古典文法

四段動詞[書く]について|接続と活用の仕組み|古典文法

★★★工事中★★★

接続について[つく]という逆向きの考え方を教える印刷教材は問題である件

  • 言語は音声言語を根本としている。
  • それゆえ、[言語は文頭から文末へ向けて流れる]と考えてよい。
  • 文字言語の場合も、言語は文頭から文末へ向けて、速く正確に読むことが求められる。
  • 「助動詞[れる・られる]は未然形につく」「助動詞[る・らる]は未然形につく」と教える国文法書・古典文法書があるけれども、これは結果論・後知恵であり、実際には活用語のほうが、下接語を選び、下接語の[◯◯形接続]という[接続要件]に見合った語形へと変化する、というのが実際の言語的な動きである。
  • 日本語における[接続と活用]の[接続]を[つく]という言葉でごまかすのは、よろしくないと私は思っている。
  • 日本語における[接続と活用]の[接続]とは、後置語〔日本語の助詞・助動詞などのGovernor〕が前置語〔活用語であるGovernee〕の形〔活用形〕を支配する、Backward Government〔後方支配〕の一種であり、ヘゲモニーはあくまでも後置語〔=下接語=直後語〕が有している。
  • 従来の国文法では、直前語=前置語である活用語が被支配要素〔Governee〕である件が隠蔽され、あたかも活用語が能動的・自発的に活用を行なっているかのような、逆転した説明が行なわれてきた。
    • 中学生向けの現代国文法〔口語文法〕では、活用がメインディッシュになっており、6マスの活用表に活用語尾や語幹を書き入れるワークブックが多い。
    • しかし実際には、6マスの活用表に活用語尾や語幹を書き入れるワークには、実質的な効果をもたない。ほぼ意味がないワークをさせている。
    • このことが、学習者である児童・生徒・学生などが従来の国文法を理解できなくさせている主因の1つ、あるいは、作文ができない〔作文すると日本語としておかしい〕児童・生徒・学生が大量に輩出される主因の1つではないかと私は思っている。
  • 大切なのは、直前語と下接語とのコロケーション〔語と語との続き方〕を無数に暗記していくことである。音声言語を通じて、用例を無数に暗記してゆけ。それが正しい日本語を覚える唯一の道である。
    • 結局、語学力というのは、音声言語を日常的にたくさん浴びた、その累積時間によって増大するものなのである。
    • したがって、日本語教育において、最も芯を食った努力というのは、正しい日本語だけを話すラジオ放送を行なうことであると、私は確信している。
    • 日本が世界をリードしなければならない時代が訪れている。
    • ここで重要なことは、インターネット・ラジオ、あるいは、放送ラジオ〔中波・短波・超短波(FM)〕など、あらゆる手段を使って、日本語のラジオ放送を地球中に提供することである。
    • 地球を調和に導くための重要な要素の1つが、日本語を世界に普及させることである。
    • そのうえで、安価にて受講できる日本語教育を一般化することが、とても大切である。
    • 日本語教育の学習参考書は、とても高価であり、この価格が日本語の普及を阻害する大きな要因になっている。
  • つまり、用例を暗記する学習と切り離された、文法用語の羅列の世界だけでは、文法はまったく身につかないのである。
  • 活用語は[未然・連用・終止・連体・已然〔仮定〕・命令]という6面体→立方体のサイコロだと思ってほしい。
  • 下接語の[◯◯形接続]という[接続要件]は、[未然極・連用極・終止極・連体極・已然極〔仮定極〕・命令極]という[同極どうしが引き合う、特殊な6極の磁石のようなもの]だと考えよう。
    • 下接語が[同極どうしが引き合う、特殊な6極の磁石のようなもの]だと考えよう、ということだ。
  • 下接語の[未然形接続]という[接続要件]は、下接語が[未然極]という極性を有していることに等しいと解釈してほしい。
  • [未然極]の磁石が直後にあることによって、下接語の直前語にあたる活用語は、[未然極]の側面を下接語に対して向ける。
  • このとき、下接語の[未然極]が能動的主体となり、受動的主体である直前語のサイコロの[未然極]の面を引き寄せることにより、サイコロが[クルン]と回転し、[未然極]と[未然極]という同極どうしが引き合い、両者が[ガチッ]と磁着し、ロックされる。これが[接続と活用]のイメージである。
  • 下接語が[未然極]という[接続要件]を有しているがゆえに、直前語の[未然極]を磁力で引き寄せる作用がそこに生じて、直前語というサイコロがクルンと回って[未然極]の面を下接語に向けて、[未然極]どうしの引き合いによって磁着する。これが[接続と活用]である。
  • 接続はあくまでもBackward Government〔後方支配〕の一種なのであり、活用の原因を作っているのは下接語の[接続要件]=[◯◯形接続]なのだということを確認してから、現代国文法〔口語国文法〕の学習、あるいは、古典文法〔文語国文法〕の学習を始める必要がある。

