【賢い人はやっている】読んだら忘れない!一撃で覚えるずるい暗記術【元鉄緑会講師】

SQ3Rとは?

SQ3Rは、教科書や参考書などを[1回読んだだけでしっかり覚える]ための科学的に効果が証明された読書・暗記法である。 SQ3Rは5つのステップの頭文字を取ったもので、以下の順番で進める。

1. Survey〔調査・全体把握〕

  • まず最初に、本文を細かく読む前に、目次・見出し・図表などにざっと目を通し、全体の流れや構成を俯瞰する。
  • どこが重要で、どこが山場か、自分にとってのポイントを予想・把握する。
  • これにより、大量の情報の中でも効率よく学習ポイントを見つけられる。

2. Question〔質問〕

  • 俯瞰した後は、すぐに読み進めず[なぜこのテーマが重要なのか?][この見出しはどういう意味か?]など、自分なりの疑問や課題を設定する。
  • 疑問を持つことで、目的意識を持って読むことができ、記憶の定着が高まる。

3. Read〔精読〕

  • ここで初めて本文をしっかり読む。
  • 重要だと思った部分や、先ほどの疑問に答える部分には書き込みやメモをしながら、能動的に読み進める。
  • 新たな疑問が生じたら、それもメモしておく。

4. Recite〔再現・要約〕

  • 読み終えたら、内容を自分の言葉で要約したり、説明したりしてみる。
  • 声に出してみる、ノートにまとめるなど、自分の頭で再構成することで、記憶が強化される。

5. Review〔復習〕

  • 読んだ直後だけでなく、翌日や数日後、1週間後などに内容を振り返る。
  • 定期的な復習で、長期記憶にしっかり定着させる。

SQ3Rのポイント

  • **受動的に読むのではなく、能動的に読む〔アクティブリーディング〕**のが大切。
  • 疑問を持ちながら読むことで、単なる流し読みを防ぎ、理解が深まる。
  • 読みながらメモや書き込みをすることで、情報が整理され、記憶に残りやすい。

応用テクニック

  • 並行読書法:同じテーマの本を複数読むことで、知識の幅と理解が深まる。
  • ポイントを3つに絞って要約する:読んだ内容を3つのポイントでまとめると、記憶に残りやすい。

まとめ

SQ3Rは、

  1. 全体を俯瞰し、
  2. 疑問を持ち、
  3. 重要ポイントを意識して読み、
  4. 自分の言葉で要約し、
  5. 復習する という5ステップで、1度読んだだけでも内容がしっかり記憶に残る読書法である。

読んだ内容を忘れなくなるPQRST法のやり方とは?

読んだ内容を忘れなくなるPQRST法のやり方とは?

PQRST法の5ステップ

  • 本を読んでも内容をすぐに忘れてしまう、同じ行を何度も読んでしまう、といった悩みを持つ人は多い。
  • せっかく読書に励んでも内容を活かせなければ意味がないと感じている人に、[読むだけで知識が頭に入りやすく、忘れにくくなる方法]がある。
  • その方法が[PQRST法]と呼ばれる読書・記憶術で、5つのステップで構成されている。

1. Preview〔プレビュー:全体把握〕

  • まず本や章のタイトル、サブタイトル、目次、見出し、太字、図表などをざっと確認し、全体像や大まかな流れを把握する。
  • こうすることで、脳が情報の構造やパターンを先に捉え、その後の細かい内容も整理しやすくなる。
  • 既存の知識〔スキーマ〕と新しい情報を結びつけやすくなり、理解と記憶が深まる。

2. Question〔クエスチョン:疑問を立てる〕

  • プレビューで得た情報をもとに、[この章は何について書かれているのか][この見出しの意味は?]など、自分なりの質問を作る。
  • 5W1H〔いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ〕の視点で疑問を考えるとよい。
  • 疑問を持つことで受動的な読書から能動的な読書に変わり、集中力や記憶力が高まる。

3. Read〔リード:本文を読む〕

  • 立てた疑問の答えを探す意識で、本文を丁寧に読む。
  • 疑問の答えになりそうな部分を見つけたらマーカーで色分けしてハイライトするなど、能動的に情報を整理する。
  • 目的意識を持って読むことで、内容が頭に入りやすくなる。

4. Self-Recite〔セルフリサイト:自分の言葉で要約〕

  • 読み終わったら本を閉じて、各セクションの内容を自分の言葉でまとめる。
  • 声に出して説明したり、白紙に書き出したりすることで、記憶が強化される。
  • 重要ポイントが抜けていないか、テキストを見直して確認する。

5. Test〔テスト:理解度チェック〕

  • 自分で作った質問リストを使い、クイズ形式で答えてみる。
  • メモや本を見ずに答えることで、記憶の定着が促進される。
  • 答えられなかった部分は再度テキストに戻り、復習と再テストを繰り返すことで、長期記憶に残りやすくなる。

補足ポイント

  • 本に直接書き込みたくない場合は付箋を活用するのも有効。
  • PQRST法は、ただ何度も読むよりも[記憶に残りやすく、理解も深まる]科学的な読書法である。
  • 期待した成果が得られていない場合は、今までと違う方法〔PQRST法〕を試す価値がある。 このようにPQRST法を実践することで、読むだけで終わらず[知識が頭に残り、仕事や勉強に活かしやすくなる]読書が可能になる。