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中国という国家が連綿と続いてきたわけではない|権力中枢民族は変化している|中華文明圏の歴史

中国歴代王朝と主要民族の時系列一覧
王朝	時代	権力中枢民族
殷・周	~紀元前256年	漢民族
秦	紀元前221~前207年	漢民族
漢〔前漢・後漢〕	前206~220年	漢民族
三国〔魏・呉・蜀〕	220~280年	漢民族〔多民族混在〕
晋〔西晋・東晋〕	265~420年	漢民族
五胡十六国	304~439年	匈奴・鮮卑など異民族
南北朝〔南朝〕	420~589年	漢民族
南北朝〔北朝〕	439~589年	鮮卑など異民族
隋	581~618年	漢民族・鮮卑系
唐	618~907年	漢民族・鮮卑系
五代十国	907~960年	漢民族・異民族混在
宋〔北宋・南宋〕	960~1279年	漢民族
遼	916~1125年	契丹族〔異民族〕
金	1115~1234年	女真族
元	1271~1368年	モンゴル族
明	1368~1644年	漢民族
清	1616~1912年	女真族〔満洲人〕

因習神官三国志・濃い色南北線がずっと来ない。そうだったら料金の元が取れないのは明らかだから切符を清算する

[歴史総合,世界史探究]デジタルノート/問題集の作り方

  • 以下のコードを*.htmlファイル〔UTF8-BOMなし/CR+LF〕にコピペして、インターネットブラウザーで開く。
  • クリックすると答えが出る、問題集兼用デジタルノートを自作することができる。
  • [共通テスト]用の完璧な印刷教材は存在しない。
  • マーク式特有のいやらしい訊かれ方を反映した問題集を自作するしかない。
  • それが、[歴史総合,世界史探究]デジタルノート/問題集である。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>クリックで正解表示</title>
  <style>
    .answer {
      border-bottom: 1px dotted #555555;
      cursor: pointer;
      color: #F3F2F1;              /* 背景色と同じ色で隠す */
      background-color: #F3F2F1;   /* 空欄背景色 */
      transition: color 0.3s, background-color 0.3s;
      /* user-select: none; ← 削除!選択できるようにする */
    }
    
    /* クリックされたら正解を表示 */
    .answer.show {
      color: #FF8000;
      background-color: #FFFFFF;
    }
    
    /* 選択時は色を強制的に出す */
    .answer::selection {
      color: #FF8000;              /* 正解の色 */
      background: #B3E6FF;         /* 選択時の背景色(好みで) */
    }
  </style>
  <!-- ▼追加▼クリックすると正解が浮かび上がる HTML -->
  <script>
  document.addEventListener('DOMContentLoaded', function () {
    document.querySelectorAll('.answer').forEach(function(el) {
      el.addEventListener('click', function() {
        el.classList.toggle('show');
      });
    });
  });
  </script>
  <!-- ▲追加▲クリックすると正解が浮かび上がる HTML -->
</head>
<body>
  <p>
  アメリカ独立宣言は<span class="answer">トマス=ジェファーソン</span>が起草。<br>
  <span class="answer">基本的</span>人権や<span class="answer">革命</span>権<br>
  フィリップ4世が対立した教皇は<span class="answer">ボニファティウス8世</span><br>
  フィリップ4世は<span class="answer">カペー</span>朝の最盛期<br>
  
  </p>

</body>
</html>

土井昭先生が見落としている点

  • 【予備校講師の参考書レビュー】『世界史用語 マルチ・トレーニング』旺文社

  • 土井昭先生が見落としている点は、[各国史〔一人称視点〕]が基礎であり、[同時代史〔俯瞰始点〕]が応用であるという点である。

  • 自分が慣れている視点のほうが基礎に思える、かつ、自分が慣れていない視点のほうが応用に思える。これは認知のバイアスとしてありがちである。

  • 自分をメタ認知で観察し直すころによって、認知のバイアスを補正することができる人は[大人]である。

  • [主観をごり押しする][主観を他者に押しつける]のではなく、論拠をはっきりさせて、事実ベースで説明すればよいだけである。

  • [各国史〔一人称視点〕]の相互関係が[同時代史〔俯瞰始点〕]なのであるから、順番としては第一に[各国史〔一人称視点〕]をそれぞれ学び、第二に[同時代史〔俯瞰始点〕]を学ぶのが手順というものである。

    • 土井昭先生は、[世界史用語 マルチ・トレーニング|旺文社]〔近く改訂版が出る〕について、難度は[基礎~標準]なのに、各国史という応用レベルのことを取り扱っている[齟齬]という論点で、否定的な意見を述べておられた。

    • ただし私が思うに、近現代史において悪事をなしてきた中心である、西欧列強については、

  • ということは、[世界史用語 マルチ・トレーニング|旺文社]〔近く〕

マルチトレーニング

土井 世界史 マルチトレーニング

[世界史探究]の近現代史通史の学習を先に終えてから[歴史総合]の学習を開始するのが物事の順序というものであろう

  • 高校課程[歴史総合]は、近現代史〔18世紀以降〕を中心に、日本史と世界史を統合的・横断的に扱う、応用的・探究的な側面が強い科目である。
  • [歴史総合]では、[近代化][国際秩序の変化][グローバル化]といった大きなテーマごとに、複数の出来事や現象を比較・考察する学習が重視される。
  • しかし[歴史総合]という科目は、[時系列順の史実の暗記]が未完了である学習者が、[時系列順の史実の暗記]を行ないつつ、それと並行して[テーマごとに日本史と世界史を統合的・横断的に扱いながら、テーマごとの統合的・横断的な考察を深めていく]という、応用的・探究的な側面が強い科目である。
    • ド素人に、二つの難しいことをさせようとしている点で、[歴史総合]を考え出した官僚は、物事の機序を無視した、完全なる愚か者であり、[歴史総合]それ自体が、完全に企画倒れの科目だといえる。
    • 基礎の確立を得ていない学習者に、日本近現代史・世界近現代史を統合的・横断的に取り扱ったテーマ史を与えて、何事かを考察させる? そんな芸当ができるもんか! バカも休み休み言え! もうちょっと頭使えよ! 
  • [歴史総合,世界史探究]を前提にした[歴史総合]を開始する場合を考える。
    • メインは世界史探究〔世界史〕とはいえ、[歴史総合]を開始する前提として、[日本史B]または[日本史探究]の[近現代]以降を、時系列順に概略的にでも学んでおく必要があると、私は思う。

[テーマごとの横断的な考察]を重視するため

  • 歴史総合は、

ご指摘の内容――[歴史総合は、時系列順に史実をしっかり暗記していない段階で、テーマ史とその考察を行うので、日本史探究や世界史探究よりも応用的な側面がある]――は、おおむね正しいと言えます

詳細な理由

そのため、従来のように[年代順に史実を一つひとつ暗記する]ことよりも、[近代化][国際秩序の変化][グローバル化]といった大きなテーマごとに、複数の出来事や現象を比較・考察する学習が重視されます。

  • テーマ史的なアプローチが特徴で、各テーマの中で時代や地域をまたいだ事例を扱い、[なぜこうなったのか][日本と世界はどう関係したのか]といった問いに考察を加えます。
  • そのため、[史実の時系列的な暗記が十分でない段階でも、資料を読み解き、複数の出来事を比較し、自分の意見を述べる]ことが求められる構成になっています。
  • 一方、[日本史探究][世界史探究]は、より詳細に時代順で史実を深掘りし、背景や因果関係を細かく検証するため、基礎知識の暗記や時系列の整理が重視されます。

