『総合英語Forest』終焉のストーリー|かつて高校英語参考書の王道として君臨した『総合英語Forest』が、なぜ姿を消し『Evergreen』へと進化したのか? その[終焉と継承]のストーリーを端的にまとめます。

1. 経営体制の変化と対立

かつての桐原書店は外資系出版大手ピアソンの傘下にありましたが、経営方針を巡り、Forestを手がけた編集者や執筆陣などの主要メンバーが桐原書店を離反する事態となりました。

2. [いいずな書店]の立ち上げ

離脱した主要メンバーたちは、新たにいいずな書店を設立します。 Forestを実質的に作り上げた中心人物たちが移籍したことで、コンテンツの[魂]が新会社へと移ることになりました。

3. 版権切れと出版停止

その後、桐原書店がピアソンから独立する際、Forestの版権〔著作権〕を巡る契約問題が浮上します。 結果として桐原書店はForestの版権を維持できなくなり、2013年の第7版を最後に、大ベストセラーであったForestは絶版〔出版停止〕を余儀なくされました。

4. 『Evergreen』へのバトンタッチ

Forestの制作陣が集結したいいずな書店は、Forestの[理解・習得・深める]というコンセプトを継承した『総合英語Evergreen』を刊行。 事実上の後継本として内容が引き継がれ、Forestはその歴史に幕を下ろしました。 ■総合英語 Evergreen | いいずな書店 | 英語副教材 | 株式会社いいずな書店

要するに:

編集チームの独立と版権トラブルにより、名前は[Forest〔桐原〕]から[Evergreen〔いいずな〕]へと変わりましたが、その中身と精神は現在も生き続けている、という流れです。

問題演習や瞬間英作文などを通じて、深くコンタクトした英文以外は、覚えていない|覚えていない表現〔受動語彙の段階に留まる表現〕は実戦でまったく使えない

  • [総合英語 Evergreen|いいずな書店]は、いい本ではあるけれども、ぜんぶ読む必要はない。
  • 問題演習や瞬間英作文などを通じて、深くコンタクトした英文以外は、覚えていないものである。
  • 再生記憶として自分が覚えていない表現〔受動語彙の段階に留まる表現〕は、試験でも、実生活でも、実戦とよばれる場面でまったく使えない。
  • 再生記憶として自分が覚えている状態を目指さない教材なら、それに取り組む必要はない。
  • 少ない教材を再生記憶〔能動語彙〕になるまで完璧にやり込むのが必勝法である。
    • たくさんの印刷教材に手を出して、それらが再認記憶〔受動語彙〕の段階に留まっている状態であったとしても、実戦ではまるで使い物にならない。
    • 武田塾とか、学習参考書をたくさん紹介しすぎだよ。良質な印刷教材だけを深くやり込むのがよい。
  • [総合英語 Evergreen]の本体は必ずしも買う必要はない。
  • [総合英語 Evergreen]の傍用問題集として[総合英語Evergreen 完全準拠文法問題集 文法の基礎力を身につけるトレーニング〔英文校閲:Keith McPhalen〕〔1056題〕|いいずな書店]〔以下[トレーニング]と略す〕がある。
  • [トレーニング]の問題数は1056題であり、この正解英文を瞬間英作文できるように暗記すれば、[総合英語 Evergreen]の本体は必ずしも買う必要はない。
  • つまり[トレーニング]とは、事実上[重要英文1056]という例文集なのである。この1056英文を瞬間英作文できるようになれば、[総合英語 Evergreen]の本体は必ずしも買う必要はない。
  • 英文の記憶さえ明瞭であれば、文法知識は、再認記憶〔受動知識〕の状態でも、いっこうにかまわない。
  • つまり英文暗誦というのは、[英文だけを暗誦し、とくに英文法・語法の理屈は暗記しない]という状態で大丈夫だという意味である。
  • それは、[英文にはすべてが織り込まれている]からである。英文法・語法の理屈は、暗誦した英文からヒントを得て、[ああそうだった]と思い出せるような、そういうユルユルの知識の状態で大丈夫である。
  • 英文を覚えないで、英文法・語法の理屈を明瞭に覚えている人は、努力の方向性を完全に間違えているといえる。
  • 英文を音声言語として暗記することを最優先として、英文法・語法の理屈は、あんまり強く意識する必要はないといえる。
  • 総合英語Evergreen 完全準拠文法問題集 文法の基礎力を身につけるトレーニング | 英語副教材 | 株式会社いいずな書店
  • [トレーニング]は、[チェック&リピート数学|Z会出版]と同様に、数ページごとに[問題ページ]と[解答・解説ページ]とが交互に繰り返されるページ構成である。
  • SKYWARD 総合英語 スーパートレーニング | 桐原書店
  • [SKYWARD 総合英語 スーパートレーニング〔英文校閲:Karl Matsumoto〕〔問題数不明〕|桐原書店]〔以下[スーパートレーニング]と略す〕も[トレーニング]と同じ位置づけの[総合英語]の傍用問題集であり、こちらは巻末に別冊解答編が組み込まれた形式である。
  • [スーパートレーニング]は、英文法・語法の理屈を明瞭に覚えることを求めてくるような問題構成であり、英語力を高めるというよりは、英文法・語法の研究家を養成するような風合いである。不要なものとしてカットするなら、こちらだろう。
  • つまり[トレーニング|いいずな書店]だけでよいと思う。

