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残置諜者

[残置諜者〔ざんちちょうじゃ〕]とは、第二次世界大戦後も、特定の地域や任務を継続して遂行するために、敵占領地などに残るよう指示された秘密諜報員のことを指します。

北朝鮮と統一教会は、日本の残置諜者が作った二重構造のシステムであり、反共という看板の裏で日本人から資金を吸い上げ、北朝鮮へ流して日本の防衛費を増やすという循環構造を70年間続けてきた

91年11月30日北朝鮮平壌において文鮮明が金日成と会談した

1991年11月30日、北朝鮮の平壌に1台の黒塗りの車が到着したことがわかった。 車から降りた人物は、白髪の老人である文鮮明で、統一教会の教祖であった。 文鮮明を出迎えたのは、北朝鮮の最高指導者である金日成であり、2人は固く握手した。 反共産主義を掲げる宗教の教祖が、共産主義国家の独裁者と会談したことに世界が驚き、メディアは矛盾ではないかと報じた。 しかし、これは和解でもなく、対立していた二つの勢力が歩み寄ったわけでもなかった。 真実はもっと深いところにあるとされた。

1991年の会談は同じシステムの二つの部品が公式に連携を宣言した瞬間だった

1991年の会談は和解ではなく、同じシステムの二つの部品が公式に連携を宣言した瞬間だった。 統一教会と北朝鮮は、最初から同じ目的のために作られた装置であった。 反共〔反共産主義〕と共産主義は一見対立しているように見えた二つの勢力であったが、裏で手を組んでいた。

日本帝国陸軍の特務部隊が北方緩衝国家設立計画を進めていた

その答えは70年前に遡る事実が示す。 1945年8月15日、日本は敗戦したが、戦いは終わっていなかった。 日本帝国陸軍の特務部隊はある計画を進めており、それが北方緩衝国家設立計画であった。 日本は原爆でやられたのであり、次の戦争は必ず原爆戦になると特務部隊は考えていた。 アメリカの占領に入った日本は駄目になり、精神を失った国家になるだろうと特務部隊は考えていたので、北朝鮮にもうひとつの日本を作るという目的を彼らは持っていた。

陸軍中野学校の精鋭たちが計画の中心となった

その計画の中心となったのが、陸軍中野学校の精鋭たちであった。 中野学校はスパイや諜報員を養成する秘密の学校であり、彼らが学んだのは戦闘技術だけではなかった。 彼らは完璧な偽装、別人になりきる演技、外国語の習得、暗号通信、心理戦、そして敵組織への潜入技術を学んだ。 卒業生たちは日本人としての痕跡を消し、別の国の人間として生きることを訓練された。

畑中理が朝鮮半島に潜入して朝鮮共産党に入党した

その中で最も優秀だった人物のひとりは畑中理であり、彼はロシア語、中国語、朝鮮語を流暢に話し、それぞれの言語でネイティブのように振る舞うことができた。 彼こそが、のちに北朝鮮でキムチェックという名前で活動することになる人物である。 畑中理は朝鮮半島に潜入し、完璧な朝鮮語で朝鮮人として生き、朝鮮共産党に入党した。

畑中理は北朝鮮臨時人民委員会の中枢にいた

ソ連軍が北朝鮮を占領したとき、彼はすでにそこにいたのであり、信頼を得ていた。 1946年、北朝鮮臨時人民委員会が設立されたが、畑中理は既にその中枢にキムチェックという名前でいた。 ソ連から派遣された朝鮮系ロシア人の証言によれば、金日成という存在自体が一種の役職名のようなものであった。 実際には複数の金日成候補がおり、ソ連が選んだ人物がその役割を買った。 キムチェックは金日成の妻キムジョンスクとの間に子供を設けたが、その子供こそがのちの金正日である。

金正日は金日成の子ではなかったことが示された

1998年6月26日、モスクワの新聞トルードに重要な証言が掲載された。 ソ連から派遣された朝鮮系ロシア人のパステル氏の証言によれば、金正日が弟をいじめていた事について、キムチェックは[由良〔金正日〕は父の死後だから、父親の愛がなくてひねくれた]と答えたという。 つまり、金正日は金日成の子ではなかった。 北朝鮮の第二代指導者は日本人の血を引いていた。