接続と活用のマクロ的理解|通常の古典文法書では[接続]があるから[活用]があるという事実を隠蔽している

  • 日本語の活用〔conjugation〕とは、活用語〔conjugatable word:動詞・形容詞・形容動詞・助動詞〕が、直後語〔=下接語=後置語〕である[なになに形接続の助動詞・助詞]や[名詞]などが有している[なになに形接続]という[接続要件]に見合った語形に語形変化を行なう現象や仕組みをいう。
  • 日本語の活用という文法現象に関係した語句は、係り結びなどの特例を除き、直前語と直後語という、密接した2つの語だけである。
  • 平たくいえば、直後語が、これに密接した直前語に対して[直前語よ、未然形たれ]などと命令することによって日本語の活用〔conjugation〕が発生する。
    • 【1】直前語〔=前置語〕である活用語〔動詞・形容詞・形容動詞・助動詞〕がある。活用を行なうのは活用語〔動詞・形容詞・形容動詞・助動詞〕だけである。
    • 【2】直後語〔=下接語=後置語〕である[なになに形接続の助動詞・助詞]がある。直後語には、活用語もそれ以外もある。
  • 活用語が活用する原因は、係り結びなどの特例を除き、【2】直後語〔=下接語=後置語〕である[なになに形接続の助動詞・助詞]や[体言〔名詞類〕]などにある。
  • つまり、[直前語よ、未然形たれ]などといった活用形にまつわる命令は、【2】直後語〔=下接語=後置語〕から【1】直前語〔=前置語〕へと逆行する。
  • この[逆行する]という点を、現代国文法でも、古典文法でも、あまり強調しない。
  • そのため、現代国文法でも、古典文法でも、活用の本質がまったく見えないことが多い。
  • 日本語の活用語の活用形を規定する因子は、おもに助詞と助動詞と名詞であり、このとき助詞と助動詞と名詞は遡及的に機能する。つまり、過去を振り返り、直前の活用可能な単語を特定の形式たることを強制する。
  • 〈1〉In Japanese, particles and auxiliaries that dictate conjugation apply retroactively, forcing the immediately preceding conjugatable word (verb, i-adjective, na-adjective, or auxiliary) to take the required form.
    • 〈1〉日本語では、活用を指示する助詞や助動詞が遡って適用され、直前の活用可能な単語〔動詞、い-形容詞(=形容詞)、な-形容詞(形容動詞)、または助動詞〕が強制的に必要な語形になります。
      • 〈1〉は、直後の助詞や助動詞が、直前の活用語の活用形を強制的に規定する、と述べている。
      • 〈1〉は、現代語の活用に関する説明である。
      • しかし、この◯◯接続の直後語から直前語の活用形の強制が遡及的〔さかのぼる性質をもつ〕であることは、古文・古典文法でも、現代文・現代国文法でも同じである。
  • 四段動詞[書く]を例に取る。
  • 直後語〔=下接語=後置語〕として[なになに形接続の助動詞・助詞]があるからこそ、[なになに形接続の助動詞・助詞]にとっての直前語である、例えば、四段動詞[書く]が活用するわけである。
  • 活用する原因は、直後語〔=下接語=後置語〕が、どの活用形になるよう直前語、例えば、四段動詞[書く]に対して要請するか、という[接続要件]である。
  • 直後語〔=下接語=後置語〕の[接続要件]があるからこそ、直前語〔=前置語〕である活用語が語形変化〔活用〕を起こすことができるわけである。
  • 直前語〔=前置語〕である活用語は、自らの意思で活用しているのではない。
  • 直前語〔=前置語〕である活用語は、直後語〔=下接語=後置語〕の[接続要件]を承けて、受動的に活用しているにすぎない。
  • つまり、直後語〔=下接語=後置語〕にこそ主導権があるわけであり、活用語は、単に受動的に、直後語〔=下接語=後置語〕からの[未然形になれ][連用形になれ][終止形になれ][連体形になれ][已然形になれ][命令形になれ]といった[接続要件]を承って〔うけたまわって〕、語形変化するわけである。
  • いいか? 活用語は自発的に活用しているのではないぞ。
  • 活用語は直後語の要求に基づいて受動的に活用しているだけであり、大事なのは直後語が何形接続なのか? 
  • 体言〔名詞類〕であれば、連体形接続である。
  • 助動詞[る・らる]であれば、未然形接続である。
  • そういうのが活用である。
  • 古典文法書を作った人たちは、意地悪なことに、体言〔名詞類〕が連体形接続であることを明確に書かない。
  • つまり体言〔名詞類〕というものは、[直前語よ、連体形たれ]という接続要件を有する品詞グループなんだね。こういうのを連体形接続という。
  • そして活用について、より具体的に説明すれば、以下のようになる。
  • 未然形接続の品詞は[直前語よ、未然形たれ]という接続要件を有する。だから未然形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書か]〔ア段音〕になる。
  • 連用形接続の品詞は[直前語よ、連用形たれ]という接続要件を有する。だから連用形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書き]〔イ段音〕になる。
  • 終止形接続の品詞は[直前語よ、終止形たれ]という接続要件を有する。だから終止形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書く]〔ウ段音〕になる。
  • 連体形接続の品詞は[直前語よ、連体形たれ]という接続要件を有する。だから連体形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書く]〔ウ段音〕になる。
  • 已然形接続の品詞は[直前語よ、已然形たれ]という接続要件を有する。だから已然形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書け]〔エ段音〕になる。
  • 命令形接続の品詞は[直前語よ、命令形たれ]という接続要件を有する。だから命令形接続の品詞にとっての直前語である[書く]は、接続要件を満たすために[書け]〔エ段音〕になる。
  • [書く]は、[・ア段音・イ段音・ウ段音・ウ段音・エ段音・エ段音]の範囲で活用するがゆえに四段動詞というのである。
  • いいかえれば、[書く]は、[ア段音][イ段音][ウ段音][エ段音]の四段にわたり、活用するがゆえに、四段動詞というのである。
    • 四段活用など、活用の種類は、語形変化の範囲〔どの範囲で活用するか=活用の領域〕を意味している。

