため、色鉛筆の色がよく乗らない。
    • そういう紙には[フリクションインキ|0.38mm|オレンジ|パイロット]を使うしかない。
  • セルロースの配合が多い、従来の紙に対しては、[ゲルインクボールペン]や[カラーマーカー]よりも[よく消える色鉛筆]がふさわしく、[三菱鉛筆 ユニ ナノダイヤ カラー芯|オレンジ]が、かなり役立つと思う。

赤は波長が長いので? 赤シートの背後にあるマゼンタ系の文字が見えづらい

  • [暗記シートとしての緑シートは、赤の暗記ペンでマーキングした部分を黒く見せるための道具にすぎない]ので、暗記シートとしての緑シートの用途は、きわめて限定的である。
    • 色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどで[薄い黄緑色]を使用したとしても、それらの筆跡は、緑シートをかぶせたとき、透けて見えてしまう。
    • 芯やインクの発色剤にシアン〔青み〕が少しでも入っていると、紙面の色である白に比して、筆跡部分の明度が下がるため、緑シートをかぶせても筆跡が浮き出て見えてしまう。
    • [緑シート+シアンの入った色彩の筆跡]において、[シアンの入った色彩の筆跡]は消えない。[シアンの入った色彩の筆跡]は紙面の白よりも明度を下げるので、その明度差によって緑シートをかぶせても筆跡が浮き出て見えてしまう。
  • したがって、暗記シートとしては赤シートしか使い物にならないと考えてよい。
  • 赤は、マゼンタ〔赤み〕に少量のシアン〔青み〕を加えた、赤紫系の色である。
    • シアンが少しでも入った色味の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどの筆跡は、赤シートをかぶせても透けて見えてしまう。
  • 桃色は、マゼンタ〔赤み〕に少量のシアン〔青み〕と大量の白みを加えた、白濁した赤紫系の色である。
    • シアンが少しでも入った色味の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどの筆跡は、赤シートをかぶせても透けて見えてしまう。
    • シアンがまったく混入していない桃色の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどの筆跡は、赤シートをかぶせると消える。
      • 桃色には大きく、【1】[マゼンタ〔赤み〕にホワイトを加えた桃色]と【2】[マゼンタに若干のシアン〔青み〕を加えてホワイトを加えた桃色]の二種類がある。
      • 赤シートに対応しているのは【1】だけである。
      • オレンジにシアンを混ぜることは、ほぼないので、赤シートで消える色彩の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどを探す場合には、オレンジ系に絞って探したほうがよい。
  • 結局、[マゼンタ〔赤み〕をメジウム〔インクを薄めるインクの基剤〕/ホワイト/イエロー〔黄み〕などで薄めた色の文字を赤シートで消す]という場合にのみ、赤シートが暗記シートとして機能する。
    • つまり、朱色/バーミリオンからオレンジ色など、オレンジ系の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどの筆跡は、赤シートをかぶせると消える。
      • 赤シートの赤は、波長が長いせいなのか、目に飛び込んできやすい感じがする。そのせいか、赤シートの背景にある文字が見えづらい傾向があるようだ。
    • ピンクにシアンが混入しているかどうかは不明であり、試しに買ってみることはギャンブルなので、ピンク系の色鉛筆・ジェルボールペン・蛍光ペンなどは、最初から除外して考えるとよい。

赤シートで消える色鉛筆〔以下に登場する全製品は赤シートで消える文字が書ける〕|朱色/バーミリオン・オレンジ色・黄色系統

  • 赤シートで消える色鉛筆は朱色/バーミリオン・オレンジ色・黄色系統だけれども、黄色系統は視認性が悪いので、朱色/バーミリオン・オレンジ色の色鉛筆がよい、ということになる。
    • 本当の赤の鉛筆には、シアン〔青み〕が混入しているので、赤シートで透けて見えてしまう。
  • [色鉛筆]や[2.0mm径の芯ホルダーの赤〔朱色/バーミリオン〕]は、中硬質〔ミディアム〕の芯を採用しており、文字を書くには、芯が柔らかすぎるし、芯先がすぐに丸まってしまうので細い文字・小さい文字は書けない。
  • [ユニ ナノダイヤ カラー芯〔uni Nano Dia Color〕]の0.5mmと0.7mmのオレンジは、赤シートで確実に消えた。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]は0.7mmだけであり、ソフトブルー〔HRF7C-20-SL〕しか所有していないけれども、オレンジ〔HRF7C-20-O〕は、たぶん赤シートで消えることであろう。

[ユニ ナノダイヤ カラー芯〔uni Nano Dia Color〕]と[パイロット ネオックス・カラーイーノ〔PILOT NEOX COLOR ENO〕]の対比