北朝鮮はもうひとつの日本として作られた

金正日は日本製品や日本文化を愛好しており、カップラーメンが大好きで、特にラ王が好物だったという話がある。 カラオケでは日本の軍歌を熱唱していたとも言われている。 さらに驚くべきことに、1982年頃、金正日が北朝鮮の連絡船万景峰号で密かに来日しており、東京六本木の小さなクラブに通っていたという証言もある。 彼は日本の女性のパフォーマンスを気に入り、自国の軍事パレードでも喜び組に同様のパフォーマンスをさせたと言われている。 北朝鮮の国家体制において、金一族のカリスマ的権威と神格化は日本の万世一系の天皇制度を反〔模倣〕にしており、白頭山神話も日本の天孫降臨神話を模倣したものである。 つまり、北朝鮮はもう一つの日本として作られた。

北朝鮮の建設には莫大な資金が必要であった

国を作るには莫大な資金が必要であった。 ゼロから国家を作るという点では、インフラの整備、道路、鉄道、公安、軍隊の維持、兵士への給与、武器、訓練施設、工場の建設、重工業、軽工業、農業のすべてに資金が必要であった。 そして、これらの支払いも必要であった。 ソ連は北朝鮮を支援していたが、それは無償ではなく、技術支援、軍事顧問、インフラ建設すべてに対価が必要であった。 さらに、諜報員の維持にも資金が必要であり、畑中理たちのような諜報員は北朝鮮だけでなく、韓国、日本、中国、ソ連にも散らばっており、彼らの資金提供、通信手段の確保、すべてにお金がかかった。

北朝鮮には推定総額約1000兆円もの天然資源が眠っている

北朝鮮にはもうひとつの理由があった。 北朝鮮には推定総額約1000兆円もの天然資源が眠っていると言われており、これは日本の国家予算の十倍以上である。 具体的には、レアメタル〔スマートphone、電気自動車、精密機器に不可欠な金属〕、リチウム〔バッテリーの原料、電気自動車の時代に最も重要な資源の一つ〕、レアアース〔ハイテク産業のビタミンと呼ばれる希少金属〕、マグネサイト〔耐火量の原料、世界埋蔵量の40%が北朝鮮にある〕があった。 これらは現代のハイテク産業に不可欠な資源であり、20世紀後半から21世紀にかけてその価値は急騰した。 中国が経済成長を始めると、レアアースの需要は爆発的に増え、アメリカもロシアも日本も、これらの資源を必要としていた。

統一教会は宗教という形で日本人から資金を集める巧妙な仕組みであった

この資源を開発するには、技術も資金も必要であった。 しかし、日本は敗戦国であり、GHQの占領下にあるため、公式には北朝鮮に関わることはできなかった。 畑中理たちは、表向きには存在しない秘密の資金ルートを作る必要があったため、もう一つの装置が必要になった。 それが宗教という形で日本人から資金を集める巧妙な仕組みである統一教会であった。

世界基督教統一神霊協会は反共産主義を掲げて設立された

1954年5月1日、韓国のソウルで世界基督教統一神霊協会〔統一教会〕が設立された。 創始者は文鮮明であり、彼は北朝鮮の出身であった。 北朝鮮の出身者が韓国で宗教団体を作り、その教義が反共産主義であったため、これは冷戦時代には完璧な隠れ蓑であった。

文鮮明は共産主義犠牲者として自らを宣伝した

1950年に朝鮮戦争が始まり、北朝鮮と韓国が激しく戦った裏で奇妙なことが起きていた。 文鮮明は北朝鮮から韓国に逃れてきた人物であり、[私は北朝鮮で投獄された共産主義の恐ろしさを知っている。 だから、反共の宗教をつくる]と自分を共産主義犠牲者として宣伝した。 これは完璧なストーリーであったが、宗教団体を作るには資金が必要であり、信者を集める組織も必要であった。

