書き込み式ノート教材の空欄記入には消去可能な細書きオレンジ色のフリクションボールペンが最も適しており、キーワード領域の塗りつぶしは裏抜けを防ぐため細書き赤色のボールペンでの斜線引きと濃い青または緑のシートの併用が最も安全で効果的である
[書き込み式ノート教材]等にオレンジ色のボールペンで解答を書き込み赤シートで隠す暗記法
論点A:
- 山川出版社の教材との関係:
- 山川出版社の[書き込み式ノート教材]の多くは、欄外に解答記入欄をもつ。
- 欄外の解答記入欄には大きな文字も書ける。
- しかし問題文と解答記入欄との視線の往復は、演習動線として非効率である。
- 本文の空欄に解答を直接書き込んで、本文上において赤シートを移動させながら高速で記憶チェックをしていくのが効率的である。
- 山川出版社の[書き込み式ノート教材]の本文の空欄は狭く小さい。
- 本文の狭く小さい空欄には、[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボール〔オレンジまたは赤〕がふさわしい。
- 山川出版社の[書き込み式ノート教材]の多くは、欄外に解答記入欄をもつ。
- 推奨インク色と理由:
- オレンジ色インクの[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボール〔消すことができる〕が推奨される。
- オレンジ色インクの筆跡は、赤シートで確実に消える。
- 赤インクに赤シートをかぶせた場合は、濃い赤インクだと、影のような濃淡の差として筆跡がうっすら見える場合がある。
- 細部が気になるようならオレンジ色インクのボールペン〔ゲルインク〕を使うしかない。
- 解答の記入にミスは付き物なので、消すことができる機能をもつフリクションボールが推奨される。
- オレンジ色のボールペンで解答を書き込み赤シートで隠す暗記法における最適解:
- 細書きのフリクションボールペン用替芯には、多色ボールペン系の0.38mm〔LFBTRF12UF-〕と、C300系〔LFRF-13|フリクションシナジー〕の0.3mm/0.4mmとがある。
- LFBTRF12UF-と、LFRF-13-は、値段的にはそこまで変わらないのに、LFRF-13-のほうが圧倒的にインクの容量が大きい。
- つまりチップが故障しないかぎりにおいては、LFRF-13-のほうがインクが圧倒的に長持ちする。
- 細書きのペン先は故障しやすい傾向があるので、筆圧をかけ過ぎることのないよう、よく注意して筆記する必要がある。
- [細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボール〔オレンジまたは赤〕が最適解の1つである。
- 0.3mm:シナジーチップを採用:線幅が狭いためインクフローが抑制的で裏抜けの心配がない。本文の狭く小さい空欄に小さな文字で記入するときに最適である。
- 0.4mm:シナジーチップを採用:線幅が少し広い分だけインクフローが潤沢であり、やや裏抜けの心配がある。欄外の解答記入欄に大きな文字で記入するときに最適である。
- 0.38mm:シナジーチップを不採用:ノーマルのチップ:インクフローが抑制的で裏抜けの心配がない。ただし、筆記時にペン先が、少しだけガリガリ引っかかる。
- 書き味の評価と推奨替芯:
- 細書きでペン先がガリガリしない性能は、パイロットのシナジーチップを採用した替芯が現在いちばん優れている。
- フリクションボールの多色用は書き味が悪いため、0.3mmまたは0.4mmのフリクションシナジー用替芯が最適解であろう。
- フリクションボールペンのシナジーチップを採用した替芯は、フリクションボールペンだけでなく、パイロットのC300系が適合するボールペン、例えば、JUICE/JUICE UPにも適合する。
- ただしフリクションボールペンはパイロット製であり、C300系が適合するボールペンの中でも、パイロット製のボディにしか適合しないことが落とし穴になる。
- パイロットのC300系の替芯→パイロットのC300系のボディに適合する。
- パイロットのC300系の替芯→三菱鉛筆・ぺんてる・ゼブラなどのC300系のボディには不適合。
- 三菱鉛筆・ぺんてる・ゼブラなどのC300系の替芯→パイロットのC300系のボディに適合する。
- C300系の替芯における互換性の面で、パイロットのC300系のボディが最強という説がある。
- JUICE/JUICE UPをすでに所有している人は、フリクションボールペンの替芯だけをヨドバシ等で購入し、JUICE/JUICE UPの替芯を、フリクションボールペンの替芯と交換するのがよいかもしれない。
- 使用目的:
- 地理・歴史・公民・化学・生物・地学その他の科目の[書き込み式ノート教材]の空欄・記入欄は狭いため、細書きのフリクションボールを選ぶのがよい。
- 視線移動の疲労を避けるため、本文の空欄という狭い領域に極細0.3mmのオレンジボールペンで直接書き込むのが最適解の1つである。
- 比較対象〔三菱鉛筆の硬質赤鉛筆〕:
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆〔7700〕でもよいが、[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボールの精密な文字に比べると線が太くなりがちである。
- 適合するボディ〔0.38mm替芯〕:ボディ系に適切なものがなく、ペン先がガリガリ引っかかるので、採用を見送るのも1つの正解であろう。
- 0.38mm:シナジーチップを不採用:ノーマルのチップ:インクフローが抑制的で裏抜けの心配がない。ただし、筆記時にペン先が、少しだけガリガリ引っかかる。
- 0.38mmのフリクションボール替芯が適合するボディ:良い製品が出ていない。
- 【多色】フリクションボール2 超極細0.38mm〔これでボディ径がギリギリ実用範囲|でもボディ径が太くて握りにくい〕
- 【多色】フリクションボール3スリム 超極細0.38mm〔ボディ径が太すぎる〕
