漢字と日本語の高速学習
「委ねる|委員会」を覚える
事件の捜査は所轄の警察署にすべて委ねられている。
じけんのそうさはしょかつのけいさつしょにすべてゆだねられている。
漢字を覚える前に、「その漢字を使った熟語(じゅくご)を含んだ用例(ようれい)」や「その漢字を訓読み(くんよみ)した表現を含んだ用例」を音声言語として覚えます。
以上の記述を、あなたは「意味を考えずに読み流し」ましたね? だから日本語ができないのです。 だから漢字に弱いのです。
漢字を覚えるには、まず音声言語として、その漢字を含む熟語を使った「実際に使われる実例」を「音声言語という名の音楽」として覚えなきゃいけないのです。
例えば、「公正取引委員会」という文字を書いて覚えるから、あなたには日本語力・漢字力が、なかなか身につかないのです。
ある熟語について、その熟語の発音は覚えているけれども、どうやって綴る(つづる)の? という検索回路を使わないと、日本語・漢字は上達しません。
「すでに知っている発音や音声」(音波の記憶)を基本として、その発音や音声を呼び出すための「トリガー記号」=「引き金になる記号」として、文字や音符という画像情報があるのです。
それは人間の意識が、まず音声言語を認識し、その後、文字言語を認識するように作られているからです。
それは脳や意識の発達プログラムとして、遺伝子に組み込まれた「順番」ですから、これに逆らおうとしても無理です。
「この文字は、何と読む?」というやり方で、文字から入門して言語を習得すると、まず覚えにくいし、我流の読みによって「誤った読み方を覚える」ということになります。
例えば、「つるがし」という音声言語から覚えれば、「敦賀市」を「あつがし」と読むようなことはありません。
favoriteを「×フェボライト」といった人がいたなぁ。フェイバリットだよ。
英語で「態(たい:voice)」のことを、「×のう」といった人がいたなぁ?
誤読(ごどく)は恥ずかしい。 じつに、はずかしい。 まさしく、キンタマの縮み上がる思いがいたします。
そういった誤読は、「文字言語から入門した」という「やり方の間違い」によって生まれます。
語学は必ず「音声言語から入門し、『音声言語としてすでに知っているこの言葉を書くとき、どんな文字で書くの?』という方向からアプローチする」ということを厳守(げんしゅ)してください。
あなたの成績がよくないのは、「漢字1字だけ覚えたほうがラクだ」とか思っちゃうから。
エネルギーがあれば、「一気に片付けたほうがラクだ」とか思うんだよね。
言語や音楽というのは、文字列というよりは、音列(おんれつ:series of sound: シリーズ・オフ・サウンド)なんです。
言語や音楽というものは、とりあえずは「隣の音波との周波数の相対関係の連続体」なのです。
キーが変わって演奏されたりしても、「隣の音波との周波数の相対関係」=「音程関係」は変わりませんね?
キーが変わって演奏されたりしても、「音程を曲線で表す」と、「元のキー」と「現在のキー」の曲線は合同になります。
音程を曲線で表した「音列曲線」は、キーを違えても合同である。
音程を曲線で表した「音列曲線」は、演奏のテンポ(長さ)を違えても、相似である。
私たちが言語や音楽だと思っているものは、とりあえずは「音程の曲線」という「音列曲線」なのです。
「音程の曲線」という「音列曲線」は、「長い蛇(へび)がどういうポーズをとっているか?」というポーズなんです。
「長い蛇のポーズ」ということでいえば、ポーズそれぞれ特徴があったほうが記憶に残りやすい。
というより、蛇が短すぎたら、特徴がまったく出ません。
「音程の曲線」という「音列曲線」は、短すぎると、そこに特徴が見いだせなくなる。
「漢字を1個1個覚えること」「英単語を1個1個覚えること」が地道だ、あるいは、それがラクだと考えているあなたは、「蛇が短すぎたら、特徴がまったく出ない」という点に気づいていない。
「短いほうがラク」だと思ってしまう背景には、エネルギーのなさがある。
エネルギーを、いろいろな対象に分散させていませんか?