まとめ

世界史で苦手になりやすい分野

【点】と【線分】

  • 歴史上の知識は、【点】と【線分】とに二分することができる。
    • 【点】:[事象]=[歴史用語]
    • 【線分】:[事象と事象との連関]=[歴史用語どうしが織りなす歴史のストーリー]
  • 【線分】を因果関係として説明することは困難である。
    • それは[表の歴史]の背後に、必ず裏の事情があり、[こういうことにしておこう]という偽装が行なわれる場合が多いからである。
    • したがって、歴史上の【点】と【点】とを、力尽くで因果関係として結びつけることによって、そこには必ず[でっち上げ][ウソ]が入り込む構造になっている。
  • 困難は分割せよ〔デカルト〕。事案を着手可能な細かさにまで分割してから事案に着手せよ。
  • 語学の得意な人は、語学において、【点】〔単語/熟語/構文の暗記〕と【線分】〔短文/長文の暗記〕とを同時に並行処理できる。
    • それは結局、単語/熟語/構文集等における単語/熟語/構文の暗記〔最小単位の情報の暗記〕、単語/熟語/構文集等における例文の暗記、つまり、短文/長文の暗記などを、同時に並行処理できるタイプの人なのである。
    • そういう人は、マルチタスク処理が可能な頭脳の構造をしており、かつ、暗記が得意なタイプなのである。
  • 歴史科目の得意な人は、歴史科目において、【点】〔用語/年代/地図上の位置の暗記〕と【線分】〔歴史短文・歴史長文の暗記を通じての歴史ストーリーの暗記〕とを同時に並行処理することができる。
    • それは結局、講義系参考書なり検定済教科書なりを、初学の段階からグングン読み進み、読んだ端から【点】〔用語/年代/地図上の位置の暗記〕と【線分】〔歴史短文・歴史長文の暗記を通じての歴史ストーリーの暗記〕とを同時に並行処理できるタイプの人なのである。
    • そういう人は、マルチタスク処理が可能な頭脳の構造をしており、かつ、暗記が得意なタイプなのである。
  • しかし凡人の場合、【点】の確立〔用語/年代/地図上の位置の暗記〕が終わっていない状態のままで、【線分】の確立〔歴史短文・歴史長文の暗記を通じての歴史ストーリーの暗記〕に着手すると、二つの異なる作業を同時にこなす必要が生じてしまい、過負荷が原因で情報処理が不成功となり、事がうまく運ばないケースが多い。
    • 人間の頭脳/パーソナリティには、シングルタスク型とマルチタスク型とがある。
    • 飲食系のバイトなどに適応できないのが、シングルタスク型の頭脳/パーソナリティ人であろう。
    • そして、シングルタスク型とマルチタスク型というパーソナリティと、暗記力という一種の能力の掛け算で、語学や歴史科目における暗記のパフォーマンスが決まるのかもしれない。
    • したがって、自分の強みと弱みを客観的に調べ〔=知り〕、自分に合ったやり方を模索する必要がある。
  • 歴史科目を学習する場合には、歴史用語の意味・定義を暗記し、おもだった年代を暗記し、地図上の位置を暗記してから、講義系参考書なり検定済教科書なりを読み始めるのが安全であろう。
    • それは【点】をしっかりと描いてから、後で【線分】を描いていくことを意味する。
    • しかし世の中の歴史科目についての学習アドバイスは、一問一答問題集をやたらに否定して、先に【線分】を描くことだけが正しい勉強法であるかのような[感情的な強弁]として聞こえてくることが多い。
    • 勉強法にかんしては、たった一つのやり方が[普遍的な正解]ということはあり得ない。
    • 勉強法は、自分の個性と密接に関係しているので、自分の強みと弱みを客観的に調べ〔=知り〕、自分に合ったやり方を模索する必要がある。
  • 学習の冒頭に概説書を通読して、【線分】:[事象と事象との連関]=[歴史用語どうしが織りなす歴史のストーリー]
    • [センター試験/共通テスト]のレベルが明確に定義されているのは[世界史用語集 Dio|河合出版]であり、その[★]の歴史用語が[センター試験/共通テスト]のレベルに該当する。
      • ★|標準[大学入試共通テスト〔センター試験〕]レベル
      • ★★|応用[私大入試]レベル
      • ★★★|発展[難関私大入試]レベル

マルチトレーニング

[線分]=因果関係 [点]=出来事、 [点]=要素、[線分]=構造 [点]=ファクト、[線分]=ネットワーク

橋脚と橋桁〔きょうきゃく・と・はしげた=Piers and Girders|ピアーズ・アンド・ガーダーズ〕

理系で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]のみという場合の[割り切った考え方]

  • 理系の受験生で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]でのみ必要という場合、検定済教科書の使用を学習工程の終盤に置くのが早道かもしれない。

    • 受験向きの日本史教科書は、[81 山川 日探705 詳説日本史]とその改訂版、[7 実教 日探702 日本史探究]とその改訂版からの二者択一とされる。
    • [81 山川 日探705 詳説日本史]は文体が読みづらいのと、日本文化史にかんする情報欠損が多いとのことであり、大きな問題を抱えた検定済教科書だといえる。
      • 難関私大の場合、あえて[81 山川 日B309 詳説日本史 改訂版]という旧課程の検定済教科書を使う方法もある。この旧課程版の場合、日本文化史にかんする情報欠損のリスクが回避される。
    • 消去法で[7 実教 日探702 日本史探究]となるけれども、京都大学・大阪大学の文系学部にも使えるぐらい詳しいので、[共通テスト]の[歴史総合,世界史探究]には情報過多である。
    • つまり受験日本史向きの[日本史探究]の検定済教科書は[共通テスト]に対しては情報過多である。
    • 情報過多な検定済教科書を使うと、[その検定済教科書を、どこまで詳しく読み込む/覚え込む必要があるのか]に配慮する必要があり、その判断は素人には不可能であることから、受験指導者が必要になってくる。
    • そこには、学校教育で使われる検定済教科書をそのまま受験に利用することが邪魔されており、受験産業に依存せざるを得なくなる[貧富の格差が教育格差に直結する仕組み]が存在するのだ。
    • [共通テスト]や国公立大学の入試問題では、たしかに検定済教科書が出題の根拠になっているけれども、しかし検定済教科書そのものは、たいへん扱いづらい印刷教材であるといえる。
    • 検定済教科書が読めるようになるための準備勉強が必要になる、と考えてよい。
  • そうなると、検定済教科書の範囲は超えないけれども、[共通テスト]向きに情報を厳選した印刷教材が必要になる。

    • しかし、[歴史総合,世界史探究]なり[歴史総合,日本史探究]なりの場合、学習の初期段階から講義系参考書なり検定済教科書を使うのは挫折を生みやすいやり方である。
    • 歴史科目では、歴史用語の意味・定義を前提として語ることなしに、いきなり本題を始める悪習がまかり通っている。
    • したがって、歴史科目の講義系参考書/検定済教科書/厚物参考書を通読する前に、語学でいう語彙増強の段階を経る必要が、どうしてもある。
    • 歴史科目を[語学としての歴史科目]として再定義し、語学的アプローチを応用して、歴史科目に対峙する、新たな学習スタイルを確立する必要がどうしてもある。
    • 英語学習では、総合英語・英熟語集・英語構文集の例文を暗記するための準備として、[まずは単語集を覚える]というアプローチは有効である。
      • センター試験レベルとされる1500語よりも、やや基礎力を重視した英単語集として[必携 英単語 LEAP Basic|数研出版]〔1400語〕があり、この1400語は、高校生・大学受験生として、何を置いても先に覚える必要があると思われる。

    LEAP Basic [必携 英単語 LEAP Basic|数研出版]

    • 英語/古文学習で[まずは単語集を覚える]

    • 【1】[世界史単語の10秒暗記 ENGRAM2250|学研]の★★★と★★の用語までを習得範囲とする。[共通テスト]の場合は、★の用語は覚えないことにする。

    • 【2】[日本史単語の10秒暗記 ENGRAM2200|学研]の★★★と★★の用語までを習得範囲とする。[共通テスト]の場合は、★の用語は覚えないことにする。

    • 【1】【2】は採録用語数を絞ってあるので、志望大学によっては、用語に不足を感じる場合があるかもしれない。

  • これ以降の説明は、理系の受験生で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]でのみ必要という場合に限定して話を展開することとする。

    • [歴史総合,日本史探究]の受験者数は多く、[歴史総合,世界史探究]の受験者数は少ない。
    • 各科目で平均点をほぼ揃えるような難易度調整を加えるとなると、受験者数の多い[歴史総合,日本史探究]の問題は難化しやすく、満点阻止問題の難度が異常に高まる傾向が出てくる。
    • 各科目で平均点をほぼ揃えるような難易度調整を加えるとなると、受験者数の少ない[歴史総合,世界史探究]の問題は難化しづらく、満点阻止問題の難度は、さほどでもないため、満点が取りやすい。
    • 理系で[共通テスト]に歴史科目を使う場合、[共通テスト]での得点を高位で安定させたい意図があるものと思われる。それなら[歴史総合,世界史探究]一択であろう。
    • そういう意味で、以下の説明においては、[歴史総合,世界史探究]を中心に説明を展開し、[歴史総合,日本史探究]については、「[歴史総合]の一部を学ぶための日本史学習」という点から、サラッと触れる程度になる。