- 【多色】フリクションボール4 超極細0.38mm〔ボディ径が極太すぎる〕
- 【単色】フリクションボールスリム 038 0.38mm〔ボディ径が細すぎる|グリップにゴムがないのですべる〕
- 【単色】フリクションボールスリムビズ 0.38mm〔ボディ径が細すぎる|グリップにゴムがないのですべる〕
- ボディ詳細と評価:
- 【単色】の[フリクションボールスリム 038]:最大径φ9mm、全長140mm、重量7gだが、握りにくく長時間の使用は苦しい。
- 多色のフリクションボールでは、最大径φ12.2mm、全長145mm、重量11.2gの[フリクションボール2 038]〔フリクションボール2 超極細0.38mm〕が、太い側のギリギリ実用レベルである。
論点B:フリクションボールペン〔オレンジまたは赤〕の欠点と対策
- イレーサー使用時の欠点:
- フリクションボールの筆跡を付属のイレーサーで消すと、紙面がツルツルになりインクをはじいて書けなくなる。
- 摩擦用ゴムのイレーサーは紙面を傷めやすいため、フリクションボールで書く際には失敗しないようにするべきである。
- フリクションボールペンの筆跡は、フリクション用のラバーイレーサーで消せるけれども、黒インクの文字〔答え〕の黒インクまで剥ぎ取る傾向がある。
- フリクションボールペンの筆跡は、フリクション用のラバーイレーサーで消せるけれども、紙面を傷つけたり、紙を延ばしてたるませたりする傾向がある。
- 広範囲のイレース対策:
- 広い面積にわたってフリクションボールの筆跡を消すにはドライヤーを使い、復活させるには冷凍〔マイナス20℃程度〕する。
- フリクションボールの筆跡が冷凍で完全に復活する保証はない。
- フリクションボールペンの筆跡に対する広範囲なイレース〔60℃以上〕には、ドライヤー、ハクキンカイロ、アイロン小手など、熱を使用することも視野に入れる。
- 熱を加えると紙面は反ったり、波打ったりしやすい。温めすぎに注意。
- 硬質赤鉛筆〔7700〕の比較〔消しやすさ〕:
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆〔7700〕は薄く書けば消しやすく、通常の消しゴムで無理をしない限り紙面を傷めることはない。
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆〔7700〕でもよいが、[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボールの精密な文字に比べると線が太くなりがちである。
- ゲルインクの裏抜けと対策:
- フリクションボールペンを含めて、ゲルインクボールペンで領域を塗りつぶすと、裏抜けして、裏面の印刷教材機能を駄目にする傾向がある。
- インクフローが潤沢なゲルインクボールペンは容易に裏抜けする。
- ゲルインクボールペンで領域を塗りつぶす場合には、けっして完全には塗りつぶさず、[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のペンで複数の斜線を引くなど、インク使用量を少なくする工夫をする必要がある。
論点C:[書き込み式ノート教材]での活用方法と学習法
- 赤シート教材の作成:
- 問題そのものにオレンジ色インクの[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボールで書き込むことで、赤シートで消す教材が作れる。
- 教材の優先順位:
- 筆者は[書き込み式ノート教材]の効用について開眼し、山川出版社の検定済教科書は補助とし、[書き込み式ノート教材]だけを使う。
- 学習上の利点:
- この方法で、検定済教科書の読みづらい文章を読まずに、箇条書きで覚えることができる。
- 教材の用途:
- この[書き込み式ノート教材]は、[覚える教材]としてだけでなく、[問題集〔記憶チェック用のアウトプット用教材〕]としても利用できる強みがある。
- バイブル化:
- 学校から与えられた[書き込み式ノート教材]を、図への書き込みや注釈で情報が集約された[バイブル]にするのがよい。
- 白紙再現勉強法:
- 同一の[書き込み式ノート教材]をもう一冊用意し、バイブルの内容を何も見ずに書き込む白紙再現勉強法を実行できる。
- 中心的な使用ペン:
- この勉強法で中心的に使うペンは、オレンジ色インクの[細書き|0.3mm/0.4mm/0.38mm]のフリクションボールである。
論点D:赤シート暗記用ペンの一般論と製品系統
- 暗記ボールペンの結論:
- 【結論】:空欄・記入欄に書き込むペンは、細書きオレンジ色のフリクションボールペン〔パイロット〕が最適解の1つである。
- 色の一般論とシアンの問題:
- インクの一般論として、オレンジ色や金赤〔ヴァーミリオン系・朱色系〕は、マゼンタ〔赤〕とイエローとの混合で作られるため、赤シートで消えやすい。
- ピンク色は、マゼンタと、印刷用インクでいうオペークメジウム〔白濁させる稀釈剤〕との混合で作られる。
- 若干のシアン〔青〕が入ったピンクだと、赤シートを当てても、筆跡が影として出やすい〔答えが見えてしまう〕。
- したがって、赤シートで文字を消すための暗記ボールペンとしてゲルインクボールペン等を使う場合には、オレンジ系を選択しておくのが安全である。
- オレンジ系の注意点と最適解の具体化:
- 濃すぎるオレンジや、インクフローが過剰なチップ/インクだと、筆跡が影として出やすい。
- 山吹色のような、イエローに近いオレンジ色では、白地の用紙とのコントラストが低く、答えの視認性が悪い。適度な濃さのオレンジ色がよい。
- 濃すぎないオレンジ色で、インクフローが適切なペンとして、[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のオレンジ色のフリクションボールペン〔パイロット〕が最適解の1つだといえる。
0.38mmのフリクションボール替芯が適合するボディには良いものが見当たらない
