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[記述に間違いがあるかもしれない]ことを宣言しておきます|ご利用は自己責任でお願いします

これは私が自分のために書いたメモなので、正しいとはかぎりません。

二乗すると $a$ になる数を $a$ の平方根といい、これには $+\sqrt{\vphantom{b}a}$ と $-\sqrt{\vphantom{b}a}$ がある

  • 非負の実数 $a$ にかんして、$x^2 = a$ を満たす実数 $x$ を $a$ の平方根という。
    • 任意の非負の実数 $x$ にかんして、$\sqrt{x} = x$ が成り立つのは $x = 0$ または $x = 1$ の場合にかぎられる。
    • $0$ と $1$ は特別であることが多いので、$0$ と $1$ にかんして、よく確かめることを習慣にするとよい。
  • つまり、$a$ が非負の実数であるとき、二乗すると $a$ になる数を $a$ の平方根という。
  • $a$ の平方根には $+\sqrt{\vphantom{b}a}$ と $-\sqrt{\vphantom{b}a}$ があり、これを $\pm\sqrt{\vphantom{b}a}$ と表記することもある。
    • 日本の数学教育では、[$2$ の平方根を答えよ]という問題の正解は[$\pm\sqrt{2}$]である。
    • 実際、$(+\sqrt{2})^{2} = 2$ と $(-\sqrt{2})^{2} = 2$ がともに成り立つ。
    • そこから、たしかに[$2$ の平方根が $\pm\sqrt{2}$ であること]がわかる。
    • これを一般化して書き直すと、[$a$ の平方根を答えよ]という問題の正解は、[$\pm\sqrt{\vphantom{b}a}$]である。
  • $\sqrt{\vphantom{b}a}$ にかんして $a = 0$ の場合:
    • $\sqrt{0} = 0$ と定義する。
    • $0$ の平方根は $0$ だけにかぎられる。
    • ちなみに、$1$ の平方根は $\pm 1$ である。
  • $\sqrt{\vphantom{b}a}$ にかんして $a > 0$ の場合:
    • 正の実数 $a$ にかんして、$x^2 = a$ を満たす実数 $x$ が二つ存在する。それらを $\pm\sqrt{\vphantom{b}a}$ と表記する。
    • $+\sqrt{\vphantom{b}a}$ を正の平方根〔Positive square root〕といい、通常 $\sqrt{\vphantom{b}a}$ と表記する。常に $\sqrt{\vphantom{b}a} > 0$ である。
    • $-\sqrt{\vphantom{b}a}$ を負の平方根〔Negative square root〕という。常に $-\sqrt{\vphantom{b}a} < 0$ である。
  • $\sqrt{\vphantom{b}a}$ にかんして $a < 0$ の場合:
    • $\sqrt{\vphantom{b}a}$ にかんして $a < 0$ の場合、例えば$\sqrt{-2}$ などを虚数平方根〔Imaginary square root〕という。
    • 虚数平方根については、ここでは学習せず、近い将来において学習する予定である。
    • $-\sqrt{\vphantom{b}a}$ などを負の平方根〔Negative square root〕という。
    • 負の平方根と虚数平方根は、まったく別物なので、混同しないようにする。

完全平方数でない実数の平方根が必ず無理数であることの証明|工事中

平方数でない自然数の平方根は全て無理数であることの証明

平方根の積と商の公式の証明〔積は教科書に出ている|商は教科書ガイドがなければわからない〕

数 $a$ の平方根とは、二乗すると $a$ になる数のことであるから、$a$ の平方根は $\pm \sqrt{\vphantom{b}a}$ である。 ただし $\sqrt{\vphantom{b}a}$ は非負〔0または負の数ではない〕の平方根だけを意味するので、$(\sqrt{\vphantom{b}a})^{2} = a$ である。

検定済教科書の枠組みを取り去った世界での、平方根の[積]の公式

  • $\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b} = \sqrt{a b}$ が成立するのは、$a$ と $b$ がともに非負〔0または負の数ではない〕実数であるとき。
  • つまり$\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b} = \sqrt{a b}$ が成立するのは、$a \geq 0$ かつ $b \geq 0$〔ただし$a$と$b$はともに実数〕のときである。

検定済教科書の枠組みを取り去った世界での、平方根の[商]の公式

  • $\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}$ が成立するのは、実数 $a$ が非負であり、かつ、実数 $b$ が $b > 0$ を満たすときである。