[センター試験/共通テスト]の過去問から判断すると、[歴史総合,世界史探究][歴史総合,日本史探究]は、歴史科目の試験とはみなさないほうがよい、という結論になる

  • 運転免許試験〔学科〕は、自動車学校の教本を読んでも合格点は取れないようになっている。
  • 運転免許試験〔学科〕は、過去問でその癖をつかんで、過去問を作成した人間〔論理的思考力がやや足りない出題者〕の出題の癖と、彼・彼女が何を正解と定義しているのかを忖度しながら回答する訓練が必要となる。
  • 運転免許試験〔学科〕の対策としては、道路交通法を覚えるのではなく、過去問に対応するコツを、過去問演習を通じて身につけるかたちになる。
  • この運転免許試験〔学科〕への対策法が、歴史科目の[共通テスト]への対策法に応用できる。
  • [センター試験/共通テスト]の世界史は【誤肢〔誤謬選択肢〕を見つけ出すために使う世界史の正確な知識】を問うだけであり、世界史に対する深い理解を直接求めている試験では必ずしもないという側面がある。
    • [81 山川 世探704 詳説世界史]や[7 実教 世探702 世界史探究]という受験用検定済教科書をマスターしさえすれば、[共通テスト]で高得点が取れる、とまではいえない。
    • そもそも[81 山川 世探704 詳説世界史]や[7 実教 世探702 世界史探究]という受験用検定済教科書をマスターするのは、文系学部の志望者で、二次試験でも[歴史総合,世界史探究]を使う人に限定される。
    • 理系の受験生で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]でのみ必要という場合に限定すると、少なくとも文体に癖があり学習が進みづらい[81 山川 世探704 詳説世界史]は使わないほうがよいであろう。
    • [共通テスト]の[歴史総合,世界史探究]に検定済教科書を使うとしたら、[7 実教 歴総703 詳述歴史総合]+[7 実教 世探702 世界史探究]、または、それらの改訂版がふさわしいであろう。
    • しかし教科書の内容は膨大なので、少なくとも学習の初期段階では、検定済教科書は使わないで、他の学習参考書で補ったほうが安全であろう。
  • それは[センター試験/共通テスト]の世界史で誤肢〔誤謬選択肢〕を作り出す〔意地悪をする〕ためには、[歴史事象の発生時刻にかんするウソを盛り込む][受ける印象・名称が類似しており、混同・誤解されやすい歴史事象を盛り込む]など、意地悪の手口が限定されているからである。
    • [歴史学習上、意義深い出来事だから、その出来事の出題率が高い]ということではなく、[中国国民党と中国共産党の取り違え][コミンテルンとコミンフォルムの取り違え]など、誤肢〔誤謬選択肢〕が作りやすい〔引っかけ問題が作りやすい〕から[その歴史用語・その論点]が頻繁に出題されるという仕組みになっているわけである。
    • 要は受験生が勘違いしやすい部分を突いてくる、陰険な出題が行なわれている部分も[センター試験/共通テスト]にはあるのだということである。
    • 受験生に得点を取らせないための引っかけ問題の集合体が[センター試験/共通テスト]の世界史なのであるから、理系で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]のみという場合には、[割り切った考え方]で学習に取り組む必要がある。
  • ということは、[センター試験/共通テスト]において誤肢〔誤謬選択肢〕が作られやすい論点をできるだけ数多く習得しておくことが、楽に高得点を獲得する道となる。
    • これは運転免許試験〔学科〕のテキストをいくら学習しても、試験は別の観点から作られいるので、結局、過去問だけをやったほうが早道であり、運転免許試験〔学科〕に合格することと、道路交通法を詳しく知ることとが、大きく乖離しているのと、完全にパラレルな現象である。
    • [歴史総合,世界史探究]を本気で勉強しようとせず、[センター試験/共通テスト]において誤肢〔誤謬選択肢〕が作られやすい論点をできるだけ数多く習得しておくことが、[共通テスト]での高得点につながりやすい。
    • これは[共通テスト]という試験が[歴史総合,世界史探究]の学習プロセスを大きくゆがめている諸悪の根源だという意味である。
    • 結局、[センター試験]の世界史Bにおいて、攻略本が発達した結果、平均点が上がってきたので、平均点を下げるために[歴史総合]という不要な科目を作り上げて、世界史の試験範囲を広くした、ということなのである。
    • 文部科学省や教育委員会などは、いったん全員クビにしなければならない。
  • 理系で[歴史総合,世界史探究]は[共通テスト]のみという場合、[検定済教科書を読んで世界史の流れを理解する]という正攻法は、必ずしも得策ではない。
  • 学習の初期から[センター試験/共通テスト]の世界史過去問を単元ごとに整理した問題集を使い、陰険な[共通テスト]に見合った、要領のよい学習を心がける必要がある。

世界史を学ぶときの大きな方針

  • When〔いつ〕、Where〔どこで〕、Who〔誰が〕、What〔何を〕、Why〔なぜ〕、How〔どのように〕をまとめて5W1Hという。
  • 5W1Hは、[When:時格][Where:所格][Who/What:主格][Whom/What:対格][Why(Because):因果関係格][How:様態格]という、主要な[疑問代名詞][疑問副詞]に対応する格〔case〕の概念を実用的なかたちで見繕った[格の集合体]である。
  • 歴史学習でおろそかにされがちでありながら、とても重要なのは、[When:時格][Where:所格]という二つの格である。
    • 時格〔temporal case〕:年表参照・年代暗記を丁寧に行ない、歴史用語の発生時刻〔t〕を年表上の座標として視覚的に覚えるとともに、年代暗記という数値の知識にも手を抜かない。
      • 世界史では、中国史が古くからの殷・周の時代から続いているので、他の国の歴史を学ぶとき、[その頃中国では何が起こっていたか?]を意識しながら学ぶと、時刻の感覚がつかみやすくなって、その後の学習が加速しやすい。
      • つまり世界史では、清の滅亡あたりまでの[概略的な中国通史]を、世界史学習の冒頭で終えてしまうのが[時刻の物差し]を最初に手に入れることになるので、それが得策である。
    • 所格〔locative case〕:歴史地図を常に参照し、かつ、白地図への記入練習を積み重ねる。常に世界地図上の座標〔白地図でおおよその位置を指し示すことができるように訓練する〕を意識しながら歴史用語を暗記する。
  • 山川出版社の[詳説世界史]だけが正しい世界史教科書という考え方を捨て去り、出版社にかんする固定観念を捨て去る必要がある。
    • 山川出版社の検定済教科書である[歴史総合 近代から現代へ][詳説世界史][詳説日本史]は、固有名詞を詰め込みすぎた悪文が多いため、理解・暗記しづらいため実用的とはいえない。
    • [7 実教 歴総703 詳述歴史総合][7 実教 日探702 日本史探究][7 実教 世探702 世界史探究]は、読んでわかる文体で書かれているので、実用的であろうと思う。
    • しかし、山川出版社や実教出版の受験用の検定済教科書は、詳しすぎる面があるので、それよりも入試過去問から自作した[世界史短文]を蓄積していったほうが実力伸張が確実に起こることであろう。
  • 【1】私が思うに高校世界史の主要単元にかんして、各単元が含んでいる[入試頻出という視点で、とくに重要な世界史用語]を用いて[世界史短文]を自作していき〔小論述トレーニング〕、その[世界史短文]を集めた[世界史短文集]を、ノートなり、データなりで作り上げてしまうのが、世界史学習を加速してくれるように思う。
    • [世界史短文]は、5W1Hを考慮して作成する。 -[5W1Hを考慮して]について:[When:時格|年表上の位置〔世紀/年代/月日〕][Where:所格|地図上の位置][Who/What:主格|動作・状態の主体][Whom/What:対格|動作・状態の客体][Why(Because):因果関係格|なぜそうなったか〔原因の考察・特定〕/それがその後どういう結果を招いたか〔次なる因果〕][How:様態格|どのようにして]という観点から[世界史短文]を作文する。
    • 結局、歴史用語を暗記するだけだと短期記憶から長期記憶へと移行する度合いが低いけれども、[世界史短文]を作文するという[情報をアウトプットする行為]を経ることによって、歴史用語どうしの有機的なつながりとして、歴史用語を暗記することができる。
  • 【2】[世界史短文集]の構成要素である[When:時格〔世紀/年代/月日〕][Where:所格〔地図上の位置〕][その他の格を構成する、重要な世界史用語]をいくつかピックアップして、特定の[世界史短文]を思い起こすためのトリガーにする。
    • 百人一首カルタのように、上の句が読み上げられたら、下の句がすぐに思い出せるようにトレーニングをする。
    • そのような方法で、特定の[世界史短文]を思い起こすためのトリガーとなる[世紀/年代/月日][地図上の位置][その他の格を構成する、重要な世界史用語]のどれか一つが与えられたら、特定の[世界史短文]が即座に思い出せるように[世界史短文]を徹底的に覚え込む。
    • また自分にとって未知の情報を知った時点で、関連する[世界史短文]を書き換えていき、[世界史短文]を更新し続ける。
    • このやり方が、暗記科目のどれに対しても使える、最も汎用的なやり方であろう。
    • それは結果として、[自分が作文した教科書]が、そのまま頭に入るようなものであるから、忘れがたく、しかも、かなり応用のきく知識になるであろう。
    • 短文作成には、俳句・和歌を作るときのような、[必要最小限の語句を使って当を得た文を作る楽しみ]があり、これがモチベーションの維持につながるであろう。
    • この[短文作成法][小論述式学習法]は、特定の印刷教材に縛られず、入試問題から得た[現場の情報]をもとに、自分だけのオリジナル印刷教材を作り上げていくことができるので、省力的だし、勉強に張り合いが出るであろう。