「テレビを見ること」「音楽を聞くこと」「恋愛のこと」など。
少なくとも、「突破」するときは、エネルギーを細く集中させて、擬似的にエネルギーを強くする必要があります。
補足すると壁の反対側まで貫通させることができます。
選択と集中です。
一意専心です。
ということで、「音程の曲線」という「音列曲線」は、一定以上の長さをもたなければ、その特徴が出ないため、印象に残らず、結果として覚えにくいのです。
単語だけで英単語を覚えようとすると失敗します。 連語(コロケーション)やフレーズ(句)にして、それを音声言語として覚えましょう。 音声言語を覚えてから、綴り(つづり:spelling: スペリング)を覚えましょう。
単独の漢字だけで漢字を覚えようとすると失敗します。 まずは、その漢字を含んだ用例を覚えましょう。
訓読みの場合は、文(sentence: センテンス)としての用例で覚えたほうがいいでしょう。 例えば、以下のように。
事件の捜査は所轄の警察署にすべて委ねられている。
じけんのそうさはしょかつのけいさつしょにすべてゆだねられている。
音読みの場合は、何らかのコロケーション(連語)として覚えます。 例えば、以下のように。
公正取引委員会
特徴のない景色が記憶に残りにくい。 特徴のあるものしか、記憶に残らない。
音列曲線で特徴を出すためには、ある程度の長さ、いいかえれば、尺(しゃく)=duration(デュレーション)が必ず必要なのです。
尺の短い音波を覚えるほうが「技術としては高度」なのです。
用例を覚えるためには一太郎の詠太を
用例を、一太郎の関連ソフトである詠太に読ませます。
この用例を繰り返し聞いて、耳に焼き付けます。
語学力のコア(核)は、この音声言語を耳に焼き付けて暗記する部分です。
「音声言語を耳に焼き付けて暗記する部分」がなければ、文字を覚えても意味がありません。
「音声言語を耳に焼き付けて暗記する部分」は、メロディ(旋律)の記憶であり、このメロディの記憶を書き記す方法が、ひらがな、カタカナ、漢字、英数字などであったりするだけです。
音楽を覚えていないのに、楽典(musical grammar)を覚えようとしても無理です。
音楽は音声を基本とする。
同様に、語学も音声を基本とする。
漢字は画像データ
漢字は画像データなので、「模写(もしゃ)して」「模写して」「見ないで模写して」「見ないで模写して」というふうに、画像を目に焼き付けて、見ないで模写できるようにするだけです。
漢字は絵画(かいが)ですから、文字ではありません。
文字と思うから難しいのです。
漢字は風景です。
風景は、目に焼き付けて、覚えておきます。
覚えておいた風景をもとに、見ないで紙に模写してみましょう。
描けなかったら、またチラリと漢字を見ます。
漢字を「描く」んですよ。 絵として描くんですよ。
漢字をチラ見したら、模写します。
このように、「風景を目に焼き付ける」「風景を見ないで紙に模写する」というやり方で、画像データとして漢字を覚えてください。
文字として「筆順(ひつじゅん)」「書き順」を覚えるやり方じゃダメです。 筆順は無視して、自分が描きやすいように描いてください。
漢字を覚えるときは、「画像を思い出す」という部分にものすごく負荷を感じるようなトレーニングにしてください。
「画像を明確に覚えておく」=「写真記憶」を使おう、使おうとして、もがいてください。 「手で書いていれば、そのうち覚えるだろう」というのは、「結果」を生まないやり方です。 「写真記憶の遺伝子」にスイッチを入れてください。
カンタンに答えを見ないで、「どうだったかな」と思いを巡らし、思い出そう、思い出そうとしてください。
そうして、どうしてもわからなかったら、漢字の画像を見てください。
そして、何も見なくても、漢字が画像としてくっきり見えるようになるまで、トレーニングしましょう。
絵を覚える容量で、漢字を覚えましょう。
ディクテーション
音声言語を聞いて、それを文字言語として書き記すことを、ディクテーションといいます。
平たくいえば、ディクテーションとは、「書き起こし」「文字起こし」のことです。
音声トラックを短く切って、1つ1つのファイルにして、ボイスレコーダーとフットスイッチで何度もその音声ファイルを聞き返します。
使うものは、『一太郎』とPCとフットスイッチとボイスレコーダーです。 フットスイッチとボイスレコーダーについては、下記のリンク先にまとめてあります。
語学というものは、同じ音波を30回~300回ぐらい、繰り返し聞いて、耳に音を録音することが大切です。 繰り返し聞くからこそ、耳に録音できるのです。
音声言語を耳に焼き付ける。 これによって、数学、物理、化学以外の「暗記科目」=「語学」をすべて完全攻略することができます。
とにかく語学というものは、同じ音波を30回~300回ぐらい、繰り返し聞いて、耳に音を録音することが大切です。
ここで使う脳内回路は、楽曲のギターフレーズを耳コピするときに、何度も楽曲を聞き返すときに使う脳内回路です。
メロディを覚えておくようにして、それをギターで同じように弾く。
音声言語を覚えておくようにして、それを口頭で同じように発音する。
両者は、完全にパラレル(並行的)です。
また同時に、漢字を覚えるのも同じですね。 画像を模写する。見ないで模写する。
結局、手本が音波でも、光波(画像)でも、それを覚えておくようにして、それを参照しない状態で、そのまま真似る(to mimic:ミミック)ことができるか検証する。
その地道な繰り返しが、「音楽の暗記+楽器演奏の上達」「音声言語の暗記+語学の上達」「漢字の暗記+漢字力の向上」といった「結果」を確実に生んでいきます。
このとき、機器類にカネを惜しんではいけません。
しっかりと投資して、投資した分だけ機器類を使い倒して回収します。
渋ちんなオマエは、「無料アプリでいいんじゃないか」と思って、検索しただろ? サルの浅知恵で、安く済ませようとしただろう? 心を入れ替えろ!
フレーズを音声言語として覚えていく作業は、物理ボタンを使ってやらないと、やりにくいんですよ。
法外な値段のする機器類じゃない。 これぐらい投資しなきゃ、現象は動かない。
お金を出すと、エネルギーが動いて、現象が回っていくんですよ。 無駄でないお金は、けちらないで、ちゃんと払ったほうが、いい結果が出ます。
一太郎の詠太には、日本語読み上げ機能と、英語読み上げ機能があります。
日本語学習と、英語学習の両方に、詠太を使うことができます。
C:\Program Files (x86)\JustSystems\TaroPremium11\
詠太の付いている一太郎を購入し、詠太をインストールすると、上記のパス(path)に詠太(JspVReader.exe)がインストールされています。 その詠太のショートカットを作り、それをデスクトップなどにおいておくと、すぐに呼び出せます。
詠太の日本語読み上げには、読み上げの辞書登録も可能です。 歴史用語など、正しく読み絵上げてくれない単語に、正しい読みを与え、それを登録していくことができます。
ディクテーションを行うと、リスニングとライティングの両方の能力を同時に高めることができます。
ディクテーションは、大きな負荷のかかるトレーニングですけれども、耐えてやり続けると、短期間で大化けします。
ぜひ、この急峻(きゅうしゅん)な斜面をよじ登り、頂点に立ってください。