検定済教科書の平方根の[積]の公式

●$\sqrt{\vphantom{b}a}\sqrt{b}=\sqrt{ab}$〔ただし $a > 0$ かつ $b > 0$〕を証明する。
$\sqrt{\vphantom{b}a}\sqrt{b}$ を二乗すると $(\sqrt{\vphantom{b}a}\sqrt{b})^{2} = (\sqrt{\vphantom{b}a})^{2}(\sqrt{b})^{2} = ab$
$\sqrt{\vphantom{b}a} > 0$ かつ $\sqrt{b} > 0$ であるから $\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b} > 0$
ゆえに $\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b}$ は、$ab$ の正の平方根、すなわち、$\sqrt{a b}$ に一致する。
よって $\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b} = \sqrt{a b}$〔ただし $a > 0$ かつ $b > 0$〕が示された。■証明終わり
$\sqrt{\vphantom{b}a} \sqrt{b} = \sqrt{a b}$〔ただし $a > 0$ かつ $b > 0$〕が示されたことから、次が成り立つ。
$\sqrt{k^{2} \hspace{1pt} b} = k\sqrt{\vphantom{b}a}$〔ただし $a > 0$ かつ $k > 0$〕
$\because \sqrt{k^{2} \hspace{1pt} b} = \sqrt{k^{2}}\sqrt{b} = k\sqrt{\vphantom{b}a}$

検定済教科書の平方根の[商]の公式

●$\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}}=\sqrt{\dfrac{a}{b}}$〔ただし $a > 0$ かつ $b > 0$〕を証明する。
$\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}}$ を二乗すると $\bigg(\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}}\bigg)^{2} = \dfrac{(\sqrt{\vphantom{b}a})^{2}}{(\sqrt{b})^{2}} = \dfrac{a}{b}$
$\sqrt{\vphantom{b}a} > 0$ かつ $\sqrt{b} > 0$ であるから $\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}} > 0$
ゆえに $\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}}$ は、$\dfrac{a}{b}$ の正の平方根、すなわち、$\sqrt{\dfrac{a}{b}}$ に一致する。
よって $\dfrac{\sqrt{\vphantom{b}a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}$〔ただし $a > 0$ かつ $b > 0$〕が示された。■証明終わり

一般的な算術では、$0$ による除算は定義されていない

$\dfrac{a}{0}$〔$a$ は $0$ でない実数〕は、[定義されていない]または[存在しない]といわれる。
その理由の一つは、除算は乗法の逆演算であるけれども、$0$ には逆数が存在しないことである。
その理由の一つは、もしも $\dfrac{1}{0} = x$ と定義すると、$1 = 0 \cdot x$ となり、これは $0$ の性質と矛盾することである。
その理由の一つは、もしも $\dfrac{\vphantom{0^{N^{N^{N}}}}0}{0} = x$ と仮定すると、$0 = 0 \times x$ となる。これはすべての $x$ について成り立ち、一意の値を定義できない〔不定〕ことである。

$0$ にまつわる定義

零の逆数:$\dfrac{1}{0}$ は
未定義:零の逆数は未定義
零が分子:$\dfrac{0}{a}$〔$a \neq 0$〕
$ = 0$:零が分子なら零
乗法の零元:$a \cdot 0$〔任意の数 $a$ について〕
$ = 0$:いかなる数に零を乗じても結果は常に零
零の累乗:$0^{n}$〔$n$ は正の整数〕
$ = 0$:零の $n$ 乗は零:いかなる数に零を乗じても結果は常に零
零乗:$a^{0}$〔$a \neq 0$〕
$ = 1$:$\dfrac{x^{3}}{x^{3}} = x^{(3-3)} = a^{0} = 1$
零の零乗:$0^{0}$ は
数学的に未定義または文脈による。
零の対数:$\log(0)$ は〔実数の範囲では〕:
未定義:これは $0$ を引数とする対数関数を表している。実数の範囲では、$0$ の対数は定義されていない。これは、どの正の実数を何乗しても $0$ にはならないためである。
零の対数:$\log_{0}$ は:
未定義:対数関数の底は正の実数でなければならず、$0$ や負の数は底として使用できない。
ルート零:$\sqrt{0}$
$ = 0$:$\sqrt{2} \cdot \sqrt{2} = 2$ などとの整合性を保つために $\sqrt{0} \cdot \sqrt{0} = 0$ であってほしく、$\sqrt{0} \cdot \sqrt{0} = 0$ を成立させるためには、$\sqrt{0} = 0$ にするしかない。
零の絶対値:$|0|$
$ = 0$:数直線上で原点(0)からの距離を表す値を絶対値と定義したのであるから、原点である零は、原点からの距離としては $0$。
加法の単位元:$a + 0$〔任意の数 $a$ について〕
$ = a$
零の階乗:$0!$
$ = 1$〔この定義は組み合わせ論で有用〕
極限における零:$\lim_{x \to 0} \dfrac{1}{x}$ は
発散〔正または負の無限大に〕
複素数における零:$0 + 0i$ は
複素平面の原点
well-defined
(明確に定義された)