古典文法書

  • 大半の古典文法書は、活用の原因が直後語〔=下接語=後置語〕が要求する[◯◯形接続]という[接続要件]にあることを明確には説明していない。
  • 私が見つけた例外は、[下に付く語が上の語を変化させる]と明記している[古典文法マスタードリル|文英堂]だな。このドリルの著者である、ゆきねこ〔西村雪野〕先生は、信頼できる。
  • [古典文法マスタードリル|文英堂]は、やや詳細なので、先に[基礎からのジャンプアップノート 古典文法|旺文社]を、答えを見ながら読み込むことを通じて、先に[全体観〔overview〕]を把握してから[古典文法マスタードリル]で詳細な本格仕上げをするのがよいと思う。
  • [書き込み式ノート教材]といえども、自分で書かなくてよい。目で処理できる部分は目でやること。
  • [古典文法マスタードリル|文英堂]は、別冊解答編において、赤シートで答えが隠れるので、徹底して赤シートを使う。
  • それから、[古典文法マスタードリル|文英堂]も、[基礎からのジャンプアップノート 古典文法|旺文社]も、出現した用例は、通釈から古文が作文できるまで、ちゃんと用例を覚えること。
    • [共通テスト]で時間が足りないのは、古文・漢文に時間をかけているからであろう。
    • 古文の速読力は、暗記した用例の本数に比例する。これは絶対の真理。読解は記憶の想起にすぎない。脳内に例文がたくさん入っているヤツが速く正確に読める。
    • 英文の速読力は、暗記した用例の本数に比例する。これは絶対の真理。読解は記憶の想起にすぎない。脳内に例文がたくさん入っているヤツが速く正確に読める。
    • 訳せるようにしようと練習して、余計な時間を使うヤツは三流。
      • 訳せるようにしたって、英語ができるようにならないのは、英語教師を見ればわかる。
      • 大学で入試問題を作っている英語教師も、英語ができないから、ああいう入試問題を作るのである。
      • 英語ができるとは、端的に言って、英作文の添削、いいかえれば、ネイティブ・チェック〔英文校閲〕ができる状態をいう。
      • 結局、入試問題は、英語でエッセイを書かせれば、そこにすべてがこめられているので、いろいろな入試対策を求めるような試験問題のほうが腐っているのである。
      • 自分でスラスラ英語が書けない英語教師が、英語を教えているなんて、噴飯物である。
      • 古文も英語も、作文ができるようになって初めて、モノにしたといえるのだと私は個人的に思っている。
    • 用例ごと丸暗記して、古作文・英作文できるまで徹底して習得するヤツが、[共通テスト]で時間が余る珍しいヤツになれる。
  • 人間的な説明をぜんぶカットした無味乾燥な内容なので、まったくオススメしないのが、[ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル-四訂版-|河合出版]である。[ステップアップノート30]は、すでに古典文法を習得済みの人が復習するための[書き込み式ノート教材]である。
    • 河合出版の印刷教材は、フォントが小さいので見づらい。
  • [大学受験ムビスタ 八澤のたった6時間で古典文法 MOVIE×STUDY|学研]〔けっこう高い本〕でも、[活用するとは?|下の語によって形が変わること]と明記している。この本の著者である、八澤龍之介先生は、信頼できる。

基礎からのジャンプアップノート 古典文法 演習ドリル 新装改訂版 | 旺文社
古典文法 マスタードリル | シグマベストの文英堂
ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル-四訂版- | 河合出版
大学受験ムビスタ『大学受験ムビスタ 八澤のたった6時間で古典文法 MOVIE×STUDY』 | 学研出版サイト

古典〔古文・漢文〕の基本を固める印刷教材

古典〔古文・漢文〕は、[傍訳の付いたテキストで、原文と訳文とを見比べる作業]を中心とするのが効率がよい

  • 古典〔古文・漢文〕は、[傍訳の付いたテキストで、原文と訳文とを見比べる作業]を中心とするのが効率がよい。
  • [傍訳が朱刷りで赤シートで消える]のが理想である。
  • 書店で古典〔古文・漢文〕の印刷教材を選ぶとき、[傍訳が朱刷りで赤シートで消える]ものを選ぶのがよい。
  • 駿台文庫・Z会出版の古典〔古文・漢文〕の印刷教材には、よいものが多い。
  • 古文の仲光雄先生の印刷教材には、よいものが多い。

[学力蓄積プロセス]と[学力発揮プロセス]

  • 《1》[学力蓄積プロセス]:学力蓄積プロセスとは、その印刷教材なり授業なりを通じて、学力を蓄積していく、身につけていくプロセスを意味する。
  • 《2》[学力発揮プロセス]:その印刷教材を使って演習を積み重ねることによって、自分が身につけた学力に一般性があるか否かを検証しながら、[知識どうしの連関にかんする知識]=[そのテーマにかんする深い理解]をやしない、つちかうプロセスをいう。

