疲れないボールペン|大量演習向き
[uni-ball SigNoシリーズ]にかんする[カリカリ引っかかる感じ]の度合い
- 【傾向1】:[uni-ball SigNo RT1]はチップ先端部のエッジが面取りしてある。
天下の[RT1]でも、0.28mmではよく引っかかり、0.38mmではやや引っかかり、0.5mmでは引っかかりがほぼ感じられない、という傾向は消すことができない。
また私としては、天下の[RT1]でも、0.28mmの[カリカリ引っかかる感じ]は受忍限度を超えている。
かといって、0.5mmでは画数の多い文字には向かない。
0.5mmで文字潰れなしに書くためには、文字を大きくする必要があるので却下。
私の好みであるゲルインクボールペンは、[0.28mm/0.3mm]と[0.5mm]との中を取って、[0.38mm/0.4mm]であるとわかった。
なお、[ぺんてるHybrid〔ノック式〕の0.35mmの替芯][PILOT JUICEの0.38mm][サクラクレパス・ボールサインの0.4mmの替芯][ZEBRA SARASAの0.4mm]のいずれも、[カリカリ引っかかる感じ]が気になるレベルである。
[ぺんてるENERGEL]は[カリカリ引っかかる感じ]が少なくて好きだけれども裏抜けするので話にならない。
結局、[uni-ball SigNoシリーズの0.38mm]〔キャップ式/ノック式〕を選べば、私としては間違いないことがわかった。
[uni-ball SigNoシリーズの0.38mm]〔キャップ式/ノック式〕を[カリカリ引っかかる感じ]が少ない順に並べると以下のようになる。
(1)■【ノック式】三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UMN155N38.64 [uni-ball Signo(ユニボール シグノ) RT1 極細なのになめらか RT1 0.38mm ブルーブラック]
(2)■【キャップ式】三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UM151.64 [ユニボールシグノ 極細 0.38mmブルーブラックインクボールペン UM-151]
(2)■【キャップ式替芯】三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UMR1.64 [ユニボール シグノ 極細 0.38mm 替芯 ブルーブラック]
(3)■【ノック式】三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UMN103.64 [ユニボールシグノ RT ノック式 0.38mmブルーブラックインクボールペン UMN-103]
(3)■【ノック式替芯】三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UMR83.64 [ゲルインクボールペン 替芯 0.38mm ブルーブラック] - 【傾向2】:[カリカリ引っかかる感じ]が少ない順に(1)[uni-ball SigNo RT1](2)[uni-ball SigNo無標〔DX〕とスタンダード](3)[uni-ball SigNo RT]となる。 ただし[カリカリ引っかかる感じ]に有意差が感じられるのは、同じボール径で厳密に比較し、しかもペンを傾けた場合のみである。
- 【傾向3】:[uni-ball SigNoシリーズ]の[ブルーブラック]については、[ボール径の違い][ノック式/キャップ式の違い]があったとしても、インクの色味は同一であろうと推定される。 ただし、ボール径が大きいとインクフローも豊富になり、インクが盛られる結果として、筆跡が濃い目に出やすい傾向はある。 なお[uni-ball SigNoシリーズ]の[ブルーブラック]については、[1.0mm|キャップ][0.5mm|ノック/キャップ][0.38mm|ノック/キャップ]][0.28mm|ノック/キャップ]がある。
- インク色[ブルーブラック]を使って[uni-ball SigNoスタンダード|0.5mm]と[uni-ball SigNo RT1|0.5mm]という2者で[カリカリ引っかかる感じ]について比較したところ、大きな有意差は感じられなかった。 といっても[RT1]のほうが、傾けても引っかかりがなくスムーズであることは確かである。
- インク色[ブルーブラック]を使って[uni-ball SigNo|0.38mm]と[uni-ball SigNo RT1|0.38mm]と[uni-ball SigNo RT|0.38mm]という3者で[カリカリ引っかかる感じ]について比較したところ、大きな有意差は感じられなかった。
といっても[RT1]のほうが、傾けても引っかかりがなくスムーズであることは確かである。
- ただし[uni-ball SigNo RT|0.38mm]は、ペンを斜めにしてチップを紙面にこすりつけて、チップ先端部のエッジを紙面で研磨した後の書き味である。
- この[チップ先端部のエッジを紙面で研磨]する操作を加えていない[オレンジ]の[uni-ball SigNo RT|0.38mm]で検証したところ、[RT]と[RT1]との間に有意な差が感じられた。
細かな書き味を追求する場合は、[RT1|0.38mm]を選ぶのがよいであろう。
