🟩 もくじ

【APS-Cではダメである理由|その1】|フルフレームでなければ広角側の画角が足りなくなる

  • 広角レンズは高額なのに、APS-C機でフルフレーム用のレンズを使うと、広角側〔焦点距離の小さい側〕の焦点距離〔画角〕がキャンセルされてしまう。
    • 広角側〔焦点距離の小さい側〕の反対の側が、望遠側〔焦点距離の大きい側〕です。
  • 具体的には、APS-C機でフルフレーム用のレンズを使うと、Nikon機・SONY機などCanon機以外では1.5倍クロップになり、Canon機では1.6倍クロップになる。
    • 具体的には、20mmの単焦点レンズだったら、Nikon機・SONY機などCanon機以外では30mm相当にまでクロップされる〔=画像の周囲が切り落とされた画像になる〕。
    • 同様にして、Canon機なら32mm相当にまでクロップされる。
  • Zマウント〔Nikon〕・RFマウント〔Canon〕・Eマウント〔SONY〕という世界では、高画質レンズは、ほぼ例外なく、フルフレーム用のレンズである。
  • このため、Nikon・Canon・SONYは、APS-C機を選ぶと、高い確率で、フルフレーム用のレンズをAPS-C機で使うことになる。
  • フルフレーム用のレンズをAPS-C機で使うと必然的に、広角域の画角がキャンセルされてしまう。
    • 具体的には、20mmの単焦点レンズで1.5倍クロップだったら、30mmないし32mm相当まで、1.5倍ズームするかたちにズームインした写真・動画になってしまう。
    • こうなると、広角レンズに支払ったお金がもったいない、ということになる。つまりAPS-Cは、広角レンズに支払ったお金を無駄にさせるフォーマットだといえる。
    • とくに[CanonのAPS-Cフォーマットのイメージセンサー]は[Canon以外のAPS-Cフォーマットのイメージセンサー]よりも小さいので、CanonのAPS-Cだけは1.5倍クロップではなく、1.6倍クロップとなってしまい、暗所にとても弱い傾向がある。
    • Canonにおいてはとくに、APS-Cフォーマットを選ぶのは、きわめて筋の悪い選択だと思う。またCanonのAPS-C機は、画質や読み出し速度が劣る、変なイメージセンサーを使っていると思う。APS-Cフォーマットを選ぶなら、写真だったらNikonまたはFUJIFILMがよく、動画に特化するならSONYを選ぶのがいい。
  • [フルフレーム用のレンズをAPS-C機で使うと必然的に、広角域の画角がキャンセルされる]ということを知らずに、あるいは、そのことを、購入時にはあまり重視せずにAPS-C機を買ったけれども、[フルフレーム用のレンズをAPS-C機で使うと必然的に、広角域の画角がキャンセルされる]ということ痛感した結果、APS-C機を買ってしまったことを後悔する人が、けっこういる。
  • 以上の結果として、APS-C機のみならず、APS-C専用レンズも売り払うことになり、フルフレーム機とフルフレーム用レンズに全交換・前面買換となり、莫大な出費となる。
  • Nikon・Canon・SONYがAPS-C機を入門機として出している理由は、こういう部分にある。
  • [APS-C機+キットレンズ]を買った人たちが、[フルフレーム機+キットレンズ]に買い直すから、Nikon・Canon・SONYとしては、二度おいしい。この策略に、消費者は気づくべきである。いきなりフルフレームへ行け! というのが答えだと思う。
  • 人間が生涯に、カメラに費やす無駄なコストが増えれば増えるほど、Nikon・Canon・SONYが儲かるので、APS-C機の欠点を隠蔽しておいて、まずはAPS-C機を買わせておき、そのAPS-C機をフルフレーム機にレンズごと買い換えさせる。この策略を、Nikon・Canon・SONYが使っていることに気づく必要がある。

【APS-Cではダメである理由|その2】|[強力な電子手ぶれ補正]によって撮像データがクロップされる分だけ広角側の画角が足りなくなる

  • ミラーレス機は、とくにメカシャッターレス〔電子シャッターのみ〕のミラーレス機は、光学部分と撮像部分〔イメージセンサーとその後段〕との構造が、ビデオカメラと同じである。
  • したがって、[ミラーレス機は動画が撮れなければもったいない][ミラーレス機は動画が撮れてナンボ][ミラーレス機は動画が撮れて初めて意味がある][動画の撮れないミラーレス機には存在価値がない]といったことになる。
  • またTwitterの動画投稿最大時間が2023年5月現在で、2時間に延長され、[動画を撮影するためのレンズ交換式カメラ]の重要性は増す一方であるといえる。
  • 動画撮影において、とりわけVlog〔ビデオログ=日記的な日常動画〕において[歩き撮りの動画撮影]をする場合、[強力な電子手ぶれ補正]が必要となる。
  • カメラにおける演算によって[強力な電子手ぶれ補正]をするときは、[手ぶれによる揺れ幅]の分だけ、撮像データがクロップされる必要がある。
  • APS-Cフォーマットのイメージセンサーで動画を撮影した場合、撮像範囲がAPS-Cという狭い範囲にとどまる。 そこへさらに[強力な電子手ぶれ補正]をかけると、撮像データがクロップされる分だけ、広角側の画角が大幅に足りなくなる。 [広角側の画角が大幅に足りなくなる]とは、つまり、対象をズームアップした、拡大映像になってしまい、広く大きく撮影することが、かなり難しくなってしまう、ということを意味する。
  • 結局、フルフレームですら、[強力な電子手ぶれ補正]によって撮像データがクロップされれば、広角側の画角が削り込まれて困るのであるから、APS-C機でフルフレーム用のレンズを使った場合には、さらに1.5倍クロップないしは1.6倍クロップとなると、事実上、広角側がぜんぶダメになってしまう。
  • したがって、[歩き撮りの動画撮影をする場合に、広角側が削られてもかまわない]という人にだけ、APS-C機をオススメする。
  • いいかえれば、[歩き撮りの動画撮影をする場合に、広角側が削られたら困る]という人には、フルフレーム機をオススメする。
  • そもそも、昨今のフルフレーム機は、APS-Cモードを備えているので、フルフレーム機を買って、APS-Cモードで撮影をすれば、APS-C機のメリットを、フルフレーム機でも享受することができる。
  • このため、APS-C機を買うのは、愚かな選択になることが多い。
  • とくに動画重視で[強力な電子手ぶれ補正]を求める場合、APS-C機を買うのは、致命的に愚かな選択になると思う。 だって、APS-Cの画角から、さらに[強力な電子手ぶれ補正]でクロップされたら、かなり拡大表示された動画になってしまうでしょ? 
  • 動画用ミラーレス機は、[強力な電子手ぶれ補正]でクロップされる分だけ、できるだけ撮像範囲が広い、フルフレーム機にしたほうがいい、と覚えておけばよい。

【APS-Cではダメである理由|その3】|APS-Cのイメージセンサーでは面積が狭すぎてオーバーサンプリングをする余地が不十分

  • 動画撮影時を中心として[大きな撮像範囲のデータを演算で圧縮処理する、オーバーサンプリング方式]が使われる。
  • 例えば、[4KオーバーサンプリングのフルHD書き出しによるフルHD収録]のほうが、[ドットバイドットのフルHD収録]よりも解像感が高い、という傾向がある。
  • 例えば、[6Kオーバーサンプリングの4K書き出しによる4K収録]のほうが、[ドットバイドットの4K収録]よりも解像感が高い、という傾向がある。
  • APS-Cという小さなイメージセンサーでは、撮像範囲が狭いため、オーバーサンプリングが十分には行えない。
  • フルフレームまたはそれ以上の撮像範囲のデータを集めて、それを演算でフルHDなり4Kなりに圧縮処理するのが動画のデータ処理のフローである。
  • たしかに、シネマ用レンズは[Super 35mm/APS-C]のものが中心をなしており、しかもお値段が現実的な範囲内にあるのは[Super 35mm/APS-C]のシネマ用レンズだけである。 フルフレームのシネマ用レンズは、高額すぎて買えるわけがない。
    • [Super 35mm/APS-C]とは、[Super 35mm]という映画用のフォーマットが、写真用のフォーマットでは[APS-C]に、ほぼ一致するので、両者を同一視する表記法である。
  • しかし[Super 35mm/APS-C]では、オーバーサンプリングをする余地が不十分なので、動画用フォーマットとしても、フルフレームのイメージセンサーが好ましい、ということがいえる。