岸信介が統一教会を支援し始めたことが判明している

1960年代、日本である人物が統一教会を支援し始めたが、それは岸信介であった。 岸信介は安倍晋三元首相の祖父であり、戦前、満州国で実権を握っていた人物である。 満州国ではアヘンの販売で莫大な資金を集めたと言われており、戦後、岸信介はCIAと深い関係を持っていた。 これはアメリカの公文書で確認されている事実であり、CIAは日本の保守政治家に資金を提供しており、共産主義の拡大を防ぐために岸信介はその中心人物の一人であった。 そして、岸信介が支援したのが統一教会であった。

統一教会は国際勝共連合という組織を作った

表向きの理由は反共産主義であった。 1968年、統一教会は国際勝共連合という組織を作った。 勝共は共産主義に勝つという意味であり、日本の保守政治家たちがこぞって支援した。 反共は冷戦時代において魔法の言葉であり、この言葉さえ唱えれば、どんな組織でも正当化され、資金も集まり、政治家も協力し、アメリカも歓迎した。 CIAは世界中で反共組織を支援しており、統一教会もその一つであった。

統一教会の教えは日本人に深い罪悪感を植えつけた

表向きは、北朝鮮から逃げてきた宗教家が反共の組織を作り、日本とアメリカが支援するという完璧な構図であった。 統一教会の教えは独特であり、[日本はエバ国家、韓国はアダム国家]としていた。 エバは聖書で最初に罪を犯した女性であり、つまり日本は罪を犯した国、韓国は選ばれた国であるとされた。 そして、[日本は韓国を植民地にした。 だから永遠に償わなければならない。 財産を全て韓国統一教会に捧げるべきだ]と教えた。 この教義は日本人に深い罪悪感を植えつけたが、それは戦後の日本では学校でも同じことを教えられていたからである。 GHQによる占領、その後の教育改革によって、日本人は戦争責任を教え込まれ、統一教会はその罪悪感を利用した。

霊感商法で集められたお金が北朝鮮に流れていた

霊感商法では、[あなたの先祖が苦しんでいる。 それは日本人の罪のせいだ。 韓国に償えば救われる]とされた。 数百万円の壺、数十万円の印鑑、数百万円のものが販売された。 公式の発表では、40年間で1500人、総額200億円の被害が確認されているが、実際には何千億円とも言われている。 そして、集められたお金がどこへ行ったのかについて、奇妙なことが起き始めた。 1980年代、統一教会から北朝鮮に資金が流れているという報告が、アメリカの情報機関から出された。 反共を掲げる宗教団体が、なぜ共産主義国家に資金を流すのかという矛盾が生じた。

1991年11月30日の会談は南北統一と平和のためだと文鮮明が説明した

文鮮明は当時それを否定しなかった。 1991年11月30日、文鮮明は北朝鮮の平壌を訪れ、金日成と会談した。 世界が反共の教祖が共産主義の独裁者と会談した理由に驚いたことに対し、文鮮明は南北統一のため、平和のためだと説明した。

統一教会から北朝鮮に4500億円が流れた可能性がある

アメリカの情報機関の報告では、統一教会から北朝鮮に4500億円が流れたとされており、日本人が献金したお金が北朝鮮の核開発、ミサイル開発に使われた可能性がある。 北朝鮮を作ったのは日本の残置諜者たちであり、彼らの目的は日本の魂を守ることであったが、国を作るには莫大な資金が必要であったため、統一教会が必要になった。

残置諜者・文鮮明・岸信介の三者の利害が一致した

文鮮明は北朝鮮の出身であるため、残置諜者たちと接点があった可能性がある。 また、岸信介はCIAとつながりを持つ日本の政治家であり、残置諜者たちは北朝鮮の資金源が欲しかったこと、文鮮明は自分の宗教帝国を築きたかったこと、CIAは反共の組織が欲しかったことという、三者の利害が一致した。

資金は表向きは反共という看板で裏では北朝鮮に流れていた

反共という看板を掲げれば誰もが支援したが、実際には資金は北朝鮮に流れていた。 これは最初から計画されていたのであり、表向きは反共、裏では北朝鮮への資金供給という完璧な二重構造であった。 その資金源は、戦後の罪悪感を植え付けられた日本人、豊かになった日本人、声を上げない日本人という完璧な標的であった。