- 0.38mmのフリクションボール替芯が適合するボディを列挙する。
- ★★★【単色】:[フリクションボールスリム 038]:★注意★:替え芯のほうが単価が高いことがある。
- ■パイロット PILOT LFBS18UFO [フリクションボール スリム 038 O 超極細0.38mmボール ノック式] ×3本セット
- ■パイロット PILOT フリクションボールスリム用 替芯 0.38mm オレンジ LFBTRF12UF-O
- ★★★【多色】:[▲フリクションボール2 038][フリクションボール3スリム 038][フリクションボール4 038]
- 【参考】:0.38mmのフリクションボール替芯が適合するのは、以下のうち[フリクションボール]の名称があるものだけ。
- ※▲の記号は、まずまず評価できる。◯の数だけ高評価が増える。無印は低評価。
- [フリクションボール4 038]:●サイズ:最大径φ13.8mm 全長145mm|●重量:15.6g|太すぎて握りづらい
- [フリクションボール3スリム 038]:●サイズ:最大径φ12.8mm 全長145mm|●重量:13.8g|やや太すぎて握りづらい
- ▲[フリクションボール2 038]:●サイズ:最大径φ12.2mm 全長145mm|●重量:11.2g|太い側のギリギリ実用レベル
- ◯◯[スーパーグリップG キャップ式]:●サイズ:最大径φ12.1mm 全長152.8mm|●重量:9.7g|最大径はボディ中央部。グリップ部は[スーパーグリップG ノック式]よりも細い。細密筆記向き。
- ▲[スーパーグリップG4 4色]:●サイズ:最大径φ11.8mm 全長144mm|●重量:13.8g|太い側のギリギリ実用レベル
- ◯[スーパーグリップG3 3色]:●サイズ:最大径φ10.7mm 全長144mm|●重量:11.4g|ボディの下半分はG3・G2で互換性あり。三色なのに細い。
- ◯[スーパーグリップG2 2色]:●サイズ:最大径φ10.7mm 全長144mm|●重量:10.1g|ボディの下半分はG3・G2で互換性あり。軽量。
- ◯◯[スーパーグリップG ノック式]:●サイズ:最大径φ10.6mm 全長145.9mm|●重量:8.8g|G3・G2よりも先端へ向けてテーパーがグッと細くなる。
- ▲[フリクションボールスリム 038]:●サイズ:最大径φ9mm 全長140mm|●重量:7g|
- [フリクションボールスリム 038]は握りにくいので長時間の使用は苦しい。
- グリップ部にシリコンゴム等の滑り止めがない。
- 人間が握るであろう部分の中央がボディの継ぎ目あたりであり、継ぎ目が指に当たる。
- 径が細いだけでなく、グリップ部が先端部へ向けて急激に細くなるテーパー状のグリップである。細すぎる。
- グリップ部にシリコンゴム等の滑り止めがない。
- [フリクションボールスリム 038]は握りにくいので長時間の使用は苦しい。
- 0.38mmのフリクションボール替芯が適合するボディとしては[フリクションボール2 038]か[フリクションボールスリム 038]かの二者択一に事実上なってしまう。
- ■フリクションボール多色用・フリクションボールスリム用替芯 3本セット フリクションインキ
- ※多色ボールペンの場合は、オレンジ色の替え芯、または、フリクションボールスリム 038〔ただしオレンジ〕を購入して、どれかの色と入れ替える。
- ■フリクションボール2 038
- ■フリクションボール3スリム 038
- ■フリクションボール4 038
- ■フリクションボール多色用・フリクションボールスリム用替芯 3本セット フリクションインキ
- 赤シートで確実に消えるのは、[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のフリクションボールのオレンジである。
- しかし【多色】:[フリクションボール2 038][フリクションボール3スリム 038][フリクションボール4 038]に付属もしている[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のフリクションボールの赤でも、実用上、赤シートで消えるとみなしてよい。
- [細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のフリクションボールの赤は、赤シートで、影のような濃淡の差として、筆跡がうっすら見えることは見える。気になる場合には、素直に[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のフリクションボールのオレンジの替え芯を買ったほうがよい。
テキストや書き込み式ノート教材に載っているキーワードの領域に赤のボールペンで複数の斜線を引き、領域を擬似的に赤で塗りつぶす暗記法
論点E:水性フェルトペンを使わずに、キーワードの領域に赤のボールペンで複数の斜線を引き、領域を擬似的に赤で塗りつぶすのはなぜ?
- キーワードの領域に赤のボールペンで複数の斜線を引き、領域を擬似的に赤で塗りつぶすのは、水性フェルトペンが裏抜けするから。裏抜けとは、紙の裏面にまでインクが染み通ることを意味する。
- [書き込み式ノート教材]において裏抜けすると、裏面の教材機能まで破壊するので、裏抜けは単なる気分の問題として片付けることはできない。
- 水性フェルトペンが赤やピンクの場合には、裏抜けしても、まだマシである。赤シートをかぶせれば、紙の裏面の内容も、正常に見られるからである。
- 水性フェルトペンが青や緑の場合に裏抜けすると、青シートや緑シートをかぶせても、紙の裏面の内容が、正常に見られるようになることは期待できない。
- それは黒インクの文字〔答え〕の明度と、水性フェルトペンの青インクや緑インクの明度が近いからである。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を黒インクで塗ったら、まったく見えなくなる。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を青インクで塗ったら、かなり見えづらくなる。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を緑インクで塗ったら、かなり見えてくるけれども、見えづらい部類である。