【APS-Cではダメである理由|その4】|APS-CのイメージセンサーではRAWデータの情報量が少なすぎるため、バンディング〔グラデーション面で起こる等高線現象〕など、画像の破綻が容易に起こりがち

  • フルフレームのイメージセンサーの画素1つが[バケツ1杯〔大口径大容量〕]だとする。
  • APS-Cのイメージセンサーの画素1つが[コップ1杯〔小口径小容量〕]だとする。
  • [バケツ1杯〔大口径大容量〕]のほうが、容量が大きいため、1㎖刻みによる表現できる容積の細かさが、たいへん細かい。
  • つまり、イメージセンサーが画素ピッチが大きいほうが、[バケツ1杯〔大口径大容量〕]のような容量が大きい入れ物になるため、弱い光から拾い始めることができる、ということである。
  • [微弱な光]から始まり、[光の強さの情報]の刻みが細かいデータ〔小ステップのデータ〕をセンサーが拾わなければ、いくらデジタルのビット深度を深くしても、無駄になってしまう。
  • 例えば、コンデンサーマイク〔高感度〕で微弱な音波でも、きめ細かく拾えるからこそ、例えば、32bitフロートという深いビット深度で録音したときに、細かな強弱の差異/ニュアンスまで収録できるわけである。
  • イメージセンサーの画素が大きいことは、小さな音を拾うがごとく、微弱な光から拾い始めるのと同時に、細かい光量の違いでも微細に記録できるのだと思う。
  • つまり、イメージセンサーの画素が大きいことは、いわば[高感度の光キャプチャー・センサー]がついていることに匹敵するのだということなのである。
  • 逆に、APS-Cのような狭小フォーマットに画素を並べ、かつ、大判写真への引き伸ばしまで考慮して高画素にすると、[コップ1杯〔小口径小容量〕]のような感じで、1画素あたりの面積が小さくなる。
  • イメージセンサーの受光素子を大きくすると、どうしてイメージセンサーが高感度になるのか? 
  • それは、光というものが、フォトン〔光子〕という光の粒であり、イメージセンサーにおける1画素の受光面積が広いほど、フォトンをキャッチすることができる確率が高くなるからである。 画素がでかいほうが、1粒のフォトンでも敏感にキャッチできる、と考えるわけである。 これは、雨量測定器において、雨をキャッチするシャーレの面積を広くすれば広くするほど、雨をたくさんキャッチできることに匹敵する。
  • 以上のように、フルフレームのほうが画素ピッチを大きくとることができる、いいかえれば、1画素あたりの受光面積が大きいため、フルフレームのイメージセンサーは、イメージセンサー全体として高感度であり、したがって、光量の微細な差異を細かな刻みとして捉えることができる性質が高まるわけである。
  • 結果として、フルフレームのイメージセンサーが吐き出すRAWデータの情報量のほうが、APS-Cのイメージセンサーが吐き出すRAWデータの情報量よりも、リッチである〔多い〕ということになる。
  • そうなってくると、フルフレームのイメージセンサーが吐き出すRAWデータのほうが、レタッチ耐性が高いので、より撮影者・現像者のイメージ通りの写真に仕上げることが、行ないやすくなる、ということになる。
  • 細かい階調情報が足りなくなるから、バンディング〔グラデーション面で起こる等高線現象〕など、画像の破綻が容易に起こりがちになるのだと思う。
  • フルフレーム機でRAW記録による撮影を行なう。これが基本になると思う。
  • APS-C機を買うのは、安物買いの銭失いに直結する、愚かな消費行動だといえよう。
  • したがって、Xマウント〔FUJIFILM〕のカメラ、つまり、FUJIFILMを買うのは、写真・動画を記録しておくために買うのだったら、やめておいたほうがいい。 なぜならば、XマウントはAPS-Cフォーマットなので、APS-Cフォーマットまでのデータしか、RAWデータの中には記録されていないからだ。 Xマウントのイメージセンサーは、14bit RAWだけれども、潜在能力としては、16bit RAWまで記録できるらしい。 けれども、XマウントがAPS-Cであることから、イメージセンサーの画素が小さいわけで、画素が小さければ、細かな光量の差異、つまり、階調を敏感に記録するだけのポテンシャルが、イメージセンサーにない、ということになる。 もちろん、光量が豊富な環境であれば、Xマウントでも十分にきれいな写真・動画が撮れるけれども、APS-Cのイメージセンサーなので、RAWデータのリッチネスは不足気味であろうから、レタッチ耐性は高くはないのだと推定される。
  • SONYのカラーサイエンスがメチャクチャであることを考え、さらに、LUMIX Sシリーズ〔RAWデータはとてもリッチでレタッチ耐性が高いようだ〕のAFの不出来を考慮すると、まともな写真機としては、Nikon・Canonからの二者択一にならざるを得ない、ということになる。
  • いろいろ屁理屈をこねても、やっぱりNikonかCanonのフルフレーム機が、写真機のスタンダードになる。
  • そこへ動画機を加えるとしたら、SONYかLUMIXだけれども、LUMIXの動画AFが残念なので、消去法でSONYが残る。 ここで、現在、事態が停止している。

【APS-Cではダメである理由|その5】|Nikon・Canon・SONYは、APS-C機をあくまでも、消費者をフルフレーム機の購入へと誘い込むための手段としているので、Nikon・Canon・SONYは、APS-C機には、【残念ポイント】=【デグレード要素】が必ず盛り込まれている