[Vision Quest Insight 英文法・語法・熟語問題集〔英文校閲:Barnaby Ralph〕|啓林館]

  • [Vision Quest Insight 英文法・語法・熟語問題集〔英文校閲:Barnaby Ralph〕〔1325題〕|啓林館]〔以下[Insight]〕は、文法体系に沿って瞬間英作文をすることもできるレイアウト〔左ページ:和訳+赤刷りの英文|右ページ:解答(赤刷りの英文)〕
    • [Vision Quest Insight 英文法・語法・熟語問題集]は、分厚い通販カタログのような表面が照明を反射してテカる用紙〔コート紙〕を使っており、本が重たくて、持ち運びには向かない。
    • [チャート式数学|数研出版]も[Vision Quest Insight 英文法・語法・熟語問題集]も、重たい用紙を改善してほしい。
  • [Insight]は、英文法・語法・熟語のすべてを、和訳から英文を作る[英作文]に帰着させる構成の問題集であり、英検や英作文を出題する大学入試を強く意識して作られている。
  • [Insight]があれば、必ずしも竹岡広信先生の英作文教材を使わなくても大丈夫な部分もあるだろう。
  • 英作文によく出題される表現は、竹岡広信先生の英単語集である[LEAP]の用例としてもカバーされているので、[Insight]+[LEAP Basic]+[LEAP]で、かなりの英作文力になるだろう。
  • 改訂版 必携 英単語 LEAP Basic|チャート式の数研出版
  • 改訂版 必携 英単語 LEAP|チャート式の数研出版
  • あとは、入試の英作文の頻出表現をたくさん経験する必要があるのだけれども、それには竹岡広信先生の[基礎英作文問題精講|旺文社]が適していると思う。
  • 基礎英作文問題精講 3訂版 | 旺文社
  • [基礎英作文問題精講]には英文校閲のクレジットが入っていないので、解答を鵜呑みにせず、AIなどにかけて、英文をより自然にしてから暗記する必要がある。
  • 竹岡広信先生の英作文教材にかんして、英文の正しさ、自然さについては、信じないほうがよい。AIのほうが信用できると思う。
  • [Insight]は、成績上位層にしか使いこなせない濃密さがある。
  • 基本的には、[総合英語 Evergreen]の傍用問題集である[総合英語Evergreen 完全準拠文法問題集 文法の基礎力を身につけるトレーニング〔英文校閲:Keith McPhalen〕〔1056題〕|いいずな書店]〔以下[トレーニング]と略す〕だけでよいと思う。
  • しかし、英検や英作文を出題する大学入試への準備をするとしたら、[Insight]はとてもよいと思う。 などで事前に一定以上のレベルに到達してから、瞬殺できる問題に印をつけて、それ以外を吸収する方式にしたほうがよい。
  • 1冊に1か月以上の期間をかける必要があるとしたら、それは自分の学力に見合わない印刷教材なので、レベルを下げた印刷教材を選択し直し、習得してから、あらためて、もともとの印刷教材に戻ってみるとよい。意外に、早く進む。
  • [Insight]は英検2級程度を中学時代に取得しており、実力が高い学習書が高校1年から精力的にこなしていくのに向いている。
  • [Insight]は、私だったら問題は解かずに〔問題を解くのは時間・体力の無駄だから〕、1056題=1056本の英文が、和訳を見たら口を突いて出るように練習することに徹する。