CIAと日本の政治家たちは統一教会の行動を黙認していた可能性がある

CIAは気づいていたが、冷戦時代にはアメリカにとって反共の看板が重要であったため、黙認していた可能性がある。 日本の政治家たちも一部は気づいていたが、統一教会の信者たちが無償で選挙を手伝うという選挙協力の益があったため、黙認していた。

統一教会と北朝鮮のシステムが70年間回り続けた

こうして70年間、システムは回り続けた。 日本人が献金し、統一教会が集め、北朝鮮に流れる。 そして、その北朝鮮は脅威として機能し、日本の防衛費を増やし、アメリカの軍事産業を潤すという完璧な循環であった。

1991年の会談は同じシステムの二つの部品が公式に連携を宣言した瞬間だった

2020年に何かが変わり始めた。 1991年の会談、文鮮明と金日成の握手は、世界が和解だと思ったが、本当は違った。 あれは、同じシステムの二つの部品が公式に連携を宣言した瞬間だった。

統一教会は南浦に平和自動車工場を建設した

北朝鮮と統一教会の二つの装置は連携していた。 1991年12月、文鮮明と金日成の会談からわずか数週間後、北朝鮮の南浦という港町で平和自動車という工場の建設が統一教会の資金で始まり、文鮮明は記者会見で[南北統一への第一歩だ。 経済協力こそが平和への道だ]と説明した。

平和自動車工場はミサイルの部品にも使える精密な金属加工技術を投入した

平和自動車はイタリアのフィアット社と技術提携し、表向きは小型乗用車の生産を目的としていた。 しかし、この工場には精密な金属加工技術、高度な溶接技術、電子制御システムが投入された。 これらの技術は自動車を作るのに必要だが、ミサイルの部品にも使える技術であった。

工場は夜間には別のラインが稼働して軍の将校が頻繁に視察に来ていた

北朝鮮の元技術者の証言によれば、彼は1990年代後半にこの工場で働き、昼間は自動車を作っていたが、夜間は別のラインが稼働していた。 何を作っているのかは知らされなかったが、軍の将校が頻繁に視察に来ていた。 この工場は2000年代に入ると生産量が激減し、自動車としてはほとんど機能していなかったが、工場は閉鎖されなかった。 本当の目的は自動車ではなかったためである。

KEDOの設立にはラムズフェルドが深く関わっていた

1995年、朝鮮半島エネルギー開発機構〔KEDO〕が設立された。 日本は1000億円を拠出し、アメリカは原子炉技術を提供し、表向きの目的は北朝鮮の核開発を平和利用に転換することであった。 しかし、この機構の設立に深く関わっていた人物がドナルド・ラムズフェルドであり、彼は当時、ABB社という企業の取締役で、この企業が北朝鮮に原子炉を販売する契約を結んでいた。 つまり、ラムズフェルドは北朝鮮に原子炉技術を売る側にいた。

ラムズフェルドは北朝鮮に技術を売りながら脅威を煽っていた

1998年、ラムズフェルドは弾道ミサイル脅威評価委員会の委員長になり、この委員会の報告書は北朝鮮のミサイル脅威を強調した。 その報告書は、北朝鮮が5年以内にアメリカ本土を攻撃できるミサイルを開発すると示し、アメリカの防衛予算増額を正当化させた。 つまり、ラムズフェルドは北朝鮮に技術を売りながら、北朝鮮の脅威を煽っていた。

システムの本質は表を作り脅威に対抗して両方で利益を得ることにある

なぜこんなことが可能だったのか、そのシステムの本質は、表を作り脅威に対抗し、その両方で利益を得ることにあった。 北朝鮮は技術的利益を得てミサイル開発が加速し、統一教会は宗教帝国を拡大し、文鮮明は平和の使者として賞賛された。 アメリカの軍事産業は防衛予算の増額で莫大な利益を得て、日本の一部の政治家は統一教会からの選挙支援を得た。

日本の一般国民は金銭的な負担を強いられた

日本の一般国民は失った。 統一教会に献金した信者たちは家を失い、家族を失った。 税金を払う国民たちは防衛費の増額という形で負担が増え、日本人が払ったお金が日本を狙うミサイルになった。