  • Nikon・Canon・SONYは、APS-C機をあくまでも、消費者をフルフレーム機の購入へと誘い込むための手段としている。
  • このためNikon・Canon・SONYのAPS-C機には、フルフレーム機を際立たせるための【残念ポイント】=【デグレード要素】が必ず盛り込まれている。
  • APS-C機がダメダメであってくれて初めて、フルフレーム機がたいそう立派に見える。このトリックを、Nikon・Canon・SONYのAPS-C機は使っている。
  • つまりNikon・Canon・SONYの世界では、APS-C機が不当に低い立ち位置に立たされるような、[マーケティング戦略に基づく製品作り]がなされているわけである。 そうやってAPS-C機をダメダメに作っておくからこそ、フルフレーム機への購買意欲が出る、というわけである。
  • このように、APS-C機は、意図的にショボく、セコく作られているので、APS-C機を買うと貧乏くじを引くように、ワナが仕掛けられている、と考えてよい。 それがNikon・Canon・SONYの世界なのである。
  • したがって、Nikon・Canon・SONYの世界においては、大筋においては、[APS-C機=低画質]ということが成り立つ。
  • ただし、NikonのAPS-C機については、Z 30〔Vlog機〕およびZ fc〔写真機〕の2機種〔ともにボディ内手ぶれ補正なし〕において、この[APS-C機=低画質]を打ち破る部分がある。 なお、Z 50〔旧型〕の後継機種がZ fcだと考えてよく、Z 30〔EVFなし:背面液晶のみ〕とZ fcは、基本部分は同じカメラであり、Z fcはEVF〔電子ビューファインダー〕が付いている点でZ 30とは異なる。
  • また同時に、NikonのAPS-C機については、APS-C専用レンズでも、日常的な範囲では高画質に分類してよい、広角側のレンズが出るに至っている。
  • NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング
  • NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング
  • したがって、Nikonにかんしては、レンズの面でAPS-C〔DXフォーマット〕機を選択するのを躊躇する要素は、なくなっていると思う。 あとは、NikonのAPS-C機にボディ内手ぶれ補正が付いていない点さえ解消されれば申し分ない。 以上のようなことは、Nikonが過去の業績不振のため、大きな負債を抱えているので、大盤振る舞いをして市場シェアを回復しにきている、という特殊事情によるものだ。 この特殊事情を勘案すると、Nikonからさらなるお買い得機種が出るのではないか、という期待が高まる。
  • こうしたNikon・Canon・SONYの世界の特殊性を勘案せずに、[APS-Cでも、フルフレームでも、好きなほうを使えばいい]という一般論でお茶を濁すのは、ごまかしであり、メーカーによる幻想トリックに加担する悪魔であろうと私は思う。
  • むろん、APS-C機でも、FUJIFILMの上位機種は、その時点の最高の技術が盛り込まれており、Xマウント〔FUJIFILM:APS-C規格〕のFUJINONレンズの上位モデルは、APS-C用のレンズといっても、一切の手抜きなしで作られている。
  • したがって、[Nikon・Canon・SONYのAPS-C機]と[FUJIFILMのAPS-C機]とでは、同じAPS-C機でも、完全に別物と考えてよい。 [FUJIFILMの世界]の上位モデルのカメラ、上位モデルのレンズは、FUJIFILMが全力で作っており、妥協を最小限にとどめてある。 そして[NikonのAPS-C機]だけは、APS-C機でも、気合いの入ったカメラボディであり、[NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR]というレンズにかんしては、APS-C専用レンズでありながら、特例的に高画質であるらしい。
  • APS-Cフォーマットで、高級なカメラ・高級なレンズが手に入るのは、大まかにみて、FUJIFILMだけである。 APS-Cフォーマットにこだわって、しかも高画質を狙うなら、FUJIFILM一択である。
  • ただし、FUJIFILMでシステムをそろえると、フルフレームでシステムをそろえるのと、それほど変わらない金額になってしまう。 FUJINONレンズは、高画質であり、かつ、高価格なのである。
  • Xマウント〔FUJIFILM〕は、APS-Cなのに驚異の高画質だといえるけれども、それでもAPS-Cなので暗所には弱く、ボケ量もフルフレームよりは少ない。 APS-CにはAPS-Cの限界があり、それは高画質なXマウント〔FUJIFILM〕とて例外ではない。
  • 同じ高価格なレンズであれば、Zマウント〔Nikon〕のSラインのレンズのほうが、ある意味、お買い得である。 ZマウントのSラインのレンズは、フルフレームに対応し、かつ、Zマウントの光学特性の良さと、Sレンズの収差が少ないことが相乗効果を発揮し、他社のカメラ・レンズよりも、明らかに周辺までパキッと写る傾向が強い。 しかもZマウントのSラインのレンズは、フォーカスブリージングを光学的に抑制してあるらしく、簡易的なシネマ用レンズにもなり得る。
  • それとともに、Xマウント〔FUJIFILM〕にはフルフレームのボディがないのとは異なり、Zマウント〔Nikon〕では、APS-C〔DXフォーマット〕からフルフレーム〔FXフォーマット〕という、同じレンズマウントの中での発展の余地・性能追求の余地が残されている。 Xマウントは、APS-C限定なので、イメージセンサーを拡大するかたちでの発展性への道筋が閉ざされている。 Xマウントを選択すると、フルフレームが選べない、という点で、発展への道筋が閉ざされる、ということも覚えておこう。
  • これからの動画には[4K〔829万画素〕から8K〔3318万画素〕への進化]という道筋が予想されているのだけれども、APS-Cで8Kだと、画素ピッチが小さいため、暗所耐性が不十分になると思う。 つまり、8Kのために低画素〔最低でも3318万画素は必要〕にして暗所耐性を高めるにしても、画素ピッチを十分に大きくとるためには、APS-Cでは不十分であり、フルフレームのイメージセンサーがどうしても必要になってくるのだと思う。 そういう意味では、Xマウントにはフルフレームのカメラボディがないため、Xマウントは行き詰まっているという見方もできる。 8K時代を見据えた場合、フルフレームをもたないXマウントは、リスキーな選択になるかもしれない。
  • なお、FUJIFILMの中判カメラは、イメージセンサーからのデータの読み出しが遅すぎるため、動体撮影には向かない。 現在の技術は、フルフレームで動体撮影がちゃんとできるようになった、という段階にまでしか到達していない。 したがって、へたに中判カメラに手を出しても、被写体が絶対に動かない風景写真を、カメラを三脚で固定して撮るような、古めかしい撮影スタイルが中心となる。 したがって、中判カメラに対する期待は、捨て去ったほうがいい。 つまり、FUJIFILMの中判を買うと、必ずガッカリするか、被写体が動かないものを選んで、その中で楽しんでいくしかない、という状態になってしまう。
  • 動体も撮れるフルフレームのまともなカメラは、ほぼほぼ、Nikon・Canonのどちらかになってしまう、というのが現状である。 SONYは写真機としては、まだまだ未熟であり、SONYは、まだまだビデオ屋の域を出ていない、と割り切ってよい。 SONYの写真には、あまり期待しないことだ。 もちろん、SONYでも写真は撮れるけれども、Eマウントのマウント径が小さいため、四隅が暗い、あるいは、実際に四隅にケラレが見られる場合もある。 つまりSONYの写真は、周辺減光やケラレを、デジタルで大きく補正して初めて成り立っているのだということである。
  • CanonはEFマウント〔Canon〕では、EOS 7D Mark Ⅱという、APS-Cの高速連写機を用意していた。 7D Mark Ⅱは、がっしりとした堅牢なボディをもち、APS-C機といっても高級機であった。
  • しかし、RFマウント〔Canon〕におけるEOS 7D Mark Ⅱのカウンターパートと思われるEOS R7は、7D Mark Ⅱよりも、だいぶ格下の残念なAPS-C機になってしまっている。
  • Canonは、ミラーレス一眼のエントリーモデルを、EOS R8というフルフレーム機というふうに定義している。
    • Canonの腹黒いところは、EOS R6 Mark ⅡをEOS R8が食ってしまわないように〔アンチ・カニバリゼーション〕、EOS R8に【残念ポイント】=【デグレード要素】を過剰なまでに盛り込んでいる、というところでである。
    • Canonは消費者をいじめるかたちで、収益を上げている会社である。腹黒いCanonの製品を買うと、お金だけがむしり取られる感じになりがちである。
    • Canonよりも、Nikonのほうが、大盤振る舞いのお買い得カメラ・お買い得レンズを出しやすい傾向があり、Zマウント〔Nikon〕のAPS-Cフォーマットでは、TAMRONやSIGMAのレンズも選べる。
    • EOS R8は、ボディ内手ぶれ補正が非搭載なので、低速シャッター時に手ぶれする。EOS R8は[報道・スポーツ・野鳥・航空機にも向く万能写真機]ではない。
    • EOS R8は、バッテリー容量が極度に小さいため、複数個の予備バッテリーが必要となる。
    • EOS R8は、イメージセンサーの読み出し速度も遅いだろうし、画像処理エンジンも遅いだろうけれども、メカシャッター非搭載なので、ローリングシャッターゆがみや露光ムラが出る。
    • EOS R8は地雷機種であり、Canonのカメラは、EOS R6 Mark Ⅱを含めてそれ以上の機種でなければ、買って損をする。
    • 具体的には、現行機種のCanon機で、買って大丈夫なのは[EOS-1D X Mark III〔レフ機〕][EOS 5D Mark IV〔レフ機〕][EOS R3〔ミラーレス機〕][EOS R5〔ミラーレス機〕][EOS R5 C〔ミラーレス機〕][EOS R6 Mark II〔ミラーレス機〕]だけである。
  • とにかく、Nikon・Canon・SONYのAPS-Cは、買って後悔するように、買ったら損をするように仕組まれている。
  • そして、フルフレーム機を買って、それをAPS-Cモードで使えば、APS-Cフォーマットの利点は得られるわけである。
  • したがって、Nikon・Canon・SONYにかんしては、フルフレームを買っておけば、ほぼほぼ間違いがない、ということがいえる。
  • そして、EOS R8の軽さを考えればわかるとおり、ミラーレス機のボディにおいては、[フルフレーム機だから極度に重たい][APS-C機だから極度に軽い]ということはなくなってきている。
    • APS-C専用レンズは、たしかに軽量だけれども、APS-C専用レンズは、たいていの場合において、低画質ないし中画質であり、高画質を狙うとしたら、フルフレーム用レンズになる。
    • また再三繰り返しているように、APS-C機でフルフレーム用レンズを使うと、1.5倍クロップないし1.6倍クロップとなり、広角側の画角がキャンセルされる。
    • 動画でジンバル撮影をして、街歩き撮影などをするときは、広角であれば広角であるほど、歩き撮りによる動画のスピード感が増し、かつ、手ぶれによる揺れが目立たなくなる。
    • 広角側の画角というのは、自撮りをするときにだけ使うわけではないのだ。
    • この広角側の画角が使いづらくなるのが、APS-Cというフォーマットなのである。
    • APS-Cは、1.5倍クロップないし1.6倍クロップというかたちで、広角側の画角が死んでしまうので、ほんとうにやっかいなフォーマットである。
  • カメラボディにおいて、最も重量増大の原因になるのがバッテリーであり、バッテリー容量が多いことが、重たいカメラに直結する。
  • しかし、インタビューやドキュメンタリーなど、撮影チャンスを逃すことができない動画、かつ、動画の長回しを考えた場合、あるいは、[報道・スポーツ・野鳥・航空機のように、シャッターチャンスを逃すことが許されない]という場合、大型バッテリーは必須のものといえる。
  • [電池交換が許されない現場]では、たとえ重たいカメラであろうとも、バッテリー持ちの観点から、重たいカメラを選択せざるを得ないのである。
  • EOS RPやEOS R8のように、極端に軽量なフルフレーム機を作ってしまうと、結局、バッテリーがショボすぎて、写真がたくさんの枚数撮れない、動画を撮ればすぐにバッテリーが切れる、といったふうに、実用上、かなり痛い目に遭わされることになる。
  • フルフレーム機でも、EOS RPやEOS R8のように、バッテリーがショボいフルフレーム機は、避けたほうがいい。
  • EOS R8は地雷機種であり、Canonのカメラは、EOS R6 Mark Ⅱを含めてそれ以上の機種でなければ、買って損をする。