読解・聴解が成立する原理

英語

  • 読解・聴解が成立するのは、読解・聴解に登場した表現と似た例文を覚えているからである。
  • 英文読解を成立させるためには、あらかじめ英単語集・英熟語集・英語構文集の例文を音声言語として覚えておく必要がある。
  • リスニング・コンプリヘンションを成立させるためには、あらかじめ英単語集・英熟語集・英語構文集の例文を音声言語として覚えておく必要がある。
  • リスニング・コンプリヘンションの試験があろうが、なかろうが、言語表現を大量に暗記するためには、耳で音波〔音楽〕として、言語表現を覚える以外に手段がない。
  • いいかえれば、リスニング・コンプリヘンションの試験がない場合でも、英文読解が得意になりたい場合には、あらかじめ英単語集・英熟語集・英語構文集の例文を音声言語として覚えておく必要がある。
  • [音声言語として覚える]という部分は避けることができない。
  • 耳で音波〔音楽〕として、言語表現を覚える以外に、言語表現を大量に暗記する手立ては存在しないからである。
  • 用語を大量に覚えたい場合には、見て覚える前に、用語を音読した音声を前もって何度も聞いておく必要がある。
  • 聞いたこともない用語を、いきなり覚えろといわれても無理である。
  • もちろん、写真記憶で覚える人もいるけれども、言語というものには[発音の仕方][読み方]というものがあるので、[発音の仕方][読み方]を知らない用語は、文字だけしか正確に覚えることができない。
  • 英文読解/英語長文を得意にしようとする場合、英文読解/英語長文の印刷教材に取り組んでも、まったく効果がない。
    • 脳内辞書が空っぽであれば、読解・聴解が成立するわけがない。
    • 英文読解/英語長文の印刷教材は、《2》[学力発揮プロセス]で使用する印刷教材である。
    • 英文読解/英語長文にかんする《1》[学力蓄積プロセス]の印刷教材は、英単語集・英熟語集・英語構文集である。
  • リスニング・コンプリヘンションを得意にしようとする場合、リスニング・コンプリヘンションの教材に取り組んでも、まったく効果がない。
    • 脳内辞書が空っぽであれば、読解・聴解が成立するわけがない。
    • リスニング・コンプリヘンションの教材は、《2》[学力発揮プロセス]で使用する教材である。
    • リスニング・コンプリヘンションにかんする《1》[学力蓄積プロセス]の教材は、英単語集・英熟語集・英語構文集である。