- 以上のように、黒インクの文字〔答え〕の濃さ〔明度〕に近い濃さ〔明度〕をもつインクで上塗りしたら、黒インクの文字〔答え〕がとても見づらくなるのである。
- したがって、山川出版社の歴史教科書をプロッキー・青〔三菱鉛筆〕で塗るのは危険だからオススメしない。
- ■青のプロッキーを使った勉強法(暗記)が良いと聞いたのでマーカ… - Yahoo!知恵袋
- そして黒インクの文字〔答え〕の領域を青または緑のインクで塗った上に青シートや緑シートをかぶせても、黒インクの文字〔答え〕が見えやすくなることは期待できない。
- ところが、黒インクの文字〔答え〕の領域を赤またはピンクのインクで塗った上に赤シートをかぶせると、赤で均一化された視界に黒文字が浮かび上がることになる。
- これは黒インクの文字〔答え〕の明度と、赤またはピンクのインクの明度との間に、実用的な明度の差が存在するからである。
- 黒インクの文字〔答え〕を上書きしたインクの色と、黒インクの文字〔答え〕との間に実用的な明度差が残っていれば、色シートなしのときにも黒インクの文字〔答え〕が見やすい。
- 黒インクの文字〔答え〕を上書きしたインクの色〔赤〕と、黒インクの文字〔答え〕との間に実用的な明度差が残っていれば、同色〔赤〕のシートをかけると、黒インクの文字〔答え〕が見やすくなる。
- したがって、印刷教材にマーキングや書き込みをするとき青・緑・紫などシアン〔青〕を多く含む色のマーカー、ボールペン、色鉛筆などを使用することは、推奨しない。
- 黒インクの文字〔答え〕の明度と同程度の明度にする色材の1つがシアン〔青〕であるからだ。
- フェルトペンの青の色は、シアン〔青〕に、微量のマゼンタ〔赤〕を入れて作る。
- フェルトペンの緑の色は、シアン〔青〕に、イエロー〔黄〕を入れて作る。
- インクにシアン〔青〕が入っているかぎり、白い紙面とシアン〔青〕との明度差が大きいため、必ずシアン〔青〕の筆跡が見えてしまう。
- だから青シートで水色の筆跡を消そうと思ったら、水色のシアン〔青〕を極限まで減らす必要がある。
- どんなに頑張っても、白い紙面とシアン〔青〕との明度差が大きいため、相当に淡い水色にしなければ、青シートで水色の筆跡を消すことは無理である。
- そんなことをするよりも、黄色・山吹色・金赤〔ヴァーミリオン系・朱色系〕・オレンジ色・赤の系統を赤シートで消すほうが、ずっと楽に消える。
- 波長が長い赤系統の色のほうが、明暗差において、人間の目が鈍感なのかもしれない。
- つまり、オレンジ色のインクで書かれた筆跡を赤シートで消すほうが楽で、青シートで水色の筆跡を消そうとするほうが、ずっと困難なのである。
- そこから、空欄・記入欄に書き込むペンは、細書きオレンジ色のフリクションボールペン〔パイロット〕が最適解の1つである、という結論になる。
- 消せなくてよいのであれば、0.3mmから0.4mmのオレンジ色のゲルボールペンなら、高速で紙に浸透するので裏抜けする、エナージェルやサラサドライ等を除き、たいていOKだと思う。
- 黒インクの文字〔答え〕の明度と同程度の明度にする色材の1つがシアン〔青〕である。
- そこから、印刷教材にマーキングや書き込みをするとき青・緑・紫などシアン〔青〕を多く含む色のマーカー、ボールペン、色鉛筆などを使用することは、推奨しない、という結論になる。
- 結局、印刷教材にマーキングや書き込みをするのは、黄色・オレンジ色・赤といった、暖色系統のインク/芯を使用した筆記具が安全だということである。
- [印刷教材にマーキングや書き込みをするのは、黄色・オレンジ色・赤といった、暖色系統のインク/芯を使用した筆記具が安全]という前提に立てば、次のようなことになる。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域に複数の斜線を引くことで擬似的に塗りつぶす色は、黄色・オレンジ色・赤といった、暖色系統のインク/芯であるべきだ。
- そこから逆算すると、黒インクの文字〔答え〕を隠す色シートは、青または緑のシートが適切だということになる。
- 青または緑のシートによって、補色の効果で[黒い影]として見えるのは、実際には赤の筆跡である。
- だから黒インクの文字〔答え〕の領域に複数の斜線を引くことで擬似的に塗りつぶす色は赤である、という結論になる。
- 水性フェルトペンを使わずに、キーワードの領域に赤のボールペンで複数の斜線を引き、領域を擬似的に赤で塗りつぶすのはなぜ?
- 水性フェルトペンは裏抜けするからだよ。
- 水性フェルトペンが青や緑だったら、裏抜けしたときに悲惨なことになる。[書き込み式ノート教材]の裏面の教材機能を破壊するからね。
- 印刷教材の本文用紙には、普通紙とコート紙がある。
- 普通紙はセルロースを主体とする、昔からある、いわゆる紙であり、裏抜けしやすい。
- [書き込み式ノート教材]は、普通紙で作られており、裏抜けしやすい。
- 山川出版社の[書き込み式ノート教材]に青や緑の[チェックペン|ゼブラ][プロッキー|三菱鉛筆][紙用マッキー|ゼブラ]などを使って[書き込み式ノート教材]の裏面を駄目にしてメルカリでそのノートを売っている失敗者もいる。
- [チェックペン][プロッキー][紙用マッキー]などが、いくら裏抜けしづらいと言われていても、それは本文用紙がコート紙の場合に限定されることを覚えておこう。
- 印刷教材の本文用紙には、普通紙とコート紙があり、コート紙は、おもにカラー印刷のために使う、白いストーンパウダーを大量に含有する用紙である。
- 普通紙にはストーンパウダーは入っていない。
- コート紙の中で、表面を粗面加工〔つや消し処理〕したものをマットコート紙と総称する。
- 通常のコート紙は、表面に平滑加工が施されている〔紙をプレスして真っ平らにしてある〕。これによって細かな文字まできれいに印刷できる。