[連写がきく、報道・スポーツ・野鳥・航空機にも向く万能写真機]は、Nikon・Canonからしか出ていない

[連写がきく、報道・スポーツ・野鳥・航空機にも向く万能写真機]というのは、[象が踏んでも壊れないアーム筆入れ]的な強さをもっている必要がある。 そういうカメラは、Nikon・Canonからしか出ていない。

SONYは残念ながら、α1を含めて、[連写がきく、報道・スポーツ・野鳥・航空機にも向く万能写真機]は、いまのところは出せていない。

SONYのカメラは、精密で華奢である。

SONYのカメラは、[落としても壊れないカメラ]ではない。 つまりSONYのカメラは、G-SHOCKのような[耐衝撃・防塵防滴・高堅牢性]といった要素をもっていない。

またSONYの設計思想として、[フォーカスブリージングの対策にしても、レンズの光学性能を追求せずに、デジタル処理でごまかす][センサーシフト方式のボディ内手ぶれ補正を重視するよりも、強力な電子手ぶれ補正でごまかす]といったような、デジタルに依存しやすい、SONYならではの弱さがある。 それは、SONYの強みでもあるけれども、大きな、そして致命的な弱みでもある。

そうしたSONYのデジタル小細工をしやすい社風からして、最終的には、写真にかんしては、Nikon・Canonからの二者択一にしたほうが、安全だという印象が強い。

デジタル小細工は、動画ならOKだけれども、写真でそれをやっちゃおしまいだよ、という場合もある。 悪名高いのが、星空の写真をSONY機で撮ると、星が消えてしまう[スター・イーター〔星食い〕現象]とよばれる現象が、SONY機では起こるし、それが改善されない。 これは、ISO感度を上げたときの暗所ノイズを、デジタル処理して、のっぺり黒つぶれにすることによって、暗所耐性が高いかのように見せかけるデジタル小細工である。

SONYは、そういうことをする会社なので、危なっかしくて仕方がない、という感じも受けているわけである。

他方、Nikon・Canonの上位機種は、[耐衝撃・防塵防滴・高堅牢性]といった要素をもっている。 そして、Nikon・Canonのレンズは、光学的な追い込みが徹底していると思う。

もちろん、SONYのレンズもGMASTERなら、光学的な追い込みが徹底しているとも思う。 しかし、Eマウント〔SONY〕の口径が小さいことから、SONY機では、いくらレンズがよくても、周辺減光・ケラレの問題があるから、アレなんですよ、最終的には。

SONYは、そういうデジタル小細工が多いせいなのか、写真データ・動画データのグレーディング耐性が低いという噂がある。 つまり、SONYのカメラは、写真も動画も、RAWデータのリッチさにおいて、何か問題があるようだ。

そして、SONYの写真が、Nikon・Canonと比較して、イマイチなので、SONYには、写真のプロである技術者が少ないのかもしれない。

[写真も動画も1台でまかないたい]という場合、[連写がきく、報道・スポーツ・野鳥・航空機にも向く万能写真機]がNikon・Canonからしか出ていないので、必然的に、Nikon・Canonからの二者択一になると思う。

プロカメラマンで最も多いパターンは、Nikon・Canonのいずれかを写真機として使い、SONY αシリーズ、あるいは、SONY FX3またはFX30を動画機として使う、という組み合わせである。

  • 【最もありがちなパターン】=【最もオーソドックスなパターン】:
    • 写真のミラーレス機はNikon・Canonのどちらか。
    • 動画のミラーレス機はSONY。

[“フルサイズセンサー”と“APS-Cセンサー”の違いとは? 知っておきたい6つのポイント | ソニー]は、割り引いて、あるいは、メーカーの本音を知ってから読もう

“フルサイズセンサー”と“APS-Cセンサー”の違いとは? 知っておきたい6つのポイント | ソニー

  1. 画角
  2. ぼけ量
  3. 階調
  4. 暗所性能
  5. サイズ・重さ
  6. 交換レンズ

画角

  • 例えば、F2.8通し15-35mm〔×1.0〕のズームレンズ〔大三元:広角ズームレンズ〕があったとします。 APS-C機だと1.5倍または1.6倍にクロップされるので、15-35mm〔×1.0〕のズームレンズは、22.5-52.5mm〔×1.5〕相当、または、24-56mm〔×1.6〕相当の焦点距離になります。
  • 例えば、F2.8通し24-70mm〔×1.0〕のズームレンズ〔大三元:標準ズームレンズ〕があったとします。 APS-C機だと1.5倍または1.6倍にクロップされるので、24-70mm〔×1.0〕のズームレンズは、36-105mm〔×1.5〕相当、または、38.4-112mm〔×1.6〕相当の焦点距離になります。
  • 例えば、F2.8通し70-200mm〔×1.0〕のズームレンズ〔大三元:望遠ズームレンズ〕があったとします。 APS-C機だと1.5倍または1.6倍にクロップされるので、70-200mm〔×1.0〕のズームレンズは、105-300mm〔×1.5〕相当、または、112-320mm〔×1.6〕相当の焦点距離になります。
  • 以上を考えると、[APS-C機だと広角側〔焦点距離の小さい側〕の焦点距離がキャンセルされる]ということがわかります。
  • このとき、[APS-C機だと望遠側〔焦点距離の大きい側〕のエクストラな焦点距離が得られる]ということが、よくいわれます。
  • 具体的には、800mmの単焦点望遠レンズがあります。この800mm〔×1.0〕の単焦点レンズをAPS-C機で使えば、1200mm〔×1.5〕相当、または、1280mm〔×1.6〕相当の焦点距離になります。
  • しかし、フルフレーム機でAPS-Cモードを使えば、APS-C機を使用したのと同じことです。
  • [クロップ撮影を使って得られる、擬似的な望遠レンズの効果]というのは、より面積の狭いフォーマットであるAPS-Cだけの特権的な効果ではなく、より面積の広いフォーマットであるフルフレームでも、APS-Cモードで撮影することによって、同じ効果が得られるのです。
  • その一方で、[APS-C機だと広角側〔焦点距離の小さい側〕の焦点距離がキャンセルされる]という、APS-Cに特有の致命的なデメリットがあることに気づいてください。
  • APS-Cは広角側の画角が打ち消されて、広角レンズを買ったお金がもったいない状態になる。そして、広角側の画角が欲しいため、結局はフルフレーム機を買う羽目になる人が多い。このことは、絶対に覚えておくべきです。