$a > 0$、$b > 0$ かつ $m$、$n$、$p$ が正の整数のとき、次の【1】【2】【3】【4】【5】が成り立つことを示せ。

【0】有理数を指数とする累乗|根号と指数の統一的演算のために

実数 $a$ にかんして $a > 0$、$m$、$n$ が正の整数であるとき、次のように定義する。
$a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$
$a^{-\frac{m}{n}} = \dfrac{1}{\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}}$

【1】共通 $n$ 乗根の水平結合と水平分離〔仮題〕|$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}$

公式【1】$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}$

指数法則を使った証明|公式【1】の証明

$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}$ を示す。
ただし $a > 0$,$b > 0$ かつ $n$ は正の整数であることとする。
累乗根と指数の定義 $\sqrt[n]{\vphantom{b}x} = x^{\frac{1}{n}}$ より、与式の左辺について
$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = a^{\frac{1}{n}} b^{\frac{1}{n}}$ と書くことができる。
指数法則 $x^{m} \cdot y^{m} = (xy)^m$ より、
$a^{\frac{1}{n}} b^{\frac{1}{n}} = (ab)^{\frac{1}{n}}$
累乗根と指数の定義 $x^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}x}$ より、
$(ab)^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{ab}$
したがって、以下の等式が成り立つ:
$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = a^{\frac{1}{n}} b^{\frac{1}{n}} = (ab)^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{ab}$
よって、題意は示された。■

正の実数の $n$ 乗根が一意に決まることを利用した証明|公式【1】の証明

$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}$ を示す。
ただし $a > 0$,$b > 0$ かつ $n$ は正の整数であることとする。
$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b}$ を $n$ 乗すると、指数法則 $(xy)^{n} = x^{n} y^n$ より、
$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a}\sqrt[n]{b})^{n} = (\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{n} (\sqrt[n]{b})^{n} = ab$
$a > 0$,$b > 0$ であることから、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} > 0$、$\sqrt[n]{b} > 0$ といえるので、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} > 0$
ゆえに、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a}\sqrt[n]{b}$ は $ab$ の正の $n$ 乗根である。
他方、$\sqrt[n]{ab}$ は定義上、$ab$ の正の $n$ 乗根を表す。
正の実数の $n$ 乗根は一意に決まるため、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} \sqrt[n]{b} = \sqrt[n]{ab}$ が成り立つ。
よって、題意は示された。■

【2】共通 $n$ 乗根の垂直結合と垂直分離〔仮題〕|$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$

公式【2】$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$

指数法則を使った証明|公式【2】の証明

$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$ を示す。
ただし $a > 0$,$b > 0$ かつ $n$ は正の整数であることとする。
累乗根と指数の定義 $\sqrt[n]{\vphantom{b}x} = x^{\frac{1}{n}}$ より、与式の左辺について
$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \dfrac{a^{\frac{1}{n}}}{b^{\frac{1}{n}}}$ と書くことができる。
指数法則 $\dfrac{x^m}{y^m} = \left(\dfrac{x}{y}\right)^m$ より、
$\dfrac{a^{\frac{1}{n}}}{b^{\frac{1}{n}}} = \left(\dfrac{a}{b}\right)^{\frac{1}{n}}$
累乗根と指数の定義 $x^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}x}$ より、
$\left(\dfrac{a}{b}\right)^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{\dfrac{a}{b}}$
したがって、以下の等式が成り立つ:
$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \dfrac{a^{\frac{1}{n}}}{b^{\frac{1}{n}}} = \left(\dfrac{a}{b}\right)^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{\dfrac{a}{b}}$
よって題意は示された。■