古文・漢文

  • 古文は、古文例文の現代語訳〔口語訳〕から、古文例文が古作文できるように練習すると、意外とラクに早く古典文法・古文単語が覚えられるし、古文読解がラクになるので、古文読解が速くなる。
  • 漢文は、漢文例文の書き下し文から、漢文例文〔ただし短い例文にかぎる〕が漢作文できるように練習すると、意外とラクに早く漢文のシンタックス・漢文重要表現が覚えられるし、漢文読解がラクになるので、漢文読解が速くなる。
    • 「[あえて行かずんばあらず]→ふかんふこう→不敢不行」のようにして、例文を[漢字の並びそのもの]として覚えてしまう。
  • 古文・漢文にかんしても、文法要素・重要語彙を含む例文を覚える工程を経ずして古文読解・漢文読解の印刷教材に取り組んでも、まったく効果が出ない
    • 覚えている例文等をランダムアクセス的に思い出すこと〔想起行為〕が読解だからである。
    • ランダムアクセスの対象である脳内辞書に何も登録されていない状態であっては、読解を行なっても、何も思い浮かばない。 それは読解が不成立であることを意味する。
    • これは英文でも、古文でも、漢文でも、数学でも、物理でも、化学でも、言語を問わず、まったく同じである。
    • 暗記している記憶を思い出すから、読解ができる、あるいは、問題が解けるだけであり、その場で考えて読解したり、問題を解いたりしているのではない。
    • 思い出しながら読解し、思い出しながら解いているのだ。
    • だから何も覚えていないのに、読解ができたり、問題が解けたりするわけがない。
      • 数学でも、物理でも、化学でも、定石的解法を暗記する、解法暗記の学習は絶対に避けて通れない。
      • 定石的解法を暗記する行為は、避けて通れない。
    • なぜ同じ問題を何度も解くの? 
      • 定石的解法を明瞭に記憶することによってこそ、類似の問題に遭遇したとき、その問題を正確に瞬間正答できるからである。
        • 類似の問題には、複合的論点で構成された大きな問題の一部に、類似の問題の要素が含まれている場合をも含む。
      • 定石的解法の記憶が不明瞭だと、類似の問題に遭遇しても、それと気づかず、正確に瞬間正答できたはずの問題を取り逃す。
      • この愚かしい機会損失を回避するためにこそ、知っている問題であっても、何度も何度も解き直すのである。
      • このように、すでに獲得した知識や技能について、さらに反復・継続して学習し、それを強固なものとする学習方法を、教育学では過剰学習〔overlearning〕というらしい。
      • 過剰学習の効果が短命であるという研究も出ているらしい。
      • しかし、入試問題の多くが[大量の問題を短時間でミスすることなく解き切るスピード正確性レース〔Speed-Accuracy Race〕]である以上、過剰学習の効果を使って問題を瞬間正答できるレベルまでコンディションを整える作業は、欠かせない。
      • スピード正確性レースである入学試験が続いている現状では、格闘家が試合までに減量しながら体調を整えるような、そんな感じで受験勉強における学力蓄積を行なっていくしかない。
      • 普通の勉強ではなく、スピード正確性レースに勝つための勉強をしなければならない。これが現実である。
      • したがって、バカバカしい勉強法でも、行なう必要があるのだ。
    • 考える勉強に入る前に、サンプルをたくさんインプットしなければならない。
      • 詰め将棋のサンプルをたくさん覚えているから、将棋がある程度、強くなるのである。
      • どのような分野であろうとも、入門期において定石を暗記するトレーニングは、避けて通れない。
    • 例文をその意味〔情景=イメージ〕とともに覚えずして読解もリスニングも成り立たない。
      • Netflixの映画を字幕とともに見ることで英語学習を促進するやり方を説明している動画を見たことがある。
      • これは役者が語る英文の意味を[日本語という言語]としてではなく[情景=イメージ]として覚えるのに役立つ。
      • [情景=イメージ]と[言語の音波]との対応関係を連想によって結びつけること。これが言語学習の根本原理である。
      • プロ野球で、バッターが登場するときの出囃子〔音楽〕があり、[あの音楽なら、あの野手である]という対応関係がある。
      • 言語〔音声言語こそが言語の本質〕というものは、出囃子と登場する野手との対応関係を覚えているからこそ成立するものなのである。
      • 例文を音声言語として耳〔脳内の音声登録領域〕に焼き付けることこそが、言語学習の核心部分なのである。
      • したがって、英語教科書・古文教科書・漢文教科書などは、教科書に本文と訳文とが対照できるように載っている、そのようなレイアウトでなければならず、英語・古文・漢文の授業は、意味のわかった文章を、その意味を[情景=イメージ]として思い浮かべながら音読することが中心でなければおかしい。
      • 英語教科書・古文教科書・漢文教科書などは、意味を隠蔽して、意味を当てさせることに時間・体力を費やしているけれども、これは完全に無駄であり、バカのすることでしかない。
        • つまり、[教科書ガイドを売りたい]ということが先にあって、逆算的に教科書を作っているから、こういうことになるわけである。
        • 例えば、印刷教材を売りたいから、英語教育を行なう。
        • だから英文読解が中心になるわけである。
        • 実際には、学校一括採用の副教材の出版社が公開している無料ダウンロードできる音声教材こそが、語学における[覚えるべき本質]なのであるから、この倒錯した世の中だからこそ、宝が無料でダウンロードできる状態になっているわけである。
        • これを利用しない手はない。
      • 語学の[問題]は訳文なのであり、訳文を見て、[解答]である教科書本文〔原文〕を再生できるよう練習するのが言語学習の主たるメニューなのである。
        • 英作文・古作文・漢作文など、[訳文・書き下し文から、原文を再生する行為]にこそ、言語学習のエッセンスが高密度かつ濃厚に詰め込まれているのである。
        • 作文が指導できない語学教師は、教壇を去れ。
      • 現在の学校教育は、教科書会社が印刷教材を安定的に売るための体制から逆算的にカリキュラムが作られており、ぜんぶインチキ、ぜんぶウソである。
      • 文科省の役人は、役人の中でもバカがなるので、文科省は中央省庁の中で、最もバカだと考えてよい。コイツらに教育行政を任せていては、新しい日本を立ち上げることはできない。
      • 近未来において、いろいろな世界線が用意されているらしいけれども、[東京が壊滅的な状態になる]という世界線も、起こりやすい近未来の一つになっているようだ。
        • 地下で悪魔儀式が行なわれてきた悪魔の土地〔穢土えど〕であるから、いったん壊さなければ、どうにもならん。そういう側面があることは否めない。
      • タイムラインの選択は、綱渡り的であり、まさしく[一寸先は闇である世界]であるようだ。
      • したがって、この先がどうなるかは不明だけれども、京都が首都になることは、どうやら暗黙裏に決定されているらしい。
        • それが東京壊滅と関係するのか否かは、私としてはわからない。
      • いずれにしても、[水のきれいな、緑豊かな土地へ、大勢の人たちが引っ越す]という場面は、あるだろうと思う。
  • また読解力を向上させるために、読解を積み重ねたとて、読解力が効率的に向上するものではない。
    • 読解力を向上させるための《1》[学力蓄積プロセス]の学習は、文法要素・重要語彙を含む例文を覚えることである。
    • だから古文読解が得意になりたいから、古文読解問題集を手に入れるのは、お門違いである。
    • [古典文法書の例文を音読して暗誦する][古文単語集の例文を音読して暗誦する]というふうにして、例文をたくさん覚えることが、読解力向上に資する唯一の対策なのである。
    • いくら古文読解問題集を解きまくっても、問題文である古文そのものを覚えなければ、古文読解力が向上するはずもない。
    • それは英文読解においても同じであり、英文読解問題集のパッセージを全文暗記しなければ、英文読解力が向上するはずもない。
    • 結局、英文読解の教材は全文を覚えるのが最も効率的であり、古文読解の教材は全文を覚えるのが最も効率的である。
    • いくら読んでもムダ。本文を覚えなきゃ読解力は向上しない。
    • 例えば、英語教師が英文読解のために[やっておきたい英語長文300/500/700/1000-改訂版-|河合出版]を紹介するけれども、その英語教師は、まったくわかっていない。
    • 読んでも英文読解力は向上しない。英文を覚えなきゃ英文読解力は向上しない。
    • だって、読解とは、脳内辞書に登録されている例文をランダムアクセスする行為なのだから。
    • これが語学の本質である。
    • [やっておきたい英語長文300/500/700/1000-改訂版-|河合出版]を紹介するのではなく、[新・英語の構文150|澤井康佑|9784828533780|美誠社]または[英語の構文150 UPGRADED 99 Lessons|鷹家秀史|9784828532301|美誠社]を紹介するのが筋である。
    • 英文読解力の源泉は、英文読解問題集にあらず。英文読解力の源泉は、英語英語構文集の例文暗記にあり。
    • さて、漢文読解の教材は、覚えるのが難しいから、文法要素・重要語彙を含む表現だけを抜き出して、「[あえて行かずんばあらず]→ふかんふこう→不敢不行」のようにして、例文を[漢字の並びそのもの]として覚えてしまう。
    • それが漢文読解の勉強になる。
    • 漢文は結局、漢文を中国語として語学的に身につける以外に、本質的な攻略法はないといえる。
    • だから日本の漢文教育は、根本の根本から間違っており、もう漢文を高校課程から廃止し、大学入試に漢文を出題することを禁ずる必要があると思う。
    • 古文についても、高校課程から廃止し、大学入試に古文を出題することを禁ずる必要があると思う。
    • 古文・漢文は、古文・漢文を読解する必要のある学部に入ってから勉強すればよい。
    • 高校生一般が、JavaScriptも使えないのに、古文・漢文を勉強するなんて、教育政策の完全なる失敗だと思う。