ぼけ量

※【パンフォーカス】:ピントが合っているように見える[手前]から[奥]までの[範囲]=[深さ]=[厚み]が、とても分厚いこと、いいかえれば、[ピント面がとても分厚いこと]を[パンフォーカスの状態]といいます。 [背景ボケが極小の状態]=[パンフォーカスの状態]です。

  • イメージセンサーが大きいほうが背景がボケやすい。
  • 開放F値の小さい〔明るい〕レンズのほうが背景がボケやすい。
  • [背景がボケやすい]とは、[被写界深度が浅い]=[ピント面が薄い]=[ピントを外しやすい]=[パンフォーカスが得にくい]=[パンフォーカスを得るために絞り値を上げすぎると、回折現象〔小絞りボケ〕によってシャープな撮像が得られない]という具合になっています。
  • [背景がボケやすい]フルフレームのイメージセンサーは、前項のようなデメリットをもちます。
  • [背景をボケにくくする]=[パンフォーカスを得やすくする]ためには、イメージセンサーを小さくすることが必要です。
  • フルフレーム機を、フルフレームモードで使うと、F値を上げすぎた場合、回折現象〔小絞りボケ〕によって、逆に撮像が不鮮明になります。
  • フルフレーム機でパンフォーカスが得たい場合には、APS-Cモードを使います。
  • さらに、そもそもパンフォーカスが得たい場合には、マイクロフォーサーズのカメラを買う必要があります。
  • たしかに、1型のイメージセンサーのほうが、パンフォーカスが得られやすいのですけれども、1型のフォーマットでレンズ交換式のカメラは、現存しません。 Nikon 1はディスコンになりました。
  • レンズ交換式のフォーマットで、イメージセンサーが最も小さいのはマイクロフォーサーズです。
  • パンフォーカスで高画質を得たい場合、LUMIXまたはOM SYSTEMのマイクロフォーサーズ機を使ってパンフォーカスを得るのが、最も現実的であり、高画質でしょう。
  • 現実社会の中で、パンフォーカスが最も強く求められるのは、商品写真です。
  • より具体的には、商品写真では、《1》[パンフォーカス]と《2》[最短撮影距離の短さ〔寄れること≈マクロレンズとしての要素の1つ〕]という2つの要素が強く求められます。
  • しばしば、フルフレームで商品を撮った写真がありますけれども、ピント面が薄すぎるため、その商品の手前と奥がボケてしまっており、商品写真としての機能を果たしていないことがあります。
  • フルフレームでは、パンフォーカスを得ようとして絞り値を上げすぎた場合、小絞りボケ〔回折現象〕で、余計にボケてしまいます。
  • 商品写真、昆虫・植物その他の接写においては、マイクロフォーサーズ一択と断言していいほど、マイクロフォーサーズの良さが生きます。
  • またパンフォーカスが強く求められる商品写真の被写体は、腕時計・ジュエリー・小物・筆記具などといった小さな被写体ばかりでなく、不動産物件の室内写真など、被写体が大きい場合をも含みます。
  • つまり、[事実を忠実に伝えたい]という場合には、パンフォーカスが必要であり、商品写真の被写体は、腕時計・ジュエリー・小物・筆記具などといった小さな被写体であれば、[最短撮影距離の短さ〔寄れること≈マクロレンズとしての要素の1つ〕]という要素がさらに必要になります。
  • こうした商品写真の世界では、フルフレームよりもAPS-Cが有利〔ただしフルフレーム機でAPS-Cモードを使ってもよい〕であり、さらには、マイクロフォーサーズのほうが有利です。
  • したがって、商品写真用のカメラを選ぶとしたら、被写体が小さい場合には、マイクロフォーサーズを選び、[被写体が大きい]または[写真を大判に拡大する]または[トリミングで写真の一部だけを使う]といった場合には、APS-Cまたはフルフレームを選ぶ、ということになるでしょう。

階調

  • フルフレームのイメージセンサーは、画素ピッチを大きくとることができるため、光が弱くても被写体の光をよく拾う傾向があります。 電波望遠鏡において、[受信するアンテナが大きいほど、微弱な電波でも敏感に拾える]といったようなことを思えば、理解しやすいと思います。
  • それから、フルフレーム機とAPS-C機とを比べると、フルフレーム機のほうが、高性能なイメージセンサーを搭載していることが多いので、[フルフレーム機のイメージセンサーは画素ピッチを大きくとることができる]かつ[ダイナミックレンジの広い高性能なイメージセンサーを搭載していることが多い]という背景から、フルフレームのイメージセンサーから得られた写真データ・動画データは、色情報・階調を含む、多くのデータ〔リッチなデータ〕を含有している傾向があります。
  • APS-Cのイメージセンサーには、安いイメージセンサー・型落ち=旧型のイメージセンサーが使われる傾向が、どうしてもあります。
  • ここでAPS-Cのイメージセンサーに、フルフレームのイメージセンサーが有しているのと同じ画素数の画素をプリントしたと仮定しましょう。
  • そうすると、APS-Cのイメージセンサーは面積が狭いため、画素ピッチが小さくなり、光が弱いと被写体の光を拾わないので、光の弱まりにともない、すぐに黒つぶれする傾向が出てきます。
  • このように、黒つぶれしてしまう、あるいは逆に、光量が多すぎるため画素が飽和して白飛びしてしまう、というのは、色情報も階調も、データが残っていない状態であることを意味します。
  • [EOS R7〔3250万画素〕][EOS R10〔2420万画素〕]など、APS-Cのイメージセンサーは、面積が小さい割に、フルフレームのイメージセンサーと同じぐらいの高画素に設計される傾向があります。 それは、紙にプリントしたとき、低画素だとピクセルのガタガタが見えてしまうからかもしれません。 いずれにしても、イメージセンサーの面積が小さいのに高画素にすると、画素ピッチが小さくなり、光が弱いと被写体の光を拾わないので、光の弱まりにともない、すぐに黒つぶれする傾向が出てきます。
  • つまりAPS-Cフォーマットで撮影した写真・動画のデータには、階調の情報があまり残っていないのです。 したがって、写真現像や動画のカラーグレーディングをする余地が、APS-Cフォーマットで撮影した写真・動画のデータには、あまり残されていないのだと考えてください。
  • またSONY機の写真・動画の場合、デジタル小細工が過剰であるのか、写真現像や動画のカラーグレーディングをする余地が、あまり残されていないことが知られています。
  • 写真現像や動画のカラーグレーディングをして、ポストプロダクションにおいて色彩を追い込む余地が残されているのは、LUMIX・FUJIFILM・Canon・Nikonのデータだといわれます。
  • なお、Canonの写真は、白が真っ白く写ることで知られており、他社の白は、赤み・青み・黄みなどに偏っているようです。
  • 写真現像や動画のカラーグレーディングをしたい場合、SONY機は避けたほうがいいと思います。
  • 動画AFがクソなLUMIXですけれども、それでも映像制作業界にLUMIXのファンが多いのは、写真現像や動画のカラーグレーディングのときに、パラメータを変える余地が大きいため、思ったような仕上がりの色彩にもっていきやすいからだといわれます。
  • LUMIXは動画AFさえ改善されれば、写真機としての機能をそぎ落として、完全なるシネマ専用機に振り切れば、生き残れる余地があります。
  • PENTAX・RICOHが、Lマウント・アライアンスに加わり、ミラーレス部門に参加してくれれば、LUMIXの写真にかんする弱点を補うことができるかもしれません。