正の実数の $n$ 乗根が一意に決まることを利用した証明|公式【2】の証明

$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$ を示す。
ただし $a > 0$,$b > 0$ かつ $n$ は正の整数であることとする。
$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}}$ を $n$ 乗すると、指数法則 $\left(\dfrac{x}{y}\right)^{m} = \dfrac{x^m}{y^m}$ より、
$\bigg(\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}}\bigg)^{n}= \dfrac{(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^n}{(\sqrt[n]{b})^n} = \dfrac{a}{b}$
$a > 0$,$b > 0$ であることから、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} > 0$、$\sqrt[n]{b} > 0$ といえる。
したがって、$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} > 0$
ゆえに、$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}}$ は、$\dfrac{a}{b}$ の正の $n$ 乗根である。
他方、$\sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$ は定義上、$\dfrac{a}{b}$ の正の $n$ 乗根を表す。
正の実数の $n$ 乗根は一意に決まるため、$\dfrac{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}{\sqrt[n]{b}} = \sqrt[n]{\dfrac{\vphantom{b}a}{b}}$ が成り立つ。
よって、題意は示された。■

【3】根号内への指数の抱き込み〔仮題〕|$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$

公式【3】$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$

指数法則を使った証明|公式【3】の証明

$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $m$,$n$ は正の整数であることとする。
累乗根と指数の定義 $\sqrt[n]{\vphantom{b}x} = x^{\frac{1}{n}}$ より、与式の左辺について
$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = (a^{\frac{1}{n}})^{m}$ と書くことができる。
指数法則 $(x^y)^{z} = x^{yz}$ より
$(a^{\frac{1}{n}})^{m} = a^{\frac{1}{n} \cdot m} = a^{\frac{m}{n}}$
累乗根と指数の定義 $x^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}x^m}$ より
$a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$
したがって、以下の等式が成り立つ:
$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = (a^{\frac{1}{n}})^{m} = a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$
よって、題意は示された。■

正の実数の $n$ 乗根が一意に決まることを利用した証明|公式【3】の証明

$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $m$,$n$ は正の整数であることとする。
$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m}$ を $n$ 乗すると、指数法則 $(x^y)^{z} = x^{yz}$ より、
$\{(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m}\}^{n} = (\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{mn} = \{(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{n}\}^{m} = a^{m}$
$a > 0$ であることから、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} > 0$ といえる。
したがって、$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} > 0$
ゆえに、$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m}$ は $a^m$ の正の $n$ 乗根である。
他方、$\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ は定義上、$a^m$ の正の $n$ 乗根を表す。
正の実数の $n$ 乗根は一意に決まるため、$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{m} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ が成り立つ。
よって、題意は示された。■

【4】入れ子根号の括り出し〔仮題〕|$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$

公式【4】$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$

指数法則を使った証明|公式【4】の証明

$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $m$,$n$ は正の整数であることとする。
累乗根と指数の定義 $\sqrt[n]{\vphantom{b}x} = x^{\frac{1}{n}}$ より、与式の左辺について
$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[m]{a^{\frac{1}{n}}} = (a^{\frac{1}{n}})^{\frac{1}{m}}$ と書くことができる。
指数法則 $(x^y)^{z} = x^{yz}$ より
$(a^{\frac{1}{n}})^{\frac{1}{m}} = a^{\frac{1}{n} \cdot \frac{1}{m}} = a^{\frac{1}{mn}}$
累乗根と指数の定義 $x^{\frac{1}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}x}$ より
$a^{\frac{1}{mn}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$
したがって、以下の等式が成り立つ:
$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[m]{a^{\frac{1}{n}}} = (a^{\frac{1}{n}})^{\frac{1}{m}} = a^{\frac{1}{n} \cdot \frac{1}{m}} = a^{\frac{1}{mn}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$
よって、題意は示された。■

正の実数の $n$ 乗根が一意に決まることを利用した証明|公式【4】の証明

$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $m$,$n$ は正の整数であることとする。
$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}$ を $mn$ 乗すると、指数法則 $(x^y)^{z} = x^{yz}$ より、
$(\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}})^{mn} = {(\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}})^{m}}^{n} = (\sqrt[n]{\vphantom{b}a})^{n} = a$
$a > 0$ であることから、以下のことがいえる。
$\sqrt[n]{\vphantom{b}a} > 0$(正の数の $n$ 乗根は正)
$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} > 0$(正の数の $m$ 乗根は正)
ゆえに、$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}}$ は $a$ の正の $mn$ 乗根である。
他方、$\sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$ は定義上、$a$ の正の $mn$ 乗根を表す。
正の実数の $mn$ 乗根は一意に決まるため、$\sqrt[m]{\sqrt[n]{\vphantom{b}a}} = \sqrt[mn]{\vphantom{b}a}$ が成り立つ。
よって、題意は示された。■