反共という魔法の言葉がすべてを正当化していた

情報が分断されていたので、これがばれなかった。 統一教会の信者たちは自分の献金がどこに行くのか知らず、日本政府はKEDOの資金がどう使われているのか完全には把握していなかった。 アメリカの軍事産業と北朝鮮の繋がりは、複雑な企業の階層に隠されていた。 そして最も重要なのは、反共という魔法の言葉がすべてを正当化していたことである。 統一教会は反共を掲げていたので支援され、KEDOは核の脅威を減らすという名目だったので支援されたが、誰も全体像を見ていなかった。 口を閉ざしていた者もいたのは、誰もが何かしらの利益を得ていたからである。

統一教会の資金は日本から北朝鮮に流れ北朝鮮から覚醒剤が日本に流れた

統一教会は日本で年間約数百億円を集めていたと言われており、その一部は韓国の統一教会本部に送られ、本部から様々な名目〔平和自動車への投資、南北統一事業への寄付、人道支援〕で資金が分配され、資金は北朝鮮に流れた。 そして、北朝鮮から日本に覚醒剤が帰って来た。 1990年代から2000年代にかけて、北朝鮮製の覚醒剤が大量に日本に密輸され、暴力団がこれを販売した。 その利益の一部はまた統一教会に流れていたという証言があり、日本から資金が北朝鮮に流れ、北朝鮮から薬物が日本に流れ、その利益がまた北朝鮮に流れるという完璧な循環であった。

畑中理たちの残置諜者たちがシステムを設計した可能性がある

誰がこの巧妙なシステムを設計したのかについて、1945年に日本の残置諜者が北朝鮮を作り、彼らは諜報のプロであり、秘密の資金ルート、多重の隠蔽工作、表と裏の使い分けを知っていたので、彼らが設計した可能性がある。 それともっと大きな力〔CIA、岸信介、アメリカの軍事産業〕が関与しており、誰が主導したのかはわからない。

日本人が犠牲になっている矛盾の原因は日本の深い構造と関係している

畑中理たちは日本の魂を守るために北朝鮮を作ったはずなのに、なぜ日本人が犠牲になっているのかという矛盾が生じた。 その答えは単純ではなく、むしろ日本という国が持つもっと深い構造と関係している。

GHQによる占領と戦争責任の植え付けが統一教会の土壌になった

1945年8月15日以降、日本は特殊な状態に置かれた。 GHQによる占領、戦争放棄を定めた憲法第九条、アメリカ軍の駐留、そして戦争責任という重い言葉である。 日本人は罪悪感を植え付けられ、[日本は悪いことをした。 アジアの人々に申し訳ない]と学校でもメディアでも教えられた。 GHQは戦後日本の教育改革を行ない、戦前の日本はすべて悪という歴史観が植え付けられた。 これはウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムと呼ばれており、戦争責任を日本国民全体に植え付けるための情報操作であった。 新聞は検閲され、GHQに都合の悪い記事は削除された結果、日本人は自分たちが悪だったと信じ込まされていった。 この罪悪感こそが、[日本はサタンだから償え]という統一教会にとって最高の土壌になった。 学校でも同じことを教えられたことが、この言葉が日本人の心に深く刺さる原因となった。

日本の豊かさと独特の空気が統一教会の搾取を可能にした

もう一つ、日本は豊かであり、戦後の高度経済成長で1960年代から80年代にかけて世界第2位の経済大国になり、お金があった。 罪悪感があり、お金がある日本は、統一教会にとってこれ以上の標的はなかった。 さらに、日本には[和を乱してはいけない][目立ってはいけない][波風を立ててはいけない][人前で宗教を語ってはいけない]という独特の空気があり、このおとなしさは戦後に作られたものである。

GHQが作ったおとなしい日本人が統一教会の搾取を可能にしていた

GHQは日本人をおとなしい国民にすることを希望し、二度とアメリカに逆らわないように教育を変え、[個性を出してはいけない][みんなと同じであること]が美徳とされていった。 宗教についても国家神道は廃止されたが、同時に[宗教はプライベートなもの][人前で語るべきではない]という考え方が植え付けられた。 これにより、統一教会のような怪しい宗教があっても誰も声を上げず、宗教のことだから、プライベートなことだからと口を出せない空気となり、統一教会の被害者たちは家族に迷惑をかけたくない、世間体が悪いと思って黙っていた。 この空気が統一教会を擁護し、GHQが作ったおとなしい日本人が戦後70年間、統一教会の搾取を可能にしていた。

