構成として大きくしたかったのね

[君は天然色|大滝詠一]のサビはハーモナイザーで一音下げて録音されている

※音源は、東京FM・サンデーソングブック? あるいは、NHK-FM?

大滝詠一――
Aの出なかったの。
出たんだけど、出たんだけど、詞がついたのよ。
ただ「思い出はモノクローム色をつけてくれ」っていう詞だったのよ。
出たんだけど、色をつけてくれとかさ。
ものすごくなんか、あの、何て言うの? 「もう今はもう出ないけれども、なんとかしてくれよ」みたいなさ。
そういう、なんかこう、困った感じになった歌になったのよ。
ほいで、ものすごく悩んで。んで、でも構成として大きくしたかったのね、あの曲は。
「Aで始まって、Gで行って、サビがAで行って、で、Gに戻ったら、またあの転調したサビになって、戻って」っていうふうに、こう、でかい構成にしたかったから。
なんとしても一番上のサビはやりたかったんだけれども、なんたって「色をつけてくれ」とかさ。
なんか本当にもうダメになった中年が青春を懐古してるみたいな感じになっちゃって。
んで、もう、しょうがないからさあ、で、一音下げたんだ。
あなた前に「トニックサビは珍しいね」ってC・F・Gのトニックサビに結果的になったんだけど。
で、結局ね、ハーモナイザーで一音下げたね。

山下達郎――ああ、そうなの

[君は天然色|大滝詠一]はハーモナイザーで一音下げて録音されている

◆THE ALFEE 坂崎幸之助が語る、『君は天然色』 2018/06/08 松本隆氏の、妹さんへの想いを歌詞に反映 EからDへ転調 ハーモナイザー カラオケ再生同時歌唱解説 大滝詠一 大瀧詠一