暗所性能

  • 画素ピッチの話が暗所性能に関係してきます。画素ピッチとは、文字ピッチと同じく、[ある画素の中央]と[その隣の画素の中央]との距離のことです。
  • 画素ピッチが大きいほうが、1画素あたりに受光できる光量が多くなります。
  • 例えば、同じ2400万画素でも、[APS-Cの2400万画素]よりも[フルフレームの2400万画素]のほうが 画素ピッチが大きくなるため、1画素あたりに受光できる光量が多くなり、結果として、フルフレームのほうが[暗所性能が高い]、ということになります。
  • [暗所性能が高い]とは、具体的には、次のようなことでしょう。
    • [暗所でも十分に光が受けられるので、暗所でもシャッタースピードをある程度は高く保つことができ、手ぶれに起因する写真のボケを抑制することができる]
    • [暗所でも十分に光が受けられるので、光量不足からISO感度を増大させて暗所ノイズが発生するのを抑制することができる]=[ISO感度の増大に基づく暗所ノイズによる画質のザラつきを抑えることができる]
    • [暗部でも黒つぶれしづらく、RAWデータの中に階調のデータが残っているので、現像時に明るさを持ち上げることによって救済することができる]=[黒つぶれによる写真・動画の立体感の喪失を抑制することができる]
    • [暗部でも色彩とその階調のデータが残っているため、暗所だからといって、白黒写真のような色彩情報に乏しいカラー写真にはなりづらい]
  • イメージセンサーをやたらに高画素化してしまうと、画素ピッチが狭くなるため、1画素あたりに受光できる光量が少なくなり、[暗所性能が低い]という状態になりがちです。
  • 画素ピッチをある程度に保ったまま、より多くの画素が取り扱えるようになるためには、イメージセンサーの面積は大きいほうが有利であるのは、当然の話です。
  • 6100万画素でもフルフレームなら[暗所性能が低い]という状態にはなりづらいけれども、APS-Cの6100万画素なら[暗所性能が低い]という状態になりがちである。 それは、容易に想像がつくことでしょう。
  • 画素ピッチをある程度に保ったまま、より高画素のカメラを出したいのだとしたら、イメージセンサーが大きいカメラを出すしかありません。
  • フルフレームの6100万画素は、野鳥などを広く撮影しておいて、現像時にトリミングして、小さな野鳥をクローズアップして作品にする、などといった使い方をするようです。
  • また技術革新はどんどん加速していきますので、現在では8Kモニターといえば、かなり大型ですけれども、32インチ、24インチといった、パーソナル用途の8Kモニターが出るタイミングが、遠くない将来にやってくる可能性もあります。
  • そうした高精細なモニターに映し出す写真が、十分に高画素だと、驚くほど美しく、立体感を感じさせる写真として、鑑賞することができると思います。
    • フォビオンセンサー〔明るさにかんする最適値の範囲がごくごく狭い〕が条件を満たして完全に解像したときには、そこまで高画素ではないのに、ものすごく解像感があり、立体感を感じさせる描写をします。
  • 写真や動画は、将来の技術革新を見越して、現在ある最高画質・最高画素数のフォーマットで記録しておくべきものだと私は思います。
  • 実際、一昔前までは、720pの動画も珍しくなかったYouTubeですけれども、現在では1080pでも物足らない感じであり、4Kで動画を出す人が主流になりつつあります。
  • 720pの低画質動画を、いまさら見る人はいないと思います。
  • この時代にあっては、フルフレームの写真は4500万画素クラスのイメージセンサーを搭載した機種が正解だと思います。
  • この時代にあっては、フルフレームの写真で、トリミング耐性を求める場合には、6100万画素クラスのイメージセンサーを搭載した機種が正解だと思います。
  • Adobe Photoshop Lightroomに、[AIの応用で、暗所ノイズを後から消せる機能]が付いたようだ。 他社もきっと、追随するにきまっている。 ということは、[ISO感度の上昇や暗所ノイズによる画像のザラつきを恐れずに、なるべく高画素のフォーマットで記録しておけばよい]という大きな方針を立てることができる。 高画素であるデメリットは[《1》ファイルサイズが巨大になる][《2》暗所に弱い][《3》ピントが外れていると目立つ]という、おもに3点だと思う。 これらのうち、本質的なのは[《2》暗所に弱い]だけであると思うので、そこが[AIの応用で、暗所ノイズを後から消せる機能]が現像ソフトに備わったということで、高画素機の見方が、私としては大きく変化した。
  • そして、高画素機を選んでも大丈夫だとなれば、なおさら、APS-C機を選ぶ意味が失われる。
  • つまり、フルフレームの4500万画素、フルフレームの6100万画素といった、フルフレームの高解像度のフォーマットで、とくに写真を記録しておき、もしも暗所ノイズが出たら、[AIの応用で、暗所ノイズを後から消せる機能]でごまかしつつ、必要部分をトリミングして作品にすることができる。
  • このとき、APS-Cフォーマットだと、高画素化すると、デジタル処理では救済できないほど、黒つぶれしたり、暗所ノイズがひどいデータになりがちである。
  • 高解像度のフォーマットならば、フルフレーム一択。
  • つまりフルフレームの4500万画素、フルフレームの6100万画素といった、フルフレームの高解像度のフォーマットが使えるカメラボディを選んでおくのが正解だろう、という結論になる。

サイズ・重さ

  • 昨今、発売されたボディについては、[APS-C機だから小型・軽量][フルフレーム機だから小型・軽量でない]ということにはならない。
  • しかし、レンズにおいては、[APS-C機だから小型・軽量][フルフレーム機だから小型・軽量でない]ということが当てはまる。
  • したがって、[レンズを軽量化するために、APS-Cフォーマットを選択する]という選択方法は、例えば[山登りと山岳写真]においては、大いに推奨される選択方法だといえる。
  • しかし一般論としては、フルフレーム機でもAPS-Cモードが使えることから、大は小を兼ねるため、とりあえずフルフレーム機を選択しておき、レンズを軽くしたい場合にだけ、APS-C専用レンズをフルフレーム機のAPS-Cモードで使う、という変則的なシフトをとる。 これが結論であろうと思う。
  • なお、フルフレームの入門機、あるいは、APS-C機においては、小型バッテリーが採用されるケースが多い。 そして、自然の中など、環境が厳しいほど、電池持ちの悪さがリスクにつながりやすい。 つまり、小型バッテリーで電池持ちが悪いと電池交換が必要になり、電池交換の際に水・埃がカメラボディに浸入するリスクが高まる、ということである。 このことを考えると、自然の中など、環境が厳しいほど、[大型バッテリーを搭載して電池持ちがよいカメラボディ]を選択したい、ということになる。 このとき、APS-Cで[大型バッテリーを搭載して電池持ちがよいカメラボディ]が、ほぼほぼないので、フルフレーム機を選ぶ、という流れになる。
  • 逆にいえば、APS-C機の小型・軽量という要素は、小型バッテリーを搭載していることで、でっち上げられている側面がある、といえるだろう。 というのも、カメラボディの重さのうち、バッテリーが占める割合がとても大きく、小型バッテリー搭載にすれば、EOS RPやEOS R8のように、フルフレーム機なのに軽い、という錯覚を消費者に与えることができる。 こういうトリックが使われているのだということに気づこう。
  • SONYの場合、α6500ではNP-FW50という小型バッテリーが採用されたけれども、SONY α6600ではNP-FZ100という大型バッテリーが採用された。
  • 他方で、[SONY α6600〔APS-C|質量(g)(バッテリーとメモリカードを含む)約503g〕]と[SONY α7 Ⅳ〔フルフレーム|質量(g)(バッテリーとメモリカードを含む)約658 g〕]というように、フルフレームになることによる重量増加は155gにとどまっている。
  • [SONY α6600]はペンタ部をもたず、レンジファインダーと同じ左上の位置にEVFがある。
  • [SONY α7 Ⅳ]はペンタ部をもち、光軸上にEVFがある。