古典文法|[活用表・活用形・活用の種類・接続]などは、用例の暗記の中にビルトインされているので、用例を暗記することに専念するのがいちばん仕上がりが早く、忘れにくい

  • [け・け・ける・ける・けれ・けよ]ではなく、[けず・けたり・ける・けるとき・ければ・けよ]と下接語をセットにして覚えたほうがよい。
  • 日本語の活用語・助詞にかんしては、[ウシロがマエの語形を決める]=[下接語〔後置語〕が上接語〔前置語〕の活用形を決定する]という特殊な仕組みで成り立っている。
    • これは[後ろへ向けて語形を規制するシステム〔a backward word-form regulation system〕]とでもよぶべきものである。
    • これを[接続]と古典文法ではよぶけれども、[接続]という言葉は、文法の世界では多義語なので、こういうところに[接続]という言葉を使うのはセンスなしである。
      • 現代国文法でも、古典文法でも、順接・逆接の話題において[接続]が使われる。
        • このとき[接続詞]ではなく[接続語]というおかしな表現が登場する。
        • 国文法の[接続語]というのは品詞ではない。
        • [接続語]の中には[接続詞]や[接続助詞をともなった用言や体言]が含まれている。
        • また国文法の[接続詞]は、英語でいう[接続副詞]であり、西欧諸語の[接続詞]とは別物である。
        • 国文法の[接続詞]は、品詞でいえば、副詞である。そして、こういう表現を、英文法では[接続副詞]といい、英文法でいう[接続副詞]の品詞も副詞である。
          • 順接〔だから、それで、そこで、したがって、すると……etc.〕
          • 逆接〔しかし、けれども、だが、でも、ところが……etc.〕
          • 累加/添加〔さらに、しかも、そのうえ、それに、なお……etc.〕
          • 並立/並列〔また、ならびに、および……etc.〕
          • 対比・選択〔あるいは、それとも、または、もしくは……etc.〕
          • 説明・補足〔つまり、なぜなら、すなわち……etc.〕
          • 転換〔さて、ところで、では、ときに……etc.〕
        • 文法とは品詞と、品詞どうしの修飾・被修飾関係を基準として、言葉の仕組みを解説する領域である。[接続詞]などという、一つの品詞にならんものは、文法の中で語るなよ。
          • 格をもちうるものが体言であり、体言の中に[名詞][代名詞]、英文法でいえば[名詞句][名詞節]なども含まれる。
            • 体言が格をもつとは、体言が形容詞化〔体言に対して修飾が可能な状態にすること〕または副詞化〔体言以外に対して修飾が可能な状態にすること〕されることを意味する。
            • 文型とは、主格・与格・対格などの格を帯びた名詞類が副詞化されて、述語動詞をなす動詞〔日本語の形容詞・形容動詞をも含む〕を修飾するシステムだということになる。
            • 三羽邦美先生の印刷教材のAmazonのコメント欄に、英文法の補語と、漢文の補語を混同した人が、三羽邦美先生を批判しているコメントがあった。
              • 漢文の補語は、ニ格(~に)を意味するものであり、英文法の第二文型〔SVC〕や第五文型〔SVOC〕に登場する補語〔complement〕とは別の概念である。
              • complementは、[S=C]や[O=C]といった等式を成立させる概念であり、[SVCのV]や[SVOCのOC間の省略された要素]として、[繋辞〔けいじ:copula〕としてのbe動詞]または[be動詞に相当する語句]がそこに代入/挿入される、そのような概念である。
              • 漢文の補語とは、英語でいえば[前置詞+名詞句]で言い換えられる要素、日本語でいえば[体言+格助詞]で言い換えられる要素であるり、[格付きの名詞類]を意味する。
              • ここでも、補語という表現が二つの意味をもつことにより、混乱が生じているのだ。
              • 英文法の補語〔complement〕は、描語〔びょうご:discriptive〕とでも改名したほうがいい、不適切な用語である。
          • 体言を修飾するものが形容詞であり、形容詞の中に[連体詞][動詞・形容詞・形容動詞などの連体形]が含まれている。
            • [動詞・形容詞・形容動詞などの連体形]とは、英文法でいう[準動詞の形容詞用法]に近いものである。
            • [連体詞]を[連体形だけをもつ形容詞]にしないのが、本当にバカだと思う。
            • 国文法を作った連中は、とんだうすのろ揃いだと私は憤慨している。
            • 中学入試などは、このクソ国文法を土台にして出題されているのであろう。これはいかん。子供にウソを教えてはいけない。あまりにもクソすぎる事態である。
            • 国文法があまりにも使い物にならんから、日本語文法という[別の文法]が作られている。
          • 体言以外を修飾するものが副詞であり、副詞の中に[副詞][動詞・形容詞・形容動詞などの連用形]が含まれている。国文法の[接続詞]は、ここに含まれる。