    • 英文さえ暗記しておけば、英文の中に英文法・語法の論点が織り込まれているのであるから、その英文がヒントになって、英文法・語法の知識をその場で教えられることとなる。
    • 英文法・語法の知識とは、そういうふうに、非言語的に、かつ、不明瞭に覚えておくべきものであって、私たちの意識のフォーカスは、音声言語の暗記にのみ向ければよいのである。
    • リスニング・コンプリヘンションにおいて、理屈が割り込む余地はない。
    • 英文法・語法の理屈は、聞く・話す・読む・書くといった言語的実戦においては、とくに聞く・話す・読む・書くを高速で処理している最中には、むしろ邪魔な知識になりかねない。
    • つまり、音声言語という音楽が背景にあるような言語的実戦においては、ことばは理屈ではなく、音楽とリズムの話になってくる。
    • だから、分厚い[総合英語]の中で、ああじゃ、こうじゃと細かいことを語るようなことは、あんまり好ましくないことなのである。
  • 要は[Insight]の正解英文だけを取り出して、和英見開き対訳の冊子を自作して、ガンガン覚えていくであろう。
    • 結局、例文暗誦こそが、語学の本道なのである。
  • だからアレなのよ。[総合英語]というのは、学校一括採用の場合に付属してくる[重要例文集]という数百の例文を抜き書きして和訳を付けた小冊子があるじゃろ? 
  • あの小冊子さえ暗記しちまえば、[総合英語]の本体はいらんのんよ。[重要例文集]だけ覚えれば、その例文の中に英文法・語法のエキスが入っちょるけぇ、ほかはいらんのよ。

[総合英語]は必要ない

  • [速読英文法〔英文校閲:Denise Fukuda, Pang Hwee Jing〕|Z会出版]は、狭い紙面に高校英文法の要点をギュッと詰め込んでいる。

  • すでに[トレーニング]などで演習を積み、例文暗誦の工程をかなり進めている学習書にとっては、[要約版の総合英語+簡略な英語構文集+英語長文問題集]を1冊にまとめてある、高効率な印刷教材だといえる。

  • 昔の高校生は[リーダー〔読解〕][グラマー〔文法〕][コンポ〔作文〕]という3つの教科書を使っていたけれども、その[グラマーの教科書]と似ているのが[速読英文法]であり、[速読英文法]には英語長文、つまり、[リーダーの教科書]が組み込まれている、という感じである。

  • [速読英文法]は[持ち運べる総合英語]ともいえるし、読解英文法の解説書ともいえるし、簡略な英語構文集も付属しているし、かなりお買い得な1冊である。

  • ただし[速読英文法]は、初学者には内容が濃すぎるので、必ず前もって[トレーニング|いいずな書店]などの例文暗誦まで終えてから[速読英文法]を読むのがよい。

  • 通学時間が長い人は、電車が空いている早朝に家を出て、電車で座って、電車の中だけで[速読英文法]〔判型が小型だから可能〕を仕上げるのがオススメである。

  • また[速読英文法]は、内容がコンパクトであるため、細かい説明部分を除けば、白紙再現法で丸覚えするのに向いている面がある。

  • 英文法体系をもっと俯瞰したい人には、より簡略化された英文法が、[速読英熟語〔英文校閲:Denise Fukuda〕[改訂版]|Z会出版]の別冊の巻末〔Check & Master〕に掲載されている。