世界史にかんする初学の段階に向いた印刷教材|2-1[MEMORY TRAIN 300のできごとで理解する!つながる世界史用語|学研]

  • 世界史にかんする初学の段階に向いた印刷教材としては、[MEMORY TRAIN 300のできごとで理解する!つながる世界史用語|学研]が一つの候補になる。
    • [MEMORY TRAIN 300のできごとで理解する!つながる世界史用語]の採録語数は3000語とされ〔盛っていると思う〕、記述は[各国別世界史]を基調としているので、地域ごとの歴史の流れが把握しやすい。
      • 【参考】:大学入試世界史に必要な用語数:約2,000~3,000語〔難関大学では3,000~4,000語〕
      • 【参考】:大学入試日本史に必要な用語数:約2,000~3,500語〔難関大学では3,000語以上〕
  • [共通テスト]は検定済教科書がベースになっているので、最終的には、何らかの検定済教科書を通読する必要がある。とくに[81 山川 日探705 詳説日本史]のように、日本文化史関連の情報・写真が欠損している検定済教科書は危険なので、[7 実教 日探702 日本史探究]をメインにするのが無難であろう。
  • 難関私大文系受験にかんする実際問題としては、[81 山川 日探705 詳説日本史]を使うぐらいなら、旧課程ながら情報の豊富な[81 山川 日B309 詳説日本史 改訂版]を使ったほうがよいと思う。

世界史にかんする初学の段階に向いた印刷教材|2-2[タテヨコ 世界史 総整理 文化史 改訂版|旺文社]

  • 世界史にかんする初学の段階に向いた印刷教材としては、[タテヨコ 世界史 総整理 文化史 改訂版|旺文社]が一つの候補になる。
    • [世界史の整理棚]は[世界地図というXY平面]が[時刻ごとにレイヤー〔層〕として積み重なっている]という構造をとっている。
    • [世界史の整理棚]を組み立てるときは、世界地図を俯瞰しつつ、世界地図に[手前〔今〕と奥〔昔〕]という深さ〔depth〕がある立体として設計することに、どうしてもなる。
    • ところが世界文化史の情報は、検定済教科書では章末にまとめて登場するため、[世界史の整理棚]の[時刻〔t〕]=[深さ〔depth〕]の情報、あるいは、[地図上の座標〔x-y座標〕]が、世界文化史の情報にかんしては曖昧になってしまう傾向がある。
      • マーク式の世界史試験・日本史試験の正誤問題において、[時刻のウソ][地図上の座標のウソ]を含めて誤肢とするパターンがある。
      • 世界文化史の情報において、[タテヨコ 世界史 総整理 文化史 改訂版]に載っているような、【1】[時刻〔t〕]=[深さ〔depth〕]と【2】[地図上の座標〔平面座標〕]を明確にさせるための図解・表〔テーブル〕そのものを覚えてしまうことは、試験対策としてとても有用である。
      • この[世界文化史の情報を時刻と平面座標とを明確にしながら暗記する]過程で、副次的に[概略的な年表]を暗記することとなる。
      • この[概略的な年表]を暗記する作業を世界史学習の冒頭に行なうことが、そのまま[歴史の大きな流れ]を暗記する、いいかえれば、[世界史の整理棚]を世界史学習の冒頭に確立することとなる。
      • 通常の観念では、各国史といえば、政治史・経済史・外交史が中心になり、文化史はどうしても[おまけ程度の扱い]になりがちである。
      • しかしそこを逆転の発想〔糸川英夫博士〕で、文化史という軽量なデータを題材にして、通史の概略を先に覚えてしまうというのが、[タテヨコ 世界史 総整理 文化史 改訂版]を世界史学習の冒頭において使う意義となる。
      • [タテヨコ 世界史 総整理 文化史 改訂版]は、冒頭から中国文化史が4講分続く。最初から中国の王朝をいやでも覚える構造になっている。中国文化史は当然、漢文の文学史にも関係しているので、間接的に国語の得点力を高める。
      • 中国史の通史〔ただし明~清のアヘン戦争・太平天国の乱 まで〕を早期に覚えること その頃
  • そもそも[世界史の教育・入試の構造]は、こうなっている。
    • [世界史の教育・入試]では、[検定済教科書と入試問題とで、データのソート順序を違えるよう情報操作をすることを通じて生徒・学習者に対する学習妨害を行ない、これにより平均点を下げて入試の選抜機能を維持する]という謀略が行なわれている。
    • 高校課程[世界史]の検定済教科書は、[世界史B]の時代ですら、各国史〔タテの世界史〕の連続性が失われるように、わざわざ同時代史〔ヨコの世界史〕を強調する章立てになっていた。
    • [世界史B]から[世界史探究]になったことで、同時代史〔ヨコの世界史〕のスライス幅〔期間〕が短くされ、[世界史B]のありさまにも増して、地域がめまぐるしく変わる章立て・節立てに、わざわざされている。
    • 要するに文部科学省は、生徒・学習者に対する学習妨害を行ない、これにより平均点を下げて入試の選抜機能を維持する]という謀略を、よりあからさまに行なうようになったといえる。
    • 文部科学省は、廃止してよい。

世界史における時代区分〔原始・古代・中世・近世・近代・現代〕

原始:【始点】=人類の誕生|【特徴】=文字のない時代。狩猟採集社会。
古代:【始点】=新石器革命〔農耕・牧畜の開始〕|【特徴】=文字や都市、国家の成立。ヨーロッパではローマ帝国滅亡まで。
中世:【始点】=西ローマ帝国滅亡〔476年〕|【特徴】=封建制、キリスト教社会の成立。近世への転換。
近世:【始点】=ルネサンス・大航海時代・宗教改革〔15~16世紀〕|【特徴】=絶対王政、世界規模の交流、科学革命。
近代:【始点】=フランス革命・産業革命〔18世紀末~19世紀〕|【特徴】=市民革命、国民国家、資本主義の発展。
現代:【始点】=第一次世界大戦終結〔1918年〕または第二次世界大戦終結〔1945年〕|【特徴】=国際協調、冷戦、情報化社会。

[高校課程・世界史]の主要4ブロック

  • 以下の項目立てを[手持ちの検定済教科書や学習参考書]に合わせて、あるいは、自分なりに改変することを通じて、[歴史の大きなブロック]と[歴史の大きな流れ]を把握するのがよいであろう。
  • [高校課程【歴史総合】の6割~7割が近現代世界史を取り扱っている]ことから、[共通テスト]で歴史科目を選択する場合は、[歴史総合,世界史探究]のほうが有利であろう。
  • [センター試験/共通テスト]について、[歴史総合,日本史探究あるいは日本史B]と[歴史総合,世界史探究あるいは世界史B]とを、年度ごとに満点取得者の数で比較すると、[歴史総合,世界史探究あるいは世界史B]は受験者数〔母数〕が少ないにもかかわらず、満点取得者が[歴史総合,日本史探究あるいは日本史B]のそれよりも多い傾向があるようだ。
  • つまり世界史は不人気であり、日本史の受験者数のほうがずっと多いので、世界史では満点が取りやすいように問題の難度が細工されている。各科目で平均点を揃えようとしたら、そうなるわな。
  • 日本史と比較して、世界史のほうが、明らかに[素直な問題が出やすい傾向]がある。
  • つまり[歴史総合,日本史探究あるいは日本史B]では、満点阻止問題として、エグい難問が出る傾向が強い。
  • [高校課程【歴史総合】の6割~7割が近現代世界史を取り扱っている]ことから、【歴史総合】と【世界史探究の近現代史】とを並行して学ぶのが合理的であろう。
  • 大きな方針として、情報量が少ない[原始・古代・中世]をとりあえず放置して、情報量が膨大な[近世・近代・現代]という苦しいところを先にやってしまうのがよい。

【1】西欧史

  • 古代ギリシア・ローマ
    • ポリス社会の成立と民主政
    • ヘレニズム文化
    • ローマ帝国の成立と拡大、キリスト教の誕生
  • 中世ヨーロッパ
    • ゲルマン民族の移動とフランク王国
    • 封建制度と荘園制
    • 教会の権威と十字軍
  • ルネサンス・宗教改革・大航海時代
    • ルネサンス〔文芸復興、人間中心主義〕
    • 宗教改革〔ルター、カルヴァン〕
    • 大航海時代〔新航路開拓、植民地拡大〕
  • 絶対王政の時代
    • スペイン・ポルトガルの海外進出
    • フランス・イギリスの絶対王政
  • 市民革命と啓蒙思想
    • イギリス革命・アメリカ独立戦争
    • フランス革命とナポレオン
    • 啓蒙思想と社会契約説
  • 産業革命と社会の変容
    • イギリス産業革命
    • 労働問題と社会主義の誕生