            • [動詞・形容詞・形容動詞などの連用形]とは、英文法でいう[準動詞の副詞用法]に近いものである。
          • 述語になるものが動詞であり、日本語の形容詞・形容動詞は、実際には動詞〔be動詞にあたる【あり】〕が内蔵されている。
          • 形容動詞は、その名が示すとおり、形容詞に動詞〔be動詞にあたる【あり】〕を練り込んである品詞である。
          • 形容動詞と同様に、形容詞に動詞〔be動詞にあたる【あり】〕を練り込んであるのが、形容詞のカリ活用〔補助活用〕である。
          • 日本語の形容詞・形容動詞が単独で述語になることができるのは、日本語の形容詞・形容動詞に[be動詞にあたる【あり】]が内在しているからである。
          • だから、[花、美し]は、実際には[花、美しかり]=[花、美しくあり]の[かり/くあり]が省略された表現であろうと思う。
            • 古文では主語をおぎなうのだから、形容詞の後ろにbe動詞〔あり〕ぐらいおぎなえよ、国文法の研究者は。
          • そこから、日本語においても、単独で述語になることができるのは、動詞だけであるといえる。
          • そう考えると、国文法と英文法との整合性がとれるようになる。
          • 英文を和訳するというのは、[国文法と英文法との整合性をとる]という意味だからね。
          • したがって、国文法とと英文法との整合性を事前にとっておかなければ、翻訳はできないんだよ。
      • フランス語文法などの接続法〔英語の仮定法〕でも[接続]という表現が使われる。
      • 英語でいう等位接続詞の[接続詞]は、分配則を前提にした[分岐詞]という意味である。
      • 英語でいう従位接続詞は、実際には[節のための前置詞]という意味であり、従位接続詞は[従属節〔従位節〕の格を表示する前置詞]である。
      • つまり[whether・if・that以外の従位接続詞は副詞節を導く]とされるけれども、それは副詞節である従属節〔従位節〕が、実際には名詞節であり、[前置詞+名詞句]と同じ原理で、従位接続詞という前置詞によって名詞節が副詞化された結果として副詞節になっているだけである。
        • 【1】[前置詞+名詞句=副詞句]
        • 【2】[従位接続詞+名詞節=副詞節]
        • 【1】と【2】はパラレルな現象であり、従位接続詞を[接続詞]とするのは誤りである。従位接続詞は、前置詞の一種である[節前置詞]である。
        • それが[whether・if・that以外の従位接続詞は副詞節を導く]という内容の真実であろうと私は信じている。
      • 結果として従位接続詞の[接続]は、[接続]ではないので、従位接続詞を接続詞に含めるのは誤りである。
  • 国語教育において、[活用語を、活用表で覚えさせるところ]に誤りがあると私は思う。
    • 結局、幕末の開国以前にも、ポルトガル・スペイン・オランダ・イギリスなどから、ヨーロッパ言語の語形変化表〔パラダイム〕は日本に入ってきていたのであろう。
    • ヨーロッパ言語の語形変化表〔パラダイム〕を模倣して、未然・連用・終止・連体・已然〔仮定〕・命令という[六マスの活用表の活用形の分け方]にまとめたのであろう。
    • しかし、日本語を[六マスの活用表のような少ないマス目の活用表]でまとめるのは無理である。
    • ナ変動詞を基準として、古語ならば[六マスの活用表]で済むけれども、現代日本語では、[一つの活用形に複数の語形を詰め込む]という愚かしいことをしている。
    • これでは、活用表にならないだろ? 何やってんのよ、たわけ者めが! 
    • 未然・連用・終止・連体・已然〔仮定〕・命令という[六マスの活用表の活用形の分け方]と[活用形の名称]にかんして、ずいぶんイイカゲンでテキトウなものであり、これを大真面目に教えるのは、アホらしいから、やめたほうがいいと私は思う。
    • [未然形がア段で終わる]ということを[四ナラの未然形]と覚えさせるような、無理に難しく教えているような感じがする。
    • そもそも未然形という活用形の名前がセンスない。
    • [下接語〔後置語〕が上接語〔前置語〕の活用形を決定する]わけだから、活用形に名称を付けるときには、[連ナンチャラ形]になるのが自然である。
    • [連◯形]の[◯に代表的な下接語〔後置語〕を明記するのが]つまり[◯に代表的な【活用を発生させる原因物質】を明記するのが]筋ってもんだろ? 
      • 連ズ形〔未然形〕
      • 連タリ形〔連用形〕
      • 連。形〔終止形〕
      • 連トキ形〔連体形〕
      • 連バ形〔已然形〕
      • 連!形〔命令形〕
  • 日本語の活用語・助詞にかんしては、[ウシロがマエの語形を決める]=[下接語〔後置語〕が上接語〔前置語〕の活用形を決定する]という特殊な仕組みで成り立っている。
  • それゆえ、古典文法といえども、文法を文法として学ぶのではなく、一つ一つの具体的な用例〔短い用例〕を、口語訳から古文に直して作文できるように、完全に暗誦する〔そらんずる〕ことによってのみ、古語の文法的な表現を習得することができるわけである。
  • 漢文の書き下し文を作る行為は、古作文だろ? 古文で作文する能力が、漢文では求められているわけだろ? 
  • だったら、[漢文の書き下し文のための特殊古文]〔[死ぬ]ではなく[死す]など〕を暗誦させなければ、漢文学習ではないといえる。