政治家たちは統一教会の秘密を握られていた可能性がある

政治家たちも統一教会を守ったが、表向きの理由としては、統一教会が選挙の時に大量の信者を動員し、ポスター貼り、電話かけ、戸別訪問を無償で行なった選挙協力があった。 しかし、統一教会は政治家の秘密〔誰と誰が不倫しているか、誰がどんな金銭問題を抱えているか〕をすべて記録しており、まるで諜報組織のように活動していた。 北朝鮮を作った残置諜者たちは諜報のプロであり、統一教会も同じ目的のために作られた装置だった可能性がある。

日本は罪悪感を植え付けられ資金を吸い上げられる実験場であった

日本は実験場であった。 日本は罪悪感を植え付けられ、資金を吸い上げられ、政治家を支配され、社会を静かに侵食されるという実験が70年間続いた。

明治維新以降から同じパターンが続いてきた

これは戦後だけの話ではなく、もっと古くから同じパターンが続いてきた。 1868年、明治維新において、天皇のため、日本のためと叫びながら、薩長藩閥は権力を奪い、庶民は重税、富国強兵の道具にされた。 国のためと言われながら犠牲になったのは庶民であった。 そして1945年敗戦後、同じ思想を持つ残置諜者たちが生き残り、彼らはまた[日本の魂を守る]と同じことを始めたが、犠牲になったのはまた庶民であった。

畑中理たちは一般庶民を日本人ではないと捉えていた可能性がある

畑中理たちは、日本の魂を守るために北朝鮮を作ったはずなのに、なぜ日本人を犠牲にしたのかという疑問がある。 その答えの可能性として、彼らにとっての日本は天皇制、武士道精神、国家神道であり、一般庶民ではなかったのかもしれない。 GHQによって罪悪感を植え付けられ、おとなしく変えられた日本人は、彼らの目には本当の日本人ではないと映ったのかもしれない。

手段が目的になっていった可能性や最初から計画的だった可能性もある

二つ目の可能性として、当初は純粋に日本の魂を守ることが目的だったかもしれないが、国を作るには資金が必要だったため統一教会と手を組み、いつのまにか手段が目的になっていったのかもしれない。 三つ目の可能性として、最初から計画的だったのかもしれない。 真実はもっと複雑だが、確実なことは結果として犠牲になったのは一般の日本人であったことである。

日本人は宗教という形で犠牲になっていった

形は変わり、明治時代には庶民は戦場に送られ、戦前には庶民は軍事工場で働かされた。 そして戦後、戦争という形ではないが、今度は宗教という形で同じように犠牲になっていった。

支配層の内部で亀裂が走り若者たちが自分で調べ始めた

150年も同じパターンを繰り返してきたが、そのパターンがばれ始めている。 昔は新聞を検閲し、テレビを統制し、教科書を書き換えることで情報を隠すことができた。 しかし、今はSNSで情報が拡散され、若者たちが自分で調べ始め、教科書に載っていない資料が見つかり、韓国の若者たちが気づいたように、日本の若者たちも気づき始めている。 その疑問が芽生え始めている。 そして、統一教会を守ることはもはや政治的自殺であるため、支配層の内部でも亀裂が走っている。 古い支配層と新しい支配層が争う混乱の中に隙間がある。 長く続いたからこそ手口がばれ、強固だったからこそ崩れる時は一気に崩れる。

韓鶴子最高指導者が逮捕され宗教が政治を支配していたと自ら認めた

2020年9月17日午前9時、韓国ソウルの検察庁に到着した黒いベンツから降りた白髪の老女、韓鶴子〔82歳〕は統一教会の最高指導者である。 取り調べは9時間半に及び、韓鶴子は容疑を否認したが、[真の母である自分の教えを受ける候補が、大統領に当選しなければならない]と興味深い発言をして、宗教が政治を支配していたことを自ら認めた。 そして、9月22日深夜、韓鶴子は逮捕され、ソウル拘置所の独房に収監された。 容疑は前大統領の妻への贈賄、議員への資金提供であり、70年間続いた統一教会の最高指導者がついに司法の裁きを受けることになった。