- コート紙がグレアの画面だとしたら、マットコート紙はノングレア〔つや消し〕の画面に相当する。
- 現在の検定済教科書の多くは、マットコート紙というコート紙の一種を使っている。
- マットコート紙だからこそ、[チェックペン][プロッキー][紙用マッキー]などが、かろうじて使えるようになるのである。
- 普通紙に[チェックペン][プロッキー][紙用マッキー]などを使えば、たちまち裏抜けして、[書き込み式ノート教材]だったら、塗った裏面の印刷面を汚すことになり、こうなると買い直しとなる。
- 裏抜けさせないで、青または緑のシートによって、黒インクの文字〔答え〕の領域を消すには、どうしたらいちばん安全なのかを研究した。
- その結果、水性フェルトペンを使わずに、キーワードの領域に赤のボールペンで複数の斜線を引き、領域を擬似的に赤で塗りつぶし、濃い青シート・濃い緑シートをかぶせると、実用レベルに達することが判明した。
論点F:領域塗りつぶし用赤ボールペンの性能比較と注意点
1. フリクションボールペンの[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm][赤]
- ■フリクションシナジーノック用替芯 0.3mm フリクションインキ
- ■フリクションシナジーノック用替芯 0.4mm フリクションインキ
- フリクションシナジーノック用替芯は、0.4mmはもちろんのこと、0.3mmであってもペン先がなめらかに滑り、カリカリと引っかかるところがない。
- フリクションシナジーノック用替芯の0.3mmは、線幅が狭いためインクフローが抑制的で、インクの色彩がやや薄く感じられる〔筆跡の視認性にやや難がある〕。
- フリクションシナジーノック用替芯の0.4mmは、0.3mmよりは線幅が少しだけ広いためインクフローが潤沢で〔※裏抜けにやや注意が必要〕、インクの色彩が濃いめに感じられる〔筆跡の視認性が高い〕。
- [書き込み式ノート教材]への書き込みには、大きな解答欄には0.4mmがふさわしく、小さな解答欄には0.3mmがふさわしいであろう。
- ■フリクションボール多色用・フリクションボールスリム用替芯 0.38mm フリクションインキ
- フリクションボール多色用・フリクションボールスリム用替芯の0.38mmは、シナジーチップを採用していないので、ペン先がカリカリと引っかかるニュアンスが残る。
- フリクションボール多色用・フリクションボールスリム用替芯の0.38mmは、インクフローが抑制的なので、裏抜けしづらい。
- 【注意点1】:フリクションボールペンを含めて、ゲルインクボールペンで領域を塗りつぶすと、裏抜けして、裏面の印刷教材機能を駄目する傾向がある。
- インクフローが潤沢なゲルインクボールペンは容易に裏抜けする。
- 【1】油性ボールペンは、濃く塗らないかぎり、裏抜けしづらい傾向がある。
- 【2】ゲルボーペンは、メーカーを問わず、0.7mmや1.0mmなど線幅が広くなれば広くなるほど、加速度的にインクフローが潤沢になりやすい〔=裏抜けへの警戒が必要〕。
- 裏抜けを警戒する場合には、最も細い線幅の替芯を選択する。
- 【3】サラサ〔ゼブラ〕とエナージェル〔ぺんてる〕は、線幅が狭くても、インクフローが他社製品よりも潤沢であると感じる〔=裏抜けへの警戒が必要〕。
- ユニボールシグノ/ユニボールワン〔三菱鉛筆〕とジュース/ジュースアップ〔パイロット〕は、インクフローが標準的であると感じる。ただし【2】の性質はある。
- 【4】エナージェル〔ぺんてる〕やサラサドライ〔ゼブラ〕は、紙に速く浸透する特殊インクを採用しているので裏抜けが激しい。
- ゲルインクボールペンで領域を塗りつぶす場合には、けっして完全には塗りつぶさず、[細書き|0.3mm/0.4mm〔※0.4mmはインクフローが潤沢なので裏抜けに注意〕/0.38mm]のペンで複数の斜線を引くなど、インク使用量を少なくする工夫をする必要がある。
- フリクションボールペンの筆跡は、フリクション用のラバーイレーサーで消せるけれども、黒インクの文字〔答え〕の黒インクまで剥ぎ取る傾向がある。
- フリクションボールペンの筆跡は、フリクション用のラバーイレーサーで消せるけれども、紙面を傷つけたり、紙を延ばしてたるませたりする傾向がある。
- フリクションボールペンの筆跡に対する広範囲なイレースには、ドライヤー、ハクキンカイロ、アイロン小手など、熱を使用することも視野に入れる。
- 熱を加えると紙面は反ったり、波打ったりしやすい。
- インクフローが潤沢なゲルインクボールペンは容易に裏抜けする。
- 【注意点2】:セルロースを主体とする、昔ながらの紙に、暗記ペン〔水性フェルトペン〕を使うと、裏抜けして、裏面の印刷教材機能を駄目にしてしまう。
- 山川出版社の[書き込み式ノート教材]は、セルロースを主体とする、いわゆる紙である。
- 他方、山川出版社の検定済教科書は、マットコート紙という、カラー印刷で使われる用紙である。
- マットコート紙は、裏が透けて見えないように白いストーンパウダーを大量に含んでいる紙である〔だから検定済教科書や資料集などの本は重たいのだ|それは石の重みである〕。
- [プロッキー|三菱鉛筆][紙用マッキー|ゼブラ]などが使えるのは、本文用紙がマットコート紙の場合だけで、セルロースを主体とする、いわゆる紙に暗記ペン〔水性フェルトペン〕を使うと、裏抜けして、裏面の印刷教材機能を駄目にしてしまう。
- 【注意点3】:三菱鉛筆 赤鉛筆 884〔884 ST 2P〕で黒インクの文字〔答え〕の領域を塗りつぶし、[青]と[緑]のセルシート/色透明下敷きで隠す実験もしてみたけれども、黒インクの文字〔答え〕の消えが方が不十分〔文字がうっすらと見える〕であり、その採用が見送られた。
- ■三菱鉛筆MITSUBISHI PENCIL色鉛筆884 ST 2P 242 K884ST2P
- 【1】赤鉛筆884は、濃く塗っても、答えがうっすらと見えてしまう。