質量(g)(バッテリーとメモリカードを含む) 約503g

引用元: α6600 主な仕様 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

質量(g)(バッテリーとメモリカードを含む) 約658 g

引用元: α7 IV 主な仕様 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

交換レンズ

  • レンズ交換式カメラの交換レンズの多くがフルフレーム向けです。
  • APS-C専用レンズは、少数にとどまっています。
  • APS-C専用レンズは、フルフレームのレンズよりも、安くて画質が悪いように設計されています。 APS-Cを求める階層が、安さを求めているからです。
  • 一般に、[安くて高性能]というレンズは、ごくごく少数にとどまっています。 大まかにいえば、レンズは価格に比例して高画質です。 したがって、APS-C専用のレンズには、[この安さで、中画質]というレンズはあっても、高画質なものがないと思ってください。
  • 結局、高画質を得るためには、高級硝材〔レンズの材料であるガラスのうち高級・高性能・好光学特性を有するもの〕は高額であると相場が決まっているので、安いレンズに、よいレンズはありません。
  • またレンズを安くしたい場合、小口径のレンズとして設計しがちであり、これは前玉から取り込める絶対光量が少ないことを意味します。 つまり、APS-C専用のレンズは、細いレンズ・軽いレンズ・安いレンズであるため、前玉から取り込める絶対光量が少ないのです。
  • レンズの口径が小さいがゆえに前玉から取り込める絶対光量が少ない、細いレンズ・軽いレンズ・安いレンズは、レンズ/絞り羽根/イメージセンサーなどを工夫しても、光学的な弱さは回復できないわけです。 具体的には、レンズの口径が大きいほど、したがってまた、前玉の径が大きいほど、暗所に強い、例えば、暗い天体でも捉えることができる、といった具合です。 つまり、レンズの光学の工程で入ってこない光については、いくらイメージセンサーを改善しても、画像処理エンジンを改善しても、原理的に救済できないわけです。 したがって、専用のレンズは、細いレンズ・軽いレンズ・安いレンズであるため、うんこレンズになりがちなのです。 もちろん、例外もありますよ。 でも、SONYのAPS-C機のキットレンズなどは、だいたいうんこレンズです。 SONYのAPS-C機のキットレンズは、クソです。
  • かつまた、APS-Cのイメージセンサーには、安いイメージセンサー・型落ち=旧型のイメージセンサーが使われる傾向が、どうしてもあります。 かつまた、APS-C機のボディ性能は、フルフレーム機のボディ性能よりも、劣るように作られるのが普通です〔ただしFUJIFILMは別〕。 したがって、APS-Cフォーマットを選んでいる時点で、高画質を諦めたのと同じことになります〔ただしFUJIFILMは別〕。
  • APS-C専用レンズでは、広角側のレンズにあまり選択肢がなく、とくに広角レンズの選択において行き詰まります。 もちろん、Nikonのように、広角側のAPS-C専用レンズを、安価にて出してくれるメーカーもあります。 しかし、そのAPS-C専用レンズが、最高度に高画質かというと、NOです。 高画質のレンズが欲しければ、APS-Cからフルフレームへ移行せざるを得ないように、レンズ性能を調整する。 そのような、レンズラインナップを仕組んでおくことで、Nikon・Canon・SONYは、APS-Cからフルフレームへの移行を促すマーケティング戦略を採用しています。
  • またAPS-Cフォーマットでは、フルフレームにおける焦点距離の1.5倍〔Canon以外〕または1.6倍〔Canon〕の焦点距離になってしまいます。 要するに、APS-Cでは、広角側の画角が削られます。 だから、広大な星景写真など、超広角域を生かした写真を撮りたい場合には、フルフレームを選択せざるを得ない状況に追い込まれるわけです。
  • そして、広角域のレンズは、製造コストが高くなります。
  • さらに、APS-Cであるがゆえに、広角側の画角が削られるため、APS-C機で広角域が欲しいとなると、フルフレーム以上に焦点距離の短いレンズ〔超広角レンズ・魚眼レンズ〕が必要となるのです。
  • ただし、APS-Cで過度に広角側の画角を求めると、《1》[そもそも広角域のレンズがそもそも高額であることから、レンズが高くなり、安いはずのAPS-Cシステムが、かえって金食い虫になる]《2》[過度に広角側の画角を求めると像がゆがむ]という根本的な問題に突き当たります。
  • 結局、素直にフルフレーム機で16mm・18mm・20mmといった広角側の単焦点レンズを使えばよかったわけです。 こうした側面を重視する場合、[最初からフルフレームにしておけ!]ということがいえます。
  • つまり、[安く済ませるためにAPS-Cを求める貧乏人は、APS-C機をフルフレーム機に買い換えざるを得ない状況に追い込まれる]という巨大なワナになっているわけです。 こういうAPS-Cを利用した初心者ホイホイを、Nikonだけが脱しようとしているように見えます。
  • CanonとSONYのAPS-C機は、完全に地雷機種ですから、まず避けたほうが無難です。
  • 入門者に[安いAPS-C機]を推奨する人は、APS-Cからフルフレームへの移行を促すNikon・Canon・SONYのマーケティング戦略の後押しをする悪魔だと見なしてよいです。
  • 実際の運用では、広角域は、20mmより焦点距離が短くなると、魚眼レンズ的な像のゆがみが目立つようになり、そのゆがみのありさまは、焦点距離が1mm縮まるごとに、加速度的にひどいものになっていきます。
  • 自撮りで広角を求める場合、16mm・18mm・20mmといった焦点距離の範囲が、実用範囲でしょう。
  • この16mm・18mm・20mmといった焦点距離の範囲は、フルフレーム機を用意して、これらの焦点距離をカバーする広角ズームを使うか、16mm・18mm・20mmなど個別の単焦点レンズをそろえるしかないというのが実際のところです。
  • APS-Cは広角域のレンズ選択で行き詰まりますので、いろいろな言い訳をしないで、フルフレームのちゃんとしたカメラを選ぶのが、大きな後悔を生まない消費行動だと思います。
    • ただし、それはカメラを使い続けるという前提です。
    • カメラの道を断念する場合には、もっと安いカメラにしておくのがいいでしょう。
    • フルフレームのちゃんとしたカメラとは、Nikonでいえば、Z 6Ⅱを含めてそれ以上の機種です。これ未満のグレードのZは、よく注意して買いましょう。
    • フルフレームのちゃんとしたカメラとは、Canonでいえば、EOS R6 Mark Ⅱを含めてそれ以上の機種です。これ未満のグレードのEOSは、よく注意して買いましょう。
    • フルフレームのちゃんとしたカメラとは、SONYでいえば、α7 Ⅳを含めてそれ以上の機種です。これ未満のグレードのαは、よく注意して買いましょう。
    • Xマウント〔FUJIFILM〕のカメラは、APS-Cでもちゃんとしたカメラです。しかし、Xマウントのレンズは高額であり、Xマウントでは、フルフレームのボディが使えないので、FUJIFILMのXマウント機は、よく注意して買いましょう。
  • レンズ沼で無用の散財をしないために、しっかり方針を決めましょう。
    • フルフレーム機でも、[F4通しの広角ズーム][F4通しの標準ズーム][F4通しの望遠ズーム]という、いわゆる[小三元]のレンズをそろえれば、そこそこの画質でありながら、ある程度は軽量なシステムにすることができます。
    • プロとしてフルフレーム機で仕事をするためには、[F2.8通しの広角ズーム][F2.8通しの標準ズーム][F2.8通しの望遠ズーム]という、いわゆる[大三元]のレンズをそろえれば、高画質のシステムが組めます。
    • 大三元〔または小三元〕+広角単焦点〔汎用〕+標準単焦点〔汎用〕+85mm単焦点〔ポートレート〕+100mm単焦点〔ポートレート〕をそろえることを考えて、レンズのトータルコストを計算しましょう。
    • 単焦点レンズの本数を減らしたい場合、[F2.0通しのズームレンズ]〔超巨大で超重量級〕によって、レンズの本数を減らす方針もあります。
    • スポーツ・野鳥・航空機の場合には、[超望遠のズームレンズ]または[超望遠の単焦点レンズ]などが必要になるケースもあります。
    • なお、望遠域は前玉が集めた光線の束の一部を拡大して見ていることになるので、望遠域の撮像は暗くなります。
    • 焦点距離ごとのF値が均一でない〔=絞り通しではない〕、一般的な望遠レンズでは、望遠域〔焦点距離が長い領域〕に至るほど、開放F値が大きく〔暗く〕なっていきます。

カメラ購入の格言

【カメラ購入の格言01】:RFマウント〔Canon〕に手を出すな|システムをそろえるのにNikonの1.5倍の予算が必要になる|画質はCanon RFマウントよりもNikon Zマウントのほうが一段上だ

ただし、NikonのAFは、SONY・Canonには遠く及ばない、しかし、読み出し速度の速いイメージセンサーを採用し、画像処理エンジンの性能を上げ、AFのアルゴリズムを磨いていけば、NikonのクソAFも改善されるであろう。

AFの改善は、上限がある世界〔やがて飽和する世界〕であり、かつ、時間をかければバカでもできる。 AFの改善は、時間が解決する問題なので、過度に心配しなくてよい。

問題なのは、レンズマウントの光学的素性である。

レンズマウントの光学的素性はZマウント〔Nikon〕がピカイチである。 RFマウント〔Canon〕は、周辺画質がやや甘い。 したがって、RFマウント〔Canon〕を選択することは、最終的には、画質において妥協することに直結する。

Zマウント〔Nikon〕の1.5倍の値段になるRFマウント〔Canon〕に手を出すな! 