統一教会のシステムは名前を変えても残る可能性がある

教団内部は混乱しており、後継者とされる孫たちはまだ20代であり、世界宣教本部長は辞表を提出したため、これは終わりの始まりである。 統一教会は世界平和統一家庭連合という名前も既に使っており、また別の名前で現れるかもしれないが、組織は形を変えてもシステムが残る。 なぜなら、この支配構造は統一教会だけで成り立っていたわけではなく、北朝鮮という国家、日本の政治家たち、国際的なネットワークのすべてがつながっていたからである。

トップ逮捕により日本の信者にさらなる献金が求められる可能性がある

韓国のメディアは、教団が日本の信者にさらなる献金を求める可能性があると報じている。 トップが逮捕され、資金が必要であるため、また同じパターンで日本に負担がくる。

情報の支配がきかなくなり静かな革命が起きている

一つが崩れると全体が揺らぎ始める。 韓国で若者たちが立ち上がり、日本で統一教会の被害者達が声をあげはじめ、情報が共有され始めている。 支配者たちは情報を支配することで力を保ってきたが、その支配がきかなくなってきている。 SNSで真実が拡散され、教科書に載っていない資料が見つかり、若者たちが自分で調べ始めていることは静かな革命である。

韓鶴子の逮捕は守ることが政治的自殺になった結果である

韓鶴子の逮捕は偶然ではなく、昔なら政治家が介入し、捜査は止められていたかもしれないが、今は守ることが最早政治的自殺になった結果である。 古い支配層と新しい支配層が争う混乱の中に隙間がある。

次にだまされないために支配の手法を知らなければならない

支配者たちは新しい手法を開発する可能性があり、統一教会が消えても別の組織が現れるかもしれない。 名前を変え、形を変え、また近づいてくる。 だから私たちは、どうやって罪悪感を植え付けられたのか、どうやって資金を吸い上げられたのか、どうやって政治が支配されたのか、その手法を知ることで、次はだまされなくなる。

疑問を持ち続けて地域を大切にして複数の情報源を持つことが重要である

まず、疑問を持ち続けることが重要であり、これは本当なのか、誰が得をするのか、裏に何があるのかという疑問こそが、私たちを自由にすることになる。 次に、地域を大切にすることが重要であり、地域の店で買い物をして地域の人々とつながるだけで、外部からの侵食を防ぐことができる。 大きな資本が入ってきたとき、地域が強ければ守ることができ、地域経済がまわっていれば外部に依存する必要がない。 そして、複数の情報源を持つことが重要であり、一つのニュースだけを信じないで複数の角度から見て自分で調べ、メディアは誰かに支配されているため一つの情報源に頼ってはならない。

小さな選択の積み重ねが未来を変えていく

最後に、静かに自分の生活を変えることが重要であり、大きなことをする必要はない。 今日どこで何を買うか、誰と話すか、何を選ぶかという小さな選択の積み重ねが、未来を変えていく。

支配構造はもう隠せず亀裂が入り始めている

70年間、この構造が続いてきた。 統一教会と北朝鮮という二つの装置は、日本から資金を吸い上げ、日本を弱体化させ、そのお金で別の国を作るという同じ目的のために作られた。 しかし、その構造はもう隠せず、光が当たり始めている。 地球を見ていると、今何かが変わり始めているのが見え、それは宇宙のタイミングではなく、私たちひとりひとりの気づきの積み重ねである。 統一教会の被害者が声を上げ、韓国の若者が立ち上がり、日本人が真実を知り始めているという小さな光が集り始めている。 闇は深いが、支配構造には確実に亀裂が入り始めている。

崩壊の隙間から新しい何かが生まれようとしている

明治維新から150年、同じパターンが続いてきたが、長く続いたからこそもう手口がばれている。 若者たちはもう騙されず、情報は隠せなくなっている。 崩壊は待っているが、その崩壊の隙間から新しい何かが生まれようとしており、それが何になるのかは私たちの選択次第である。 支配者が変わるだけかもしれないが、その隙間に確実に希望がある。