- 【2】赤鉛筆884は、軽く書いても濃い色が乗る特殊な芯を使っているので、割高ではあるけれども、塗りつぶしの効率性がきわめて高い。
- 【参考】:色鉛筆として、トンボ色鉛筆1500は色のりが悪く〔蝋が多くて色が薄い〕て消しゴムで消えやすく、三菱鉛筆色鉛筆880は色のりがよく、消しゴムで消えにくい。
- 【参考】:色鉛筆として、トンボ色鉛筆1500は色彩が地味でナチュラル〔自然物描写に向く〕で、三菱鉛筆色鉛筆880は色彩がヴィヴィッドでケバケバしい〔ポップな色彩〕。
- 【3】赤鉛筆884の筆跡は、消しゴムで消えにくい。
- 【4】赤鉛筆884で塗りつぶすよりも、フリクションボールペンの細書き[赤]で黒インクの文字〔答え〕の領域に複数の斜線を引いたほうが[青]と[緑]のセルシート/色透明下敷きでよく消えた。
- 【5】色鉛筆は、とくにコート紙、マットコート紙など、表面が平滑加工してある用紙には、色が乗りにくい。また色鉛筆それ自体が、色素材料を蝋で稀釈して固めてあるので、そもそも色鉛筆は色が薄い。
- ■三菱鉛筆MITSUBISHI PENCIL色鉛筆884 ST 2P 242 K884ST2P
2. 色シートは[赤]と[青/緑]をペアで使う
- [赤]シートは、[オレンジ色]で書いた文字を消す。
- [青/緑]シートは、黒インクの文字〔答え〕の領域に複数の斜線を[赤]で引いた、その領域の文字を消す。
- 2つ併用するしかない。[赤]シートだけで統一しようとすると、以下のようになる。
- 例えば、山川出版社の歴史教科書を[プロッキー・青|三菱鉛筆]で塗ってしまうと、インクの文字〔答え〕が見えなくなり、元も子もなくなる。
- ■青のプロッキーを使った勉強法(暗記)が良いと聞いたのでマーカ… - Yahoo!知恵袋
- 例えば、山川出版社の[書き込み式ノート教材]を[プロッキー・青|三菱鉛筆]で塗ってしまうと、裏抜けして、裏面の文字が見えなくなり、元も子もなくなる。
- [赤]シートと[青/緑]シートは、常にペアで持ち歩く。
- 以下に紹介する[薄っぺらい下敷き]=[分厚い暗記シート]がB5判〔カッターで半裁してB6判にすると使いやすい〕・緑と赤の2枚組で100円+税で、100円均一のセリアで売られていた。緑が濃い〔シアン=青が強い〕ので十分に機能する。
3. [赤]のボールペンで領域に複数の斜線を引きマスクするときの効率を高めるテンプレート
- ■テンプレート S−16(長方形、四角形テンプレート定規) | バンコ商品カタログページ
- 以前はヨドバシで購入できたけれども、現在では取り扱っていないようだ。
- このテンプレートで、領域をきれいに斜線処理できるのと、ペン先をランダムに動かすことができるので、塗りつぶしの効率が高まる。
- このように、[印刷教材をノート化していく]と、自分でノート作りをする時間・体力〔その多くは単純な書写〕を省略することができ、勉強の効率が圧倒的に高まる。
- 勉強効率は、手で書かずに、目・耳・口だけで反射神経的に作業したときに、最も高まる。
- 手で書くことを全面的には否定しないけれども、単位時間あたりの想起回数を高める、いいかえれば、脳に高い負荷をかける勉強法が圧倒的な効率を誇ることだけは確かである。
- したがって、書くべきことを省略できるのであれば、例えば、数学の解法暗記にも[赤]のボールペンで領域に複数の斜線を引きマスクし、[青/緑]シートで隠して答えるような勉強をしてもよいと思う。
- 書くことをどれだけ減らして、頭をどれだけ効率よく刺激するか。そこに勉強の効率化を目指すポイントがあると思う。
- 結局、神経インパルスを効率よく発生させ、神経の導通をよくする、いいかえれば、神経の回路を太くすることが勉強なのである。
- 神経インパルスの所要時間は一瞬なので、いちいち書かないで済ませるなど、あとの余計なことをできるだけ省略するのが合理的である。
論点G:青シートで水色系のペンの筆跡が消えるか?
青シートで水色系のペンの筆跡を消すことは困難である
- 青シートで水色系のペンの筆跡は、消えないか、消えるとしても視認性が悪い結果となる。
- 文字を書くとき最も目に飛び込みやすい色は赤であり、その理由は波長が長いため目に届きやすいからである。
- 波長が長い赤は人間の目に飛び込みやすく、信号機や踏切、ブレーキランプ、緊急車両のパトランプなど、停止や注意喚起に使われる。
- 発煙筒が燃える色も赤になるように設計され、発煙筒の代用となる非常用懐中電灯も赤のLEDである。
- 赤は波長が長いため見やすいという事実は動かしがたい。
- 緑や青は波長が短く、人間にとって視認しづらい。
- 人間の目は緑や青を色で識別するより、光の強さや明暗差で識別しているような部分がある。
- 白い紙に書かれた水色の文字を青シートで消すには、相当淡い水色にする必要があり、その結果、赤やオレンジ色の文字に比べて、青シートで消える水色の文字は、視認性が悪くなりがちである。
色と視認性、および、色シートでの隠しやすさ
- 薄い色でも赤やオレンジ色は目に飛び込みやすい性質がある。
- 水色を薄くして青シートで消そうとすると、かなり淡い色にならざるを得ない。
- 淡い水色とオレンジ色を比べた場合、オレンジ色は視認性が高いのに赤シートで容易に消すことができる。
- 青シートで水色を消そうとするなら、水色を極度に淡くするか、青シートの青を極度に濃くするかの二択になる。
- 総合的に有利なのは、赤シートでオレンジ色のインクの筆跡を消す方法である。
- 学習参考書や問題集に赤シートが付属することが多く、赤シートは広く出回っていて入手容易性がある。
- 青シートは、コクヨから出ているけれども割高であり、入手が比較的困難である。
- 人間の目が赤によく反応するため、オレンジ色の文字を赤シートで消す方法は、人間の目の性質からしていちばん使える機能である。
- その最も使える機能である赤シートとオレンジ色の組み合わせを使わずに、青シートで水色を消そうとする意味が理解できない。
印刷教材のキーワードを隠すとシートの選択
