関数とグラフの分野では、速度-時間グラフなどで傾きが加速度、面積が変位を表すため、1次関数〔グラフの傾きと面積の理解〕が必須である

高校物理に必要な数学知識|高校物理の学習には、計算の基礎、代数処理と方程式、関数とグラフ、図形と三角法、ベクトルといった数学知識に加え、微分・積分や物理特有の計算処理が必要である。

高校物理に必要な数学知識|[改訂レッツトライノート物理基礎vol.0数学編|東京書籍]の目次を参考にした

高校物理を学ぶための数学知識〔増補・修正版〕

  • はじめに:高校物理を学ぶ上で必要な[道具]としての数学
  • 計算の基礎
    • 分数の計算:中1
    • 小数の計算:中1
    • 指数を含む数の計算:中2、数学Ⅱ
      • 〔備考:基礎的な累乗は中学で、指数法則は主に数学Ⅱで扱われます。 物理では科学表記や大きな数を扱うため、指数の計算は必須です。〕
  • 代数処理と方程式
    • 文字と式:中1、中2、数学Ⅰ・A
    • 式の計算:中1、中2、数学Ⅰ・A
      • 〔備考:多項式の展開や因数分解、分数式〔簡単なもの〕は物理法則の変形に不可欠です。〕
    • 等式の変形:中2、数学Ⅰ・A
      • 〔備考:公式を、求めたい物理量について解く操作〔例:$F=ma$を$a$について解く〕です。〕
    • 式の値:中1、数学Ⅰ・A
    • 平方根の計算:中3
    • 1次方程式:中1
    • 2次方程式〔解の公式含む〕:中3、数学Ⅰ・A
  • 関数とグラフ
    • 1次関数〔グラフの傾きと面積の理解〕:中2、数学Ⅰ・A、数学Ⅱ
      • 〔備考:速度-時間グラフなどで、傾きが加速度、面積が変位を表すなど、物理現象の解析に必須です。〕
  • 図形と三角法
    • 三平方の定理:中3
    • 三角比・三角関数:数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B
      • 〔備考:力の分解・合成や波の表現〔$\sin$関数〕など、物理で最も多用されます。〕
  • ベクトル
    • ベクトル〔和・差、成分表示〕:数学C
      • 〔備考:力、運動量、電場など、向きを持つ物理量を扱う際に必須です。数学Ⅲ・Cの単元の大部分は不要ですが、ベクトルは数Cの知識として重要です。〕
  • 物理の発展的な学習で推奨される単元
    • 微分〔導関数、物理量の定義〕:数学Ⅱ、数学Ⅲ
      • 〔備考:数Ⅱで扱う微分係数の概念は、速度や加速度の定義〔瞬間変化率〕の理解に必須です。数Ⅲはより複雑な計算が必要な場合に推奨されます。〕
    • 積分〔面積、定積分〕:数学Ⅱ、数学Ⅲ
      • 〔備考:数Ⅱで扱う定積分の概念は、仕事や変位の計算〔グラフの面積〕に必須です。数Ⅲは微小部分の総和を取るような発展的な計算に推奨されます。〕
  • 物理特有の計算処理
    • 有効数字
    • 測定値を使った計算
    • 単位換算
  • 物理の問題にチャレンジ
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