【2】イスラーム史

  • イスラームの成立と拡大
    • ムハンマドとイスラーム教の誕生
    • ウマイヤ朝・アッバース朝
    • イスラーム世界の拡大〔スペイン、インドなど〕
  • イスラーム帝国の展開
    • オスマン帝国の成立と発展
    • サファヴィー朝〔ペルシア〕
    • ムガル帝国〔インド〕
  • イスラーム世界の文化と交流
    • アラビア科学・数学の発展
    • 東西交易〔シルクロード、香辛料貿易〕
    • イスラーム文化のヨーロッパへの影響

【3】アジア史〔中国・東アジア・南アジア〕

  • 中国史
    • 古代中国〔殷・周・秦・漢〕
    • 隋・唐の繁栄と国際交流〔シルクロード、遣唐使〕
    • 宋・元・明・清の王朝交代
    • 科挙制度と儒教思想
    • 近代中国〔アヘン戦争、辛亥革命〕
  • 東アジア史
    • 日本〔縄文~現代まで、特に江戸・明治維新〕
    • 朝鮮〔三国時代~李氏朝鮮、近代化〕
    • ベトナム〔中国の影響と独立〕
  • 南アジア史
    • インダス文明
    • 古代・中世インド〔マウリヤ朝、グプタ朝、仏教・ヒンドゥー教〕
    • ムガル帝国とイギリスによる植民地化

【4】近現代史

  • 産業化と社会の変化
    • 産業革命の世界的拡大
    • 都市化と労働問題
  • 帝国主義と植民地支配
    • ヨーロッパ列強のアジア・アフリカ進出
    • アメリカの台頭
  • 戦争の時代
    • 第一次世界大戦と国際連盟
    • 第二次世界大戦と枢軸・連合
  • 冷戦と現代世界
    • 米ソ冷戦と核軍拡
    • アジア・アフリカの独立運動
    • グローバル化と情報化社会

文法の成り立ち

  • 言語全体のルールを**文法〔grammar〕**という。
  • **文法〔grammar〕**の内容は大きく二つに分けられる。単純化すれば、[文法=形態論+統語論]といえる。
    • 語の構造〔word structure〕に関わるルールを扱うのが形態論〔morphology:モーフォロジー〕。
      • 語がどのような構造をもち、語形〔語の形〕がどのように変化して適切な語を得るかというルールが形態論。
      • 語は次のような構造をもつ:
        • 接頭辞〔prefix〕
          • 例:enlarge→大きくする。〔動詞〕:動詞化の接頭辞en-
        • 語幹〔stem〕
          • 例:large→大きな。〔形容詞〕:語幹
        • 接尾辞〔suffix〕
          • 例:enlargement→大きくすること=拡大。〔名詞〕:名詞化の接尾辞-ment
      • 語幹に接頭辞や接尾辞を付け加えることによって、派生語を作ることができる。
      • 派生語を作ることによって、語の品詞を変換することができる。
      • 派生語の作成メカニズムを模倣することによって、新しい語を造語することができる。
    • 文の構造〔sentence structure〕に関わるルールを扱うのが統語論〔syntax:シンタックス〕。
      • どのような語順〔語句の並び〕で文を作るかというルールが統語論。
      • 例:英語入試で出題される語句整序問題は、統語論の知識を問うている。
      • [構文]について。
        • 句〔phrase〕は、文の一部を構成し、主語・述語の関係〔主語+動詞〕をもたない語群で、全体として一つの品詞的役割〔名詞句、形容詞句、副詞句など〕を果たす。
        • 英熟語〔set phrase〕とは、語群全体として一つの品詞的機能をもつ慣用表現〔idiom〕をいう。熟語は、句の範囲にとどまる慣用表現〔idiom〕をいう。
        • 英語構文〔formula / syntactic pattern〕とは、句の規模を超えて使われる定型表現で、文全体や文の一部として機能するけれども、特定の品詞に分類されない慣用表現〔idiom〕をいう。
          • 例:It is~for … to …構文、too~to …構文、There is/are …構文など。
        • 文構造=文の構造〔sentence structure〕とは、文を構成する要素〔主語・述語・目的語・補語など〕の配置や関係性を指し、統語論〔syntax〕が分析・記述する範囲である。
          • 例:SVO〔主語-動詞-目的語〕、SVC〔主語-動詞-補語〕など。
        • 日本語の[構文]という用語は、〔1〕文構造〔sentence structure〕を意味する場合にも使われ、かつ、〔2〕英語構文〔formula / syntactic pattern〕を意味する場合にも使われる。
          • [構文]が何を意味するのかを、文脈から判断しなくてはならない。
          • syntax〔シンタックス〕の訳語としての構文は、文構造という意味である。
          • 高校受験・大学受験において、英語構文集〔formulaを集めた本〕は必要であるけれども、学習参考書界隈では、以前ほどまでには重視されなくなった。
          • 英熟語と英語構文との境界は曖昧になりがちである。
          • 例えば、if only~など、従位接続詞相当の慣用句を、英熟語とするか、英語構文とするかは、意見が分かれる。
            • 従位接続詞は副詞節を導くので、従位接続詞相当の慣用句にかんして、その慣用句単独では従位接続詞相当の英熟語だけれども、それが導く副詞節を全体として捉えれば英語構文と見なすことができる。
          • 英熟語と英語構文との境界は曖昧になりがちであるため、英熟語集と英語構文集は、統合されて一つの本になっているべきである。
          • しかし便宜上・商業上の理由から、英熟語集と英語構文集とを分けて出版されていることが多い。
          • 英熟語集と英語構文集を兼ねている英熟語集として、[英熟語 Always 1001|河合出版][ランク順 入試英熟語1100 改訂版|学研][速読英熟語[改訂版]|Z会出版]がある。
            • [語彙はActive Vocabulary〔書く・話すことができる語彙〕として身につけなければ、リスニング・コンプリヘンションで聞き取りがうまくいかずに大失点しやすい]ので、[苦しくても語彙はActive Vocabularyとして身につける]ことを推奨する。
            • [語彙はActive Vocabularyとして身につける]という発想からすると、[速読英熟語[改訂版]]の[長文の中で覚える]というコンセプトだと、学習負荷が大きい割に実効性が低いので、[速読英熟語[改訂版]]は却下である。
            • 昨今の英語入試では、リスニング・コンプリヘンションの配点が大きいことを考えると、[英熟語 Always 1001]の[音声教材なし]という仕様は論外である。
            • [ランク順 入試英熟語1100|学研]や[ランク順 入試英熟語1100 改訂版|学研]は、無料音声がダウンロード〔zipファイルなので解凍するのにPCが必要〕できるよう公開されている。
            • 音声再生アプリ my-oto-mo DL用特設ページ
            • [英熟語集を、音声言語として例文ごと耳から覚える]という方法は、リスニング・コンプリヘンションの対策としても、英熟語対策としても、とても有用である。
            • [ランク順 入試英熟語1100|学研]と[ランク順 入試英熟語1100 改訂版|学研]は、内容的に大きな変更点がないような感じなので、旧版である[ランク順 入試英熟語1100|学研]でも十分だと私は思う。

そもそも英語は、中学時代に大学入試レベルまで仕上げておくのがよい

  • つまり中学3年までに英検準1級レベルまでを習得するのが理想である。
  • 以下には、中学生にも理解できる明快な印刷教材だけをセレクトしてある。

入試英熟語1100 改訂版または入試英熟語1100〔旧版〕|音声がダウンロードできる|耳で例文を覚えて瞬間英作文できるようにする

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すでに英語力がある人はDUO 3.0が英単語集・英熟語集を兼ねるので効率的|ただし最新の英単語は別の英単語集で補う!

  • DUO 3.0の音声教材は、お金を出して買うほどのものでもないので、Google翻訳で例文を読み上げさせて、それをAudacityで録音したほうがよい。

総合英語は分厚いのをやっても完全に無駄|結局、英語は語彙力なので、文法をやる暇があったら、英単語集・英語構文集を例文ごと覚えよう!