【5】根号内外の約分/指数の約分〔仮題〕|$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$

公式【5】$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$

指数法則を使った証明|公式【5】の証明

$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $n$,$m$,$p$ は正の整数であることとする。
累乗根と指数の定義 $\sqrt[n]{\vphantom{b}x} = x^{\frac{1}{n}}$ より、与式の左辺について
$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = (a^{mp})^{\frac{1}{np}}$ と書くことができる。
指数法則 $(x^y)^{z} = x^{yz}$ より
$(a^{mp})^{\frac{1}{np}} = a^{mp \cdot \frac{1}{np}} = a^{\frac{mp}{np}} = a^{\frac{m}{n}}$
累乗根と指数の定義 $x^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}x^m}$ より
$a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^m}$
したがって、以下の等式が成り立つ:
$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = (a^{mp})^{\frac{1}{np}} = a^{\frac{mp}{np}} = a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^m}$
よって、題意は示された。■

正の実数の $n$ 乗根が一意に決まることを利用した証明|公式【5】の証明

$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ を示す。
ただし $a > 0$ かつ $n$,$m$,$p$ は正の整数であることとする。
左辺 $\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}}$ を $n$ 乗すると、指数法則より
$(\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}})^{n} = (a^{mp})^{\frac{n}{np}} = (a^{mp})^{\frac{1}{p}} = a^m$
右辺 $\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ を $n$ 乗すると、定義より
$(\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}})^{n} = a^m$
以上より、両辺を $n$ 乗した結果が等しいことがわかった。
$a > 0$ であることから、以下のことがいえる:
$a^{m} > 0$(正の数の累乗は正)
$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} > 0$(正の数の $np$ 乗根は正)
$\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}} > 0$(正の数の $n$ 乗根は正)
したがって、$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}}$ と $\sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ はともに $a^m$ の正の $n$ 乗根である。
正の実数の $n$ 乗根は一意に決まるため、$\sqrt[np]{\vphantom{b}a^{mp}} = \sqrt[n]{\vphantom{b}a^{m}}$ が成り立つ。
よって、題意は示された。■

他の整数の二乗として表すことができる整数を完全平方数という|よく使われる完全平方数は暗記しておく

  • 完全平方数と平方数は、完全な同義語である。
    • 日常語としては、平方数という言い回しを使うことが多い。
    • 学習において、学術においては、完全平方数という言い回しを使うことが多い。
  • 完全平方数の約数は奇数個である。
  • 完全平方数を $3$ または $4$ で割った余りは、必ず $0$ または $1$ になる。
  • 奇数の完全平方数どうし差は、常に $8$ の倍数になる。
  • 任意の完全平方数は、連続する $2$ つの三角数の和として表すことができる。
$1$
$= 1^{2}$
$4$
$= 2^{2}$
$9$
$= 3^{2}$
$16$
$= 4^{2}$
$25$
$= 5^{2}$
$36$
$= 6^{2}$
$49$
$= 7^{2}$
$64$
$= 8^{2}$
$81$
$= 9^{2}$
$100$
$= 10^{2}$
$121$
$= 11^{2}$
$144$
$= 12^{2}$
$169$
$= 13^{2}$
$196$
$= 14^{2}$
$225$
$= 15^{2}$
$256$
$= 16^{2}$
$289$
$= 17^{2}$
$324$
$= 18^{2}$
$361$
$= 19^{2}$
$400$
$= 20^{2}$
$441$
$= 21^{2}$
$484$
$= 22^{2}$
$529$
$= 23^{2}$
$576$
$= 24^{2}$
$625$
$= 25^{2}$
$676$
$= 26^{2}$
$729$
$= 27^{2}$
$784$
$= 28^{2}$
$841$
$= 29^{2}$
$900$
$= 30^{2}$
$961$
$= 31^{2}$
$1024$
$= 32^{2}$
$1089$
$= 33^{2}$
$1156$
$= 34^{2}$
$1225$
$= 35^{2}$
$1296$
$= 36^{2}$
$1369$
$= 37^{2}$
$1444$
$= 38^{2}$
$1521$
$= 39^{2}$
$1600$
$= 40^{2}$
$1681$
$= 41^{2}$
$1764$
$= 42^{2}$
$1849$
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