  • 漢文学習の一環として、[漢文の書き下し文のための特殊古文]を暗誦させることに、現代の教育として価値があるのかといったら、価値はない。
  • 他の有益なことを学ぶ機会を失わせる点で、逆にマイナスだ。
    • 文法的な表現を習得するのに、文法を用いないほうが結果がかんばしいような、そんな言語が日本語なのだということである。
    • それは[ウシロがマエの語形を決める]ので、そういう[接続で連なっている一連の表現は、セットでまるごと覚えるしかない]からだよ。
    • 日本語の[接続]では、[ウシロがマエの語形を決める]ので、文法的思考をすると、[一つ後ろを見て、現在の語形を決定する]という、言語が進む方向とは反対方向の思考を働かせる必要が出てくる。
      • だから日本語では、文法的思考をしながら、素速く円滑に言語を話す・書く・聞く・読むということは、実際には不可能なんだね。
      • だから日本語は、文法的思考をせずに、すでにできあがっているフレーズを丸暗記する以外に、文法的な表現を正常なスピードで習得する方法は、存在しないということなのである。
      • したがって、例文を覚えることで古典文法を身につけようとした[古文教則本|駿台文庫]や[土屋の古文公式222|代々木ライブラリー]は、よく考えられた学習参考書だったと思う。
  • 細かい接続一つ一つを、[短い用例]として暗誦し、この[短い用例]について、[口語訳から古文に直して作文できるようにする]のが、古典文法の正しい学び方である。
    • これは瞬間古作文である。
  • 古文学習において、活用形とか、活用の種類とかを覚えても、古文の読解力にはつながらないよ。
  • そういう意味を含めて、用例が多く、赤シートで傍訳が隠れ、かつ、記憶事項が速攻でチェックできる古典文法書として[必携 古典文法ハンドブック|Z会出版]〔索引あり〕をおすすめする。
    • [必携 古典文法ハンドブック]は、用例に赤刷りの傍訳が添えてあり、赤シートで傍訳がかくれる仕組みである。これが、かなり使いやすい。
    • 理系の場合、古文単語集と[必携 古典文法ハンドブック]の用例を覚えたら、共通テスト過去問に入るのが合理的であろう。
      • 古文常識は、知っていれば古文読解がラクになるけれども、問題なのはタイパである。一問一答の古文常識が出たので、スキマ時間を活用して古文読解の知識が手に入るなら、やっておいたほうが国語の点数は上がりやすい。
      • 和歌は知識があるだけでは得点にはつながらない。和歌の修辞をふまえたうえでの口語訳づくりができて初めて、記述式では得点できるので、そういう意味では、[三十一文字で古文を攻略!和歌で身につく古典文法|駿台文庫]の[第五章 和歌の修辞と係り結び]が参考になる。
    • [古典文法エッセンス|駿台予備学校]:駿台で講習を受けると配られる。短い用例がたくさん載っている。ざら紙でにじむので、書き込みに水性インクは使えない。余白が多い。索引あり。
      • [古典文法エッセンス]の用例は、短くて暗誦するのに使える。メルカリでしか売られておらず、現在では[古典文法エッセンス]は[漢文サブテキスト|駿台予備学校]とともにPDF化されたらしいので、市場からやがて消える本である〔実情はよくわからない〕。
    • 古文読解の試験は、最終的には文法力と単語力で決まるので、[早期に古典文法を仕上げて、早速、古文読解を始める]という考え方の人は、古文でコケることを保証する。
    • 古文読解の試験は、おもに文法力と単語力を問うているので、古典文法書と古文単語集は、決めた本を徹底マスターするのが正解であろう。
      • つまり文法力と単語力が固まらないのに読解演習をしても逆効果。
      • 文法力と単語力の知識だけは確固たるものにする必要がある。
    • [漢文サブテキスト|駿台予備学校]:駿台で講習を受けると配られる。短い用例がたくさん載っている。ざら紙でにじむので、書き込みに水性インクは使えない。余白が多い。索引あり。漢文単語が充実している。漢文常識も付いている。[漢文サブテキスト(確認ドリル問題)〔解答付き〕]という小冊子が付いている場合もある。
      • [古典文法エッセンス]の評判は、良い・または・普通、というもの。
      • [漢文サブテキスト]の評判は、悪い・または・不要、というもの。
      • しかし[漢文サブテキスト]には、短い用例がたくさん載っているので、短文読解のドリルにちょうどよく、[漢文サブテキスト]は不要とまではいえない。
      • 漢文〔=中国語〕のシンタックスは、英語のシンタックスと同じなので、[その漢字が動詞であるのか否か]を見極める必要がある。
      • それができるようになるためには、漢文講師の解説を無視して、ナマの用例を見て、英語と同様に漢文を捉えるのが早道である。
      • 漢文では、部分否定・全部否定は、not alwaysとalways notのように、英語と同じ語順である。
      • 漢文の語彙やシンタックスを身につけるためには、短い漢文用例にかんして、書き下し文を見て、漢作文できるように練習するのが早道であろう。
      • また[よろこぶ]から[説ぶ]が書けるようにするなど、漢文訓読の漢字の書き取りを練習したほうが、記憶が強固になり、かつ、早道であろう。

【2024年最新】必携 古典文法ハンドブックの人気アイテム - メルカリ