  • 総合英語は、ごちゃごちゃした説明は、読まなくてよい。
  • 総合英語は、罫線で四角く囲われた[代表例文]を瞬間英作文できるようにすればよい。
  • 英文法の要点は、以下にコンパクトにまとめてある。

5W1Hとともに歴史用語を暗記する

8W1H〔WH語〕と英語の8格システム

  • 英語において、とくに名称が与えられた格は、8つある。
  • 主格・所有格〔属格〕・与格〔間接目的格〕・対格〔直接目的格〕が、人称代名詞において格変化が行なわれる範囲である。
    • 英語では与格と対格は同形となり、一体化してしまった。
  • 疑問副詞・関係副詞に分類されるWH語は、[場所を表す疑問代名詞・関係代名詞]が、[時間格〔時格〕・場所格〔所格〕・様態格〔様格〕・原因格〔因格〕]という格を帯びることによって、副詞化された結果と捉えるとわかりやすい。
  • 疑問副詞・関係副詞の副詞とは、[述語動詞の中心をなす動詞を修飾する副詞]という意味である。
  • つまり、所有格〔属格〕だけは形容詞相当だけれども、それ以外の[主格・与格〔間接目的格〕・対格〔直接目的格〕][時間格〔時格〕・場所格〔所格〕・様態格〔様格〕・原因格〔因格〕]の7つは、[述語動詞の中心をなす動詞を修飾する副詞]に相当する。
  • [主格・与格〔間接目的格〕・対格〔直接目的格〕]も副詞相当であり、それは[述語動詞の中心をなす動詞を修飾する副詞]に相当であることを意味する。これらは名詞・代名詞に分類されている。
    • [主格・与格〔間接目的格〕・対格〔直接目的格〕]は、格を語順として表現するため、これらは名詞・代名詞に分類されている。
  • [時間格〔時格〕・場所格〔所格〕・様態格〔様格〕・原因格〔因格〕]も副詞相当であり、それは[述語動詞の中心をなす動詞を修飾する副詞]に相当であることを意味する。これらは副詞に分類されている。
    • [時間格〔時格〕・場所格〔所格〕・様態格〔様格〕・原因格〔因格〕]は、語そのものがそれぞれの格を表すため、これらは副詞に分類されている。
  • しかし人称代名詞は、語そのものがそれぞれの格を表すにもかかわらず、これらは代名詞に分類されている。
    • 英文法の分類は、根本的にこのように重大な矛盾〔統一性・一貫性のなさ〕を含んでいるため、英文法はそもそも、理解不能になるように作られている、とみなすことができる。
    • [英文法が理解できる]と堂々と言っている人は、頭が悪いので矛盾に気づかないか、矛盾を隠して説明している大嘘つきであり、どちらにしても、ろくなもんじゃない。
  • 正しくは、人称代名詞の主格・与格〔間接目的格〕・対格〔直接目的格〕にかんしては、人称代副詞である。
  • 正しくは、人称代名詞の所有格〔属格〕にかんしては、人称代形容詞である。
  • そして格とは、名詞・代名詞・名詞句・名詞節を、形容詞化または副詞化する文法作用である、といえる。
  • 大まかにいえば、節〔の中心をなす述語動詞が含んでいる動詞〕を形容詞化するのが、制限用法〔限定用法〕の関係詞〔関係代名詞・関係副詞〕である。
  • 大まかにいえば、節〔の中心をなす述語動詞が含んでいる動詞〕を副詞化するのが、従位接続詞〔縦続接続詞〕であり、従位接続詞は名詞節を副詞化するための[節前置詞]だといえる。
  • つまり、[名詞句〔名詞・代名詞を含む〕を形容詞化または副詞化するための前置詞]と[名詞節を副詞化するための従位接続詞〔節前置詞〕]は、対応する関係にある。
  • [述語動詞の核心をなす動詞]を[格を帯びた結果として副詞化された名詞句〔名詞・代名詞を含む〕・名詞節]が修飾するありさまが展開されるのが、文〔sentence〕という場の性質である。
  • 名詞句〔名詞・代名詞を含む〕・名詞節を形容詞的に修飾するために、[格を帯びた結果として形容詞化された名詞句〔名詞・代名詞を含む〕]や[制限用法〔限定用法〕の関係詞節]=[形容詞節]や[形容詞用法の準動詞(句)]が存在する。
  • 分詞構文とは、[従位接続詞〔縦続接続詞〕が導く副詞節]を分詞を用いて圧縮的に表現した副詞句である。
    • 分詞構文とは、[圧縮された副詞節]をいう。
  • 格とは何か? 名詞類を形容詞化・副詞化するための文法作用である。
  • 従位節〔従属節〕とは何か? 節の核心をなす述語動詞のさらに核心をなす動詞を、名詞化・形容詞化・副詞化することを通じて形成された、名詞節・形容詞節・副詞節を従位節〔従属節〕という。
  • 準動詞とは何か? 動詞を不定詞化・過去分詞化・-ing化することにより、動詞を、名詞化・形容詞化・副詞化することを通じて形成された、名詞(句)・形容詞(句)・副詞(句)を準動詞(句)という。
  • 従位節〔従属節〕・準動詞とは、動詞を品詞変換して、名詞化・形容詞化・副詞化するための文法作用である。
  • 格とは、名詞類を形容詞化・副詞化するための文法作用である。
  • 英文法の知識のエンジンとなる部分は、おおよそ以上の記述に集約される。
  • 分厚い[総合英語]には書かれていない、英文法のメタな視点からの要点が以上にまとまっている。

人称代名詞が格変化を行なう範囲

    1. [誰が/何が]【疑問/関係-代名詞】 who / what|主格〔nominative case〕|ガ格|副詞相当|
    1. [誰の/何の]【疑問/関係-代名詞】 whose / of what|属格〔genitive case〕または所有格〔possessive case〕|ノ格|形容詞相当|
    1. [誰に/何に]【疑問/関係-代名詞】 whom / to whom / to what|与格〔dative case〕|ニ格|副詞相当〔間接目的語〕|
    1. [誰を/何を]【疑問/関係-代名詞】 whom / what|対格〔accusative case〕|ヲ格|副詞相当〔直接目的語〕|

疑問副詞/関係副詞とよばれる格変化の範囲

    1. [いつ-〔に〕]【疑問/関係-副詞】 when|時間格〔temporal case〕|ニ格|副詞相当|
    1. [どこ-で]【疑問/関係-副詞】 where|場所格〔locative case〕|デ格|副詞相当|
    1. [どの-ように]【疑問/関係-副詞】 how|様態格〔modal case〕|ヨウニ格|副詞相当|
    1. [〔だ〕から]【疑問/関係-副詞】 why|原因格〔causative case〕または因果関係格|ダカラ格|副詞相当|

5W1H

  • 5W1Hの内容は、When〔いつ〕、Where〔どこで〕、Who〔誰が〕、What〔何を〕、Why〔なぜ〕、How〔どのように〕であるから、以下のようになる。
    1. [いつ-〔に〕]【疑問/関係-副詞】 when|時間格〔temporal case〕|ニ格|副詞相当|年表上の位置〔世紀/年代/月日〕
    1. [どこ-で]【疑問/関係-副詞】 where|場所格〔locative case〕|デ格|副詞相当|地図上の位置
    1. [誰が/何が]【疑問/関係-代名詞】 who / what|主格〔nominative case〕|ガ格|副詞相当|動作〔する〕・状態〔ある〕の主体
    1. [誰を/何を]【疑問/関係-代名詞】 whom / what|対格〔accusative case〕|ヲ格|副詞相当〔直接目的語〕|動作〔する〕・状態〔ある〕の客体
    1. [〔だ〕から]【疑問/関係-副詞】 why|原因格〔causative case〕または因果関係格|ダカラ格|副詞相当|動作〔する〕・状態〔ある〕のわけ
    1. [どの-ように]【疑問/関係-副詞】 how|様態格〔modal case〕|ヨウニ格|副詞相当|動作〔する〕・状態〔ある〕のありさま