- 印刷教材のキーワード領域を赤のボールペンで複数の斜線により擬似的に塗りつぶしたものを色シートで隠すとき、緑シートよりも、青シートのほうが見えづらくなる可能性が高い。
- それは多くの緑シートが明るすぎるため、印刷教材のキーワード領域を濃い赤で塗りつぶすという発想になっているからである。
- ゼブラのチェックペン〔緑シートの場合は濃い赤/濃いピンクのチェックペンで塗りつぶす〕に対応したチェックシートの緑が、そういう設計であるため、薄い緑のシートになってしまっている。
- これを打破するには、緑のチェックシートを二つ折りにして二枚重ねにするか、色の濃い青シートに切り替える必要がある。
- 色の濃い青シートの供給はありがたいけれども、コクヨの青シートは価格が高い。
- コクヨは、消しゴムのリサーレも割高だし、青シートも割高であり、手を出しにくい価格帯の製品を出すメーカーだ。
- ゼブラのチェックペンが間違っているのは、チェックペンの赤が濃すぎる点〔チェックペンの青・緑が濃すぎる点〕と、耐光性を意図的に低くして経時的にインク色が薄くなっていく点である。
- 薄くなったチェックペンの上から重ね塗りすると、どんどん裏抜けしていき、印刷教材がボロボロになっていく。
- フリクションボールペンの赤程度の色でも、斜線を複数引くことで文字が見えづらくなるため、濃いインクで塗りつぶす必要はない。
色材の成分と視認性のトレードオフ
- コクヨの青シートは高いが、100均〔私はセリアで入手した〕に濃い緑の暗記シートが赤とペアで売られているので、これを利用すればよい。2色入りで110円〔税込み〕だから、割安である。
- その100均のB5版シートを半裁してB6判にすると使いやすい。
- インクの中にシアンを含有する割合が多ければ、筆記した青系の文字の視認性は高くなるが、青シートで隠したときも筆記した青系の文字=答えが影として透けて見えてしまいやすくなる。
- これは白地の紙とインクに含まれるシアン成分との明度差であり、シアン成分を減らせば、消えやすくはなるが、シートをかぶせていないときの文字が薄くて見づらくなり視認性が芳しくない結果となる。
- 赤シートでオレンジ色や朱色系統の文字を隠したほうが、たぶん波長の長い赤を中心に視認しているので、目がごまかされやすい。
- つまり、青シートで水色を消すよりも、赤シートでオレンジ色を消すほうが、細かな配慮なしに、幅広いインク色において[筆跡が消える]という結果が得やすい。
- 赤シートを使用したほうが、山吹色〔濃い黄色〕、オレンジ色、金赤、朱色など、橙色っぽい系統の幅広い色彩が消えているように見えやすい、という現実があるのだ。
- 青シートで水色を消そうとする場合、その水色をかなり神経質に[できるだけ薄く、しかし視認性を悪化させずに]という難しいコントロールが要求される。これは意味のない努力だ。
- 赤という土俵で戦ったほうが有利であるのに、なぜ水色と青シートという最も難しい領域で戦おうとするのか理解できない。
論点H:プロッキー・青〔三菱鉛筆〕と赤シートを使った暗記法の基本原理と失敗の原因
黒と青、黒と緑の明度差が小さいことが、黒インクの文字〔答え〕の見えづらさに直結する
- 黒インクの文字〔答え〕と青の暗記ペン相当筆記具の色は、明度がかなり近い暗い色調である。
- このため黒インクの文字〔答え〕の領域を青の暗記ペンで塗ると、文字が見えなくなり暗記法が成立しない。
- 例えば山川出版社の歴史教科書をプロッキー・青〔三菱鉛筆〕で塗ると文字〔答え〕が見えなくなる。
暗記ペンは裏抜けして教材を破壊するリスクが高い
- 山川出版社の書き込み式ノート教材をプロッキー・青〔三菱鉛筆〕で塗ると裏抜けして裏面の文字が見えなくなる。
- プロッキー・青〔三菱鉛筆〕で塗って暗記しようとするやり方は教材を駄目にする方法である。
- プロッキー・緑〔三菱鉛筆〕は青よりも明るいため黒インクの文字〔答え〕が青の場合よりは見えやすい。
- その分だけ赤のシートで黒インクの文字〔答え〕と緑の領域を隠しても文字が透けて見えてしまいやすい。
- 色シートの濃度を濃くせずに、暗記ペンのインクの色調で[黒インクの文字〔答え〕の見えづらさ]を調整しようとすると、青は深い青になり、緑は深緑になり、赤はどす黒い赤になり、ピンクも濃すぎるピンクになる。
- 暗記ペンの濃さを増す行為は、紙面において明度を下げる行為であり、それが黒インクの文字〔答え〕の視認性を悪化させる。
- 【ここで重要な情報がある】。
- ●暗記ペンのインク色が赤やピンクの場合、赤シートを当てれば、黒インクの文字〔答え〕だけが浮き上がる。これは赤やピンクと黒インクの文字〔答え〕との間に有意な明度の差が残っているからである。そこには救済がある。
- ●暗記ペンのインク色が青や緑の場合、青シートや緑シートを当てても、黒インクの文字〔答え〕だけが浮き上がることはない。これは青や緑と黒インクの文字〔答え〕との間に有意な明度の差が残っていないからである。そこには救済がない。
- つまり、暗記ペンのインク色として、赤やピンクを使ったほうが安全であり、青や緑を使ったほうが危険だということなのである。
- とくにプロッキー・青は、青が濃すぎるので、黒インクの文字〔答え〕の視認性が極度に悪化するため、印刷教材を買い直すことになりがちだ。
- また青や緑といった寒色系統の色を濃くしていくと、裏抜けしたときに裏面の黒インクの文字が見づらくなる。これは青や緑と、黒との明度差があまりないからである。
- 結局、印刷教材にマーキングをしていく場合、青・緑・紫などといった、シアンを含む系統のマーカーを使うと、インクが裏抜けしたときに、印刷情報を見づらくする[ノイズ]として機能しやすくなる、ということなのである。
- いいかえれば、印刷教材にマーキングをしていく場合、黄色・オレンジ色・ピンク色といった、シアンを含まない系統のマーカーを使うのが安全策だということである。
- プロッキーや紙用マッキー〔ゼブラ〕など裏抜けしづらいとされる水性フェルトペンは、本文用紙がマットコート紙〔やコート紙〕の場合にのみ使える。
- 山川出版社の歴史教科書など最近の検定済教科書は本文用紙がマットコート紙でありプロッキー・青を一回塗っただけでは裏抜けしないことが多い。