  • 速読英熟語[改訂版] - Z会の本

  • [速読英熟語[改訂版]]の別冊の巻末の[Check & Master]という英文法の総まとめは、白紙再現法で丸覚えするのに向いている面がある。

  • 多くの[総合英語]は[客単価2000円程度]にするために、本をやたらに分厚くする必要があり、くだらん語法まで取り扱っている。

  • 英文法とは、語法の一般論〔語法の共通項を説明したものが英文法〕であり、英文法書で語法を過剰に詳しく扱ってはいけない。

  • しかし[総合英語]は、[どこまで語法を詳しく説明するか]について各社が競い合っており、改訂を経るごとに[総合英語]はその分厚さを増してきている。

  • そうやって分厚さを増せば増すほど、全体を一周するのに時間・体力を要することとなり、そのせいで[英文法体系の全体像〔構造/マップ〕]が見えなくなり、理解が進まずに中途挫折へと転落する結果を生んでいる。

  • いいか? 1か月以内に一周できない印刷教材はクソだ。難度別のグレードがある場合、いちばん易しいグレードのを選んでおくのがよい。

  • 英文法を学び切るには、まず薄い印刷教材を使って、1週間程度で一周することである。それには、[速読英熟語[改訂版]]の別冊の巻末の[Check & Master]のようなものを活用するのがよい。

  • [高校入試 まとめ上手 英語|受験研究社]という小冊子は、1週間程度で英文法〔ただし中学範囲〕を一周するのに向いている。

  • 高校入試 まとめ上手 英語:まとめ上手 - 中学生の方|馬のマークの増進堂・受験研究社
    -[発展30日完成 [3] 高校英語の基礎(高校初級用)|日栄社]という、1980年代あたりから存在する[書き込み式ノート教材]を使って短期間で英文法の全体をサラッと見ておくのもよい。

  • 発展30日完成 [3] 高校英語の基礎(高校初級用) | 日栄社

  • [発展30日完成 [3] 高校英語の基礎(高校初級用)|日栄社]は、[1日1題30日完成 高校英語基礎のキソ 〔高校初級用〕|日栄社]と内容はたぶん同じである。

  • 1日1題30日完成 高校英語基礎のキソ 〔高校初級用〕 | 冨士根 秀雄 |本 | 通販 | Amazon

  • 1980年代あたりから存在するのは、[1日1題30日完成 高校英語基礎のキソ 〔高校初級用〕]であり、200円台の後半という安価なものであった。それを、著者を奥様に変えて、改題したものが[発展30日完成 [3] 高校英語の基礎(高校初級用)]だろうと思う。

  • [1日1題30日完成 高校英語基礎のキソ 〔高校初級用〕]は、英文法がまったくわからない数々の高校生を救ってきた、隠れた名著である。

    • 英文法の機能は、品詞変換の機能が中心である。
      • 【1】[格〔前置詞〕によって名詞を形容詞化または副詞化する]
      • 【2】[動詞の語形を変化させることを通じて、動詞を名詞化・形容詞化・副詞化する〔準動詞〕]
      • 【3】[広義の前置詞を使って、文≒節〔動詞〕を名詞化・副詞化・形容詞化する〔従属節〕]という、
    • どの英語教師も、名詞を
  • あとは、英作文の入門編においても、英文法体系に沿った説明がなされており、これが高校の初歩的な英文法学習に直結するのである。

  • [英作文ハイパートレーニング]には音声教材がある点でオススメ。

  • とにかく、時間をかけることなく、とりあえず英文法を一周する。この高速周回という工程を先に済ませておかないと、型枠のないところにセメントを流し込むようなことになる。

総合英語Harmony New Edition updated