歴史学習で最も大切な情報は時格〔時間格〕と所格〔場所格〕である

    1. [いつ-〔に〕]【疑問/関係-副詞】 when|時間格〔temporal case〕|ニ格|副詞相当|年表上の位置〔世紀/年代/月日〕
    1. [どこ-で]【疑問/関係-副詞】 where|場所格〔locative case〕|デ格|副詞相当|地図上の位置
  • 歴史学習では、時格〔時間格〕の情報を最も大切にする必要がある。それは、歴史学習では、年表暗記・年代暗記を熱心に行なう必要がある、という意味である。
  • 歴史学習では、所格〔場所格〕の情報を2番目に大切にする必要がある。それは、歴史学習では、歴史地図の暗記・白地図への地名記入を熱心に行なう必要がある、という意味である。
  • 歴史情報は、地図というXY平面が、時刻〔t〕ごとにミルフィーユ状に重なったデータであり、歴史情報は必ず、[地図というXY平面上のどこであるのか?〔所格〕][それは何年・何月頃なのか?〔時格〕]という情報をともなって暗記する必要がある。
  • 時格・所格のない歴史情報は、歴史情報としての価値を失っている状態にあるとみてよい。
  • 時格・所格をはっきりさせることを間違わなければ、知識がごっちゃになるリスクの大きな部分は回避される。
  • 脳内に世界地図が思い浮かび、主要な国家の位置、首都の位置、半島・島嶼の位置、川の位置、海・湖の位置を白地図にしっかり再現できるまで練習してから、歴史地図を暗記するのがよい。
    • つまり、世界史学習の前に、世界地理をザッとさらっておく必要がある。
    • つまり、日本史学習の前に、日本地理をザッとさらっておく必要がある。
  • そして歴史学習では、時格がとても大切であるから、年表上の位置の確認と、年代暗記は、怠らずに熱心に取り組む必要がある。
    • ムンディ先生の歴史のテキストには、年代が載っていないので、ムンディ先生の歴史のテキストは非推奨である。
  • 歴史の真実は隠されており、歴史における真の因果関係は、隠蔽された歴史情報の中に隠されている。
    • したがって、ムンディ先生のように、年代暗記を回避して、因果関係だけで前後関係を把握しようとすると、必ず[ウソの因果関係]をでっち上げることとなる。
    • XY平面が、時刻〔t〕ごとにレイヤー〔層〕として積み重なっていくのが、歴史情報の整理棚の構造であるのだから、レイヤー番号としての年代を暗記しないのは単なる逃げであり不利になるばかりである。