- 山川出版社の書き込み式ノート教材〔セルロースが主体の裏抜けしやすい紙〕ではプロッキー・青を使うと裏抜けして教材そのものを駄目にする。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を青の暗記ペン相当筆記具で塗るやり方には裏抜けのリスクが伴うため汎用性がないといえる。
- ゼブラのチェックペンや三菱鉛筆のプロッキーなど、大量のインクで広い領域を一気に塗りつぶす筆記具を印刷教材に使うと、教材そのものを破壊するのでやめるべきだ。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を青や緑の暗記ペン相当筆記具で塗る戦略そのものが根本的に間違っている。
推奨される暗記法と結論
- 結論として黒インクの文字〔答え〕の領域を細書き〔0.3mmまたは0.38mmなど〕の赤のボールペンで斜線で擬似的に塗りつぶすのが最も被害が小さい。
- 細書きの赤のボールペンで擬似的に塗りつぶした上から濃い青または濃い緑のシートで黒インクの文字を消すのが最も効果が大きい。
- 黒インクの文字〔答え〕の領域を赤の複数の斜線で擬似的に塗りつぶしても、赤シートを当てれば答えがよく見えるので安心である。
- 青または緑のシートは色が濃い〔色が暗い〕ほうがよい。
- ゼブラのチェックペンのチェックシートの緑は色が薄いため機能しづらい。
- 【まとめ】1:黒インクの文字〔答え〕の領域をプロッキー・青〔三菱鉛筆〕で塗ると色シートを当てる前でも文字〔答え〕が見えなくなり元も子もなくなる。
- 【まとめ】2:黒インクの文字〔答え〕の領域をプロッキー・緑〔三菱鉛筆〕で塗ると色シートを当てる前でも文字〔答え〕が見えづらくなり元も子もなくなる。
- 【まとめ】3:紙の教材の広い領域をフェルトペンで塗ることは教材を破壊する乱暴な行為であり控えたほうが教材が安全に保たれやすい。
- 【まとめ】4:黒インクの文字〔答え〕の領域を細書きの赤のボールペンで斜線で擬似的に塗りつぶし濃い青または濃い緑のシートで消すのが最も被害が小さく効果が大きい。
- 【まとめ】5:黒インクの文字〔答え〕の領域を赤の複数の斜線で擬似的に塗りつぶされたとしても赤シートを当てれば答えが見えるので安心である。
- 【結論】:黒インクの文字〔答え〕と明度が近い青・緑〔深緑〕などの色の暗記ペンで文字の領域を塗ることは危険である。
- 【結論】:紙面を塗る色は赤にして色シートを寒色系である青・緑〔深緑〕にして色シートの濃度を濃くする方針が安全コースである。
- 【結論】:黒インクの文字〔答え〕と明度に差がある色であり、色シートとの補色の作用で領域全体が暗い影に見える、赤の暗記ペン相当筆記具で塗るのが安全だという意味である。
- 【結論】:赤の暗記ペン相当筆記具とはフリクションボールペンの細書き〔0.3mmまたは0.38mmなど〕の赤を意味する。
- 【結論】:インクを消す機能が不要な場合は油性ボールペンの赤を使ってもよい。油性ボールペンの赤〔0.7mm〕とセリアで売られていた緑シート〔JAN:4968583487679〕で検証済みである。
- 検証に使った油性の赤ボールペンの芯は、パイロットのBSRF〔短手芯:98.5mm/B・R・L〕やBKRF〔短手芯:98.5mm/B・R・L・G〕である。これらは同じインクを使っており、クリンプ〔バネ止め〕の有無だけが唯一の違いである。
- BSRF/BKRFは、パイロットのスーパーグリップG〔ノック式/多色ボールペンをも含む〕やレックスグリップに適合する替芯である。
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- 【結論】:赤のボールペンで黒インクの文字〔答え〕の領域を複数の斜線で擬似的に塗りつぶされても濃い青または緑の透明色シートを当てるとほぼ消える。
- 【結論】:黒インクの文字〔答え〕を赤で塗っても赤シートをかぶせれば文字がクッキリ見える。
- 【結論】:セリアで売られていた薄っぺらい下敷き=分厚い暗記シート〔B5判・緑と赤の2枚組で100円+税〕は緑が濃いので十分に機能する。
まるつけ用赤鉛筆は三菱鉛筆またはトンボの硬質赤鉛筆がよい
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆は、水溶性で、水にふやける。濃い色を出そうと思ったら、芯をなめると濃く出る。
- 大工仕事などで、耳に赤鉛筆を挟んでいる場合、三菱鉛筆の硬質赤鉛筆は汗でふやけて、芯が溶け出してくる。
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆は、水彩色鉛筆の一種に近い印象がある。
- 水に強いのは、トンボの硬質赤鉛筆〔蝋が使われている〕である。
- 三菱鉛筆の硬質赤鉛筆:水溶性芯:芯の硬度が適度に硬く、芯があまり減らない:筆跡は中ぐらいの濃さ:消しゴムで消しやすい。
- トンボの硬質赤鉛筆:脂溶性芯:芯の硬度がとても硬く、芯がなかなか減らない:筆跡は薄い:消しゴムで消しにくい。
- なお、硬質赤鉛筆の場合、黒鉛の鉛筆と同じ尖り方で削ってもよく、むしろそれが硬質赤鉛筆の使い方である。
- 硬質色鉛筆は、そもそも、グラフ用紙に細い線を引くことを主たる目的として開発されたものである。
- 硬質色鉛筆は、先端を細く尖らせて、細い線を引くための色鉛筆である。
- したがって、蝋成分が多くて折れやすい、普通の色鉛筆のように、ずんぐりとした[頂角が鈍角の円錐形]に削る必要はない。
- というか、文字を書くとき、その鈍角の尖り方だと、すぐに削り直しになって不合理である。
- 【参考】:色鉛筆として、トンボ色鉛筆1500は色のりが悪く〔蝋が多くて色が薄い〕て消しゴムで消えやすく、三菱鉛筆色鉛筆880は色のりがよく、消しゴムで消えにくい。
- 【参考】:色鉛筆として、トンボ色鉛筆1500は色彩が地味でナチュラル〔自然物描写に向く〕で、三菱鉛筆色鉛筆880は色彩がヴィヴィッドでケバケバしい〔ポップな色彩〕。