  • 結論:0.5mm・0.7mmともに、[ユニ ナノダイヤ カラー芯〔uni Nano Dia Color〕]の優勝。
    • 0.5mm・0.7mmともに、安価で芯が減りづらく、消しゴムでよく消えるので、[ユニ ナノダイヤ カラー芯〔uni Nano Dia Color〕]の優勝である。
    • 芯の折れにくさは、0.7mmで良好、0.5mmでやや良好であり、0.5mmは0.7mmよりも折れやすくはあるけれども、実用に問題はないであろう。
    • 筆圧が強い人には0.7mm、筆圧が弱い人には0.5mmがふさわしい。
    • 筆記スピードが速い人には0.7mm、筆記スピードが遅い人には0.5mmがふさわしい。
    • 大きな解答用紙には0.7mm、小さな解答用紙には0.5mmがふさわしい。
  • 芯の太さ:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:0.7mm、0.5mmの二種類。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:0.7mmの一種類。
  • 価格〔単価〕:
  • 色鉛筆としての芯の硬度:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:硬質〔ハード〕。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:中硬質〔ミディアム〕。
  • 芯の折れやすさ〔これは普通の濃い灰色の筆跡が残るシャープ芯との比較〕:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:0.5mmは硬くて、やや折れやすい。0.7mmは硬くて、やや折れにくい。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:0.7mmしかなく、柔らかくて、やや折れやすい。
  • 芯の滑りやすさ:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:0.5mm・0.7mmともに色鉛筆としてはよく滑る。0.5mmと比較すると、0.7mmは、芯径が太い分だけ、ごくわずかだけ滑りづらい。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:0.7mmしかなく、やや滑りづらい。
  • 芯の摩耗の早さ:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:ナノダイヤ配合なので摩耗が遅い。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:[摩耗が遅い]とまではいえない。
  • 芯の色づきのよさ:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:色づきは、やや悪い〔ボヤッとした薄い色〕。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:色づきがよい〔クッキリとした濃い色〕。
    • [色鉛筆:トンボ1500]:色づきは、やや悪い〔ボヤッとした薄い色〕。
    • [色鉛筆:三菱鉛筆880]:色づきがよい〔クッキリとした濃い色〕。
  • 消しゴムで消したときの色素の残りやすさ:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:消しゴムで消すと、色素が残らず、よく消える〔ほぼ完全に消える〕。[ユニ ナノダイヤ カラー芯]は消しゴムで完全に消える、珍しい色鉛筆。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:消しゴムで消すと、色素がやや残る〔完全には消えない〕。
    • [色鉛筆:トンボ1500]:消しゴムで消すと、消えるけれども、少しは色素が薄く残る。
    • [色鉛筆:三菱鉛筆880]:消しゴムで消すと、消すと筆跡は薄まるけれども、色素がハッキリと残る。
  • [書き込み式ノート教材]に解答を書き込む用途にかんする向き・不向き:
    • [ユニ ナノダイヤ カラー芯]:0.5mm・0.7mmともに、硬質色鉛筆なので、文字の筆記・線引きに向いている。0.5mmは小さな文字まで書ける。0.7mmで線幅を小さくするには、しばしば角度を変えながら書く必要がある。
      • 大きな解答用紙には0.7mm、小さな解答用紙には0.5mmがふさわしい。
    • [パイロット ネオックス・カラーイーノ]:0.7mmしかなく、文字を書くよりも、アート系の用途に向くであろう。マンガの下書きにソフトブルー〔HRF7C-20-SL〕を使う人がいる。
      • スキャナ/コピー機で拾い損ねやすい色が[薄い水色系の色彩]である。
      • [ゼロックス青色鉛筆]=[“XEROX-BLUE-PENCIL” for Xerox Drop-out Blue Technique]=[XEROX BLUE-PENCIL〔NA-100〕]は、コピーしても写らない水色の鉛筆であった〔廃番〕。
      • [ゼロックス青色鉛筆]に最も近い色として、ゼロックス社は、トンボの色鉛筆である[色辞典]の[瓶覗〔かめのぞき:HORIZON BLUE〕 CI-RVP8 VP08]を挙げていたことを記憶している
      • 手元にある水色の色鉛筆の色味で、シアン〔青み〕の強い順にランキングを示す。シアンが強いほど視認性が高い。
        1. 三菱鉛筆7700〔硬質〕のみずいろ8:ここに登場した中で、シアンが最も強い水色。この鉛筆がアニメの下書き用として、アニメ業界でよく使われていたようだ。きわめて視認性が高く、芯が減りにくい。色鉛筆としては消えやすい部類〔トンボ1500と同等の消しやすさ〕。
        2. トンボ1500のうすあお14:三菱鉛筆7700のみずいろ8よりも、ややシアンが弱く、ややイエローが強い。視認性がやや高い。芯はふつうに減る。三菱鉛筆7700のみずいろ8に最も近い色彩の色鉛筆がこれである。色鉛筆としては消えやすい部類〔三菱鉛筆7700(硬質)と同等の消しやすさ〕。
        3. 三菱鉛筆880のみずいろ8:トンボ1500のうすあお14よりも、シアンが弱くイエローが強い。視認性は中程度。芯はふつうに減る。消しゴムで消しても、かなり色素がクッキリと残る。
        4. トンボ1500のみずいろ13:三菱鉛筆880のみずいろ8よりも、シアンが弱くイエローが強い。視認性は中程度。芯はふつうに減る。色鉛筆としては消えやすい部類〔三菱鉛筆7700(硬質)と同等の消しやすさ〕。
        5. [色辞典]の[瓶覗〔かめのぞき:HORIZON BLUE〕 CI-RVP8 VP08]:トンボ1500のみずいろ13よりもシアンが弱くイエローが強く、さらに大量のホワイトで色を弱めている〔視認性がきわめて低い〕。芯はふつうに減る。色鉛筆としては消えやすい部類〔三菱鉛筆7700(硬質)と同等の消しやすさ〕。
        6. ぺんてるMulti8 PPC NON COPY:トンボ1500のみずいろ13よりもシアンが大幅に弱くイエローが少し強い。視認性は中程度。芯はふつうに減る。色鉛筆としては消えやすい部類〔三菱鉛筆7700(硬質)と同等の消しやすさ〕。