歴史科目といえども[範囲を歴史科目に絞った語学]にすぎない

  • 歴史科目といえども[歴史用語を用いた語学]だといえる。
  • 言語の学び方の原則は、[音声言語から始めて、音声言語を文字言語に変換する過程を覚え、応用することによって身につける]というものである。
    • 例えば、漢字を使った熟語について、誤った読み方を覚えてしまう理由は、漢字を使った熟語にかんして、[第一に音声言語として覚え、第二に、覚えた音声言語を書き記す練習をする]という順序を守らない点にある。
    • つまり、国語教育において、音声教材が無料で配布されることになれば、国語教育の質的向上は、アッという間に達成される。
    • 国語教育において、教師・講師は必ずしも必要なく、国語の音声教材が無料で配布されれば、たいていの問題は片付くであろう。
    • 赤子は、音声言語を先に身につけて、文字言語を後から身につける。この順番を間違えているから、歴史用語が覚えられないのである。
    • 歴史用語は、音声教材を使って覚えることが先決問題であり、音声言語として歴史用語を覚えた後で、それをどう綴るかを[必要があれば覚える]だけのことである。
    • [日本史は漢字が覚えられない]というのは、日本史を避ける理由にならない。それは世界史でも中国史には大量の漢字が登場するからである。
    • 歴史学習において大切なことは、[歴史は耳で/から覚えよ]ということである。
      • これは現代文・古文・漢文・漢字・ことわざ・定型句・文学史・歴史・地理・公民・生物・化学・地学など、あらゆる暗記科目において、音声教材が無料で配布されれば、教育の質的向上は、アッという間に達成される。
      • 暗記科目においては、必ずしも教師・講師は必要ない。
      • 学習は、教師・講師から教わるよりも、自分の疑問をAIとのチャットで解決していくほうが速く、かつ、身につきやすい。
      • 教育は、学習者個々人が、数ある印刷教材〔無料音声教材が付属している〕の中から自分の性格に合ったものを選び、音声教材を聞きながらテキストを読み、自分の疑問をAIとのチャットで解決することで進んでいくかたちに変更したほうがよい。
      • そして、何度でも受けられるオンライン検定試験のスコアを向上させていきながら、スコアが揃ったら、上級学校の入試を受験する資格を得るかたちにするのがよい。
      • 学校という空間に通学して勉強するスタイルは、それを好む人だけが選択する。
      • そして、学習者は、自分が心地よいと思う学習スペース、カフェ、電車やバスの車中、自宅などで、音声教材とその印刷教材を使って学習を進めていく。
        • 電車やバスの車窓から見える景色と、音声教材を通じて覚えた知識は、かなり結びつきやすいので、高速バスなどを利用して、旅をしながら学習を進めていくのも、新時代の学習スタイルとして推奨できる。
        • また客船・フェリーでは、沿岸部を除き、携帯電話の電波が届きづらいため、デジタルデトックスとともに、学習に集中することができる環境を手軽に手に入れることができる。
        • 青春という貴重な時間を、勉強ばかりではなく、旅の体験にも使うことは、人生をより豊かにするうえで大切な要素だといえる。
        • また[作業をしながら音声教材を聞くと、逆に音声に集中できる]という傾向があるので、農作業などの労働をしながら音声教材を聞くことを通じて、学習と労働を同時進行させる方法もある。
        • 学習はその効率さえ確保できれば、固定観念にとらわれることなく、自由なスタイルを許容することが大切である。
        • 抑圧的な洗脳的学校ならば、そんな学校はつぶしてよい。抑圧的な洗脳的学校を展開しているのであれば、文部科学省はつぶれなさい。
    • マーク式の試験対策が前提である場合、歴史用語の漢字表記は、Passive Vocabulary〔受動的語彙〕として身につければ十分であり、歴史用語を漢字で書けるところまでやり込む必要はない。
      • 歴史用語を見て[あれだ]とわかれば、その歴史用語を書けるようになるまでやり込む必要はない。
    • 文盲〔非識字〕は、[音声言語は扱えるけれども、文字言語は扱えない]という状態を意味する。
    • 文盲〔非識字〕という状態が存在することから、音声言語を耳と脳で覚えて身につけることは容易であり、文字言語を身につけることは困難であることがわかる。
    • 赤子が言語を身につけていく順番が、音声言語が先であり、文字言語は後であることから、音声言語を耳と脳で覚えて身につけることは容易であり、文字言語を身につけることは困難であることがわかる。
    • 平易なことから始めて、徐々に難解なことへと発展させていくのが、自然な学習の順番だといえる。
  • 文〔sentence〕は、語〔word〕や句〔phrase〕によって構成されている。
    • 部分を完成させてから、部分どうしを組み上げて全体の完成にこぎ着けるしかない。
    • いいかえれば、文の構成要素である、語〔word〕や句〔phrase〕を一定程度まで覚え終えてから、例文の暗記というかたちで、語や句を覚え直すのが自然な手順である。
      • 単語・熟語を[最初は例文としてではなく単独で、しかも音声言語を通じて覚えていく]のが自然である。自然ではない学習法は、どこかで破綻を迎える。
      • [単独の単語の知識][単独の熟語の知識]がある程度、頭に入ったら、単語・熟語・構文〔formula〕を[例文を音声言語として覚える]かたちで暗記する。これは和訳から英文が瞬間作文できるようにすることを意味する。
  • 歴史学習というものを[歴史用語を組み合わせて行なう、歴史作文の学習]だとみなすと、[よく提唱されている歴史学習]の不備がみえてくる場合がある。
    • 歴史学習は、英語学習でいう英単語・英熟語の暗記に匹敵する、[歴史用語の定義・意味を暗記する学習]から始める必要がある。
      • 歴史学習の初期に[歴史の流れを押さえる]ことを強調する人が多いけれども、それは学習者が歴史用語の多くをすでに知っている場合にのみ当てはまる、特殊なやり方である。
      • 単語力・熟語力がないのに、英文法書や英語長文に挑んでも無駄であることを考えれば、歴史学習の初手は[歴史用語の定義・意味を暗記する学習]でなければ、[歴史の流れを押さえる]ことすらおぼつかないことは、理解できるであろう。
      • [一問一答]問題集には二種類ある。
        • 〔1〕用語の定義が問題文になっていて、用語を答えさせる[一問一答]→これを[純正な一問一答]=[山川出版社方式の一問一答]とよぶことにする。
        • 〔2〕空所補充の小問集合を[一問一答]とよぶ→これを[擬似的な一問一答]=[東進ブックス方式の一問一答]とよぶことにする。
    • 歴史の学習法を語る文脈において、[一問一答]問題集が強く否定される場面がよくあるけれども、その文脈における[一問一答]問題集とは、〔1〕である[純正な一問一答]=[山川出版社方式の一問一答]であろう。
      • 歴史のマーク式の入試問題は、正誤問題〔知識と知識との整合・不整合を問う〕・整序問題〔年代の知識を問う〕・空所補充問題〔空所に当てはまる用語を選択させる〕などに分類することができるであろう。
      • 〔2〕である[空所補充の小問集合]=[擬似的な一問一答]=[東進ブックス方式の一問一答]までをも否定してしまったら、入試そのものを否定することになるので、論が成り立たない。
    • 歴史学習は、[歴史の流れを押さえる]学習を開始するための前提として、英語学習でいう英単語・英熟語の暗記に匹敵する、[歴史用語の定義・意味を暗記する学習]から始める必要がある。
    • [歴史用語の定義・意味を暗記する学習]=[歴史科目における語彙増強〔expanding vocabulary〕]で使いやすいと考えられるのは、次の二冊である。
      • 【1】[世界史単語の10秒暗記 ENGRAM2250|学研]
      • 【2】[日本史単語の10秒暗記 ENGRAM2200|学研]
      • 【1】【2】は採録用語数を絞ってあるので、用語に不足を感じる場合があるかもしれない。
      • しかし、採録用語数を絞ることによって、[誰にでも必要な歴史用語が、反復しやすく、定着させやすい分量で掲載されている状態]が作られているのだと考え直すのがよい。
      • 検定済教科書は難関私大向けに詳しく書かれていることが多いので、【1】【2】を教科書の代用としながら、単元別に編集し直した[センター試験/共通テスト]の過去問で記憶をチェックを行なうのが適切であろう。
      • もちろん、最終的には検定済教科書を読む必要はあるけれども、それは学習過程の後半でよいと私は思う。
    • 【1】【2】は[一問一答]と[用語集]とを兼ねており、英単語集のような対訳式の構成であり、見開きページが一つのユニットで、大見出しのないページは9レコード〔本の長辺を9分割してある〕で構成されている。
    • 1レコードは、左ページとして[用語〔見出し語〕とその意味]対訳式二段組み、右ページとして[用語〔見出し語〕とその関連語を含んだ入試問題文]が掲載されている。その関連語は朱刷りなので赤シートで消える。用語〔見出し語〕は空所。
    • つまり[用語][用語の意味]が左ページ、[用語とその関連語を含んだ入試問題文]が右ページという構成になっている。
    • 学習者の作業としては、左ページの[用語]をトリガーとして、[用語とその関連語を含んだ入試問題文]が瞬間作文できるように練習すれば一丁上がり〔記憶完成〕という仕組みになっているのである。
    • [用語とその関連語を含んだ入試問題文]は、[用語とその関連語]を含んでいさえすれば、自分なりに語順を替えるなどして、自分なりのキーワード作文をするのもよいであろう。
    • とにかく、見出し語をトリガーとして、関連用語をグループとして、芋づる式に思い出せるように練習することができる[世界史単語集][日本史単語集]が【1】【2】である。
    • 私が思うに、[歴史の流れを押さえる学習]は学習過程の後半に回して、とりあえずは歴史的事実関係をしっかり暗記する、いいかえれば、[見出し語をトリガーとして、関連用語をグループとして、芋づる式に思い出せるように練習すること]を短期目標とする。
    • それには、【1】または【2】を使って用語を覚えながら、同一単元について、即時、単元別に編集し直した[センター試験/共通テスト]の過去問で記憶をチェックを行なうのが適切であろう。
      • 歴史知識は、単に覚えただけでは不十分である、即時、[センター試験/共通テスト]の過去問で[歴史科目の試験に耐えうる知識]へと変換しなければならない。
      • 歴史知識を覚えたての状態こそ、知識の可塑性が高いので、ある単元において【1】または【2】を使って用語を覚えたら、即座に[センター試験/共通テスト]の過去問で[歴史科目の試験に耐えうる知識]へと変換するべし。鉄は熱いうちに打て。これは鉄則である。
      • 単元別に編集し直した[センター試験/共通テスト]の過去問としては、以下が使いやすい。
      • [大学入学共通テスト 世界史Bの点数が面白いほどとれる一問一答|KADOKAWA]→新版が出たらそれを採用する
      • [大学入学共通テスト 日本史Bの点数が面白いほどとれる一問一答|KADOKAWA]→新版が出たらそれを採用する
    • [英単語・古文単語等]のように、構成要素相互が連関をもたないデータにかんしては、一気に100語を高速でチェックするなどのビッグステップ法が向いていると思われる。
    • [歴史用語]のように、構成要素相互が有機的に連関したデータにかんしては、[ルネサンス][宗教改革]などの単元ごとに、50語以下の狭い範囲を8~9割の正答率を目指して短時間で反復しながら進む、スモールステップ法が向いていると思われる。
      • つまり「今日は[ルネサンス]をやる」と決めたら、例えば1時間の勉強時間中に[ルネサンス]だけを何度も復習して、できるだけ長期記憶にまで結びつけるようにするだけでなく、翌日・翌々日ぐらいまでは、しつこく復習し続けることによって、長期記憶への移行を全力で促進する。
      • 記憶力は筋力に似て、鍛えれば鍛えるほど増大していくものである。
      • また記憶というものは、復習回数が飽和に至るまでは、定着しないけれども、一定の閾値に達すれば、記憶がウソのように定着することが知られている。
      • 覚えられないのは[反復回数が少ない]または[短期記憶が長期記憶へ移行する前に努力をやめてしまい、完全忘却に至る]という、弱気で不毛な努力を続けているからである。
      • 記憶は、エスカレーターを逆走するような行為であり、いつも忘却の圧によって押し戻される。上階へ到達するまでは、けっして歩を緩めてはならない。つまり、長期記憶へ移行するまで、復習の手を緩めてはならない。
    • 歴史科目の場合、学習の冒頭に[歴史マンガ]や[概説書]などを通読するやり方は、時間短縮・省力化の観点からすると、まったくおすすめできない。
    • 歴史科目の学習の冒頭で大切なのは[歴史用語の定義・意味を暗記する学習]=[歴史科目における語彙増強〔expanding vocabulary〕]によって、[日々の確実な取れ高]=[暗記実績]を着実に積み上げることだけである。
    • それは語学系でも同じであり、言語学習の冒頭で大切なのは[語彙の意味を暗記する学習]=[語彙増強〔expanding vocabulary〕]によって、[日々の確実な取れ高]=[暗記実績]を着実に積み上げることだけである。
      • 英語の音声を聞いて覚える目的で、英語の音声を聞くことは推奨できる。
      • しかし、英語の音声をただ単に聞き流すだけでは、英語の意味〔画像・イメージ〕とともに覚えないので、語学的には[日々の確実な取れ高]=[暗記実績]にはならない。
      • [日々の確実な取れ高]=[暗記実績]を着実に積み重ねていく、[塵積もりて山となる]〔チリツモ〕の精神をけっして忘れてはならない。
    • 歴史科目にせよ、語学にせよ、大筋においては語学なのであるから、[見出し語と例文を読み上げた音声教材]を自作して、スキマ時間に音声教材を聞き込むことを通じて、音声言語として例文を暗記していくのが手っ取り早いであろう。
      • ※ここでいう[例文]とは、[世界史単語の10秒暗記 ENGRAM2250|学研]や[日本史単語の10秒暗記 ENGRAM2200|学研]で右ページをなす[用語〔見出し語〕とその関連語を含んだ入試問題文]のことである。
      • 例文を馬鹿正直にぜんぶ読み上げる必要はない。自分なりに語順を整え直す、単語だけで構成するなどの工夫をして、例えば[南満州鉄道・長春・旅順・ポーツマス]を一語の単語として音として覚えてしまうなどのことも考えられる。
      • 自分が暗記できれば十分なので、[世界史単語の10秒暗記 ENGRAM2250|学研]や[日本史単語の10秒暗記 ENGRAM2200|学研]で右ページをなす[用語〔見出し語〕とその関連語を含んだ入試問題文]を、できるだけ圧縮したデータ集を自分で、表計算ソフトなどで作成するのもよい。
      • LibreOffice Calcは無料の表計算ソフトである。
      • download | LibreOffice - オフィススイートのルネサンス
      • 結局、歴史の学習は、語学の語彙増強と同じことをする。ここに帰着するわけである。
      • 無料の読み上げソフトを使って音声教材を自作することも考えられる。
      • ただし、歴史用語を読み上げソフトに正しく読み上げさせるには、単語登録が膨大な量、必要になるので、読み上げ用の文字列は、本当の文字列をひらがな表記した、特殊な記法で書き直す必要があるだろう。
      • 無料の録音ソフトとして、Audacityがある。ヘッドセット〔ヘッドホン+マイク〕を購入して、VB-Audio VoiceMeeter Bananaをインストールするなどすれば〔不要かもしれない〕、うまく録音できると思う。
      • 「Audacity」無料の音声編集ソフト - 窓の杜
      • VB-Audio VoiceMeeter Banana
  • 歴史の検定済教科書は、語句の意味を定義せずに記述されている。これは、山川出版社が用語集の利権のために行なっていることを文部科学省が容認しているせいであり、犯罪的な行為である。
  • 検定済教科書単独では、意味がわからないような、そんな検定済教科書を検定通過させている文部科学省と、利権のためにそのような検定済教科書を出版している山川出版社は、態度を改めるか、さもなくば、教育現場から立ち去ってほしい。