【カメラ購入の格言02】:Lマウント〔LUMIX〕に手を出すな|マイクロフォーサーズもフルフレームも、LUMIX機では写真は撮れないと割り切れ!|マイクロフォーサーズもフルフレームも、LUMIX機は動画専用機と割り切れ!

像面位相差AFを採用した[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]ですら、LUMIXの動画AFは、SONYの動画AFに比べると、格段に劣る。

[AFCでAF連続動作ON]といった、フルオートのAFで動画を撮影する場合には、LUMIXではなく、SONYのミラーレス機をAPS-Cモードで運用するのが、最もいい結果になりやすい。

SONYが動画撮影に特化したカメラを続々と出しているので、よっぽど画質にシビアな要求がある場合以外は、動画用ミラーレス機は、SONY一択だと思ってよい。

LUMIXは、映画のように、作り込む映像には使えるけれども、そんなことをするぐらいだったら、シネマ機を買うのが正解であろう。

LUMIXは、写真としては貧困層のためのLeica、動画としては貧困層のためのREDを目指しているように見える。 そのLUMIXの狙いは、達成できているとは思うけれども、LeicaもREDも、金持ち用または業務用なので、大量に売れるものではない。

LUMIXは、カメラが売れなくて困っているというのに、どうして、そういう獣道に入ってしまったのか?  獣道に入れば、カメラは売れなくなり、最後はカメラ市場から撤退することにもなるだろう。

天下の松下が、そんなことでIN THE SKY?〔いんですかい?〕

PENTAX・RICOHのような、生きているか死んでいるかわからない会社を、LUMIXは目指しているのだろうか? 

天下の松下が、そんなことでIN THE SKY?〔いんですかい?〕

PENTAX・RICOHは、Lマウント・アライアンスに参加して、ミラーレス・デビューしなければ、どうにもならん。 LUMIXが写真に弱いところを、PENTAX・RICOHが補えば、Lマウントの安いカメラ部門がまかなえる。 PENTAX・RICOHを救うためには、Lマウント・アライアンスに、PENTAX・RICOHを誘ってあげるしかない。

消費者の目が肥えてきたがゆえに、[SONYの写真では、満足できない]という階層が増えてきたので、SONYはだんだん、動画専用のカメラを出す傾向が強くなってきている。

やはりEマウント〔SONY〕の光学設計は、どう見てもAPS-C用にすぎず、このEマウントで高画質を叩き出すためには、Eマウントの高級レンズは、余計な非球面レンズを開発しなければならない状態になっている。

そうやってSONYがEマウントで努力しても、Zマウント〔Nikon〕の光学特性にかんする素性のよさにはかなわず、ZマウントのSラインのレンズのほうが、周辺までシャープに写るし、フォーカスブリージングもSラインならば、光学的に抑制されている。

Nikonが動画の力をつけていけば、最後は画質のよさを原因として、SONYを凌駕することになるかもしれない。 最終的には、レンズマウントの光学設計のよさで、Zマウントが、写真でも動画でも、優位に立つ時代がやってくるのかもしれない。

ただし、現在のところは、動画性能はSONYがピカイチである。

像面位相差AFを採用した[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]ですら、LUMIXの動画AFは、SONYの動画AFに比べると、格段に劣ることが判明した。

こうなってくると、[動画のLUMIX]というアイデンティティが、[動画のSONY]によって浸食されていく現状が、さらに加速してしまい、LUMIXは坂を転げ落ちるように、さらなる転落を重ねる未来が見えてくる。

そもそも、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]の動画AFの水準が十分に熟成されて、SONYやCanonの動画AFと同等またはそれ以上になってから、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]を発売しなければならなかったのだと思う。

そうでなければ、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]を出すことによって、かえって赤っ恥をかく、LUMIXがSONYやCanonと比較されて、かえって公開処刑になってしまうことなど、わかりきっているはずである。 そういう文脈がわかっていないところに、LUMIXの経営判断の甘さがあるのだと思う。

[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]は、合焦素子の読み出し速度そのものが遅いという仮説を立てたほうがいいと思う。 その仮定が正しいとしたら、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]の動画AFのマズさは、ファームアップで解決できるたぐいのマズさではない。 イメージセンサーそのものを設計し直さないと、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]の動画AFのマズさが改善されないのだとしたら、[LUMIX S5 Ⅱ/LUMIX S5 ⅡX]は、買わないほうがいい。 動画ならSONYにしとけ。 これが答えになる。

イメージセンサーの技術、特許というのは、SONYがものすごく先進的であり、他社が追随しがたいところまできています。

したがって、SONYに対抗しようとしたら、イメージセンサーを自社生産しなければならないでしょう。 というのも、SONYを打ち負かすようなイメージセンサーの受託生産を、SONYは行なってくれないであろうからです。

しかしLUMIXは、イメージセンサーの自社生産をやめてしまっています。 この時点で、LUMIXは負けパターンに入り込んでおり、きっと抜け出せないでしょう。

ただし、SONYの写真データも、SONYの動画データも、グレーディング耐性が低いんだよね。 SONYは報道的な撮って出し動画には便利だけれども、Eマウント〔SONY〕が光学的にはAPS-Cフォーマットなので、フルフレームの観点からすると光学的素性が悪いし、SONYはカラーサイエンスがメチャクチャで、吐き出す動画データのグレーディング耐性が低い。 SONYは、まだまだビデオ屋の域を出ていない。

LUMIX機のデータは、写真・動画ともに、パラメータをいじることができる範囲が広く、写真・動画の画質が破綻しづらい。 またSONY機は、カラーサイエンス的には、かなりメチャクチャなので、カラーサイエンス重視・色彩重視なら、LUMIXに行くのもうなずける。

しかし、動画でそこまで色彩にこだわる場合、シネマ機を選んだほうが幸せになれると思う。 そうなってくると、シネマ機とスチル機とでレンズが共用できるのが、RFマウント〔Canon〕とEマウント〔SONY〕ということになる。

カメラと画像キャプチャ: 要件とベストプラクティス – Netflix | パートナーヘルプセンター

そしてSONYを避けるとなると、RFマウント〔Canon〕のスチルレンズが使える[Canon EOS R5 C〔フルフレーム〕][Canon EOS C70〔[Super 35mm/APS-C]〕][Canon C300 Mark Ⅲ〔[Super 35mm/APS-C]〕]あたりが、シネマ機の候補になってくる。

そして、LUMIXのシネマ機は、PLマウントまたはEFマウント〔Canon〕である。 LUMIX Sシリーズだけが、シネマ機としてLマウントを採用している。 Lマウントがシネマ用レンズのフォーマットしては、きっと生き残れないであろうことが、すでに見えていると思う。

Lマウントは、動画機用のレンズ規格としては、勝ち目がないように見える。

LUMIXにおいて、開発メンバーの数や質が不十分であり、SONYやCanonには勝てない公算が大きいのだったら、消費者に迷惑をかけないうちに、早く市場から撤退したほうがいい。

LUMIXの動画部門の技術者を、Nikonに配属し直して、Nikon Zマウントに動画の息吹を吹き込んでくれたほうが、消費者としてはうれしい。

LUMIXが勝てない戦いを繰り返すことは、LUMIXの動画部門の技術者を飼い殺しにすることと同義であるように見える。

LUMIXの技術者に[芯を食った努力]をさせてあげるために、LUMIXの経営陣は、技術者を他社に再就職させてあげてください。