- 紙面とペンとがなす角を25度未満の鋭角として紙面にチップを当て、ペンの尾部へ向けて引っ張るようにして、チップ先端部を紙面で研ぐことを繰り返してみた。 そうすると、[RT|0.38mm]でも[カリカリ引っかかる感じ]がだいぶマシになった。 といっても、[RT1|0.38mm]において傾けても[カリカリ引っかかる感じ]が少ないのには及ばない。 なお、この[RT]に対するチップ先端部の研磨行為では、線幅が太くなるなど、チップ先端部を劣化させることはなかった。 これによって、[RT1|0.38mm]をボディごと買わなくても、[RT|0.38mm]の替芯を買っていけば、実用上は十分であることがわかった。 ただし、細かな書き味を追求する場合、[RT1|0.38mm]を選ぶのがよいであろう。
- 結論:[uni-ball SigNo RT|0.38mm]を買って、[チップ先端部のエッジを紙面で研磨]することによって、[RT1]を買わなくても、それに近い書き味が得られることがわかった。
- [RT1]はボディのペン先部分がずんぐりと丸まっているので、ペン先の視認性が悪いため、[RT1]の替芯を抜いて[RT]や[PILOT JUICE]のボディに入れて使ったほうが私は使いやすく感じる。
- [RT1]のゴムグリップ部は不透明で、[RT]のゴムグリップ部はインク色によっては半透明である。 [RT1]と[RT]とでは、ゴムグリップ部の滑りにくさは同程度であり、差が感じられるとしたら、それはゴムと成形機との剥離剤の残り具合が原因であるから、アルコールで拭き取れば同じぐらいになる。 [RT1]と[RT]ともにゴムグリップ部の滑りにくさは、[PILOT JUICE]のボディに劣る。[PILOT JUICE]のボディのほうが、軽く握っても滑らない。
- [RT]と[RT1]とで、同じ色彩名を採用していても、インクの色味が異なることがある。 例えば、オレンジについては[RT1]のほうが赤みが強くて視認性が高いので、赤シートで消して暗記する用途では[RT1]のほうが好ましい。 [RT]のオレンジは、黄色が強くて色の濃さが足りない。 [RT1]はボディのペン先部分がずんぐりと丸まっているので、ペン先の視認性が悪いため、[RT1]の替芯を抜いて[RT]や[PILOT JUICE]のボディに入れて使ったほうが私は使いやすく感じる。 キャップ式でよければ、[uni-ball SigNo|マンダリンオレンジ]が赤シートでも消える濃い朱色〔マル付けの赤の代用にもなる〕であり、視認性が高い。 ふつうの赤にはシアンが入っているため赤シートでは消えず、文字が透けて見えてしまう。
uni-ball SigNo RTでも、uni-ball SigNo RT1に近い、[カリカリ引っかからないスムーズな書き味]にする方法
- 私としても、三菱鉛筆としても、uni-ball SigNoのほんらいのボール径は0.38mmだという考えなのだろうと思う。 実際、[uni-ball SigNo]〔キャップ式〕で最も色数が多いのはボール径が0.38mmのシリーズである。 0.38mmのシリーズが[uni-ball SigNo]の主力であると考えてよい。
- 水性ゲルボールペンは、書いていくほどに、ボールとチップとのギャップが広がっていき、インクフローが過剰になる傾向がある。 つまり、買いたてほやほやが、最も線幅が広くて、キレのある筆跡が得られる。 使い込むほどに、線幅が増していき、文字潰れするケース、インク溜まりができるケースが増えていく。
- 日本語には画数の多い感じが多いため、アルファベットしか使わない地域で求められる筆記具よりも、2段階程度、細くないと、小さな文字において文字潰れが生じてしまう。 それを考えたとき、日本語をノートに書く用途では、0.38mmのシリーズを主軸とせざるを得ない。 0.5mmだと、どうしても文字を大きく書かないと、文字潰れが発生してしまう。
インクの質を考えた場合、水性ゲルボールペンは[uni-ball SigNoシリーズ]がよい
- [uni-ball SigNoシリーズ]は、紙面の内奥にまで浸透せず、できるだけ紙面の表層で乾燥するインク〔顔料インクに分類される〕を採用している。
- [ZEBRA SARASA][PILOT JUICE][ぺんてるHybrid]は顔料インクを採用していても、紙面の表層で乾燥する作用が弱いので、筆跡がややにじんでいるように見える。
- [ZEBRA SARASA][PILOT JUICE][サクラクレパス・ボールサインスフレ]のホワイトは、上書きしたときに下地が透けて見える、いいかえれば、インクが薄いと感じさせるのでダメです。
- 下地が透けにくいのは、[uni-ball SigNo]の以下2点ぐらいのものでしょう。 色鉛筆でイラストを描くなどで、キャッチライトを入れる、金属光沢や水滴表現などをするときのホワイトは、この[uni-ball SigNo]のホワイトが好ましいと思います。
■三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UM153.1 [ユニボールシグノ キャップ式 太字 1.0mmホワイトインクボールペン UM-153]
■三菱鉛筆 MITSUBISHI PENCIL UM120AC.1 [ユニボールシグノ エンジェリックカラー 0.7mmACホワイトインクボールペン UM-120AC]